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増田俊男氏:イラク戦争本質論 (2003年3月24日号)【「戦争は既に終わっている」だって(笑)】
http://www.asyura.com/0304/war27/msg/209.html
投稿者 あっしら 日時 2003 年 3 月 24 日 19:09:01:


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アメリカの先制攻撃戦略

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 アメリカが軍事戦略の基本を報復力から先制攻撃に変更したことに2001年・9月11日(同時多発テロ)が決定的な役割を果たしたことは、ネオ・プロ(新保守派―タカ派)が認めるところである。米ソ冷戦終焉(1991年)でアメリカの脅威が国家や国家群の時代が終わりテロリスト(個人)に移ったことを象徴したのが9・11であった。アメリカのゴールは世界の民主化という名の世界制覇である。アメリカは必要な国家を覇権下に置くため平和と軍事手段を駆使する。世界覇権を目指すためにアメリカは常に経済と軍事上の敵を必要とする。アメリカは9・11の犯人をイスラム原理派のアルカイダと断定すると同時にテロとテロ支援国に対し先制攻撃をすることを宣言した。「敵は国家ではないから宣戦布告することなく、何時どんな方法でアメリカを攻撃してくるか分らない。だからアメリカはそれが誰であろうと怪しいと思ったら攻撃される前に攻撃する」、という誰も反対できない理論武装をしたのである。フランス、ドイツをはじめとする西側アメリカ同盟国のほとんどが反対する中、イラクに確固たる大量破壊兵器隠蔽の証拠も無く、イラクが国連査察団の指示に従ってミサイルを解体している最中、又ブリックス査察団長が3ヶ月あれば査察が終わると報告しているのに、「サダム・フセインよ、48時間以内に辞職して亡命せよ。さもなくば武力でお前の国を占領する」と単なる推察に基づいて一方的に宣戦布告し、期限切れだといって3月19日、サダム・フセイン大統領と親戚一族の家を狙い撃ちした。第一級(殺すことを目的とした)殺人未遂である。私が常日頃東京裁判での東条英機氏等A級戦犯を絞首刑にしたのはリンチ(私刑)であると主張しているが、アメリカはイラク攻撃の第一歩で馬脚を現した。イラクにおける大量破壊兵器の存在は公式(国連と国際社会の認識)には推測でしかないが、アメリカは充分な証拠(アメリカが国連に提出したのは低級な捏造写真)を提出することなく、「イラクはアメリカと同盟国の脅威である」と勝手に決め付けて攻撃を開始した。米英のイラク攻撃を承認する追加国連安保理決議は国連加盟国約200国中、金と脅しで集めた45カ国だけ。全世界からアメリカがそっぽを向かれたのが正直なところである。それでも「わが道を行く」でイラク先制攻撃を実行するアメリカに非難が集中すると「あなた方は9・11の悲劇を受けていないからだ」と言う。これで反米論者全員沈黙となる。9・11がいかにタイムリーに起こり、いかにアメリカにわが道をまい進させているか、恐ろしいほどである。

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WTCとPENTAGON爆破


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 よーく、思い出してください。「リメンバー、メイン」(アメリカがスペイン領ハバナで自国の戦艦を爆破しておいて、スペインの犯行と決め付けスペイン領を侵略・領有した)、「リメンバー、アラモ」(有名なデビー・クロケットなどの義勇軍をメキシコに送り込みメキシコでテキサスの独立運動軍を起こし、義勇軍がメキシコの大軍に惨殺されるのを、見て見ぬ振りをして見殺しにした。その後「アラモを忘れるな」で一気に攻撃を掛けあっという間にメキシコの52%を領有した)、「リメンバー、パールハーバー」(帝国海軍の真珠湾攻撃計画と実戦内容を100%知った上で、攻撃を成功に誘導し、結果2000人以上の米兵を犠牲にしておいて、奇襲だ、騙し撃ちだと騒ぎ、戦争反対の世論を逆転させ太平洋戦争に参入し世界覇権につなげた)、そして“Remember 9.11”!…WTCからもペンタゴンからも飛行機の破片もブラックボックスも無いのですが?飛行機が激突したと言うペンタゴンビルの真下は破片一つ無く、緑の芝生が風にそよいでいたのは何故か? 飛行体がWTCに衝突する撮影シーン(シミュレーションか?)は何故あんなに多角度から正確に撮られたのか? 絵に描いたような内部爆発と、解体工事の典型のようなWTCの崩壊、、、等々の疑問が残っている。知る人ぞ知る!である。
 アメリカは中東で最も豊富な原油資源確保と、今後中東民主解放に当たって最も有利な地理的条件を備えたイラクを占領するために今戦争を開始しているのである。

