★阿修羅♪ 現在地 HOME > 掲示板 > 戦争33 > 699.html
 ★阿修羅♪
次へ 前へ
イスラエルのアラブ人がアウシュヴィッツを訪問する! [israeltoday]
http://www.asyura.com/0304/war33/msg/699.html
投稿者 ファントムランチ 日時 2003 年 5 月 06 日 00:31:11:oswAM6lqBSCW6


★こうした動きにアラブ内では疑問の声も多いようです。

英語原文
israeltoday
http://www.israeltoday.co.il/Default.asp
http://www.israeltoday.co.il/headlines/headlines.asp?CatID=1&ArticleID=749

May4,2003

■Israeli Arabs to visit Auschwitz!
 イスラエルのアラブ人がアウシュヴィッツを訪問する!

A delegation of Israeli Arabs plans to fly to Poland in May to visit the Nazi death camp at Auschwitz. “We want to learn more about the past sorrows of the Jews and how these influence the Jewish people today,” said Father Emile Shofani, an Arab Christian heading the delegation. He said this will help Arabs better understand Israel’s current behavior in the conflict with the Palestinians.
イスラエルのアラブ人代表団は、アウシュヴィッツでナチの死の収容所を訪れるために5月にポーランドへ行くことを計画している。「私たちはもっと学習したい。ユダヤ人の過去の悲嘆に関して、またそれらがどのように今日のユダヤの人々に影響しているのかを。」と代表団を率いるアラブ人キリスト教徒のエミール・ショファニ神父は述べた。彼はイスラエルの、パレスチナ人との衝突における現在の行動をアラブ人がよりよく理解するためにそれが助けになるだろうと言った。

Shofani is the principal of the Almutran school in Nazareth, and he and his Arab students have been holding a dialogue with Jewish pupils from the Le’yad Ha’Universita high school in Jerusalem for the past 15 years. There, Shofani met a teacher and human rights activist, Ron Melamed, whose dovish view of the conflict drastically changed after the Palestinian terror war erupted in September 2000.
ショファニ氏はナザレのアルムトラン学校の校長である。彼とそのアラブ人学生は、過去15年間にわたってエルサレムのレ・ヤド・ハ大学付属高校のユダヤ人生徒との対話を維持してきた。そこでショファニ氏は、教師であり人権活動家であるロン・メラメド氏に出会った。同氏は2000年9月に噴出したパレスチナ・テロ紛争の後から、この矛盾に対するハト派的見解がガラリと変ったという。

Melamed was particularly troubled when Israeli Arabs joined the riots in the first days of the conflict.
イスラエルのアラブ人が衝突の初期に暴動に参加した時、メラメド氏は特に困惑させられた。

“At that time, Melamed told us that as a Jew he felt threatened for the first time in his life,” Shofani recalled. “I already realized long ago that we had to study the Holocaust to understand the Jews. But until this point, I had viewed the annihilation of the Jews in World War II only as history. I never admitted to myself how much this horrible past influences the Jews, even those who did not live through the Holocaust themselves.”
「その時にメラメド氏はユダヤ人として、生涯で初めて脅かされたと実感したと私たちに伝えました。」とショファニ氏は思い起こした、「私は、ユダヤ人を理解するために私たちがホロコーストを研究しなければならないことを既にずっと以前に悟っていました。しかしこの時まで、私はそのユダヤ人の壊滅を、第二次世界大戦中の歴史としてのみ見ていました。ホロコーストを自身で体験しなかった人々を含めて、この恐ろしい過去がどれくらいユダヤ人に影響を残しているのか、私自身は認識したことがありませんでした。」

Shofani stresses that this is an Arab initiative, even though Jews are also participating. But not everyone agrees with his intention to understand Jewish fears for their survival. Palestinians are criticizing Shofani’s trip to Poland, telling him that he must compare the suffering of the Jews in the Holocaust with the suffering of the Palestinians. But Shofani has brushed off the criticism, saying the visit to Auschwitz will go ahead with a large delegation of 120 Israeli Arabs.
ショファニ氏は、たとえユダヤ人が参加していても、これはアラブ人のイニシアチブであると強調する。しかし必ずしも誰もが、ユダヤ人の存続のための恐怖を理解しようとする、彼の意図に賛成していない。多くのパレスチナ人はショファニ氏らのポーランドへの旅行を非難し、パレスチナ人の苦難こそ、ホロコーストでのユダヤ人の苦難と比較されなければならないと彼に話している。しかし、ショファニ氏は批判を無視し、アウシュヴィッツへの訪問は、イスラエルのアラブ人約120人の大きな代表団として実現するだろうと言った。

