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宮城県連続地震 被災地からの報告(下) (静岡新聞)
http://www.asyura.com/0306/jisin7/msg/228.html
投稿者 シジミ 日時 2003 年 8 月 01 日 21:38:03:1VmSkkGasXps6

http://www.shizushin.com/jisin/news03080101.html

宮城県南郷町立南郷中体育館の避難所。三十一日で避難生活六日目を迎えた女性(80)は重い口を開いた。「最初の二、三日は眠れなくて。家はひどく壊れてどうせ帰れないし、やっとあきらめがついてきたんだけど、これからどうしようかと思うと…」。顔には疲労の色が濃かった。

 震度6が一日に三回。避難所に移っても、強い余震が頻繁に襲い、そのたびに住民は震えた。余震は減ったが、先の見えない生活への不安は残る。被災者の「心の揺れ」は収まっていない。

 宮城県は保健師を被災各地に派遣。地元の保健師や医師、看護師も避難所に足を運んで健康チェックや相談に当たり、「心のケア」対策が本格化している。

 河南町立広渕小体育館の避難所を担当する町の保健師相沢里香さん(38)が手にした問診票には「眠れない」「気分が沈む」「いらいらする」などの項目のほとんどにマルが付いていた。「お年寄りがやはりつらそう。壊れた家を見てショックを受けた子が多い」。校舎が激しく壊れた同町立北村小では、児童の動揺を心配し、教諭が手分けして家庭訪問した。「ふだんは元気で明るい子が先生ともあまりしゃべらないなど、ダメージは大きい。気持ちの安定をどう図るか、二学期に向けて考えたい」。大橋るい子教頭は傷ついた学舎を前に話した。

 同校と隣接する特別養護老人ホーム一心苑は建物こそ持ちこたえたものの、付帯設備が壊れ、機能がまひ。長期入所者四十八人を同一法人の別の施設に避難させた。お年寄りを抱える地元の住民から短期入所の依頼が相次いだが、断らざるを得なかった。「施設が維持できていれば、地域の役に立てたのだけれど。建物だけ丈夫でもダメ、ということも痛感しました」と施設長の中塩伸也さん(47)は語る。

 四十人以上の入院患者を古川市の病院に移した鹿島台町立国保病院の中沢淳事務局長(51)も、地域医療の責務を全うできない苦渋を表情に浮かべつつ、「災害直後の混乱の中で、患者の安全のためにどこまで医療の連携ができるか。東海地震でも、事前に考えておくべき問題ではないですか」と実感を表した。

 東海地震でも、災害弱者対策は大きな課題となっている。県健康福祉部は今年三月、災害弱者支援策のガイドラインを策定した。障害者などを対象にした福祉避難所の開設、メンタルヘルス、病院や福祉施設の間の連携など、宮城で浮かんだ課題への対策も盛り込まれている。市町村レベルまで浸透させるのが急務だ。

 阪神・淡路大震災から八年が過ぎ、危機意識の風化がささやかれていた中で起きた宮城県連続地震。いつか必ず来る東海地震という試練に備え、あらためて現実から学びたい。(2003年東海地震取材班)

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