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Re: 小泉政権の継続は「百害あって一利なし」と私が主張する理由【7】――今こそ目を覚まし現実を見つめよう 森田実の時代を斬る
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投稿者 エンセン 日時 2003 年 9 月 08 日 22:25:35:ieVyGVASbNhvI

(回答先: 小泉政権の継続は「百害あって一利なし」と私が主張する理由【6】――日本を否定する小泉構造改革 森田実の時代を斬る 投稿者 エンセン 日時 2003 年 9 月 07 日 06:18:37)

 
2003.9.7
小泉政権の継続は「百害あって一利なし」と私が主張する理由【7】――今こそ目を覚まし現実を見つめよう

「失敗の最たるものは何一つそれを自覚しないことである」(カーライル)

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 私は今年7月に『森田実 時代を斬る』という本を世に出した(日本評論社 2003年7月20日刊)。
 以下は、その第2部「格言による政治評論日誌――ニッポン亡国の兆しの研究*小泉政権批判(2002.9.17〜2003.3.28)の要約である。この要約を私に送ってくださったのは著名な財界人OB。私自身が要約してもこれほどすぐれた要約はできないと思う。同氏の許可を得てそのまま掲載させていただく。
  森田実氏の警世の書『時代を斬る』の要約 (2003.8.9) 

 *小泉政権が誕生してからの2年間、日本の経済・社会の地盤沈下は著しい。失業率の増加、倒産の増加、犯罪の激増、貧富の差の拡大… …悪いことばかりだ。喜んでいるのは、日本国内のほんの一部の勝ち組と対日ビジネスで大儲けしている米国金融資本など、ごく少数の企業と個人だけである。少数の勝ち組が大笑いしている陰で、多くの国民は塗炭の苦しみを味わっている。小泉首相は、この大多数の国民の苦悩が分からないようだ。小泉首相の目はブッシュ大統領へのみ向けられているように見える。小泉批判の声を高めなければ日本の未来は危ない。(2003.3.27 p.208)
 *政府の最も重要な役割の一つが、「民を養うこと」すなわち国民生活の安定であることを忘れてしまっているのではないかという疑念すら起こる。国民を不幸にして平然としているような小泉内閣に対して、倒閣の戦いに決起するような勇気ある政治家や政治集団が出てこないのは、最大の亡国の兆しである。(2002.9.23 p.208)
 *自民党の議員に問いたい。このような非情な政治をする小泉首相をいつまで支えるつもりなのか、と。民主党よ、いつまで小泉構造改革にすり寄るのか。弱者、中小零細企業者のことを考えない野党第一党に存在意味はないといわざるを得ない。全国会議員に問いたい。日本国民、とくに中小零細企業者と地域のことを忘れて、どうして政治家が務まるのか。目を覚ましてほしい。(2002.10.6 p.121)
 *いつまでも悪政が続くわけではない。しばらく我慢するか、勇気を出して立ち上がるか――われわれ日本国民がとるべき道はこれである。2003年前半の日本の中心的政治課題は、「小泉政治の否定」ではないかと考える。2003年を、小泉政治を終わらせ、日本経済再生の一歩を踏み出す年にしなければならない。政局転換の1日も早い実現が求められている。(2003.1.8 pp.156〜159)

   【小泉政治の本質】

 *「目的意識なき政治の蔓延は亡国の兆し」(2003.1.8 p.156)
 政治家の評価は「長さ」で決めてはならぬ。何をしたか、その結果で評価すべきである。小泉首相の政治が口先のみの、「丸投げ政治」と言われるのは、小泉首相に明確な理念と目的意識が欠けているからである。人気取りが自己目的化している。マスコミでの人気者を集めて委員会をつくり、自民党と対決させて人気を煽る。しかし、肝心なことは進まない。最初は華やかだが、明確な結果は出ない。最後には先送り、そしてしぼんでしまう。小泉政治が「竜頭蛇尾」政治と言われるゆえんである。この原因は小泉政治に明確な理念と目的意識がないところにある。

