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イラクが自国のクルド人を毒ガス大量虐殺の大嘘を日本大手メディアも暴露開始
http://www.asyura.com/0304/war33/msg/494.html
投稿者 木村愛二 日時 2003 年 5 月 02 日 19:53:59:

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『亜空間通信』587号(2003/05/02)
【イラクが自国のクルド人を毒ガス大量虐殺の大嘘を日本大手メディアも暴露開始】

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 転送、転載、引用、訳出、大歓迎!

 ああ、ついに、やっとこ、さっとこ、何とも厳しい「言論封鎖」、アメリカ人の表現では「メディア封鎖」、「メディア・ブロッケイド」(「メディア・ブラックアウト」とも言う)の厚い、厚い壁が、この件では、ついに、破れ始めたのである。

 しかも、この事実の確認の経過が、また、私にとっては、何ともかんとも、波瀾万丈だったのである。

 と言うのは、戦前からの日本の三大紙の一つで、いかに発行部数が少なくなったとは言え、まあ、ともかく、大手メディアと言える『毎日新聞』の電網記事として、「2003年4月30日」の日付で発表されているのだからして、当然、4月30日か、または5月1日付けの紙面に載るっているのかと思って、図書館まで行って、いや実は、武蔵野市の中央図書館は金曜日は休みなので、急遽、自転車の方向を転換し、市役所の情報公開コーナーまで出掛けて、確かめたところ、や、や、や、がっかり、載っていなかったのである。

 ところが、何と、電網では確かに「記者の目・バックナンバー毎日の視点・2003年4月30日」と明記されている記事が、念のために再三再四、毎日新聞社に電話して確認した結果、実際の紙印刷に載っていたのは、4月29日だったのである。ああ、とても疲れた。
 
 私は、この件を、「イラク軍がクルド人を毒ガス大量虐殺の大嘘」と名付ける。

  阿修羅戦争33掲示板に、電子記録の「日時」を確認すると、「2003 年 4 月 30 日 22:06:52」、つまり、「4月30日の午後10時6分52秒」に投稿された記事には、以下の部分があった。これが肝心の部分なのである。

----- 該当部分のみの引用ここから ------------------------------
 ・・・・・・・・・・フセイン・イラク政権の化学兵器使用を示す事件に、「ハラブジャの悲劇」がある。イラン・イラク戦争末期の88年3月、イラク北部にある少数民族クルド人の町ハラブジャで、イラク軍が化学兵器を使って、住民約5000人を殺害したとされる事件だ。パウエル米国務長官は2月の国連での報告で「クルド人に対するマスタードガスと神経ガスの使用は、20世紀の最も恐ろしい虐殺の一つだ。5000人が死亡した」と非難した。米政府広報誌にも同様の記述がある。

日米メディアはこの事件を明白な事実として報道しているが、疑わしい点がある。ハラブジャはイラク、イラン両軍の激しい戦闘の舞台になっていた。米中央情報局(CIA)分析官の経歴を持つペレティエ米陸軍大教授(当時)らは90年の報告書で「両軍が化学兵器を使った。現実にクルド人を殺したのはイラン軍の爆撃である可能性が高い」と指摘した。ペレティエ氏によると、死者はシアン(青酸)ガス中毒の兆候を示していたが、シアンガスを使っていたのは、イラン軍だったという。

死者数も疑問だ。化学兵器を搭載した爆弾を投下して、数千人を殺害することは難しい。神経ガスは拡散してしまうし、マスタードガスは皮膚をただれさせることが主作用で、致死性は低い。昨年10月のCIA報告書はハラブジャの事例を「死傷者が数百人」と記している。
イラク政府は当時、イラン軍への化学兵器使用を認めており、住民にも被害が出たことは疑いえない。しかし、「死者5000人」はイラクの非を誇張する目的の、虚偽の数値である可能性が高いと思う。・・・・・・・・・・
-----該当部分のみの引用ここまで ------------------------------

 この問題を、私は、湾岸戦争以来、特に重視してきた。この問題は、「イラクの大量破壊兵器保有」問題の決定的な「イメージ」である。意味を特に強調すると、「悪魔化イメージ」の最たるものなのである。

 以下、上記の記事の全文を紹介する。

----- 引用ここから ------------------------------
http://www.mainichi.co.jp/eye/kishanome/200304/29.html
記者の目・バックナンバー毎日の視点

