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ヒトES細胞が完成 国内初  京大研究所、秋にも無償で分配  Kyoto Shimbun
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投稿者 小耳 日時 2003 年 5 月 27 日 23:08:27:

(回答先: ES細胞:国産初の作製に成功 京大再生研 [毎日新聞] 投稿者 あっしら 日時 2003 年 5 月 27 日 20:00:16)

Kyoto Shimbun 2003.05.27 News
ヒトES細胞が完成 国内初  京大研究所、秋にも無償で分配

 京都大再生医科学研究所(京都市左京区)は27日、あらゆる組織や臓器に育つ能力を持つヒト胚(はい)性幹細胞(ヒトES細胞)の作成に、中辻憲夫所長(発生分化)らのグループが成功した、と発表した。ヒトの受精卵からのES細胞の作成は国内初。今秋には、国の指針で承認された国内研究者に無償で分配される見通し。

 同研究所のES細胞作成は今年1月27日に開始。不妊治療のために国内の病院で凍結保存されていた受精卵のうち、既に子どもが誕生するなどして廃棄が決まったもの(10個以内)を譲り受け、専用のクリーンルームで解凍、培養を続けてきた。

 中辻所長らによると、解凍した受精卵のうち1個だけがES細胞を作るために必要な段階にまで成長した。培養の結果、ES細胞に特徴的な酵素や糖類、遺伝子を持つ細胞株になっていることが確認された。さらに色素 細胞や神経細胞に成長することを確かめ、「99%ES細胞に間違いない」と判断したという。

 同研究所は今後、ES細胞株の増産を進め、早ければ10月にも国内の研究者に無償で分配を開始する。京大はES細胞にかんする知的所有権を放棄し、移植用の臓器や組織、細胞を作り出す研究や、新開発の医薬品の機能や副作用を調べる研究などで活用されそうだ。

 ES細胞は、先端医療の切り札と期待を集める一方、生命の源である受精卵を破壊して作ることの倫理的妥当性や、ES細胞 を使って人間の遺伝子を改変する危険性も指摘されてきた。このためヒトのES細胞を使った基礎研究については、国が01年8月に研究指針を提示。京大は02年3月に国内初の作成計画として認定を受けた。現在のところ、国内で作成に取り組んでいる施設は他にない。

 ▽再生治療や医薬品開発への応用期待

 京大のヒトES細胞の作成は、着手からわずか4カ月で成功した。サルやマウスで積み重ねた経験が生きた形で、再生治療や 医薬品開発への応用が期待される。一方で、ヒト胚を破壊、資源利用することの懸念は払しょくされておらず、安全性の面で課題も残る。

 病気やけがなどで機能低下したり失われた臓器や組織を、ES細胞から作ったものに置き換える再生医療研究は、動物実験ではすでに高度な段階に入っており、人への応用を目前に控えたものも現れている。

 例えば、神経情報伝達物質のドーパミンが不足して発症するパーキンソン病の治療のため、ES細胞からドーパミンを産生する脳神経細胞を作成して移植する研究は、実現性が高いと注目を集める。期待されるのは再生医療の分野だけではない。製薬業界は、ES細胞から作った細胞を新薬テストに利用する体制を整えつつある。

 ヒトES細胞を使った研究は従来、米国からの輸入品に頼ってきた。しかし、米国の企業は知的所有権を盾に、研究成果の独占的実施権を要求するところもあり、「日本でも早急に高品質のヒトES細胞を作り、自由に使えるようにする」(中辻教授)必要があった。

 実用段階に一歩近づいたヒトES細胞だが、安全性の確立など課題も多い。現在の培養法はマウスの細胞を使うため、未知のウイルスに感染する危険性がある。他人の受精卵から作った細胞を移植するため、拒絶反応への対応が避けられない。

 倫理面でも、ヒト胚利用の妥当性について市民レベルで合意ができているとは言い難い。国産化されたヒトES細胞の活用には、倫理と技術の両面で、国民により分かりやすいプロセスが求められる。

 ▽動物での研究実績が成功のベースに

 「国内唯一のヒトES細胞作成機関として、責任の一つを果たせた。ホッとしている」。27日、京都大再生医科学研究所(京都市左京区)で開かれた記者会見で、中辻憲夫所長と末盛博文助教授は率直に安どの表情を浮かべた。十数年にわたって動物のES細胞作成に取り組んできた実績が成功のベースになったことを強調した。

 今回提供された受精卵は、数個の容器に分けて凍結されていた。研究グループは容器を1個ずつ慎重に解凍。最後の容器に入っていた比較的状態の良い受精卵で、ES細胞株を作ることに成功した。

 中辻所長らはこれまで、マウスやカニクイザルを用いて、ES細胞の作成技術を培ってきた。「実際にはヒトと動物ではかなり違いがあり、試薬の組み合わせや濃度などの改良を何度も繰り返した」と末盛助教授。「以前の蓄積がなければ成功しなかった。今回は1株だが、さらに受精卵の提供が得られれば3−5株は作成したい」(中辻所長)とも話した。

 ES細胞株の培養が順調に進めば、10月にも各研究機関へ無償で分配される。中辻所長は「この細胞株が受精卵提供者の善意と国費によって作られたことを、研究者は忘れてはならない」と強調。そのうえで「再生医療や創薬など、社会に役立つ成果が挙がることを期待している」と述べた。さらに、分配の公平性と透明性を確保するため、外部メンバーを含めた委員会を再生医科学研究所に設ける方針も明らかにした。

写真=京大が作成に成功したES細胞(27日)

http://www.kyoto-np.co.jp/kp/topics/2003may/27/W20030527MWC2K000000070.html

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