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Re: 「勅令」「大権の発動」と「御内意」「御希望」との違い区別の認識について。たこ氏へのレス
http://www.asyura.com/0306/dispute11/msg/467.html
投稿者 たこ 日時 2003 年 6 月 23 日 12:15:20:KZLCEeqX13raw

(回答先: 「勅令」「大権の発動」と「御内意」「御希望」との違い区別の認識について。たこ氏へのレス 投稿者 Ddog 日時 2003 年 6 月 21 日 21:57:28)

「「勅令」「大権の発動」と「御内意」「御希望」との違い区別の認識について。たこ氏へのレス(http://www.asyura.com/0306/dispute11/msg/419.html)」で、いろいろ書いておられますが、「区別の認識」については、違いはなさそうなので、個別にコメントすべきでもなさそうです(私も区別を認識しております)。ここでは、「勅令」、「大権」の言葉について説明し、「たこ氏の事実誤認」とされている部分についてのみ応答しておきます。

「勅令」は国務に関する詔勅で法規範性を有するものです。「大権」は天皇の権能という意味で、勅令のほか、皇室令の発布や軍に対する命令などを含みます(詔勅の上位概念)。国務大臣の任免などもこの大権に属します。この意味での「大権」は、実質的な決定権の所在と関係ない考え方(本来は旧憲法上の講学用語)で、大権はきわめて頻繁に行使されています。(当然ながら、天皇が恣意的に国務大臣を任免したという意味ではない。)
大権事項については、多くは制度化された諮詢機関があります(たとえば、勅令に関しては国務各大臣)。もっとも、諮詢機関に天皇の意を反映させるべきシステムがあったほか、制度化された諮詢機関のなかった内閣総理大臣の人選について、昭和のある時期には天皇の意向が強く反映しているらしい兆候を前のコメントで説明いたしました。「リアルな歴史認識と戦争責任(Ddog氏へ)(http://www.asyura.com/0306/dispute11/msg/363.html)」のうち、「旧憲法下での内閣改造の手続き」以下の項を参照していただきたい。

余談ですが、内閣総理大臣以外の国務大臣については、内閣総理大臣が上奏した閣僚名簿によるとの慣行がありましたが、この慣行も小磯内閣あたりからくずれ、内閣総理大臣以外の国務大臣の人選も裕仁の意思が影響しているようです。

いずれにしても、形式的な大権行使とその実質的決定を区別すべきは当然ですが、昭和期に限れば、後者にも天皇の意思が強く反映しています。対米戦争だけをとっても、裕仁は、開戦を決意し、ある時期までは戦争の推進を支持し、そしてある時期に降伏による戦争終結を決意したと考えるのがリアルな認識です。開戦への逡巡を示す発言と、降伏に向けた「聖断」のみを取り出して、裕仁を平和主義者とするのは無理です。

「天皇」といっても、睦仁(明治)や嘉仁(大正)は別論ですが、少なくとも裕仁は「メクラバンを押すだけの役割」ではなく、主体的な政治意思を有し、しばしば重要な政治的決定に関与しています(ここまではDdog氏も異論がなさそうです)。Ddog氏のご意見とは逆に、裕仁に関しては、「君臨すれども統治せず」ではなく、「君臨し統治する」です。もっとも、これは、既述のように、裕仁が万能の独裁者であったという意味ではなく、政治的実権を有した権力者のひとりであったという意味です。「御内意」や「御下問」を通じて、裕仁の政治的意思が反映されるべき政治システムが運用されていましたが、裕仁の意思が無視されたことも多いでしょう(裕仁は複数の政治指導者のひとりに過ぎない)。

「たこ氏は東京裁判史観の持ち主であるので、東条英機即戦争推進派、近衛文麿は最後まで和平の道を探っていたとするのは、事実誤認である」とされています。このような「事実誤認」は、東條などの軍部と、それを抑えようとした裕仁と文官政治家という対立構造を描き、戦後にも生き残った政治勢力を免責しようとするフィクションです(私見と無関係)。「東京裁判史観」がどのようなものか知りませんが、私は、裕仁や近衛文麿、そして戦後にも生き残った政治家を含む勢力にも戦争責任があると考えております。

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