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【ご参考】戦時下の取材について、北ベトナムの場合『ハノイの微笑』(田英夫)より
http://www.asyura.com/0304/war30/msg/639.html
投稿者 傍観者A 日時 2003 年 4 月 05 日 03:32:14:9eOOEDmWHxEqI

(回答先: 政権の記者会見が宣伝であることはどこの政権でも同じ − 恥ずべき記事だという自覚もない「共同通信」はカス! − 投稿者 あっしら 日時 2003 年 4 月 04 日 18:38:26)

元TBS記者(その後参議院議員)、田英夫『ハノイの微笑』(1968年刊:三省堂)より

http://www.asahi-net.or.jp/~ku5t-ssk/hanoi2.html#haifon

(前略:北ベトナムのハイフォン港取材の場面)
港の取材に当たっては、「船は二隻以上は同時に撮影しないこと」「港の全景は写さないこと」という制約があった。しかし考えてみるとこれは当然のことだと思う。ここは日本やアメリカとは違うのだ。毎日のようにアメリカの爆撃機にねらわれている。日本人のテレビ取材班といえば、いわば「敵」であるアメリカと友好的な国の人間だ自いかに信用してくれても、私たちのとった写真をアメリカ人が見ることもありうる。そうしたことからアメリカ軍に港の模様を知られるのは軍事的にまずいことであるにちがいない。
私は日本へ帰ってから、東京の「外人記者クラブ」に招かれて、アメリカ人記者を中心とする在京外人記者団に北ベトナムの実情を話したことがあった。そのときあるアメリカの婦人記者から、
「あなたは北ベトナムで多くの取材制眼を受けたと思うが、あなたはそれでも満足な取材ができたと思いますか」と質問された。この人をはじめとして、その席に居合わせた多くのアメリカ人記者は、なんとかして私たちの北ベトナム取材が"正常な取材でない"ことを立証しようというふうに私にいろいろな質問を浴びせた。
私はこの婦人記者に、
「北ベトナムは戦争をしているのです。取材制限があるのは当然ではないでしょうか」
とだけ答えた。つまり、この婦人記者の論法を裏返すと、
「アメリカではいっさいの取材制限はないのか。ミサイルの基地も、核兵器の製造過程も自由に取材できるのか。日本に立ち寄る原子力潜水艦の原子炉部分や、佐世保に来たエンタープライズの原子炉を取材させないのはなぜか。これらの原子力艦艇に"核兵器"を積んでいるかどうかを明らかにしないのはなぜか」
ということになる。
私たちはいつの間にか、アメリカの側からベトナム戦争を見ることに慣らされてしまっているが、アメリカ人と同じ誤りを犯してはならないと、北ベトナムを見て改めて思い知らされた。
(後略)

この本の全文を読みたい方はこちらへ
http://www.asahi-net.or.jp/~ku5t-ssk/tit.html

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