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米英軍イラク全土制圧のニュースをうけ、自己反省と戦後予測
http://www.asyura.com/0304/hasan25/msg/473.html
投稿者 Ddog 日時 2003 年 4 月 15 日 01:38:31:gb2b4T9TetGkU

イラク戦争の終結が近づいてきた。国内勢力の覇権争いで内乱となる可能性や、一部のアラブ人には珍しく、律儀にフセイン政権へ忠誠を誓っているか、親族の怨恨を晴らす為のゲリラ的戦闘を除けば、ほぼ終結が見えてきた。今回の戦争目的がようやく明確となった。石油目的、ドル通貨防衛目的、ブッシュ怨恨説、ハルマゲドン具現説。様々な戦争原因がとりだたされたが、世界新秩序の再構築、大量破壊兵器保有国に対し、何も出来ない無力な国連への決別が主な戦争動機であろう。
バクダッドが陥落するや、阿修羅サイトでも、米英軍敗北願望の投稿者達が、CIA無能説を私も論じたが、一斉にフセインとブッシュのやらせ戦争陰謀説をにわかに力説しだした。アカシックレコード佐々木氏がフセイン亡命説、及びやらせ説を戦前より指摘していたが、実際開戦となり、石原総理誕生とか(私も、まだ芽はあると信じている)Y2Kのごとく、また佐々木氏の予想が外れたのではと思ってしまった。http://plaza12.mbn.or.jp/~SatoshiSasaki/y2003/pstwar.html(自己批判します、お詫びに早速新刊のラスコーリニコフの日を予約します。)
 
戦争反対キャンペーンも、一見正義に見えるが、欧州の反戦広告代理店に煽られただの可能性を考えた方がいい。http://plaza12.mbn.or.jp/~SatoshiSasaki/y2003/irqcrs.html#02このサイトでも英文を自動翻訳で読みいろいろとご紹介いただき参考にさせていただいたが、英文のネットソースを舶来品のごとく貴重品のごとく、疑わず信じ込む傾向が多かったのではないか?私も、自分で反省したい。未だに作られた正義を信じて疑わない人間は多いでしょう。もちろん私も、なんら罪も無く犠牲となった、バクダッド市民やジャーナリスト兵士のことを思えば、開戦を決断したブッシュと、回避しなかったフセインに対し義憤を感じております。(私の投稿は、他人への思いやりが足らないと指摘されたので、)自分が知らずに仏露の国益の為踊らされた可能性も疑わない方々、貴方の正義は正しいかもしれないが、多数派であれば有るほど、その正義は常に疑うべきものです。誕生直後の小泉支持世論を思い出せ。

戦争前、バクダッド付近までは、電撃的な進軍は予想されていたが、イラク側からの情報によれば「米国がどんなIT新兵器を使ってもイラク共和国軍は市街戦にてこれに対応するため、バグダッドは難攻不落の都市となろう。」と大方の予想であった。戦争板に投稿した、月刊軍事研究4月号の志方俊之 元陸将 http://asyura.com/0304/war29/msg/221.html などの専門家や軍事評論家、少しでも軍事作戦の歴史とか戦術に興味のある、私のような軍事オタクの素人まで、もしかしたら、米軍の現地指揮官までも、バクダッド市街戦は、非常に凄惨極まりない戦いになると信じていた。
ところが、バグダッドもあまりに呆気無く陥落しフセイン大統領(の説もあるが?)銅像が倒されるまでわずか3週間であった。米国のブッシュ大統領は今回の戦争を始めるにあたって、フセイン政権とのイラク戦争とあくまでも国連主導によるイラク制裁を主張する欧州と、経済冷戦の二つの戦争に臨んでいる。
圧倒的武力に勝る力の行使はフセイン独裁政権打倒に威力をみせつけ、大方決着つきそうである。軍事的ホットな戦いでは米国の勝利宣言は近いようである。少なくとも、戦争の長期化による世界恐慌突入もとりあえず回避でき一安心である。反米反戦主義者の方は、経済の視点に欠ける事が多ように思います。もし、英米軍が窮地に追い込まれたら、世界経済は恐慌突入の危険があった。義があるなしに係わらず、始まった戦争が泥沼化しなかったことは喜ぶべきことです。私の投稿を目の敵にされる方が多数存在するが、とりあえずは最悪の事態だけ回避できたことを喜びたい。

