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投稿者 Ddog 日時 2003 年 6 月 30 日 01:37:10:gb2b4T9TetGkU

(回答先: 昭和天皇独白録 秘密ファイルCIAの対日工作等を用いて、講義いたします。 投稿者 Ddog 日時 2003 年 6 月 30 日 00:50:24)

天皇の積極的戦争指導を、導こうとする側の書籍はいくつか出版されている。そういった書物だけ読んでいたら、自分の歴史的知識の浅さや偏りを棚に上げ、「Ddog氏の主張は、無知でものを知らない」と、恥知らずにも断言してしまうだろう。

徹底検証 昭和天皇「独白録」藤原彰 粟屋憲太郎 吉田裕 山田朗 著 大月書店 1991年
この本を読み直すと、天皇の戦争責任において、未だに、まだ政治的問題でまだ歴史や過去にはなっていないと感じます。
昭和天皇が崩御されはや15年が立とうとしています。天皇を擁護する側の私の意見と、多数の議論板参加者には、天皇を必要とする日本人と必要としない人間の宗教信条の違いほどの認識ギャップが存在する。

歴史の真実を討論するより、どちらの神を信じるのか踏み絵に近い。決して妥協する事はないだろう。一方は悪魔と捉えるものが、神として崇めて、神と崇めているものが逆に悪魔ととらえている。

私は、神として天皇を崇めているつもりはないが、自由な信条や、曖昧ないい加減な宗教観を保持するには、天皇という司祭に日本教という宗教的無規範の要の役割を期待している。天皇の恩恵を自覚できない人間も、けして反対はしないだろう。ただ、その認識にかけているだけだ。
天皇擁護反対の人間には古来より時代時代において天皇の柔軟な役割を、理解し考えようとする前に、犯罪者だ、極悪人だと、己の信条の為に歴史を書き直そうとする意図を感じてならない。戦後日教組による反日反天皇教育の呪縛の結果である。
そういった歴史観を持った人間が、僅かに残された資料を基に、人間ヒロヒトの発言を他人によって記録された一言一句の一部を取り出し、都合よく解釈して、犯罪者だと騒いでいるにすぎない。

1990年天皇の戦争責任についておおいに議論がわいた、「昭和天皇独白録」について、徹底検証という名の、天皇擁護反対主義者の解釈による解釈本である。
昭和天皇の独白録を正面から見るべきところ左からしか見ないので、昭和天皇の全体像をとらえることなく、一部の発言のみ取り出しなんとか、立証しようと試みている。

それならば、二二六事件において、議会を無視して、自らの独裁的政経運営が可能となる、天皇親政を支持するはずである。しかし、立憲君主政治を守る断固たる決意を表した厳然たる事実を、どう理解するか、一行足りとも言及していない。
日独伊三国同盟を拒否し続けた思想の一貫性を無視している。三国同盟を推進した、板垣大将や、松岡洋右を天皇陛下が、疎まれ排除する発言をもって、天皇は好き嫌いで人事をにまで、口をはさまれ、人事に口をだしたのは、シバシバで、これをもって開戦責任はまぬがれないとの結論を出している。もし天皇の大元帥として強権が名目上でなく、金正日やヒットラーのような権力を実際保持していれば、大権をもって、罷免どころか有らぬ嫌疑で自殺を強要したり、暗殺も可能であったであろう。

戦時中のご意見も、昭和天皇の発言を、勅令とご意見の無分別で、解釈しているので、情報がすべて天皇に集中して、作戦司令までしていたという結論である。

例えば、太平洋戦争中の戦争指導の項、検証でP56天皇独白録122−3…略…最後にソビエトがドイツ領内に侵入した時、思い切ってドイツに和睦を申し込ませた、之は大島(ドイツ大使)が先方に通じたと思う、しかし之にはドイツが承諾しなかった。
これを、戦争指導をしていた証拠と見なすのか、一貫した天皇の確固たる思想の現われと見なすかは、右からみるか左から見るかで見解が分かれる。