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戦後のイラク復興


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 アメリカの「わが道を行く」(国連無視)の強行でイラクはアメリカの手に落ちた。イラクの解放(米支配)は日本の民主化(米支配)が見本だそうだが、2年間ほどGHQのような参謀本部を作ってイラクの主権を掌握する。アメリカが独占するイラク低価格原油で周辺諸国(特にOPEC諸国)の経済は弱体化し、やがて解体に向う。さらにアラブ諸国はアメリカの民主化圧力で政治混乱に陥り、対米、対イスラエルテロが増大し、報復を理由にイスラエルのアラブ侵攻が加速、これにアラブ諸国が反撃する中でイスラエル対アラブの中東戦争に発展することになっている。米英の単独イラク占領による国連無視と国連機能停止は直ぐ回復する。何故なら、アメリカを中心に大国が今後の中東戦争の過程で全アラブの富を如何に分配するかが検討課題だから。フランスも今度は積極的にアメリカの提案する「国連の場で戦後のイラクを討議しよう」に乗ってくるのである。最大の課題はサダム・フセインからフランス、ロシア、中国がもらった油田の利権である。更に戦後の経済復興需要の配分も主権を手するアメリカの主導下で行われる。アメリカは機能停止の国連を下記の要領で復活させる。1)アメリカにたて突いた4か国(フランス、ロシア、中国、ドイツ)とイラクの原油利権の割当について交渉に応じる、、、4か国とも尾っぽを振って付いて来ること確実、2)国連を使って日本を中心に復興資金をあつめる、、、無残に破壊された街と悲惨な子供たちを見せればいくらでも金は集まる、3)集まった経済復興と人道資金をアメリカが国連の場で加盟国に入札させる、、、こうすることにより、国益を求める加盟諸国は国連の場でアメリカに従う、、総ての決議案は反対無しで可決され、安保理は機能回復、国連の見事な復活となる。結論を言うと「アメリカの軍事行動を自国の軍事力で阻止できない国は始めからアメリカに反対しないことだ」。動物も人間の世界も動かしているのは『力』であることを忘れてはいけない。

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サンデープロジェクトの感想


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 月曜に時事直言が出る時は必ず前日のサンデープロジェクトの感想を述べることになっている。アメリカのイラク先制攻撃は国連憲章違反であるとか、査察も終わって無いし、武装解除をしている最中に何故攻撃するのかとか、12年違反続きだから正当性があるとか、何故攻撃は3月19日なのかとか、小泉総理が国連重視から何故急に(説明無しに)米英の単独攻撃支持に変わったのかとか、9・11がやはり先制攻撃の決め手になったとか、戦争は人殺し、今からでも中止を要請すべきだとか、バクダットの市街戦になったら多数の民間人が犠牲になるとか、日本は戦争に参加は出来ないが人道面で貢献できるとか、戦後は国連に舞台が移るが日本は何をするのかとか、、、であった。誰かが「初めに戦争ありき」ではないか、と言っていたが「戦争は既に終わっている」との認識がただの一人にも無かったのは残念だった。2ヶ月ほど前からアメリカのState Agency(国務省、日本の外務省に当たる)USAID(国際開発資金援助機構、日本のODAに当たる)がイラク復興工事第一回目(900億ドル)でチグリス・ユーフラテス河の新橋(今ある橋はもう無い前提)の入札を行っていることを知るべきだ。先に戦争ありきではなく戦争はとっくに終わっていたのである。出席の全員が日米同盟の必要性に異論はなかったようだか、その根拠は「日本への攻撃はアメリカへの攻撃と見なす」という共通の認識であった。不見識も甚だしい!
 集団自衛権を認めてない日本には適用されないことを知らないのだろうか。アメリカ兵が殺されそうな時助けることを禁じられている日本は適用外。だから日本に侵入した北朝鮮軍に日本人が拉致されても(対日侵略)、日本上空にテポドンを打ち込まれても(対日ミサイル攻撃)、ロシア軍に根室の漁民が殺害され漁船を奪われても(生命・財産剥奪)、アメリカは一切我関せず!小泉総理は「日本への攻撃はアメリカへの攻撃と言ってくれるのはアメリカだけだ」と大声で叫ぶ。アメリカがそう言っているのは「さっさと集団自衛権を確立しろ!」と要求しているのだということがわかっていないようだ。平和憲法は「国際紛争に武力や脅威を禁止している」のにアメリカの「コトバ」を誤解し、アメリカの「先制武力行使」を支持するとは一体どんな神経の持ち主なのだろうか。トンチンカンと言うか、まあ、こういう立派な首相を戴くわが日本人は幸せの極み!


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