軍事的には勝利した米国ではあるが、経済的欧州との冷戦に完全勝利しなければ、ブッシュ政権の政治的敗北を喫する可能性を私は予想している。米国が戦後のイラクを統治するにあたって、米欧間の亀裂が深刻化する中で、歴史、宗教、民族のモザイクを度外視した画一的な民主化構造を進めていくことに危惧を擁いている。画一した民主構造構想は文明の衝突までに発展しかねないであろう。もし文明の衝突が発生したら、世界経済は大変なことになる。こうしたことは何としても防がねばならない。
 
米国では現状新保守主義勢力が勢いを増している。特に4/14日経新聞 国際2面リーダー達の戦後で、政権内でラムズフェルド氏の発言力は増しているブが、パウエル国務長官ら穏健派が、政権内での居場所をなくしているようだ。もはやブレーキやサーモスタットを果たすべきものが存在しない。
単独行動に「ノー」を突きつけたドイツも加え、仏露を中心に欧州は米国に対抗しようとしている。正しくこの仏独の連携は大欧州の基軸であり、また拡大する欧州連合(EU)の土台でもあり、ドルに対抗するユーロ圏そのものである。かたくなにみえる独仏の姿勢は唯一の超大国として21世紀初頭に登場した新保守主義米国に対する巨大経済圏としての大欧州の抵抗である。

今回のイラク戦争を通じてはっきりした、この米国と欧州関係のきしみは、第二次大戦後経験したことのない米国と欧州間の経済戦争は始まったばかりである。対イラク戦軍事的、勝利宣言をしても、欧州との経済冷戦には終止符を出せないであろう。

イラク開戦の原因の一つと宣伝された、石油問題ですが、世界第二位の埋蔵量を持つイラクの石油に関する米国対欧州の利権争いも今後戦後処理の見所である。石油利権欲しさに、英米へ仏露中は擦り寄るのか、それとも、あくまでも国連主導の御旗を揚げ、対決姿勢を崩さず、経済的冷戦を深刻化させるのか注意深く観察したい。さらに、戦後処理の利権問題で、G7会議で問題は国連より、世界銀行IMF重視に傾きつつある。

4/14 [日経] イラク復興、水面下で米仏攻防――国連の役割巡り対立再燃
G7会議の声明でイラク復興に関する文言を巡り、米仏が水面下で激しい攻防を繰り広げた。互いに妥協したものの、閉幕後の記者会見などで早くもほころびも見える。イラク戦争に反対した仏と米との溝は依然、残っている。
G7開幕前から米仏の溝が際立っていたのは国連の役割だ。仏は「国連が中心的な役割を果たすべきだ」と主張。だが米は「国連は主に人道援助の分野だ」と役割を限定、経済分野ではIMF、世界銀行など米の影響力が強い国際機関を使う思惑があった。
イラクの対外債務軽減を巡るあつれきもあった。ウルフォウィッツ米国防副長官は「仏独ロは債務軽減で復興に貢献できる」と3カ国を名指しし、仏を刺激した。
G7に参加したメール仏財務相は米との二国間協議を重視。ワシントンに着くやいなやスノー米財務長官と約1時間半会談し、フセイン政権時代の債務問題解決の必要性を確認した。復興に何が必要か、世界銀行とIMFで早急に調査に取り組むことでも合意した。
この米仏財務相会談が、玉虫色の声明に結びついたようだ。声明は仏がこだわった「国連」と米が主張した「IMF・世銀」の両機関を併記。国連の役割は人道援助か統治機構か経済復興か明示せず、対イラク債務の軽減は二国間でなくパリクラブ(主要債権国会議)で決めるとした。
ただG7閉幕後、スノー米財務長官は「米国の政策に変化はないし妥協もしていない」と発言。メール仏財務相も「債務で困っているのはイラクだけではない」などと述べた。両国間にはなお隔たりが残る。
(ワシントン=奥村茂三郎)