レイテ、検証P57独白録P129。
山下(奉文陸軍大将)は比島を守ろうとする、おそらく之が一番良かったただろう。私は参謀本部や、軍令部の意見と違い、一度レイテで叩いて、米がひるんだならば、妥協の余地を発見できるのではないかと思い、「レイテ」決戦に賛成した。然し私の意見も統帥部に伝わらず、陸軍海軍山下、皆意見が違う。斯様な訳で山下も思い切って兵力をつぎ込めず、いやいや戦っていたし、海軍は無謀に艦隊を出し、非科学的に戦をして失敗した。
検証の方では、これをもって天皇の戦争指導は明確であると、論じている。
平和主義者であるという前提で読めば、レイテ作戦に賛成したが、これでアメリカがひるむようなことがあれば、和睦に向けて妥協できるのではないか?と思っていた。私の意見はまったく無視されて、軍令部の不統一な作戦により負けた。と読み取れる。

独白録P129私はニューギニアのスタンレー山脈を突破されてから見込みを見失った。一度どこかで敵を叩いて、速やかに講和の機会を得たいと思ったが、ドイツとの単独不講和の確約があるので、ドイツより先に講和を…略 で天皇の講和への意欲が覗われる。

検証P60独白録P134−5雲南作戦の督促
梅津陸軍参謀総長より、上奏を受け、沖縄戦の直中でビルマに呼応して雲南を叩いたらどうだと、意見したが、補給が続かないとうやむやにされたとある。
天皇の戦争指導は細々と指導されたとの主張であるが、意見を求められ、意見を言い、独白録で述べらているが、大元帥としての積極的戦争指導を立憲するには程遠い。

結局雲南への攻撃は史実としてなく、天皇は作戦命令を発したので無く、意見を言っただけであることを立証することになるのでないだろうか。

天皇の戦争責任問題は、結局、歴史的史実を判断する側の主観で、主観にあわせ、都合が良いように解釈していると言えるのである。

天皇の戦争責任を言い続ける人間の信条は、戦後教育によって、天皇擁護反対へとアメリカの思惑どうりに、一生懸命お勉強をした結果、大脳皮質へ刷り込まれていった。天皇擁護反対派は、自虐的歴史観をひきずり、国益に害悪を与え、結局欧米の国益に協力する結果を齎している。

2000年共同通信社刊 春名幹男 著 秘密のファイル CIAの対日工作 上巻下巻
1000ページにわたるCIAの対日工作の裏史が事細かに記録された裏面史で、この本において、天皇独白録のことも記述されている。

天皇の独白録は、戦前は在米日本大使館で、対米工作活動をして、戦後外務省とGHQのパイプ役で吉田茂により、宮内省御用掛であった、寺崎英成らが昭和天皇より昭和21年3月から4月にかけて経緯を聞いた文章で、娘のミラー寺崎マリコ(NHKでドラマにもなりました。)さんが父の遺品として、1990年突如として世に公開したものです。OSS(CIAの前身)が東京裁判の為国際検事局(IPS)に提出する為の文章であり、英語版日本語版と存在する。英語版はアメリカに手渡す為のもので編集されてはいたが、アメリカ側も天皇の戦争責任を追求しない方針の思惑とも一致し、IPSに提出され受理されている。
マッカーサーの一存でGHQは動いていたわけではない。マッカーサーの天皇との一回の会見で、それこそ戦争目的でもあった天皇ヒロヒトの処罰を免れるのだろうか?昭和天皇の人格であるならばその奇跡も不思議ではないが、戦前戦中より、OSSは天皇は日本における穏健派の代表とみなしていた。上巻p159
もとより、アメリカはルーズベルトが先に日本がアメリカを攻撃させるよう仕向けていった張本人であるから、天皇に開戦の責任があり、天皇に開戦責任を負わすのは気が咎めるのもあるだろう。OSSによる情報収集により、1944年頃より天皇批判の対日本情報工作が消えた。終戦を早める為に、宮城にパラシュートで特殊部隊を降下させ、天皇に直接無条件降伏を働きかける、大胆なアイデアまであったことから、マッカーサー会見以前に天皇の戦争責任を問うことはしない方針であったと思う。

