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Re: この問題について意見もらえませんか。 -行政に責任がありそうです/外国人労働を考える(下)浜松市長北脇保之氏(リレー討論)-【2001/05/20 日本経済新聞】
http://www.asyura.com/0306/dispute11/msg/440.html
投稿者 hou 日時 2003 年 6 月 22 日 09:41:30:HWYlsG4gs5FRk

(回答先: この問題について意見もらえませんか。 投稿者 XYZ 日時 2003 年 6 月 21 日 23:48:27)



 ハイテク産業などが集積する地方都市では外国人労働力が欠かせない存在になりつつある。社会的基盤整備や日本人との共生に力を入れる自治体も増えているが、一方で社会保障など社会システム上の課題も顕在化してきた。先進例といわれる浜松市の北脇保之市長に聞いた。
   ――浜松市は全国でも外国人労働力の比重が大きい都市といわれています。
 一九九〇年代に入ってから自動車、二輪車などの輸送機械、食品加工、エレクトロニクス産業で働く外国人労働者の数が増えてきました。現在の外国人登録者数は、九〇年の入管法(出入国管理及び難民認定法)改正で入国が増えた日系ブラジル人の約一万一千人をはじめ七十四カ国の約一万九千人で、総人口約六十万人の約三%と地方中核都市としては高い比率です。
 浜松を中心にした地域は、バブル経済崩壊後も輸送機械産業、ハイテク産業などの集積度が高く、国際競争力が強い企業が多いこともあり、一定の経済活動水準を維持しています。有効求人倍率が一を超えるなど雇用が比較的安定した状況にあるため、人が人を呼ぶ形で、外国人労働者が移住してきた面もあるようです。浜松市が九九年に日系南米人を主な対象に実施した調査によると、来日理由では「母国の治安や経済状態が悪いから」が五四・五%と最も多く、七年以上日本に住んでいる人が約四五%でした。母国以外の生活基盤をこの地に置きたいとの意識が強まっていることを示しています。
 前々回の日本ガイシの柴田昌治社長のご指摘のように、彼らには勤労意欲が高い人が多い。雇用主の話でも若い人が生産現場の仕事に定着しない傾向がある中で当然のようにまじめに働いてくれるという評価が目立つ。今では外国人労働力を抜きには地域経済は語れない状況にまでなってきました。
   ――外国人労働力が増えた背景には、企業側の動きと共に浜松市が社会的基盤整備に力を入れてきたことがあります。
 入管法改正後に日本に来たニューカマーといわれる人々を中心に、外国人労働力の地域経済への貢献度、家族世帯の増加に伴う定住化傾向を考えると、地域での共生を真剣に考える必要がある。市としても外国人への行政サービスの充実に取り組んできました。
 具体的には外国人登録とか国民健康保険の窓口や保健所などに外国語を話せる担当職員を配置したり、市報など市からの情報提供にも英語やポルトガル語など外国語を使っている。市営、県営住宅の門戸開放や市立小中学校への児童受け入れにも積極的です。九二年にはハローワーク浜松(浜松公共職業安定所)が全国初の「外国人雇用サービスコーナー」を設置。市民レベルでも日本語教室開設や国際交流の動きが活発になっています。こうした中、市内には日系ブラジル人向けの銀行やスーパー、食料品店、旅行会社、ポルトガル語新聞もあり自分たちのコミュニティーを形成しています。これまでの私たちの取り組み姿勢も外国人が増えた一つの要因だと思います。外国人の市政への評価は高いと聞きます。
   ――前回、手塚和彰千葉大学教授は外国人労働力を引き受けるには、ある程度永住を前提に受け入れ態勢をつくるべきだと指摘しました。
 それは重要なポイントです。私たちもできるかぎり努力をしていますが、受け入れの負担が直接的に自治体に来ているのも確かです。社会的基盤の中では、社会保険や社会保障制度の整備が極めて重要ですが、現実には市内に住む外国人でも無保険状態の人が多い。請負会社に採用されて派遣労働の形で働く外国人の場合、企業側が社会保険に入りたがらないケースが少なくないし、外国人自身が短期的労働のうえに、健康だからと保険の自己負担分の支払いを渋る例もあるからです。