[日経] 世銀・IMF合同委、イラク復興でG7に同調
【ワシントン=米山雄介】世界銀行と国際通貨基金(IMF)の合同開発委員会が13日、ワシントンで開かれ、共同声明を採択して閉幕した。声明はイラク復興問題について「さらなる国連安保理決議を支持する」と表明。復興支援への国際協力で合意した7カ国(G7)財務相・中央銀行総裁会議、IMFの国際通貨金融委員会(IMFC)に同調した。
これに関連し、世銀のウォルフェンソン総裁は同日の記者会見で、世銀によるイラクの復興需要調査について「理事会の支持が得られれば直ちに動く用意がある」と述べ、早期の調査開始に前向きな姿勢を示した。
合同開発委は、途上国の貧困削減などについて2015年までの達成目標を定めた「ミレニアム開発目標」への取り組みを点検。目標達成には電力・水道などインフラ整備による経済成長が重要との認識で一致し、世銀によるインフラ投資の増加を支持した。

以上[日経]

今回の戦争の一つである石油利権をからめた戦争であるとは、広く知れ渡った現在でも、米欧諸国は表面的には口に出せないという悩みがある。その行方によってはその国の経済を左右する大きな問題となるのでお互いに後に引けない。それだけに陰鬱な争いとなり、長期化する可能性は強い。
こうした争いの長期化はただでさえ減速気味に推移している世界経済を同時不況に追い込む恐れが考えられる。米欧関係が歪めば世界の秩序は揺さぶられる。先般、米国のパウエル国務長官は訪欧を糸口に米欧の同盟関係の修復を探り始め、欧州諸国もイラク復興をにらみ、協調体制の立て直しが必要だとの認識を強め始めている。しかし、米英と仏独のわだかまりは大きく、戦後の主導権を巡る綱引きは、上記のように、米政権内でラムズフェルド派が発言力を増したことにより、一段と激化するが、戦争の早期終結により米国主導の可能性が高まってきている。米国はイラクの復興は米国主導のもとに行なうという基本方針を変える考えのないことを強調している。
先週発表された3月の米国景気指標は2月の大きな悪化の反動もあってか改善の動きがみられている。まずミシガン大学調べの4月の消費者態度指数の速報値は事前の市場予想を上回って消費者心理は好転している。また3月の小売売上高は市場の事前予想では前月比プラス1.0%弱であったものの実際には同2.1%プラスと予想を大幅に上回り2001年10月以来1年5ヵ月ぶりの伸びとなった。ゼロ金利ローンの実施で自動車・同部品の売上高が前月比プラスに転じたことが要因である。こうした指標の現われとともにイラク戦争の長期化という最悪のシナリオは回避できる情勢となってきた。米国経済の最悪シナリオは回避できるとの見方が出始めたものの、株式相場はもたつき、ドルの回復にも強さは感じられない。湾岸戦後や同時テロ後の動きと比較しても、その差は大きい。

金融市場の関心はすでに戦後の経済の基礎体力がどの程度あるのかを見定める動きとなっている。米国経済はバブル崩壊的な動きが進む中で同時テロ、企業会計疑惑、イラク戦で体力は予想を上回る消耗をしてしまった。
米国の消費者心理は3月に93年以来の水準まで冷え込んだが、4月にはガソリン価格が下落したことでやや和らいできた。イラク石油の生産が夏頃には200〜300万バレルに回復するとの見方からさらに価格は下落しそうで消費者の不安心理は和らぐ予想も見受けられる。問題は雇用であり、雇用は赤信号である。湾岸戦争後もいったん回復した消費者心理が雇用不安から再悪化し、父ブッシュ大統領は再選を阻まれる要因となった。雇用が改善しないと今回も消費の回復力が乏しくなる恐れはある。また企業の景況感は3月に急悪化した。設備投資はほぼ下げ止まったが設備稼働率は75%と景気回復期としては異例の低さである。

