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大林組名誉会長の大林芳郎さん死去
大林芳郎さん（おおばやし・よしろう＝大林組名誉会長、元社長）が１９日、腎不全で死去、８５歳。葬儀は近親者のみで済ませた。後日、同社主催のお別れの会を東京と大阪で開く。喪主は次男の同社会長剛郎（たけお）さん。連絡先は同社東京本社総務部（０３・５７６９・１０１８）。４１年、大林組に入社。４３年から８９年まで社長を務めた。
【関連サイト＝大林組歴史館＆大林組ホームページ】
大林組といえば、数日前にまとめようとした鴻池組の家系と重なってくる。今回死去した大林芳郎氏の妹・大林敏子さんが、鴻池組社長・鴻池藤一氏と結婚しているからだ。長女・大林文子さんはその娘が弘世家に嫁いだことで、中堅ゼネコン佐伯建設工業と同族となり、遠くは秩父セメントの諸井家や大成建設の大倉家を同族とする清水建設の清水家とも繋がっていく。大手ゼネコン五社（清水、鹿島、大成、竹中、大林）の談合だけで、その全てが同族となってしまい、日本を支配するほどの権力がここに集約されてしまう。彼らは何をやってきたのだろう？
大手ゼネコン五社は日本列島の大工事の殆どを請け負ってきたが、茨城県の竹内藤男知事にヤミ献金を送ったのも、これら大手ゼネコンであった。清水、鹿島、大成、大林、それに飛島建設など十社余のヤミ献金によって、竹内知事は７億円を超える不正蓄財をしていた。この時、鹿島副社長の清山信二は竹内知事への２０００万円贈賄容疑で逮捕されたが､同じ人物が埼玉県の福祉施設建設に絡んで「とりなし料」として中村喜四郎に１０００万円を渡したのだった。その中村喜四郎は公正取引委員会に働きかけ、かくして建設業者６６社からなる談合組織「埼玉土曜会」は救われた。当時､中村喜四郎は自民党の「独占禁止法に関する特別調査会」の会長代理だったのだ。犯罪を取り締まるべき者が、犯罪者に組して助けるという、映画のどんでん返しを地でいった見事な茶番であった。本当のワルは、正義の仮面を被っているものだ。二日前の日誌に書いた、辺見庸氏の言葉を思い出す。
戸外の光が完全に遮断されたとき、そこで彼らの特殊言語が培われる。ある種の者たちにとって､密室ほど蠱惑的（こわくてき）な空間はない。人の死を､しかもおびただしい死を手中にしている幻想に浸ることができるからだ。しかし、カーテンが開かれるとき、隠微なその言語圏はたちまち闇とともに姿を消し､出席者らは１、２回わざとらしい咳ばらいをした後に、眩い陽光のもと、にわかに常人を仮装しはじめるのである。
やがて彼らの密室での悪事はバレ、直接関与した清山らは逮捕されたが・・・奇妙なことに清山らに指示した黒幕は誰も逮捕されることはなかった。配下の者が勝手にやったことだ、とシラを切りとおした黒幕こそ逮捕されてしかるべきではないのか？巨悪の根源はこうして生き残り、汚物を沸々と発酵させていく。埼玉県もまた福祉施設事件が沈静化してなお地下の発酵はつづき、埼玉県内は次々とゼネコン事業で埋め尽くされた。そして、発酵しつくした汚物のガスはひょんなところで爆発する。
ダスキン元会長ら３人逮捕 特別背任容疑で東京地検
清掃用品レンタル大手「ダスキン」（大阪府吹田市）が運営する「ミスタードーナツ」の景品発注に絡み、デザイン企画料名目で広告会社に約１億８０００万円を不正に提供したとして、東京地検特捜部は４日、商法の特別背任容疑で、ダスキンの元会長千葉弘二容疑者（６３）ら３人を逮捕した。併せて千葉容疑者の大阪府箕面市の自宅などを家宅捜索した。土屋義彦・埼玉県知事の長女（５３）が昨年４月まで社長のコンサルタント会社にダスキンが資金提供したことが分かっているほか、１億８０００万円の一部が千葉容疑者に還流した疑いもあり、特捜部は資金の流れの全容解明を進める。ほかに逮捕されたのは、ダスキン元専務芝原修一（６２）と広告会社「スパイス」（大阪市西区、今年３月清算）元社長伊藤邦男（５８）の両容疑者。
「ダスキン」元会長の特別背任容疑に端を発した事件に連なって、その矛先は意外にもあのゼネコン知事、土屋義彦埼玉知事に向かってきたのである。当初の「ダスキン」よる知事長女への提供資金は１０００万円程度と報道され、さほど問題にはならないと思われた。しかし、その後は衆知の通り、知事の資金管理団体「地方行政研究会」への献金１億円の記載漏れが発覚、１８日には有力後援企業などから総額２億円以上の資金が流れていたことが判明する。そしてその翌日には長女の市川桃子容疑者（５３）の依頼を受け、「埼玉県建設産業団体連合会」（建産連）の会長（７１）が主な会員会社に、５万円以下の個人献金を要請していたことが分かる。建産連はさいたま市に事務局を置き、建設業者４８２社で組織する建設業協会や電業協会など３０団体で構成されているという。これはかの「埼玉土曜会」の再来ではないか？因果は巡る、のである。疑惑が黒幕まで及ぶことはなかった福祉施設建設事件の最中、土屋知事こそ黒幕として巨悪を発酵させてきた張本人であったはずだ。公正取引委員会を手なずけた１０００万円の本当の出所は、その必要性から考えても土屋知事を取り巻く建設土木業界ではなかったか、と・・・中村喜四郎ひとりをスケープゴートにしながら安穏としていられるほど、そう世の中は甘くはなかったというわけだ。だが、清山副社長に指示したような肝心の黒幕たちがまだ隠れていることも確かなのである。
http://popup.tok2.com/home/zundou/Sizen/index.html
題名には必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。