 *「小泉政権が長期存続すれば日本は滅亡する」(2003.3.28 pp.209〜212)
 小泉構造改革は「枝を矯めて花を散らす」(枝ぶりをよくしようとして大事な花を散らせてしまう。小さな欠点を直そうとして最も大切なものを失ってしまう、という意味)に等しい歴史的大愚行である。
 小泉構造改革の重点の第一は不良債権の早期処理。経済のバランスを無視して不良債権処理だけを突出して行おうとして、日本にとって最も大切な経済の生命力を衰退させてきた。それでもなお、米国の意向に従って「不良債権処理の加速化」を強引に進めている。「不良債権は処理したが日本経済滅亡す」になってしまう。小泉政治は「木を見て森を見ない」政治であり、このまま放置すれば日本経済を破壊してしまうおそれがある。
 重点の第二は財政再建。これは、財政さえ健全化すれば日本は良くなるという考え方を基礎にしている。経済の均衡を考えずに財政だけを突出して再建しようとして、「国債発行枠30兆円」を目指したが、1年目から守れなかった。財政再建にこだわりすぎて、日本経済の生命力を減退させてしまった。
 小泉構造改革の2年を総括すれば、大失敗に終わったと結論づけることができよう。しかし、小泉首相の辞書には「反省」という言葉がないようだ。いまや政策転換の秋である。それでも転換に抵抗するなら、小泉内閣そのものを代えなければならない。2003年9月にはそのチャンスが到来する。
 外交・安全保障政策の面でも小泉首相は大失敗を犯した。小泉首相が国連決議なき米国のイラク攻撃を支持したのは政治上の大ミスである。「日本にとって日米同盟が最も大事」であり、北朝鮮から日本を守ってもらうためには米国の気分を害するようなことはできないという考え方だ。当面は中立的姿勢を保ち、戦後復興などで国連再構築のため有効な働きができるポジションを維持すべきであった。「日米同盟を維持するためには米国への批判は一切許されない」という卑屈な姿勢には疑問がある。政治家にとって最も大切なものは誇りである。小泉政権は米国政府しか見ていないようにみえる。日米関係100%主義では、米国以外の世界中の国々から相手にされなくなる。
 小泉首相は日本経済の生命力を減退させ、日本を国際的に孤立させることによって、日本を滅亡の淵に追い込んでいる。この流れを止めなければならない。誇りを失った指導者を支持する国民に未来はない。自分の力で自分の国を守るとの自覚を失った政治家に国の舵取りを任せれば、その国は難破する。一刻も早く目を覚まさなければ、政治家が本来持つべき独立国の指導者としての誇りをもたなければ、日本という国は破滅してしまうであろう。

 *「出たとこ勝負の酒酔い運転のごとき政治では日本は滅ぶ」(2002.10.7 pp.124〜124)
 節度ある改革は善であり、行き過ぎた改革は悪である。小泉改革はバランスを失い、過激化しつつある。極めて危険である。小泉政治には酒酔い運転に似たところがあるように見える。時に暴走、時に迷走――これを繰り返している。そして今、不良債権処理の美名のもと、“中小零細企業者大虐殺”に向かって暴走し始めた。
 小泉首相は、2001年4月の自民党総裁選で、「自民党を変える」と公約し支持された。だが、小泉首相は自民党改革をなおざりにし、党体質の抜本的改革は行われなかった。
 第二は経済構造改革。小泉内閣は、不良債権処理、財政再建のための財政支出削減を最優先させてきたが、不況は深刻化し、税収が大幅に減って財政事情は悪化の一途だ。それでも小泉首相は現実を認めようとせず、反省しない。
 第三は2002年9月17日の北朝鮮訪問。小泉首相は拉致問題が未解決のままで、国交正常化交渉再開を約束し、平壌宣言に著名してしまった。驚くべき軽率、恐ろしいほどの独走、際限なき無責任。外交交渉において犯してはならない原則(自国民の生命と安全を守り抜き、国益を守るという原則)をあっさりと放棄した。日本の国益より自己の人気を優先させたのではないか。これほどの大きな過ちは、日本の外交史上、ほとんど例がない。
 第四は「不良債権処理の加速化」についてのブッシュ政権への約束。この約束を守るため、竹中、木村らを中心とする構造改革過激派を登用した。これらの過激派によって、中小金融機関と中小零細企業者はこれから地獄へ突き落とされる。情け容赦のない整理が始まる。政治権力によって無理矢理倒産させられるのだ。過激派は「破壊の情熱」を隠そうとせず、弱者大虐殺へ突進する。小泉首相とその協力者である破壊者による国民生活の破壊を許してはならぬ。