2003年4月30日
 イラクの大量破壊兵器保有 根拠薄弱だった米の主張
斗ケ沢秀俊(北米総局) 

 ◇戦争の正当性に疑問

 イラク戦争開戦から1カ月以上たった今なお、大量破壊兵器が見つからない。「化学兵器工場の疑いのある施設を米軍が発見」との報道が相次いだが、空振りに終わった。開戦前から現在に至る動きを検証すると、ブッシュ米政権が主張した「イラクの大量破壊兵器所有」がいかに根拠薄弱だったかが浮き彫りになる。

 フセイン・イラク政権の化学兵器使用を示す事件に、「ハラブジャの悲劇」がある。イラン・イラク戦争末期の88年3月、イラク北部にある少数民族クルド人の町ハラブジャで、イラク軍が化学兵器を使って、住民約5000人を殺害したとされる事件だ。パウエル米国務長官は2月の国連での報告で「クルド人に対するマスタードガスと神経ガスの使用は、20世紀の最も恐ろしい虐殺の一つだ。5000人が死亡した」と非難した。米政府広報誌にも同様の記述がある。


 日米メディアはこの事件を明白な事実として報道しているが、疑わしい点がある。ハラブジャはイラク、イラン両軍の激しい戦闘の舞台になっていた。米中央情報局(CIA)分析官の経歴を持つペレティエ米陸軍大教授(当時)らは90年の報告書で「両軍が化学兵器を使った。現実にクルド人を殺したのはイラン軍の爆撃である可能性が高い」と指摘した。ペレティエ氏によると、死者はシアン(青酸)ガス中毒の兆候を示していたが、シアンガスを使っていたのは、イラン軍だったという。


 死者数も疑問だ。化学兵器を搭載した爆弾を投下して、数千人を殺害することは難しい。神経ガスは拡散してしまうし、マスタードガスは皮膚をただれさせることが主作用で、致死性は低い。昨年10月のCIA報告書はハラブジャの事例を「死傷者が数百人」と記している。

イラク政府は当時、イラン軍への化学兵器使用を認めており、住民にも被害が出たことは疑いえない。しかし、「死者5000人」はイラクの非を誇張する目的の、虚偽の数値である可能性が高いと思う。

 もう一つ例を挙げたい。昨年9月、ブッシュ大統領が国連演説した際に公表した文書「欺まんと反抗の10年」に、「イラクは95年、高級幹部の亡命後、スカッドミサイルの弾頭用として炭疽(たんそ)菌、ボツリヌス菌など数千リットルの菌を製造している事実を認めた」との記述がある。イラク政府が95年時点での生物兵器製造を認めたように読める。

 CIA報告書にもほぼ同じ文面がある。ただし、最後に「湾岸戦争前に」と書かれている。91年の湾岸戦争前に製造していたことはイラクが認めていた。この一言のあるなしで、全く意味が違ってしまう。

 ここに挙げた二つの例が意図的な誇張やわい曲でないとすれば、いかにもお粗末と言わざるをえない。

 「イラクの大量破壊兵器所有」の根拠の薄弱さは開戦後、一層明確になった。3月23日、米FOXテレビが「米軍がイラク中部のナジャフで化学兵器工場の疑いのある施設を発見」と報じて以降、10件前後の「発見報道」があった。

 いずれも化学物質を扱う施設に立ち入った軍幹部の推測を、従軍記者が検証抜きに伝えた報道で、短期間のうちに否定された。多くは国連監視検証査察委員会の査察チームが調査済みの場所で、米軍やメディアに多少の注意深さがあれば、誤報しなかったはずだ。

 「大量破壊兵器は必ず見つかる」と主張していたラムズフェルド米国防長官でさえ「初期の報告はたいてい間違いに終わる」と報道陣に自制を促した。

 イラクのサーディ大統領顧問は今月12日の投降前、ドイツの公共放送ZDFに「大量破壊兵器開発計画は昔の話だ。今は何もない」と断言した。95年に米国に亡命したフセイン大統領の長女の夫フセイン・カメル氏も「生物・化学兵器は廃棄した」と述べていた。

 米海軍出身の国連査察官だったスコット・リッター氏は各地の講演で、「査察で大量破壊兵器を廃棄した。今もあるとは考えにくい」との見解を示している。国防総省の会見では「米軍が生物・化学兵器を持ち込む恐れはないか」と、ねつ造を懸念する質問さえ出た。