 
★ホロコーストの検証やアラブ人訪問団の自発性については、横に置いておくとして、他にいくつか疑問がある。

 まずアラブは基本的にホロコーストの当事者ではない(またナチスドイツは基本的にパレスチナ問題の当事者でもない)ので、「心理学的」にユダヤ人を研究することはできるが、現代の政策決定の動機的要素とすることはとんでもないことであるし、学問的にもパレスチナ問題を論じるうえで、何の実質的な根拠にもならない。ただ人はあらゆる公開された情報に触れる自由があることは認めるが。

 また、市民同士の相互理解を深めて和平につなげようという地道な試みも確かに大事だが、それには構造的に無理がある。なぜならユダヤ人市民がジェニンなどへ行って意識を変え、選挙でシャロン政権を下ろして穏健派を政権につかせることはできるが、アラブ人市民がホロコーストを見て理解を深めても、テロリストや自爆攻撃者が選挙で選ばれる訳ではないので、そうした阻止効果を期待できるしくみにない。イスラエルが先に軍事侵攻を止めない限り、いくらでも自然発生的に沸き起こる。

 そしてシャロン政権とアメリカは自爆テロ発生の責任をパレスチナ自治政府の放任のせいにして、今までもアラファト体制を批判し、今後もパレスチナ新体制後に厳しい取締と粛清を要求するだろうが、こういう自爆テロに対する予防的逮捕や、テロリストグループを裁判にかけずに暗殺するようなやり方は、予防効果および超法規的捜査における国連の原則を定めた、市民と政治権力に関する国際法に違反する。こうしたことを強要する発想は、イラク戦争で公然と主張された、将来の脅威に対する先制攻撃に通じるものがある。

 パレスチナ暫定国家樹立のロードマップ全体のプロセスに入る「前提」として、シャロン首相はテロをはじめとするパレスチナ側のすべての「暴力」の停止を強く求めたが、そんな物理的にも法的にも不可能なことがもし、一定の約束として認識された場合、これはイスラエルと米国に、近い将来パレスチナ暫定国家に対する全面戦争と完全征服への口実を与える大きな罠ともいえる。

 アラブ人キリスト教徒だというショファニ氏を中心としたグループが、たとえ理念的に平和を考えてアウシュヴィッツを訪問するとしても、イスラエルや訪問先ポーランドの現政府は、大量殺戮を伴うイラク戦争を熱烈に支持し、「理念」を棄て、「立場」や「利益」で、平和を都合よく解釈する相手である。ホロコーストについては詳細を検証しなおす動きもあるが、それは別としても、イラク戦争とパレスチナ弾圧の非道ぶりを見ると、その負の遺産としての価値は日々失墜している気がする。

 
関連
イラク戦争の黒幕 「イスラエル」 [PRAVDA/Moscow News]
http://www.asyura.com/0304/war32/msg/876.html
投稿者 ファントムランチ 日時 2003 年 4 月 24 日 23:55:01:oswAM6lqBSCW6

アウシュヴィッツ強制収容所
http://www.medianetjapan.com/2/16/government/zyzyu/gallery/auschwitz.htm

『アウシュヴィッツの争点』電網木村書店 Web無料公開
http://www.jca.apc.org/~altmedka/aus.html

 次へ  前へ

戦争33掲示板へ

フォローアップ:
  拍手はせず、拍手一覧を見る


★登録無しでコメント可能。今すぐ反映 通常 |動画・ツイッター等 |htmltag可(熟練者向)
タグCheck |タグに'だけを使っている場合のcheck |checkしない)(各説明

←ペンネーム新規登録ならチェック)
↓ペンネーム(2023/11/26から必須)

↓パスワード(ペンネームに必須)

(ペンネームとパスワードは初回使用で記録、次回以降にチェック。パスワードはメモすべし。)
↓画像認証
( 上画像文字を入力)
ルール確認&失敗対策
画像の URL (任意):
投稿コメント全ログ  コメント即時配信  スレ建て依頼  削除コメント確認方法
★阿修羅♪ http://www.asyura2.com/  since 1995
 題名には必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
掲示板,MLを含むこのサイトすべての
一切の引用、転載、リンクを許可いたします。確認メールは不要です。
引用元リンクを表示してください。