 *「不幸な家庭への配慮を欠いた冷たい小泉改革」(2002.10.22 p.130)
 小泉首相は、「家庭の幸福」のために何をなすべきか、目を向けようとしない。「不幸な家庭」に冷淡すぎると思う。これほど冷酷な政権は日本では珍しい。「痛みに耐えよ」との自身の発言に酔っているように、失業者に冷たい政治を続けている。第二次大戦後の日本の首相のなかで、小泉首相ほど不幸な人々への同情心が薄い首相はいない。

 *「日本型社会を解体してはならない」(2003.1.16,1.28 pp.162〜169)
 日本は「和」を尊ぶ社会である。助け合いと調和の社会である。小泉改革支持者は、この「和の文化」を壊さなければ日本は成長しないと考えている。しかし、小泉改革が実現しなければ、すなわち勝者と敗者の分断(日本社会の二極化)が実現しなければ、日本は衰退するとの見方は過度の偏見である。逆に、小泉改革が進める不平等の拡大を許せば、失業者は増え、その結果、犯罪が増える。日本社会の安全が崩壊する。
 社会の安全を失って混乱した国が成長するはずがない。日本的な和の風土を否定し、米国型グローバルスタンダードに変えてしまおうと考えている人々は、実は日本社会を破壊し、日本経済を米国巨大資本の餌食にしてしまおうとしているのである。
 他方では、日本の優れた伝統である「和の社会」を守ろうとする動きがすでに始まっている。日本社会を二極化しようとの小泉改革に対する警戒感が地方で静かに広がっている。健全な日本社会の伝統を守ろうとの意識が着実な広がりを見せている。日本社会二極化政策の信奉者は小泉首相とその側近、一部の勝ち組経営者、米国で教育を受けた学者とエリート官僚らである。長い歴史の中で形成された風土、文化、慣習を短時間で変えようとするのは驚くべき愚行である。
 小泉改革は、日本の経済・社会を強者と弱者、勝者と敗者に二分化し、強者と勝者だけが世界の強者・勝者に互してやっていけるようにしようというのだ。日本国を東京と地方に二分化し、地方の犠牲の上で東京中心の政治経済運営を行おうとしている。弱者と敗者の犠牲の上で、強者・勝者だけが米国型グローバルスタンダードのもとで生きていこうとしているのである。このために日本型「和の社会」を破壊し、日本を階級社会に再編成しようとしている。これは間違った道である。

 *「このまま小泉・竹中改革を進めれば日本は滅ぶ」(2003.1.29 pp.171〜173)
 いま起きている害は、小泉・竹中と金融庁の役人による強権的な金融と企業の国家統制である。この結果、容赦ない貸し剥がしが行われ、多くの企業が倒産、廃業に追い込まれ、日本の金融も企業も大混乱に陥っている。銀座や日本橋の老舗街が容赦なく破壊され、極めて安い値段で米国ファンドの手に渡り始めているのだ。もとをただせば、日本国民の利益より米国ファンドの利益を優先する従米路線の結果である。日本国民がこのことに気づき、小泉・竹中による破壊的改革を止めなければ、日本は滅びるであろう。