 「大量破壊兵器の武装解除」は米政府が掲げた戦争の最大目的だった。日本が戦争を支持した表向きの理由も同じだ。大量破壊兵器の不在は、戦争の正当性に疑問を投げかけている。今後、少量の化学兵器材料が見つかったとしても、それは米政府が確かな根拠なしに開戦し、日本政府が追随したことへの免罪符にはならない。大量破壊兵器の有無に最後までこだわりたい。言い訳やねつ造に注意を払いながら。

 メールアドレス kishanome@mbx.mainichi.co.jp
(毎日新聞2003年4月30日東京朝刊から)
[後略]
----- 引用ここまで ------------------------------

 私は、この問題に関するわが電網宝庫の記事の特集リンクを特設した。

  以下である。以下の各項目をクリックすると、原文を見ることができる。

----- 引用ここから ------------------------------
http://www.jca.apc.org/~altmedka/gas-kurd.html
イラク軍が「自国民のクルド人を毒ガスで大量虐殺した」謀略宣伝に関するリンク

『亜空間通信』581号(2003/04/23)
【アメリカのイラク戦争の大義の大嘘「毒ガス」の裏にイラン・コントラゲートあり】
『亜空間通信』574号(2003/04/15)
【アメリカの戦争犯罪を裁く大義なし2本柱の悪魔化「毒ガス使用」は嘘の簡略英文】
『亜空間通信』554号(2003/04/02)
【再論:ラムズフェルド国防長官の最後の根拠デマ「サダム自国民大量虐殺」砕け】
『亜空間通信』548号(2003/04/01)
【サダムは自国民を毒ガス虐殺のデマを広めつつ反戦の主張のフリ感傷に浸る愚衆】
----- 引用ここまで ------------------------------

 この問題では、最近にも、以下の阿修羅戦争29掲示板投稿があった。

----- 引用ここから ------------------------------
クルド人虐殺はイラクじゃなかった?
http://www.asyura.com/0304/war29/msg/664.html
投稿者 kan 日時 2003 年 3 月 30 日 22:35:21:
「ワシントンの国防情報局は、毒ガス使用地域に調査団を派遣し、その調査の結果、
クルド人を殺したのはイラクではなく、イランの使った青酸性のガスだ、という結論
に達しました」
----- 引用ここまで ------------------------------

 詳しくは、目下、電網公開でヒット数が1万を超した拙著の以下の部分で詳述した。

----- 引用ここから ------------------------------
http://www.jca.apc.org/~altmedka/gulfw.html
『湾岸報道に偽りあり』
隠された十数年来の米軍事計画に迫る
http://www.jca.apc.org/~altmedka/gulfw-12.html
第二章:毒ガス使用の二枚舌疑惑
[後略]
----- 引用ここまで ------------------------------

  上記の阿修羅戦争29掲示板の投稿の最後のURLは、わが古巣の日本テレビの系列、大阪の準キー局の読売テレビの電網記事である。

 本年、2003年1月25日の放送内容である。

----- 引用ここから ------------------------------
http://www.ytv.co.jp/wakeup/topics/topics0301/topics030125.html
2003年1月25日放送 バックナンバー

「緊張イラク情勢…急ぐアメリカの深層」
1月21日米・ブッシュ大統領演説
「サダム・フセインが武装解除をしていないのは明らかだ」
「もう時間切れだ」

イラクに対する国連の大量破壊兵器の査察が始まって3か月。
来週月曜日、27日、いよいよ査察委員会による報告書が国連に提出される。
大きな混乱なく続いてきたイラクでの査察作業だが、先週以降、化学兵器を装填できる空の弾頭が発見されるなど、一時緊張が高まった。

だが、イラクは、バグダッド入りした国連査察委員会のブリクス委員長らとともに、
査察方法の改善に向けた十項目の共同声明を発表。
声明では、先週見つかった化学兵器弾頭について、イラク側が調査チームを発足させる。
査察団がイラク政府関係者の立会いなしで、科学者への事情聴取を行えるよう協力する、などとなっており、イラクが査察団に一層の譲歩を示した形だ。