さらに再び会計不信問題が燻り続けていることから経営者の後ろ向き投資を慎重にさせている。またFRBが先行きの経済を不安視するのが2003会計年度の3000億ドルを超える財政赤字問題であり、イラク戦が早期に決着しても戦費負担がかさむ。また戦後復興のための資金はメドがたっていない。欧州との国連主導のイラク復興が合意しないと米国の戦後復興費負担は甚大なものとなり、ドル安を招き金利は上昇し、株は下落して大変な事態が発生する。イラクのフセイン政権が事実上崩壊したにもかかわらず、米国の株式相場はもたついており、さらにドルを買い戻す動きにもあまり強さは感じられない状況が続いている。米国がイラク戦の完全勝利を宣言するまでにはまだいくつかの問題が残っている。第一点はトルコ軍対クルド人の問題、第二点はフセイン捜しが難航していること、第三点は生物・化学兵器がいまだに発見されていない問題など大きなリスクを抱えている。これらの問題が解決しないと完全勝利にはつながらないと言える。
米国の株式市場では企業の1−3月期決算の発表が本格化するが、イラク戦争の余波のほか、業績のカギを握る設備投資や個人消費の動向にも疑心暗鬼が広がっており、これが株式の買いを弱め相場の低下につながっている。今週も決算内容によって相場が下振れするリスクは大きいようだ。

欧州諸国はユーロの創設以後EUの拡大によって大欧州化の勢いを強めており、その意地にかけても米国の一極支配に対する大欧州の姿をみせつけようとして引き下がる気配はない。こうした米欧間の緊張がグローバル経済に波乱を持ち込むことによって、北大西洋条約機構(NATO)は分断され、第二次大戦後にできた国連は存在理由を問い直されたり分解する運命ではなかろうか。

世界貿易機関(WTO)の新ラウンドは米欧対立で立ち往生する。また国際会計基準や国際決済銀行(BIS)のルール作りを巡ってもズレが生じよう。日本は時価会計凍結に走り出した。
イラク戦争によって不透明なグローバル経済のもとで、自国通貨安の誘惑が強まれば主要国首脳会議(サミット)は米英日伊と仏独ロ加に分かれた戦いとなる。さらには7ヵ国G7会議も米と欧の陣営に分断される。11日、12日とワシントンで開催されたG7財務相・中央銀行総裁会議では、イラク復興支援と景気安定という戦後の世界経済が抱える二つの問題が話し合われた。一応国際的な枠組みの下での復興支援では一致したものの、債務の削減など支援の中身を巡る各国の対立は残った。

会議の中では米国が議長国として、イラク復興支援問題の協議での主導権をとろうとする動きが目立った。また一方では国連中心の立場を鮮明にした仏独などが対立して、G7会議の共同声明作りは難航したようだった。資金支援の前提となる復興費用は1000億ドル(約12兆円)とも言われ、6月の主要国首脳会議までに調整が進められるようである。国連基調の戦費負担問題がうまく進まないと米国の負担は大きいものとなり、米財政悪化が拡大するだけに、その結果如何で米国景気の下押し懸念となりドル安が進むことになろう。いずれにせよ米欧の経済冷戦はイラク戦後も米国は不安との戦いが続く状況となる。こうした対立が深まればただでさえ減速する世界経済を同時不況へと追い込む恐れがある。

[日経] 世銀・IMF合同委、イラク復興でG7に同調
【ワシントン=米山雄介】世界銀行と国際通貨基金(IMF)の合同開発委員会が13日、ワシントンで開かれ、共同声明を採択して閉幕した。声明はイラク復興問題について「さらなる国連安保理決議を支持する」と表明。復興支援への国際協力で合意した7カ国(G7)財務相・中央銀行総裁会議、IMFの国際通貨金融委員会(IMFC)に同調した。
これに関連し、世銀のウォルフェンソン総裁は同日の記者会見で、世銀によるイラクの復興需要調査について「理事会の支持が得られれば直ちに動く用意がある」と述べ、早期の調査開始に前向きな姿勢を示した。
合同開発委は、途上国の貧困削減などについて2015年までの達成目標を定めた「ミレニアム開発目標」への取り組みを点検。目標達成には電力・水道などインフラ整備による経済成長が重要との認識で一致し、世銀によるインフラ投資の増加を支持した。
以上[日経]


