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【再掲】『「機会不平等」 斎藤貴男/著 文藝春秋』へのレス
http://www.asyura.com/0306/dispute11/msg/515.html
投稿者 あっしら 日時 2003 年 6 月 24 日 16:01:20:

(回答先: 教育勅語の精神 投稿者 乃依 日時 2003 年 6 月 23 日 01:43:35)


ROM潜 伊-HEXA号さんの『「機会不平等」 斎藤貴男/著 文藝春秋』( http://www.asyura.com/2002/bd17/msg/547.html )に対して書いたレスの再掲です。
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ROM潜 伊-HEXA号さん、こんにちわ。

タイトルのようにたいしたネタはないのですが、文化庁長官までつとめ、文化功労賞まで受賞した三浦朱門氏は、言動から推測して、エリート意識の塊=悪魔崇拝者(私流の定義ですが(笑))だと思っています。

三浦氏の言動が、配偶者であり日本財団の会長をつとめる曾野綾子さんの言動とみごとにシンクロしているのはうるわしき夫婦愛とも言えます。

彼らは、エリートを自負する人たちと同様、たいした知性もなければ神に対する信仰心もない人たちが、ああだこうだ言うこと自体が気に入らないのです。
庶民が権利を主張したり政策を議論することは、立場をわきまえない出過ぎたマネだと思っているのでしょう。
民主主義の否定を公言するわけにもいかないので、民主主義を内実的に崩すこと(知力の劣化)で、それを実現しようとしているのです。

エリートはそれにふさわしい“家”から出るべきであって、公教育機関には頼らず、“知性と慈愛とお金に満ちた”両親が、私的教育機関の手を借りながら教育を行うことがふさわしいと考えているのでしょう。
公教育機関は、まともな教育もできない家庭の子弟に、邪魔にならず反抗もせず、できるだけ奉仕する国民になってもらうためのものと位置づけているのでしょう。
エリートになるべき子弟は、公教育機関で教育される子供達と交わることそのものが“汚れ”なのです。

信仰心篤き三浦氏や曾野さんは、自分たちは神にのみ奉仕する人で、公教育で育てられた人々は、そのような自分たちに奉仕しなければならないと考えていると思われます。

現実を冷静に見つめれば、全員はもちろんのこと多数でさえ“エリート”になることはできません。
経済社会でも、物事を判断したり、新しいことを研究したり、指揮監督する人は、少数でいいのですから、みんなが知性を高めてもらえばかえって困るのです。
自分の頭でものごとを考え、「それは間違っている」とか「それは納得できません」という人が増えれば、うっとうしくてたまりません。
そして、“奉仕する”立場にある人たちが、俺が、わたしは、「あいつらよりも利口だし人間性も優れているのになぜこんな状況に置かれているんだ」と考えれば、“反抗”に走らないとも限りません。
“奉仕”に必要な能力だけ保持していれば十分ということです。


ノーベル賞学者の江崎玲於奈氏の「ある種の能力の備わっていない者が、いくらやってもねえ。いずれは就学時に遺伝子検査を行い、それぞれの子供の遺伝情報に見合った教育をしていく形になっていきますよ」は、基本知的活動能力・基本身体能力・性格のある部分が先天的なものであることを認めるとしても、おそらく、すべての人が“知的活動能力”のわずかな割合しか使いこなしていないであろうことから、科学主義者=悪魔崇拝者のたわごとでしかありません。


三浦氏は「国際比較をすれば、アメリカやヨーロッパの点数は低いけれど、すごいリーダーも出てくる。日本もそういう先進国型になっていかなければいけません。それが“ゆとり教育”の本当の目的。エリート教育とは言いにくい時代だから、回りくどく言っただけの話だ」と言っていますが、欧米にどういうすごいリーダーが出たというのでしょう。

“すごいリーダー”というのは、チャーチルですか、ルーズベルトですか、ケネディですか、エリザベス女王ですか、ゴルバチョフですか、ビル・ゲイツですか、ヒトラーですか、マルクスですか、アインシュタインですか...。
マルクスやがアインシュタインが知的活動でそこそこであったことは、その著作や論文から認めますが、それほどのものではありませんし、エリート教育という基準で見れば“落ちこぼれ”です。
それ以外の人たちは、多くの人に害をもたらしたことは認めても、役に立ったとは言えません。

これは、戦前日本のエリートに対する問いかけでもあります。
教育問題では、エリートを中心に、“戦前への回帰”を志向する人もいます。

台湾を領有し朝鮮半島まで併合していたのに、凶作に見舞われた農家が娘の身売りをしなければならない状況を放置し、勝利の目算もないまま対中・対米の戦争を始め、あげく200万人以上の死者を出しながら、主要都市に原発を2発落とされるまで戦争を終結しなかったのです。
満州では、関東軍幹部は自分たちの家族や自分自身が逃げることを優先し、居留民の安全に全力を尽くさず、多くの兵士を労働力としてソ連に引き渡したのです。

これらの政策を決定したり軍事行動を指揮したのは、東京帝国大学を頂点とするエリート教育を受けた人たちです。

明治維新を評価しているわけではありませんが、明治維新は、非エリートの下層武士階級を推進力として遂行されたものです。


エリートとは、「自分たちの取り分を減らさず、恵まれない層の分をかっさらう」ことを考えながらそうではない政策のように人々に思わせて実行したり、“どう頑張ってもたいしたものではない知性を過信して、つまらないイデオロギー(思想・宗教・政策など)に多くの人を生け贄として捧げてしまう”人たちなのです。


※ メディアに属している人たちもエリートだと思っているので、平気で愚かな発言をしています。

[参考書き込み]

『学校教育を受けていないアフガン女性を“無知”と呼ぶ傲慢』
http://www.asyura.com/sora/bd15/msg/585.html

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