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現在はユダヤの支配層の片棒をかついでいると言われている創価学会
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投稿者 既に盗聴だらけ 日時 2003 年 7 月 19 日 16:31:25:


 世紀の悪法・盗聴法、自自公議員たちの責任は重い(『宝石』1999年8月)
                    中村敦夫

 隣人同士を陰鬱にさせた、アメリカの盗聴事件

 六月十七日に今国会の会期延長が決まったため、盗聴法案は自民・自由・公明三党の賛成多数によって、ほぼ間違いなく可決される見通しとなりました。
 私は国会で法務委員会に配属されて以来、一貫して盗聴法に反対してきましたが、いまとなっては、それも無駄骨に終わりそうです。なぜ私がそれほどまでに盗聴法に反対してきたのか、ここで、もう一度書いておこうと思います。
 私は一九六九年から七〇年にかけて、サンフランシスコの隣町のバークレーというところにいました。
 ここにはカリフォルニア大学の分校があり、アメリカのなかでも最も進歩的な人々が住んでいる学園都市で、いわば西海岸の進歩派の拠点、東海岸で言えばボストンに匹敵するところです。
 当時はべトナム戦争が泥沼化して、アメリカの世論は一気に反戦ムードで覆われ、当然、大学も若者たちの反戦運動の拠点になっていました。左翼からリベラル、保守にいたるまで、多くの人がいろいろな形の反戦運動を展開していましたが、そういうときに、この町で盗聴が非常に乱暴に使われたのです。
 ちょっとした活動家でもマークされ、またふつうの市民が、その人と知り合いだったり、誰かに紹介されて電話をかけたりしただけで、用件もまったく運動と関係ないのに家宅捜索を受けたり、あるいは警察に連行されるなど、とんでもないことが起きていたのです。盗聴は隣人同士を疑心暗鬼にさせ、陰鬱で暗い気持ちに追いやってしまっていました。
 私は、法務委員会に入ったとき、過去に積み残してきた法案の一つに盗聴法があることを見た瞬間、ピンときました。
 あのバークレーの人々の自由と人権をないがしろにした忌まわしい盗聴が、日本でも公然と行なわれるようになったらどうなるのだろうか。
 そうでなくても、違法盗聴は防げないし、やられる側には防ぐ手段がないのです。である以上、盗聴する権限を握った人や機関は、神の手を持つに等しい存在になってしまいます。
 人の秘密を握れば、どんな競争にも勝てます。それは産業界も同じです。なにしろ、ライバル会社の機密を入手できるのですから。
 警察はそんなことをしないと言っても大きな組織になれば、必ず間違ったことをする人が出てきます。しかも、その組織の中の権力闘争で、悪しき人物が力を得るケースだってあります。そのときの濫用は十分に予想できるでしょう。
 そうすると、単にプライバシーが脅かされるという問題だけでなく、自由な表現活動が封じられてしまう。要するに政府なり、権力を握った一派なりがやることに反対する政党、ジャーナリズム、マスコミ、作家、労働組合、環境問題や原発問題など国の政策に反対したり、行政の犯罪をチェックする市民運動団体などすべてのジャンルの人々が監視下に置かれ、そこにつながる多くの市民に、盗聴の網がかぶせられる。もっと言えば、国民全員が監視され、盗聴は際限なく広がっていく危険性があるのです。
 アメリカでは現在、令状発布は年間千件、それによって二百万回の盗聴があると言われています。これは令状のある盗聴ですから、違法盗聴はケタ違いの数字になる。しかも二百万回のうち、犯罪に関係したのは一七%で、残りの八三%は、犯罪になんの関係もない盗聴だったと発表されています。
 さらに盗聴というものの性格上、やってみないとわからない。盗聴されている側は防ぎようがないんですね。基本的人権が最初から蹂躙されているわけです。
 だから、この法案が積み残しになっているとわかっても、まさか本気でやるとは誰も思わなかった。国会全体にも、そういう空気が漂っていました。
 ところが、どうも本気でやりそうな雰囲気になってきたので、昨年の秋ごろから、そういうふうに感じた議員━私と民主党の枝野幸男氏、社民党の福島瑞穂氏、同保坂展人氏━これは衆院二人、参院二人で、いずれも法務委員ですが、「これはおかしい。超党派で立ちはだかろう」と、公明党にも声をかけ、同調した十数人の議員、文化人と合同で反対キャンペーンを張ったのです。
 そのときの集会には、公明党の浜四津敏子議員も出席して、次のような発言をしています。
「盗聴捜査が、通信の自由という憲法上の人権を侵害する可能性が大きいというだけでなく、盗聴という手段には歯止めが利かない。国家権力の都合で、政治的に利用されてしまう危険性が大きいという歴史的教訓があります」
 まさにそのとおりです。
 ですから、その時点では、きちっと公明党が一貫性を持っていれば、最後は参議院で阻止できる状況だったのです。
 ところが、今年の春から公明党が豹変して、おかしくなってしまった。
 なぜ公明党が寝返ったのか、理由はわかりません。考えられることは、池田大作氏の年齢からみて、早く内閣に入り込んで権力を握りたいのか、逆に創価学会の存亡に関わるような弱みを自民党に握られたのか、どちらかでしょう。
 そうでなければ、盗聴には歯止めが利かないという浜四津氏の言葉どおり、いずれ宗教団体も盗聴の対象になる可能性があるわけですから、これほどあっさりと豹変した理由が思いつきません。
 ただし、もう一つの見方をすれば、警察や検事にも創価学会員がいますから、その人たちが盗聴する側に回れば、自動的に権力中枢の秘密を握れるという思惑もあるのではないか。公明党・創価学会には、その前科がありますから、そういうことも考えられるということです。