日本はG7で日本の資金拠出額を毎度のこととはいえ、国益など関係無しで早々と発表してしまった。しかし、お金を出せばいいというものではない。世界秩序の再構築に日本の存在感を出す事ははたして可能であろうか?国連が解体されず、イラク戦後体制で国連を軸に国際協調を再建することに米国が譲歩すれば、日本は欧米間での非常にいい位置にいる。英国と協調して、石油利権争いに陥っているのを防ぐため米仏ロ間を調整するのが大きな役割である。日本は世界秩序の構築にキャスチングボードか接着剤として、一枚かめるかどうか微妙である。

その日本であるが、企業年金の代行返上による、優良株の売りと、銀行金融株の売りを浴び、14日7800円台を一時割りこんだ。みずほ銀行の時価総額は武富士に抜かれたのが印象的である。
それと、20年国債金利が1%を遂に割り込んだ。いつの文章か忘れたが、20年国債は1%割れがあり、天井を打つと直感で投稿したが、遂に来てしまった。

以下関連記事
☆[日経]新発20年債1.0%割れ、金利の推移と主な出来事 低下基調続く
【NQN】新発20年物国債の利回りが14日、参加者の心理的な節目であ
る1.0%を割り込んだ。3月11日に98年10月に付けた過去最低(当時)
である1.145%に並んでから利回りの低下に弾みがつき、ほぼ1カ月で
たちまち大台割れに至った。
イラク戦争の開始で一時債券が売られる場面があったが、利回りの上
昇は限られ、むしろ投資家の押し目買い意欲の強さを改めて確認するこ
とになった。さらに4月になって名実ともに新年度入りし、これまで運
用を手控えていた投資家の新規資金が債券に向かった。イラク戦争は事
実上終結しつつあるなか、新型肺炎「重症急性呼吸器症候群(SARS
)」が経済活動を萎縮(いしゅく)させかねないという新たな懸念も加
わり、米国をはじめ世界的な景気の不透明感はむしろ強まっている。
日経平均株価は連日でバブル経済崩壊後の安値を更新しているが、政
府の景気対策が期待できないとの見方は支配的で、投資家が少しでも利
回りの高い超長期債に資金を振り向ける動きは、今後も弱まりそうにもない。

[日経]東証大引け・7700円台でバブル後安値――ヘッジ売り膨らむ

【NQN】週明け14日の東京株式市場で日経平均株価は5日続落し、前
週末11日に続いてバブル経済崩壊後の最安値を更新した。終値は前週末
比64円39銭(0.82%)安の7752円10銭と、1982年11月17日(7740円10銭
)以来、20年5カ月ぶりの低水準に沈んだ。

朝方は武田、ソニーなど一部銘柄に買い戻しが入ったが、買いは主力
株全体に広がらなかった。前引け間際に日経平均が11日終値を下回ると
、後場は機関投資家による損失回避(ヘッジ)の売りが膨らんだ。企業
年金の代行返上に伴う売りへの警戒感が根強く、積極的な買いは手控え
られた。公的年金資金による買い観測も流れたが「売りの勢いが勝った
」(準大手証券)という。日経平均は後場寄り後の取引時間中に一時77
00円の節目を割り込む場面もあった。

東証株価指数(TOPIX)も5日続落。取引時間中には、3月11日
に付けたバブル後安値(770.62)を一時下回った。

東証1部の売買代金は概算で6667億円、売買高は9億5584万株。値下
がり銘柄数は831、値上がりは563、変わらずは123だった。年初来安値
を更新した銘柄は108と、4月の新年度入り以降で最高となった。

