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小泉政権2年:構造改革停滞、広がる虚脱感  [毎日新聞]
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投稿者 あっしら 日時 2003 年 4 月 25 日 00:07:45:


 小泉政権は26日で発足から2年たつ。1年目、鳴り物入りで動き出した経済構造改革が次第に停滞し、朝鮮半島やイラク問題に絡む外交チャンスを生かすことで停滞感を取り繕った――。政権2年の流れは、そんなふうに要約できる。支持率が頼りの小泉純一郎首相だが、就任当初の80%台を回復する材料は見当たらず、48%(最新の毎日新聞調査)より下がらないという保証もない。いよいよ3年目。首相はどう出るか。

 小泉構造改革とは何だったのか。政権1年目、与党議員の抵抗をよそに、霞が関官僚の間には改革への期待と意欲が確かにあった。しかし今、同じ人々の間に虚脱感と迷いが広がっている。

 スタート時の公約は、文字通り骨太の目標が並んだ。整理してみると、小泉改革とは赤字財政の立て直しを元に、バブル崩壊とデフレ不況で痛んだ日本経済が、もう一度成長できるように産業力を生まれ変わらせようとめざす「国家改造計画」だと分かる。特殊法人や郵政3事業の民営化といった行政改革や財政投融資制度改革、不良債権処理による金融システムの安定化は、その環境づくりに欠かせない柱だ。

 「一内閣一閣僚」方針も、「腰を据えて取り組まなければ達成できない」という覚悟の表れと言える。公約の数々は「国債発行30兆円枠」を軸に密接に絡み合っているからこそ「構造」改革と呼ばれたのだ。

 1年目は高支持率を背に、「30兆円枠」を守り、特殊法人の整理合理化計画をまとめる勢いがあった。しかし2年目、田中真紀子前外相の更迭で支持率が半減し、まず推進力がガクンと落ちた。いったん「底打ち」を宣言した景気の悪化も加わり、歯車が狂いだす。

 昨年秋以降、各公約に次々と赤信号が点滅。何より02年度補正予算編成の決定で、「30兆円枠」が破たんしたことは決定的だった。改革の中軸が壊れてしまえば、他の公約も連鎖的につまずく。

 小泉首相が追い込まれた内閣改造も、そうした流れのひとコマと位置付けられる。道路公団民営化論議の空中分解は、象徴的な光景だった。

 小泉首相がいかに「改革は道半ば。着実に進んでいる」と言い張っても現状は寒々しい。その証拠に政権3年目の改革の軸は何なのか、小泉首相は明らかにしない。

 改革が失速したのに、小泉政権は低空飛行ならぬ「中空飛行」を続けている。北朝鮮・イラク問題という、経済公約の破たんから世間の目をそらす格好のテーマを得たからだ。政権運営のよりどころは、小泉首相の平壌訪問を境に、経済から外交・安全保障にシフトした。

 内閣府は4月、「ここまで進んだ小泉改革」というパンフレットを作成した。そこには子育て・就職支援、低公害車の普及、国立大学の法人化など各省の個別課題が並び、骨太の公約は痕跡しかない。実は政府自身が、経済構造改革の停滞を自覚している証しだろう。 【伊藤智永】

◇影潜める「サプライズ」

 衆参ダブル補選が進行中の茨城県。20日、小雨のJR土浦駅前は、自民党候補の支持者約6000人で埋め尽くされていた。応援演説に駆けつけた小泉純一郎首相が姿を現すなり、「キャー」と歓声が上がる。結城市民文化センター前で首相は「歌手1年、総理2年の使い捨てというが、私に対してまで言われるとは、思いもよらなかった。改革はまだ道半ばだ」と声を張り上げ、続投への意欲を強調した。

 小泉首相は理詰めで物事を積み上げていくタイプではない。「改革なくして成長なし」といったスローガンを思いつき、実行段階も直感とひらめきで勝負する。「戻す、戻さない」で揺れた訪朝時の拉致被害者帰国問題にしても、場当たり的な交渉だったという側面は否定できない。はじめ世論は沸いたが、日朝平壌宣言に対する評価は分かれ、「訪朝効果」の息切れも早かった。

 財界の小泉熱も以前より冷めている。今月15日夜、財界人たちが首相と会食した。財界側から株価対策を求める声が出ると、首相は気色ばんだ。「証券税制を改正したばかりなのに、経済界は何を考えているのか」。だが、財界人も負けていない。「市場が動かないのは『どうせ政府は何もしない』と世間が思っているからだ」などの反発が相次ぎ、双方のズレは覆うべくもなかった。

 そんな首相の足元を見透かすように、橋本、堀内、江藤・亀井の非主流3派が内閣改造、政策転換を突きつけて揺さぶりをかける。こうした勢力とは距離を置いているはずの青木幹雄・参院自民党幹事長も21日夜、党幹部の会合で「首相に考えを変えていただきたい」と迫った。

 首相はかつて「自民党をぶっ壊す」と叫んで世論の支持を集めた。何かにつけて首相が「微動だにしない」と力むのも、「ぶっ壊す」公約が後退しているという批判を恐れているからだ。が、大島理森前農相の後継人事では派閥への配慮を優先した。日銀総裁人事も本命・福井俊彦氏で決着。得意の「サプライズ」演出は影を潜めた。

 最近、与党幹部との会食が目立つ。今週は21日から3晩連続。総裁選を見据え、党内摩擦の芽を摘み取っておこうという意図が読み取れる。「野球で言えば、まだ四回。総理は完投を狙っていくと思う」。自民党の山崎拓幹事長は長期政権を予想して見せるのだが。 【前田浩智】

[毎日新聞4月24日] ( 2003-04-24-23:33 )

http://www.mainichi.co.jp/news/flash/seiji/20030425k0000m010147000c.html

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