 一晩で十数件もの発砲事件、なぜこの時期に?

 しかしながら私たちから見ると、野党第一党である民主党の立ち上がりが、いかにも遅かったと思います。それとマスコミが非常に鈍感でした。
 結局、衆議院の法務委員会で、これはおかしいぞと、ようやく気づいて揉め始めたとき、何がなんでもという形で、自自公の強行採決になったわけです。
 そのことは、前号で説明したので繰り返しませんが、参考人を招致した質疑の直後に緊急動議を発して、怒号と混乱のなかで、次回の審議日程を強行採決したのですから、明らかに異常事態でした。
 しかも、この席には法務省の幹部が立ち会っていた。当然ながら、これも官僚主導で行なわれたということですね。
 これで一気に事態が悪化します。
 結局、緊急動議は認められないとして野党三党はその後の法務委員会をボイコットし、ほかの委員会もボイコットして抵抗したのですが、自自公は連日のように勝手に委員会を開き、時間を稼いで審議を重ねたという形を繕いました。しかも野党の質問時間も何時間か取り、その間は停止状態のまま、「はい、ここで質問時間は終わりました」と、続けてやった。だから、野党委員は欠席しているのに、野党にも質問の時間を与えたと理屈づけて、本会議にかけたのでした。
 本会議では、共産党は出席して反対しましたが、民主・社民両党は欠席し、そのまま可決されて、参議院に送られました。こういう審議の実態は、とても正常とは言えませんし、この世紀の悪法を、たいした審議もせず、ましてや世論の反対を押し切って国会を通した自自公の国会議員たちの責任は、非常に重大です。
 同時に、この前後におかしなことばかりが起こりました。
 一つは総務庁官房長の自宅に、ボーガンという弓矢のついた銃で、矢が四本打ち込まれました。あるいは暴力団同士が一晩だけ十数件も発砲し合うという不思議な事件が起こりました。それから私に対する殺人予告電話が入りました。
 このタイミングがふつうではない。つまり、かなりの急ぎ方です。
 そして参議院の本会議で、主旨説明が行なわれたのですが、その際、この法案をどの委員会で扱うかということが問題になった。大きな問題は、法務委員会ではなく、特別委員会で扱うこともあるのです。ただし、それだと集中審議になって、五日間ぐらいで終わってしまう。それではダメだということで、結局、法務委員会に下りてきたのでした。
 それでも会期が、当初の予定どおり六月十七日に終わっていれば、審議未了で廃案になる可能性もあったのですが、冒頭で述べたように、八月十三日まで五十七日間延長することが決まったため、まず国会通過は間違いないところまで追い詰められてしまいました。私たち反対派には、とても勝ち目はありません。
 しかし、それならそれで落ち着けばいいのに、まだ会期延長が決まらない段階で、自民党側は「毎日八時間、委員会を開こうじゃないか」と、参院法務委員会の理事懇談会で提案してきました。ふつうは定例日が火曜日と木曜日と決まっています。それで僕らが「ダメだ」と言うと、じゃ、定例日のほかに金曜日もやろうかと、だんだん妥協してきた。会期延長が決まってもいないうちから、しきりにそんな懐柔策を取ってきたのです。
 それを民主、社民、共産、私と四人いる反対派の理事懇メンバーが、ずっと抵抗してきて、「やる」「やらない」で毎日十数時間も平行線のまま粘り合った。なんの意味もないことを、一日のうち五回も六回も休憩しては、また繰り返す。その連続です。だから、日本の国会にいることが本当に恥ずかしくなります。
 では、なぜそんなにしてまで盗聴法案を通そうとするのか?
 これも前回触れたように、日米ガイドライン関連法案が通ったことと無関係ではありません。ガイドライン法案は、アメリカが戦争を決定すれば、日本は自動的に参戦するという法律ですから、そういう事態を想定した、ガイドラインの補完法案だと思うのです。
 つまり、反戦的な国民の動きを封じるために、そういう考え方を持っている人間や団体を、全部監視下に置く。それが狙いだと思うのです。それ以外に急ぐ理由は見当たりません。
 公明党などの修正案は、盗聴の対象を絞り込んで深刻化する麻薬や暴力団犯罪を防ぐのだと、そこばかり強調しています。確かに覚醒剤犯罪は増えている。だけど、私はアメリカの麻薬の取材を何度もやりましたが、あれだけ盗聴をしても麻薬犯罪は増える一方なのです。
 しかもこんな法律があるのに、電話やFAXやメールで取引をする間抜けなマフィア幹部がいるわけがない。引っかかるのは末端のチンピラだけです。日本でやっても、それは同じでしょう。
 だから組織を根絶やしにする法案だといっても、全然、リアリティがありません。要するに、それは国民向けのキャッチフレーズにすぎないのです。