 *「地方無視の小泉内閣の政治は中央のエゴイズムだ」(2003.2.23 pp.189〜191)
 小泉政権は中央エゴイズムを追求し、地方をないがしろにしている。これを改めなければ日本の再生はないと思う。大切なのは中央と地方 ――大都会地と田舎の調和である。政治がこの役割を担っている。地方を犠牲にして中央(東京)だけを栄えさせようとする小泉政治は百害あって一利なしである。
 地方には景気への強い危機感が広がっている。全国の商店街がシャッター街と化していることを小泉首相は知らないのだろうか。

*「風にそよぐ葦」(2002.10.24〜2003.2.14 pp.136〜179)
 「風にそよぐ葦」とは、力のある者のいうままになる定見のない者のこと。小泉内閣はブッシュ大統領のいうがままに行動する定見のない内閣だ。日本経済はいま深刻な不況下にある。小泉首相は、国民が求める不況対策を頑強に拒否しつづけながら、耳を傾けるのは米国政府の声のみ。この結果、デフレは一層深刻化し、倒産企業は増えつづけ、失業率は高止まりし、ホームレスは街に溢れ、自殺率は世界最高である。
 日本は1945年と敗戦と米軍占領に伴い国家主権を放棄させられた。その結果、軍事と外交については全面的に米国政府に委ねられた。しかし、日本の国内政治と経済活動における日本の主権は維持された。日本的文化、日本的生き方も維持した。
 いま小泉政権が行おうとしていることは、第一に、国内政治を米国政府の言うがままにし、経済活動における主権を放棄し、日本経済を米大資本に全面的にまかせてしまうということである。第二に、日本の長い歴史、文化、風土、慣習ののなかで培われてきた日本的慣行を容赦なく破壊し、米国的やり方を強引に導入することである。小泉構造内閣とはこのための革命である。日本的生き方を変えることが狙いである。
 小泉政権は、ブッシュ政権と日本のマスコミの二本の足に支えられて立っている。「小泉首相はただひたすらに強い権力を求めている。ブッシュ大統領が小泉政権を支持するというだけで自民党全体が小泉首相に従う。ブッシュ大統領は小泉首相にお墨付きを与えている。小泉さんのこの代償が米資本への利益の提供だ。不況促進策をとりながら不良債権処理を加速化させれば、日本全体が不良債権化する。日本経済の優良部分が米資本の所有物になる。その代わりにブッシュ大統領は小泉さんにリップサービスをする」――これは米国の日本研究者の言葉である。この指摘は当たっていると思う。
 米国にイエスとしか言えない小泉首相では日本の国益を守ることは困難だ。今、日本で起こっているのは、米国金融資本による「日本の植民地化」である。「日本の植民地化」の先頭に立っている米国金融資本をブッシュ政権が後押しし、これに小泉政権が追従している。日本政府自身が日本の国益を考えないのは異常すぎるほど異常である。小泉・竹中改革は「米国金融資本に利益をもたらす」改革であり、日本の国益を放棄する試みである。反国民的政治である。日本国民に不利益をもたらすようなことをしてはいけない。

 *「小泉改造内閣の危うさ」(2002.9.20〜10.22 pp.97〜129)
 良識ある政治家は、小泉政治の「創造なき破壊」の本性に気づいている。今日の日本の最大の課題はデフレ克服である。小泉流構造改革をやろうとすればするほどデフレは深刻化した。小泉首相には「失敗の自覚」がない。10月21日から臨時国会の本格的論戦が始まった。小泉首相の答弁は不真面目で、驕りが感じられた。高慢は政治を堕落させる。高慢の政治を許してしまえば、次には不幸が全国民を覆うおそれがある。「高慢は常に破滅の一歩手前であらわれる」というヒルティの言葉を思い出す。

http://www.pluto.dti.ne.jp/~mor97512/C0598.HTML

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