蛇足だが、反Ddog連合軍さんの大好きなメーソンに関しての記述がある。
序章上巻P12−15にフリーメーソンのことが載っている。フリーメーソンは「世界を陰で操る組織」ともいわれてきた。秘密の儀式や掟など今でもベールに包まれている部分は少なくない。だが彼らが世界を支配してきたなどという陰謀史観はきわめて疑わしい。
はっきり断言できるのは、主要メンバーが世界をリードしてきたという歴史的事実である。
…略…イギリスのチャーチル、ルーズベルト、トルーマン大統領。マッカーサー元帥…略…政治家では、東久爾稔彦 幣原喜重郎 鳩山一郎 …略… 戦後再興されたフリーメーソンは当時公職追放を免れようとした政治家に地下水のように浸透していった。…

話は少しそれたが、秘密ファイルに戻すと、上巻P257から児玉誉士夫 笹川良一の記述がある。彼ら大物右翼は戦後CIAのエージェントであったとが詳しく載っています。
しかし、大物右翼が、天皇制の維持に協力したCIAに協力したことは不思議ではない。

下巻の吉田茂の章に、CIAは当初吉田茂を公職追放する予定であった。しかし、吉田を残し首相まで任せた。先に吉田茂は、寺崎英成を宮内庁御用掛に任命したが、これはGHQ、OSSの意思でもあったわけです。またCIAは吉田茂を日本の情報機関の父としている。

月刊 軍事研究2003年7月号に「 歴史に見る占領と統治。無条件降伏日独への苛酷な仕打ち」戦史研究家 藤井久 氏の論文が発表されている。P98−107
1943年のカサブランカ会談でルーズベルトが無条件降伏を言い出すまで、連合国に無条件降伏の概念は無かった。南北戦争において南軍が無条件降伏した例で言い出したのだろうが、無条件降伏は、国家主権の概念を揺るがす結果を齎した。
無条件降伏なら、1907年の「陸戦の法規慣例に関する条約」違反である、残虐行為にお墨付きがでる結果となる。夜間無差別爆撃が行われるようになり、原子爆弾を投下する免罪符を渡してしまった。無条件降伏は、最終段階で、国が無条件降伏したのか、軍隊が個別にしたのかあやふやになり、今日の天皇の戦争責任のあやふやさは、ここに起源がある。
今日イラクで発生している無秩序も、ルーズベルトの無条件降伏による、法治国家の主権の侵害が起源といえよう。

P106−107を要約。日本はドイツのような直接軍政を免れたが、その実態は間接統治の極致だった。国会が運営されているのに、審議に一切関係なく法律以上の効力を持つ勅令が下ったのであった。間接統治なので反発心も薄れ、そして今日の日本が有り、自衛隊がある。
日本において統治政策として、軍国主義を一掃する、公職追放がおこなわれた。公職から追放された数20万人で、職業軍人が18万人。軍人恩給遺族扶助料も停止され、軍人になったら損をする反軍思想、国家に対する信頼感の喪失が生れたのであった。軍人個人個人に加えられた厳しい政策であった。間接統治は、GHQに向かうべき反発心が、政府に向けられる効果が生れた。それを根本から是正することなく、今日に至っている。そこに日本の真の敗北を見る思いがする。
以上
阿修羅サイトで繰り広げられる、反権力思考は、GHQの占領政策の流れを汲んでいることをご理解いただけるだろうか?私は真の愛国者の立場を一貫していると自負している。

議論板で、反論がまだとお待ちの方、申し訳ない、来週時間を作りレス書きますのでしばし待たれよ。

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