 政治家に官僚のチェックは無理、国民自身が政治に参加せよ

 もう一つ、アメリカでは盗聴データが軍部に直結していて、イギリスともリンクしていると、ジャーナリストが書いています。それによってフランスやドイツまで監視しているそうです。すると、今度、アメリカとのガイドラインがスタートしたら、日本もそこにリンクしていくことが考えられる。外交・防衛上の大きな問題を秘めているんですね。
 同じことは、「日の丸・君が代」法案についても言えます。
 日の丸・君が代がいい、悪いと言うのではありません。なぜこの時期に突拍子もなく、法制化しようという動きが出てきたのか?急ぐ理由があるとすれば、敵味方を識別するため、軍艦には国旗を掲げなければならないということしかない。そういう戦争関連法案であることをよく認識しておく必要があります。
 まだ、ほかにもあります。
 六月十五日には、野党が一貫して反対してきた、国民すべてに十一ケタの背番号をつける住民基本台帳法改正案が、これも自自公の賛成多数で、今国会中に可決成立する見通しとなりました。
 この改正案は、行政の効率化が目的であり、したがってインプットする個人データも「氏名、住所、生年月日、性別」の四項目にとどめるというのですが、データはあとからいくらでも増やせます。思想信条、体重、血液型、結婚情報、何でもインプットできるのです。
 それよりも、なぜ国民一人一人の情報を国家が握る必要があるのでしょうか。
 あえて言えば、これも戦争関連法案だということが考えられます。徴兵制を敷くとき、すぐに役立つのですから。
 だから私は、盗聴法をはじめとするこれら一連の法案は、与党だの野党だのというレベルではなく、日本はそういう方向に進んでいいのか━という国家百年の計を念頭に議論しなければいけないと思います。二ヵ月で、そういう問題だということを、どれだけの人が認識しているかという点で、憂慮してもいるのです。
 それにしても、こんなことになったのは、なぜでしょうか。
 一言で言えば、明治以来、日本ではほとんど「政治が機能していない」からです。
 戦前、日本は軍官僚が暴走して戦争に突入しました。今回の法案もすべて官僚主導で立案・提出されています。
 官僚は責任をとらない組織であり、ひたすら省益と利権、そして個人的な人生の保障を求めてきました。省益のためなら、アメリカ政府の下部機関になるのもいとわないのが官僚であり、だから真剣に国家・国民のことを考えているとは、とても思えません。
 本来なら、そういう官僚の暴走をチェックするのが政治の役目ですが、日本の政治家にそれを求めるのは無理です。
 なにしろ大戦前夜の首相は、人がいいだけが取柄で、何の政治的手腕も発揮しえなかった近衛文麿であり、現総理もまた、人がいいだけの「真空総理」です。当時の状況とダブらせて危惧する私は、単なる心配性なのでしょうか。
 ただ今回の永田町の動きは、国民に改めていい学習をさせてくれました。先の参議院選挙で、自由党や公明党に一票を投じた人たちは、自民党政治に「ノー」の意思表示をしたはずでした。なのに当選すると、自民党と野合し、そういう国民の声をまったく無視しました。つまり私たちは、既成政党の政治家に期待をしてもダメだということが、今国会の動きで明らかになったのです。
 そうである以上、これからは私たち一人一人が政治に参加し、自分の力で政治を取り戻すしかないと考えます。

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