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【アラブ各国】 論調さまざま 開戦前夜のアラブ紙の社説 3/19 [毎日]
http://www.asyura.com/0304/war26/msg/458.html
投稿者 ファントムランチ 日時 2003 年 3 月 20 日 21:40:38:

2003年3月19日
 開戦ムードが高まるなか、主なアラブ日刊紙の社説では、イラクおよび中東と米国との戦いについて、それらの政府の見解を反映するようなさまざまな見解を披露している。

■シラクは「西欧のサラディン」?

 最も過激なのは、シリアの日刊新聞「Teshreen」の社説のタイトルだ。 日曜日にアゾレス諸島で行なわれた米・英・スペインの三者会談を「血に飢えたサミット」と名づけた。クウェートの日刊新聞「Al-Watan」はその対極にある。サダム・フセイン に対して「去らねば引きずり出される」と呼びかけた。これは、イラクの近代史でよく知られているNuri Sa'idが敗れた時に、群衆の喝采の中で、遺体がバクダッドを引きずりまわされた故事を踏まえたもの。中庸な論調はリビア。リビアの政府新聞、Al-Jumhuriyaは、フランスのジャック・シラク大統領に「シラク・Al-Ayoubi」、すなわち西洋ではサラディンとして知られる、12世紀の最も偉大なアラビア人指導者の名を栄誉ある称号として与えることにしたのだ。

■シリアの展望

 「Teshreen」によると、Turki Saqr博士は次のように意見を述べている。「アゾレス諸島の会合結果はわかっていたことだった。孤立した場所でのこのような選択は、先例のない、強い反対と国際的な怒りを引き出している。それはまさに孤立した、そして拒否された会合だったのだ……」

「予想される積極的なアメリカのイラク攻撃は、テロリズムに終止符を打てず、さらに広範囲なものとなるだろう。テロリズムの種子は世界のあちこちで肥沃な場所を見つけるだろう……」

 シリアの日刊紙「Al-Ba'ath」は、バース党の政府新聞だ。こちらも「ペンタゴンの閉鎖的な体制の職員たちは、戦争とコンピューターゲームの区別がつかない。この戦争は単に100年も前の帝国覇権主義というだけではなく、いささかの合理性もない、獣的で暴力的な力を行使するということだ」と告発している。

■イラクの展望

 イラクの政府日刊紙「Al-Thawra」は「イラクの勝利こそ人類にとっての勝利」と銘打った社説でこう述べている。

 「米国のイラクに対する積極的な脅威の本当の動機は、世界を納得させることに失敗した。その目的とはイラクの石油と戦略的位置(の魅力)であり、悪魔的な政府が、一国主義による決定と高慢なまでの手早い準備をする過程で周辺にもれ始めている」

■湾岸諸国の展望

 オマーンの日刊紙「Al-Watan,Muhammad Abd l-Khaleq」は、「宣戦布告のないアメリカの損害」として、異なる視点から「不正な軍事行動」について議論した。多くの予備役の兵士、動員された将校は、動員中も彼らの給料を払い続けることを要求される企業の従業員だ。その結果、「いくつかの企業はイラクが米の管理下に入った後で、イラクの石油の分け前を求めている。これはこれはシリアの外務大臣が描写したように、『武装強盗』に等しい」。

 Akhbar Al-Khaleejというバーレーンの新聞の社説は、アメリカ人に対してすぐに行動し、「どのようなやり方であってもいいので、あなたの息子を我々の土地を占拠させるために派遣することに反対の運動をしよう」と呼びかけている。そして「我々平和なイスラム教徒の場所で」戦争の勃発を防ぐために呼びかけている。

 カタールの日刊紙Al-Sharqは、題字下に「多くの質問が1つの答えを求める」と掲げている。「単純な質問だ。もしサダム・フセイン大統領が今退くなら、アメリカはイラクに侵入しないだろう。同時に、今彼が引退すれば、アメリカは代用品の大統領を据えつけるだろう」。社説は、イラクを「よりよい状態にする」ことを請負う米国へのアピールで終わっている。

■サウジの展望

 サウジの日刊紙Al-Watanは、三者会談を新しい地図によって世界を分割するために1945年に召集されたヤルタ会議になぞらえた。ヤルタに参加した、米国、英国がアゾレス諸島サミットに参加している。スペインは第三者として旧ソ連の後継者になった。同紙は社説でこう書いている

 「3カ国の「戦争の枢軸」が、イラクに対する戦争決議を採決できなかったことで、彼らが戦争会議を開き、多量破壊兵器除去を旗印にした(戦争開始を)決定することになった。しかしその決定は、3国だけの問題とならず、世界危機を管理する意味をもつことになる。3国が全て決定し、全世界に対して戦争危険を回避するより大きな機会を与えるを払わずに進むことで、世界平衡を脅かす」

 他方で、サウジのイスラム教の学者のグループはファトワ(宗教布告)を出した。イラクに対する米国主導の戦いを支援することは「致命的な罪」だというのだ。

■ヨルダンの展望

 ヨルダンの日刊紙「Al-Dustour」は、「Al-Watan」と似た論調だ。「(米によるイラク攻撃は)国家安全、および戦略的に防衛するためのアラブ諸国の立場の弱さ、諸国分裂の新たな証拠となるだろう」

■エジプトの展望

 エジプトの日刊紙Al-Akhbarの編集者、Jalal・Duweidarはこう書いている。「独裁者サダム・フセインの支配は、彼の有用性より長く続いている。彼を排除する時期がきた」

(毎日新聞サイバー編集部 ライアン・コネル)

転載元
http://www.mainichi.co.jp/eye/feature/nybomb/iraq/attack/web/information/2003/0319-1.html

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