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Re: 菜食主義/エントロピーとリサイクル
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投稿者 ファントムランチ 日時 2003 年 7 月 21 日 18:27:14:oswAM6lqBSCW6

(回答先: Re: 菜食主義に関する補足です。 投稿者 七つの疑問 日時 2003 年 7 月 20 日 04:21:21)

七つの疑問さん、こんにちは。

★菜食主義について

私は菜食主義の思想や栄養学についてはほとんどよく知りません。
私の栄養学はごく一般と共通のものですから、それをここに書き込んでもつまらない。
それより七つの疑問さんの、菜食に関する知識と持論、そして関連情報などのほうが興味深いし、貴重だと思いますよ。仙人が霞を食べて生きる理論というのも面白そうですし。
別の機会に投稿されてはいかがですか?箪笥にしまっておいてはモッタイナイ。

 
★エントロピーとリサイクルについて

私は環境物理学について詳しくないので、あくまで私なりの解釈と言語表現を用いて、エントロピーとリサイクルについて考えてみますと、

経済活動をすればエントロピーは増大する。
リサイクルも一種の経済活動ですからエントロピーは増大する。
しかし同じ物を初めから作り直した場合と比較すればエントロピーの増大は抑えられる可能性がある。
ただし新品を作るより、リサイクルをしたほうが「エントロピーコスト」が掛かる場合は逆に増大を膨張させてしまう。

「エントロピーコスト」の採算が合うようなリサイクルに有利な条件は…
リサイクル品目が、廃棄された段階でネゲントロピー(マイナスエントロピー)を多く残していることと、
そのリサイクル事業が、「エントロピーコスト」面で採算の合う事業規模を確立すること、
さらにリサイクルシステムの消費エネルギーをはじめとするあらゆる面での効率化、
などが挙げられるのではないでしょうか。

以下のサイトでリサイクルとエントロピーについて論じられています

新しい価値観で築く21世紀の産業社会構造
http://yaksi.eco.saitama-u.ac.jp/~ono/gyoseki/21.html

この論文の一部を引用しますと、

リサイクルするか、廃棄するかの判断は、

「修理/リサイクルに要するコスト=エネルギー量と自然界に優しい形での廃棄処理に要するコスト=エネルギー量のいずれが小さいかという比較が必要となる。」

と述べられていますが、私は別の要素を追加して

【修理/リサイクルに要するエントロピーコスト】 と 【「自然界に優しい形での廃棄処理に要するエントロピーコスト」+「新品として初めから製造するのに要するエントロピーコスト」】 のいずれが小さいかという比較が必要となる。

と考えます(需要があるという前提で)。

エントロピーの増大を最小限に抑えるためには、確かに全ての立場の人々の意識改革が重要です。ただエントロピーという概念での議論は、まさに概念的議論に終始してしまう傾向があるような気がします。つまりエントロピーを極力増大させないための具体策を見出せないことが多いのではないかと思われます。具体策とは実際的活動であり、すべての活動はエントロピーを増大させます。ですからエントロピーという概念での議論は、アグレッシブな具体策がパラドックスに陥ってしまい、具体策としては省エネや少量生産、規制強化などの活動縮小の提唱となりがちです。一方で世界人口は今後半世紀は増加し続け、エネルギー消費や食糧生産も増大せざるを得ません。経済政策では消費拡大、規制緩和が求められています。

エントロピーという概念はそれ自体がいわば、ネガティブ要素を把握することなので、ある特定の具体策のネガティブ要素ばかりに注目し、活動のメリットを見逃すことになりがちです(ネゲントロピーという逆の概念もありますが)。もちろん省エネなど縮小できるところは縮小すべきですし、私は貧困地域を除いて安定成長というか経済活動のスピードダウンを推奨したい気持ちでいますが、将来に向けて依然として拡大傾向にある人類が直面する諸問題との両立を考えれば、将来的な技術進歩を見込んだ、ウルトラC的な、あるいは成長型の環境・エネルギー対策(事業)の育成に当面のエントロピーコストを計画的に投資するという発想も必要なのではないでしょうか。

エントロピーという概念は環境保護事業だけでなく、あらゆる一般事業の環境への影響を検証するさいの概念として画期的ですが、エントロピーの増大が環境問題そのものではないわけです。また人類が常に時代への合理化(適応)を進める活動を行なわざるをえない以上、エントロピーの増大が避けられないとしても人類にとって有用性が高い活動の中から、よりマシな産業・経済構造を選択し、そのシステムを改良し続けることしか道は開かれないでしょう。環境改善についても(時間は不可逆ですから)そっくり昔の状態に戻ることは出来ません。過去への回帰ではなく過去の状態を参考にした再構築と捉えるべきで、どんな再構築にもエントロピーの増大が伴います。ここでもよりマシな具体策の選択とその後の改良が必要となってくるでしょう。

エントロピーを数値化することも難しい作業ですね。関数を利用したりして量的に数値化できるといわれますが、あらゆる異なった価値を相対化してしまいますし、基準が曖昧でその都度的であると思われ、また多くの要素を取り込んで総合的に認識できる代わりに、どこまでをその範囲に含めるか、というときに恣意的な解釈の介在を許すことになりかねず、行政がエントロピーの概念を事業の評価方法に導入するのであれば、あらかじめリサイクル業ならリサイクル業で、ある程度の枠組みを設けておき、個別の事業を立ち上げるごとに議論し、それが公開されなければならないと思います。

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