トヨタが朝高後に下げに転じ、年初来安値を更新。富士写、キヤノン
、松下が終日安かった。上場来安値を更新した三菱東京FGをはじめ、
大手銀行株も軒並み安だった。

半面、ホンダ、中部電などがしっかり。アシックス、ボッシュAJと
いった材料性の強い低位株の一角が堅調だったほか、鹿島など建設株も
高かった。

東証2部株価指数は続落。前場は堅調に推移したが、後場中ごろに下
げに転じた。荏原実業、佐鳥電機、ケンタッキーが安く、ジャステック
、静ガスが高かった。

[日経] 株、チャートが促す危機意識――4月末7671円割れで下放れか

【NQN】14日の日経平均株価は連日でバブル経済後の安値を更新し、
1982年11月17日以来、20年5カ月ぶりの低水準になった。3月決算期末
を乗り切った安堵(あんど)感からか、政府には危機意識が薄い。相場
は政策催促の様相が強まってきた。

財界は政府の対策の遅さにしびれを切らした。日本経団連、経済同友
会、日本商工会議所の経済3団体は14日夕、資本市場への資金流入を促
す対策を発表した。内容は、2003年度内に限り、年度内に取得した株式
の譲渡益・配当課税を非課税にすることが柱だ。新証券税制は2003年1
月から徐々に整えられたが、東証発表の月間ベースの投資主体別売買動
向をみると、個人の現金取引は1―3月まで売り越し。個人は新証券税
制後も買い出動しておらず、思うような効果が出ていない。

「(今回の提言通りの対策が仮に実現して)株価が上がり始めると、
個人はどんどん株式市場に流入してくる」。内藤俊雄・シオズミ・アセ
ット・マネジメント調査部アナリストは話す。確かに、新証券税制の目
玉である配当減税が始まった4月第1週(3月31日―4月4日)、個人
の現金は買い越しになった。40年近く株式市場をウォッチしている内藤
氏は、「株価水準を引き上げることが最大の株価対策」とみる。

極東証券テクニカルアナリストの文能裕士氏は、「政府は今すぐ株価
対策を打ち出さないと一段安になる」と警告する。日経平均の月足チャ
―トをみると、三角もちあいが下に向かいながら収束し、上下どちらか
に大きく離れる予兆が出ている。文能氏は「チャート上、4月末終値が
8084円を上回れば上昇基調に転じるが、7671円を下回れば急落」と予想
、「次の急落場面では大手銀行株が旧商法の50円額面換算で額面割れに
なるとみられ、政府がどんな対策を打ち出しても(金融不安の再燃で)
相場下落は止まらないだろう」と予想する。

14日昼に開かれた政府与党連絡会議で、株価が低迷していることに対
し、連立与党幹部からは株価対策の必要性を指摘する意見が相次いだ。
日経平均はチャート上の底割れポイントまで100円を切ったが、政府か
らは対策に向けたメッセージはまだない。(鍋井弘士)

[日経]株連日安値 株、当面底ばいか・佐々木氏――需給改善は秋口

【NQN】佐々木直彦・国際投信投資顧問執行役員 株式相場は当面、
底ばいを続けざるを得ないのではないか。個別株の投資尺度をみると、
トヨタの連結予想株価収益率(PER)が10倍割れ、ソニーが同20倍割
れといった水準は明らかに売られすぎと感じる。しかし現在の相場は、
本来なら買い主体であるはずの企業年金が代行返上のために主力株を投
げ売りしているという過去に例のない状況だ。ちょうちんを付けて売り
を膨らませる短期筋の動きもあり、代行返上が実際にどの程度株価に影
響しているのか、非常に見えにくい。

ただ、代行返上売りは遅くとも秋口には一巡し、需給関係が正常に戻
るだろう。それまでは「待ち」の姿勢に徹するほかない。日経平均の下
値余地は乏しいが、上値も重く、8000円をはさんだ展開が続くと予想す
る。

日米景気の先行きは読みづらいものの、2004年3月期の日本企業の連
結経常利益は前期比10%前後の増益を確保できるとみている。市場心理
が弱気に傾いているうちは前向きに受け止められないかもしれないが、
相場需給さえ改善すれば、企業収益の堅調さは株価の見直し材料になる
はずだ。

