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【体制翼賛ではない毎日】 イラク問題:国際協調を断念 首相、表明前倒し 武力行使支持 [毎日新聞]【小泉首相の無様な実態を暴露】
http://www.asyura.com/0304/war26/msg/145.html
投稿者 あっしら 日時 2003 年 3 月 19 日 02:16:49:


 ブッシュ米大統領の対イラク最後通告演説を受け、日本政府は「国際協調」の追求を断念し、「日米同盟」を最大のよりどころに、新決議なしの対イラク攻撃支持へと大きくかじを切った。苦渋の決断、とブッシュ演説を評価した小泉純一郎首相だが、なぜ武力攻撃支持か、はなお明確ではない。強まる一方の米国のユニラテラリズム(単独行動主義)は、今後の日米同盟のあり方にも大きな影響を与えそうだ。

 【伊藤智永、及川正也、白戸圭一】

 小泉首相は18日、米国の武力行使に早々と支持を打ち出した。「48時間の猶予」が通告された時点の態度表明としては極めて異例だ。「説明があいまいだ」という批判をはねのけようと、首相自身の判断で踏み込んだ。しかし、さんざんはぐらかしてきた揚げ句、開戦を目前にしての突出した対応には、政府内にも当惑の声がある。

 「極めて限られているが、平和的解決の道は残されている」。首相はそう繰り返す一方で「フセイン政権に武装解除の意思がないと断定された」と言い切り、武力行使支持を明言した。

 しかし、他に新たな見解は示されず、論理のチグハグさが、早過ぎる支持表明に取って付けた印象を与えた。

 前日、首相は「おれの考えをまとめる材料をくれ」と周囲に指示。見解表明の場では役人の作った答弁資料を脇に置き、自ら書いたメモを目の前に置いて発言した。攻撃支持は本来、開戦時に正式の記者会見で表明する段取りだった。

 「米国の最後の努力を支持するとの言い方もあったが、首相は与党からも『説明が足りない』と批判が強まっていることを気にかけていた」(政府筋)という。

 だが、ジグザグ線をたどる態度表明のあり方には政権内にも疑問とする声が出ている。「今さら過去の国連決議で説明がつくと言い出すくらいなら、昨年11月時点で言えばよかった。これまでの努力は何だったのか」。官邸内には、不協和音も生まれている。

 「(過去の)一連の決議が根拠となり得る」。小泉首相が米の武力行使支持の理由に真っ先に挙げたのは、日米同盟ではなく、国際協調のシンボルである国連だった。しかし、これまで新決議のお墨付きをもらった武力行使にこだわってきたのも、首相だ。「過去の決議で説明がつくなら、これまでの努力は何だったのか」との不満が政府内からも漏れる。

 首相や川口順子外相らは、新決議なしの武力行使を「日米同盟だけがむき出しとなる、最悪のシナリオ」(外務省幹部)と懸念していた。米国を国連の枠組みにはめ込むのが、新決議にこだわった理由だった。

 だが、ブッシュ政権は新決議なしの攻撃に傾いた。このため政府は「新決議が不可能なら、自衛権だけでなく、国連決議違反も根拠にすべきだ」と米国に水面下で求めるようになった。

 18日のブッシュ演説に国連決議違反も入ったことで、外務省幹部は「要請通り言ってくれた」とホッとした表情をみせたが、ブッシュ演説は「国連が責任を果たさないなら我々が果たす」とも明言した。その米国を支持する理由については、外務省にさえ、首相は「真実の半分しか語っていない」(幹部)という指摘がある。米国支持の背景にある北朝鮮の脅威への対応のことだ。

 これまで政府は、米国支持は北朝鮮の脅威があるため、と言えば「北朝鮮が『日本は我々を敵視している』と反応して無用に刺激しかねない」と避けてきた。しかし、福田康夫官房長官は18日午後の記者会見で、今回の米国支持と北朝鮮の関連について「考えをめぐらせればそういうこともある」と説明した。今後、なぜ米国支持かという疑問に答えるには、北朝鮮の脅威を前面に出して説明するケースが多くなる可能性もある。

 「日米同盟、国際協調を両立させる努力は今後も続けていく」

 首相は18日、引き続き国際協調を重視する考えを示した。同盟を優先させた今回の対応で傷ついた日本外交を立て直すには、同盟と国連とが再び一致する局面を生み出すことが必要だ。

 政府が考えているのは復興支援の枠組みを新たな国連決議で作り、欧米や日本などが一体となってイラクの新たな国づくりに汗を流すことだ。軍事的支援ができない日本にとって復興支援は見せ場ともなるだけに、既にニューヨークの国連代表部を通じて水面下で交渉を始めている。

 16日、米英スペイン3首脳が「イラク復興のための安保理決議」を提唱したことについて、政府は「復興決議を米国に働きかけてきた成果」(外務省筋)という。外務省の竹内行夫事務次官は、早速「大いに支持する」と語った。

 アフガニスタン、カンボジアなどの復興支援は安保理決議に基づく暫定統治機構などが中軸となったため、公平性が確保された。だが、今回のイラク攻撃で、復興決議のないまま米軍の暫定軍政が敷かれれば「法的、政治的に復興資金拠出は難しい」(政府関係者)との事情もある。

 ただ、早々と復興に視線を送る日本の思惑通りに、イラク情勢が展開するとは限らない。米国が安保理の多数の反対論を押し切っての攻撃態勢に入ったことに、フランスは「正当化できない」と反発しており、復興になれば米主導で安保理再結集ができる、との展望は開けていない。

[毎日新聞3月19日] ( 2003-03-19-01:00 )

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