一方、国連安全保障理事会では、イラクの査察への協力は不十分であるとして武力攻撃を主張するアメリカ・イギリスと、武力行使に慎重なドイツ・フランス・ロシアとの対立が続いている。

アメリカ世論もイラク攻撃に反対する声が大きくなりつつある。
アメリカ各地でイラク攻撃に反対する大規模な集会が開かれ、ブッシュ大統領の支持率も、60%を割り込んだ。
アメリカはイラク攻撃に踏み切るのか・・・

いま、直ちにイラクを叩くべきだと主張する声がある。

パトリック・クロウソンワシントン近東研究所副所長
「この機会を生かさねば、フセインはキム・ジョンイルと同じ行動に出るでしょう。
我々の興味がほかに移るのを待って、核開発を再開するのです」

ローレン・ラムウィック元ランド研究所
「中東には独裁ではない近代的な政府が必要だ。そうでなければテロに終わりはない」

一方、武力攻撃に反対する声も強い。

スコット・リッター元イラク国連査察団主任査察官
「ブッシュ政権は、イラクは脅威だと言って、この戦争についてアメリカ人を欺き、世界を欺こうとしているんです」

ラムジー・クラーク元司法長官
「明らかに地球の平和の脅威はアメリカだ。サダムフセインは世界の脅威ではない」

マーク・ミラー教授ニューヨーク大学マスコミ学
「ブッシュ大統領は、神がテロと戦うものとして、自分を選んだと信じています。神がイラクと戦うために、自分を選んだと信じているのです」

なぜアメリカはイラクを攻撃したいのか。
ブッシュ政権の本質に迫る。

* * * * *

サダム・フセイン。
この男は、アメリカにとって、世界にとって危険な男なのか。
アメリカは言う。イラクは、大量破壊兵器を隠し持ち、テロも支援する国家だと。

パトリック・クロウソンワシントン近東研究所副所長
(中東問題専門家)
「イラクは大量破壊兵器を隠し持っています。
フセインは今も隣国に侵攻する意図を持ち、テロ組織への支援を行っているんです。
それに何より、我々が自分の国の国民を大量虐殺した、あの冷酷な独裁者フセインから、イラク国民を解放する手伝いができたら、素晴らしいことじゃありませんか。
我々が断固としてサダムと対決する機会はわずかしかありません。それがまさに今なのです」

だが、3か月にわたる今回の国連の査察でも、大量破壊兵器保有の確かな証拠は見つかっていない。本当にイラクは大量破壊兵器を持っているのか?

スコット・リッター
1991〜1998国連イラク査察団UNSCOM主任査察官
「我々が理解すべきことは、大量破壊兵器は手品では作れないということです。
黒い帽子から白いウサギが突然表れるように、大量破壊兵器は作れません。
それを作れば、必ず証拠が残り、査察官はそれを見つけられます」
「しかし、今のところ何も具体的な証拠は見つかっていません。
それはつまり、イラクは何もしていないかもしれない、という現実を、世界が受け入れる用意をすべきだということなのです」

アメリカは、フセイン政権が他の国に対してだけでなく、イラク国民にとっても残虐な政権だと主張する。
その例としてイラン・イラク戦争のさなか1988年3月に、イラクが国内に住むクルド人に対して、毒ガスを使って大量虐殺を行ったことを常に語る。

だが、それは事実ではないと、元アメリカ軍のイラク・クルド問題専門家は、明確に否定した。

ステファン・ペレティエ博士
元米陸軍戦争大学教授・イラク・クルド問題専門家
「イラクが、市民を殺害しようという理由で、毒ガスをつかったことはありません」

博士の発言は、当時のCIAの情報、さらに米軍諜報機関の現地調査に基づいている。

「ワシントンの国防情報局は、毒ガス使用地域に調査団を派遣し、その調査の結果、クルド人を殺したのはイラクではなく、イランの使った青酸性のガスだ、という結論に達しました」

博士はこの事実を、イラク軍を研究した本にはっきりと書いた。
この本は湾岸戦争の時、軍や政府内で広く活用された。
だが、クルド人虐殺の真相を、アメリカ政府が公に語ったことはない。

「『イラクがクルド人に毒ガスを使った』というアメリカ国務省の主張は、イラク政府の評判を落とし、イランとの戦争からの復興を困難にし、アメリカが、イラクをコントロールできるようにするための、単なる宣伝道具だったのです」