[日経]株連日安値 株、下値は限定的・田辺氏 PER修正が最終局面

【NQN】田辺孝則・田辺経済研究所代表 14日の日経平均株価は連日
でバブル経済崩壊後の安値を更新したが、今後大きく下値を売り込む展
開は予想していない。日経平均の下落は値がさの国際優良株の下げが響
いているが、日本株全般でみれば株価収益率(PER)はようやく国際
水準並みに下がってきており、PERの修正局面がそろそろ終わりに近
づいたとみているためだ。日経平均の下値メドは7500円を想定している。

国際優良株の下げは、国際水準からみて高すぎたPERを調整する動
きが背景にある。かつて国際優良株のPERは日本の経済や企業に対す
る成長期待から30―80倍あったが、こうした成長期待がはく落し、PE
Rの低下局面が続いてきた。ただ、このところの株価下落は著しく、金
融機関を除く東証株価指数(TOPIX)採用銘柄でいえば、平均PE
Rはすでに22倍前後と、国際平均水準である20倍前後に限りなく近づい
ている。トヨタやホンダの連結PERが10倍を割り込むなど国際優良株
に至っては国際水準よりも低く、やや売られ過ぎの兆候さえうかがえる
銘柄が少なくない。

株価水準からみて、いつ株式市況は好転してもおかしくないと思って
いるが、今は市場心理が冷え込んでいるため、反転のきっかけがつかみ
にくい。米国企業の1―3月期の決算発表が市場心理を好転させるきっ
かけとなるかどうかに注目している。

以上[日経]

福井日銀総裁は3月20日の就任会見に続いて、4月10日の定例記者会見でも不良債権問題にあえぐ銀行に注文をつけた。20日には「金融機関はマーケットに全面的に出てきていただき、ある程度のリスクをとってもらう」と発言し、10日には「銀行が金融市場でリスクをとれる体力を取り戻さないと、日銀の金融政策も効果を発揮しない」と強調した。日銀は2001年にゼロ金利政策をとった。金利がゼロになると金利は政策の武器には使えない。なぜかというと金利はゼロから下がらないからだ。日銀は金利政策が使えなくなったので数量の緩和政策に転換した。そして、当座預金の目標をどんどん増やして当初の5兆円から20兆円を超えるようになった。しかし日銀当座預金がじゃぶじゃぶになっても銀行の貸出は増えない。銀行は金利が低くてもゼロ以下に金利が下がらないから貸出より安全な現金とか預金で持つことの方を望んだからである。大量の日銀マネーが金融機関に滞留したまま実体経済に染み出さない状況は現状も改善の兆しすらみえていない。

金利政策は完全に効果を失ったかにみえる。しかしこうした問題は金利がゼロから以下に下がらないから起こるのである。金利が下がって預けた金融機関が日銀に金利を払うマイナス金利を採用すれば日銀当座預金から資金は移動する。ということは日銀の当座預金の金利をマイナスにすれば良いのである。法定準備預金額をオーバーする分についての資金にこの制度を適用すれば良い。新年度に入っても外銀と邦銀の大手銀行を中心にマイナスコール取引が徐々に拡大している。

金利がマイナスになれば銀行は預金や銀行券の価値が減らないうちに貸出をしようとする。そして企業や消費者はそれを借りて投資や消費を増やし経済は活気を取り戻し、金利政策の効果は復活し、金融市場も復活する。

日銀は8日金融政策決定会合で資産担保証券を購入する方針を決めたが、金融緩和によって金融システムに目詰まりが生じてきたのを打破することを狙ったものだ。日銀の当座預金残高がゴム毬のように脹らんだり、国債が大量に買われたりする様は正しく金融緩和の目詰まりの結果である。福井総裁は「市場との対話」を重視する方だ。米英の利下げで世界的な超低金利時代到来から日銀のマイナス金利採用は必至となろう。次の政策委員会ではマイナス金利が議題にあがろう。

この続きは明日また書く予定です。

今後の日本が取るべき選択を書きたいのですが・・・・

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