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福井日銀総裁:イラク情勢で的確に対応、総力挙げ知恵−就任会見 [ブルームバーグ]
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投稿者 あっしら 日時 2003 年 3 月 22 日 18:57:26:


東京 3月20日(ブルームバーグ):日本銀行の福井俊彦新総裁は20日午後の就任会見で、米国のイラク攻撃が始まったことについて「危機対応として一番肝心なのは、政策当局として慌てないことだ」としたうえで、「情勢を冷静に分析し、本当に必要な対策を抽出し、タイムリーに実施していく」と述べた。

福井総裁は「本日早速、対策本部を設置し、流動性を供給した。戦争が早く終わることを期待しているが、戦争が続いている間、あるいは戦争が終わっても、その後々に続く影響をしっかり把握しながら適格な対応をしたい」と表明した。

総裁はさらに、米国によるイラク攻撃のショックは「当然、まず第1に市場に及んでくる可能性がある」としながらも、「現状の市場は海外、国内とも比較的冷静だ」と指摘。次回4月7、8日の決定会合までの間に臨時の決定会合を開くかについては「予断を持って臨んでいない」と言明した。

「日銀納付金まで踏み込んで」

総裁は日本経済の現状について「ぜい弱な基盤の上に立っている」としたうえで、金融政策面で「日銀は国民の期待にこたえられるよう、引き続き知恵を出していきたい。日銀の最も有効な武器である金利機能を使えない状況に至っているので、日銀の総力を挙げて知恵を搾り出し、それによって適切な対応をしていきたい」と抱負を述べた。

18日の衆院財務金融委員会で日銀の購入対象資産を「幅広く検討したい」と述べたことについては「ETF(株価指数連動型上場投資信託)だけを念頭に置いたものではない。銀行の貸出市場の流動化という形で新しい金融資産も開発されていくので、そういうところも十分丹念に点検して取り上げていきたい」と指摘。

そのうえで「いずれにしても信用リスクという点では、国債よりは資産のリスク度は高い。日銀が持っている自己資本はそれほど厚くないので、資産の配分は十分考えてやっていかなければならない。具体的な対応を考える場合には、(日銀が国庫に収める)日銀納付金まで踏み込んで検討する必要があるかもしれない」と述べた。

福井総裁はまた「個々のリスク資産の価格に直接介入して、価格をつり上げることを意図して政策手段を広げることは考えられない」と言明した。

外債購入「排除はしないが」

会見では、日銀の購入資産として外債購入をどう考えるか、という質問が正副総裁3人に向けられた。まず、武藤敏郎副総裁が「現在の金融政策の手段を幅広く、いろいろな可能性を検討していきたい、というのが基本的なわたしの立場だ」としながらも、「同時に、外貨建て資産となると、為替にどのような影響を及ぼすかも考えていかなければならない。作用、副作用も十分考えに入れていかなければならない」と述べた。

次に、岩田一政副総裁は「外債(の購入)はもともと日銀法では排除されていない。外債は普通、非伝統的な手段とされているが、わたしの概念的な整理では、むしろ伝統的な範囲に入ると思っている」と指摘。そのうえで「武藤副総裁が言うように為替相場に影響が出る資産であり、財務省が為替政策を所管していることもあるし、そこの関係をどう考えていくのかという問題がある」と述べた。

最後に、福井総裁は「金融調節の手段の多様化という点から言って、特に外貨建て資産を優先に考えるという立場は、今のところ取っていない。排除してもいないが、特にそれに特化して考えてはいない」と語った。

財政政策の中身「総点検必要」

武藤副総裁はこれまでの日銀の金融政策について「従来の基準からすれば相当の量の緩和をしている」としながらも、「さらに有効な金融政策ができるか真剣に検討して、できるものから実施したい」と表明した。

武藤副総裁は、デフレは貨幣的現象か、と問われ、「わたしはデフレの要因は複合的だと言ってきた。金融的要因があるのは事実だが、同時にバブル崩壊後の需要の停滞、過剰供給余力、さらなる効率化の圧力、安価な輸入品の流入など、供給サイドの要因もあると思っている」と指摘。

そのうえで「デフレ克服のためには、日銀の役割も非常に重要だと思うが、同時にその他の政策も力を合わせてやっていかないと、本当の意味でのデフレ脱却はうまくいかないと考えている」と述べた。武藤副総裁は財政政策についても「日本の財政が置かれた現状を考えると、中身を総点検していく必要がある」と言明した。

福井総裁が議長に就任

武藤副総裁は、日銀の国債引受についてどう考えるか、という質問に対しては「戦前の高橋是清財政を勉強した中で、そういうことを学んだことはあるが、あのときは市場が未整備で、国債の消化が難しかったという決定的な事情があった。今日のように国債の消化難もない状況の中で、そういうことが特に必要だとは考えていない」と述べた。

岩田副総裁は金融政策について「具体的な目標を定めることが大事だ」として、物価安定数値目標をあらためて主張した。そのうえで、4月7、8日の金融政策決定会合では「少しでもその方向に近づくステップが踏めるのなら、全面的に賛成する。すぐに(物価数値安定目標の導入には)到達するとは思っていない」と述べた。

福井総裁は、同日朝の政策委員会で金融政策決定会合などの議長に就任したことを明らかにした。

東京 日高 正裕 Masahiro Hidaka

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