スコット・リッター
1991〜1998国連イラク査察団UNSCOM主任査察官
「我々は今、何が起きているのかと、自らに問うべきです。
イラクは軍事行動を正当化できるような脅威にアメリカをさらしているのか。
それともアメリカ政府には、何か他の目的があるのではないか、と」

2000年の大統領選挙。民主党のゴア候補との熾烈な戦いを経て誕生したブッシュ政権。この政権には、以前の政権には無い大きな特徴がある。
ニューヨークにある世界政策研究所は、去年、ブッシュ政権の構造を分析したリポートを発表した。この中で、ブッシュ政権の高官には以前の政権には見られぬほど企業関係者が多く、とりわけ軍需産業から実に32人もが登用されていると指摘している。

世界政策研究所
ウィリアム・ハートゥン教授
「つまり、ブッシュ政権は、私企業で行われる決定と、政府が下す決定とが一体化している政権なのです」

対イラク戦争で見込まれる戦費は、10兆円とも20兆円とも言われる。それは、軍需産業を潤す。
「戦争のための費用の多くが軍需産業、つまりボーイング社やロッキードマーティン社に支払われ、兵器を作り、維持するために使われます。そして、その企業はすべて、政権につながりを持っているのです」

加えて、イラクには石油がある。現在、世界一の石油産出国はサウジアラビアだが、石油埋蔵量では、イラクが世界一ではないかと見られている。しかも、イラクの石油は採掘が容易で、原油の品質も高い。

ウィリアム・タブ ニューヨーク市立大学経済学教授
「今、イラク政府は石油の採掘権を、イタリアやフランス、ロシアに与えています。しかし、1960年代までは、アメリカとイギリスが、イラクの石油の採掘権を握っていました。今、その支配権を取り戻そうとしているのです。いま、日本が石油を買おうとしたら、必ずアメリカやイギリスの石油会社と買わなければならなくなりますよ」

石油の支配。

 去年8月、ワシントンポスト紙はアメリカ国防省の国防政策委員会で、イラクの次のターゲットはサウジアラビアにすべきだとの報告があったと報じた。
この報告は、タカ派のシンクタンクの研究員によって行われたものだ。

ローレン・ラムウィック元ランド研究所研究員
「去年4月、サウジのアブドラ皇太子が訪米したとき、彼は石油価格を武器にして遠まわしにアメリカを脅しました。アメリカは石油に関する限り価格や供給のありかたに力を持たないのです。あのように脅しをかけられ続けると、サウジは我々にとって非常に危険な存在となります」

さらに、サウジアラビアは、同時多発テロを引き起こしたテロ組織・アルカイダと、資金的にも深い結びつきを持つと指摘されている。

“アメリカは、サウジアラビアの油田を接収し在米サウジ資産を凍結すべし。そうすれば、石油の支配、テロ根絶の両方ができる・・・。”

「我々はサウジアラビアから石油をつまり油田を取り上げなければならない。油田を占領して、しばらくの間、我々が管理するのです」

 イラクに対するアメリカの強硬な姿勢は、すでに効果をあげ始めている。サウジ国内にある米軍基地のイラク攻撃への使用をためらっていたサウジアラビアは、今月に入り基地使用を認めると表明した。アメリカのイラク攻撃には、周辺のイスラム諸国への力の誇示という目的もある。

ジョンズ・ホプキンス高等国際問題研究大学院
ピエロ・グレイジェセス教授
「アメリカの目的はイラクの武装解除ではありません。目的はサダム・フセインを排除することなのです。もし今回、アメリカがほとんどコストをかけずにフセイン体制を打倒できたら、シリアもイランも含め、世界中のあらゆる国は、『アメリカの言うとおりにしないと大きな危険にさらされる』という戒めを受けることになるのです」

「これは本当に非常に危険です。ひとつの国が、国際社会や国際法や国連の身代わりを演じているのです。つまり、アメリカが誰を追放すべきか、誰を処罰すべきなのか、そして誰をゆるし、受け入れるべきかを決めているのです。これは恐ろしく危険です」

1月22日 米・ブッシュ大統領演説
「フセインに従った者は、戦争犯罪人として裁き、処刑してやる」
[後略]
----- 引用ここまで ------------------------------

 このように、少なくとも、民放の準キー局でも、この件の疑惑を報道しているのである。

 以上。

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