 自治体の中には無保険状態解消のために国民健康保険の加入条件をかなり軽くしているところもある。しかし、自治体が無理に対応しても財政的限界があります。国は、一つの社会システムとして外国人労働者の定住化傾向を前提にした制度を整備すべきです。
   ――日本人と外国人が社会で共生するには、文化の違いをいかに埋めるかが重要ですね。
 非常に大きな問題です。実際問題として生活習慣の違いによる地域社会での摩擦は相当あります。生活時間帯の違いやごみの分別収集のような日本社会の非常にきめ細かなルールへの適応、駐車などを巡ってです。社会システムの違い、言葉の障壁などもあって、摩擦を解決するうえで日本人と外国人双方の意思がうまく伝わらない、という点が大きいですね。
 そうした齟齬(そご)をなくすためにも、相互理解を深めることが大事です。外国人が多く住む公営団地では、自発的に地域自治会と外国人の集会を持つなど話し合いの機運が高まっている。市も交流を支援していきたいと考え、外国人と日本人との社会共生を積極的に進める目的で、「浜松市外国人市民会議」を設立しています。在住外国人が地域経済を支える力になっている現実をまず認め、その上で、犯罪などマイナス面が広がらないよう努力することが重要だと思います。
   ――課題解決のため、外国人労働者が多い自治体との連携も強めていますね。
 今月七日には、当市が呼びかけて「第一回外国人集住都市会議」を開催しました。会議には、群馬県太田市や愛知県豊田市など全国十二都市が参加し、就労、教育、医療、社会保障など自治体だけでは解決が容易でない諸課題について国をはじめ関係機関への働きかけの必要性などについて話し合いました。「われわれは、ある意味では日本の将来を先取りする位置にある。しっかりやっていこう」という認識でも一致しました。
   ――国だけでなく自治体も外国の経験に学ぶべきです。
 そうです。日本だけの問題ではなく、ドイツでもフランスでも世界的な共通課題です。欧州などの都市には、成功例もあれば失敗例もある。そうした都市と連携しながら、取り組んでいきたいと考えています。今秋には、「地域共生と都市間連携」をテーマにした国際シンポジウムを計画。国際地方自治体連合事務局長などを招く予定です。
   ――柴田日本ガイシ社長は、単純労働者にも公式に門戸を開くべきだと強調していますが。
 これは自治体の枠を超えた大きな問題ですが、個人的には、労働力不足を補うための外国人労働力受け入れ拡大には、慎重であるべきだと考えています。日本の現在の雇用環境から言っても単純労働の部分を今直ちに広げる状況ではないでしょう。ですから、単純労働に関する部分は現状維持でいいのではないかと思うのです。
 知識労働者、技術者などは、今でも国内で働くことが可能なはずですが、それを阻む社会構造があると思います。その社会構造を改革することで、いろいろな技術を持った人々をもっと受け入れることが必要だと考えます。本国で知識労働に従事していた外国人労働者もいます。こうした人々の力を引き出すためにも、様々な資格取得や検定を受けられるようにすることも大切でしょう。そのための制度面の改善も必要だと思います。
(聞き手は編集委員 栩木誠)
=このシリーズおわり
 きたわき・やすゆき 1952年静岡県浜松市生まれ。74年東京大学法学部卒業後、自治省(現総務省)入省。79年米コーネル大学留学。82年栃木県税務課長、89年自治省企画課理事官、同年福岡市財政部長、93年自治体国際化協会総務部長などを経て、95年自治省退官、96年衆院議員当選、99年衆院議員辞職、同年浜松市長に。
 ▼東京、大阪など大都市を除く地方都市などで外国人労働者が目立つのは、自動車、二輪車などの輸送機械やハイテク産業の関連企業が集積する地域が多い。▼「外国人集住都市会議」に参加する浜松市、磐田市(静岡県)、豊田市、豊橋市(愛知県)、太田市、大泉町(群馬県)などが代表例。労働力の流動性の高さや不法滞在問題もあって、各自治体は外国人労働者の実数の把握は容易でないとしているが、全国平均(労働力人口の約一%と推計)を大幅に上回るところが多いようだ。

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