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「ブッシュ氏におすすめイラク・ツアー」ロバート・フィスク
http://www.asyura.com/0306/war35/msg/790.html
投稿者 TUP速報 日時 2003 年 6 月 17 日 02:17:20:DlnF7rlwhj5Xo

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ブッシュ大統領が中東訪問に発つ直前に書かれたエッセイですが、フィスクの
いつもの記事同様、なかなか核心をつく内容。戦後イラクの状況をビビッドに
伝えています。大統領へのユーモアあふれる皮肉が秀逸。しかし今回のブッシュ
大統領の現地視察は、結局上空から、機上からのみに終わっています。

                   (和氣久明/TUP翻訳メンバー)

元記事URL:
http://news.independent.co.uk/world/fisk/story.jsp?story=411299(一部)
http://www.commondreams.org/views03/0603-10.htm(全文)

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「ブッシュ氏におすすめイラク・ツアー」

2003年6月1日付『インディペンデント』紙
ロバート・フィスク

戦後イラクをブッシュ大統領が現地視察するとしたら、どのようなお膳たてが必
要だろうか。大量破壊兵器が出てくる見込みはまずない。その上で大統領の視察
を演出する道具立てを苦し紛れにもやらねばならない。とにかく「勝利」を実感
させる映像が必要だ。

ところで、大統領がこの国の本当の「解放者」になるおつもりでいるのだとした
したら、ぜひとも彼に見ていただきたいものがある。

まず、乗用車のガソリンの給油を受けるための長蛇の列。実際に給油を受けるの
に幸運でも8時間、ことによると24時間待たねばならないこともあるかも。石
油がふんだんにある国なのに、こうした状況なのだ。

さらに現在「サドル・シティ」と呼称される旧サダム・シティ。シーア派イスラ
ム教徒の住むこの広大なスラムで、ブッシュ氏は、民族主義や素朴な宗教感情か
ら米軍の撤退を求める気持ちが人々の間に強いということを知ることだろう。ま
た午後のお茶はぜひともシーア派の家庭で味わっていただきたい。いつものこと
で電気が来ないので、少々汗ばむことでしょうが。

ホテル、オフィス、そして店舗内の壁にのこる円形の影。サダムの肖像が飾って
あったところだ。ブッシュ氏に肖像がどうなったのかと問われれば、建物の所有
者たちはきっと「歴史的な理由がありまして・・・それで」持ち去られたのだと
答えることだろう。もちろんこれは売れば金になるということだ。

さらに足を伸ばしてファルージャにも出かけていただきたい。なにしろここは先
月米海兵隊が、スンニ派のイスラム教徒のデモ参加者を18人射殺したところな
のだ。しかも今週になって二人の狙撃者が米軍の兵士を二人殺害し、11人を負
傷させた上で殺されたところなのだ。これもサダム支配の「名残り」がありまし
て、とブッシュ氏は教えられることだろう。

最もデリケートな場所が、共同墓地。埋葬されているのがイラク人であるとする
と(ほかにはありえない)、これは、ブッシュ氏の父君にあおられ、サダムに対
して反乱を起こしたのはいいが、米国が約束に反して介入をやめたので、あえな
く虐殺された人々の墓だ。またここに眠る死者たちが1980年代前半に亡くな
ったものたちだとするとこれは、レーガン政権下にバグダッドを訪問したラムズ
フェルド現国防長官がしっかりと握手を交わしたサダム・フセインによる最大の
人権侵害の痕跡だとういうことにもなる。いずれにしても、サダムの残虐さとと
もに米国の裏切りを象徴するものである。

最後に訪れていただきたいのが、米軍の4月の進攻以来、略奪され放題となった
バグダッド考古学博物館だ。ここでブッシュ氏には、破砕された彫像や、こなご
なになったシュメールの花瓶の破片の山、それからほんの数時間の間に博物館か
らすっかり盗み出されてしまった四千年の歴史を持つ古代遺物の写真の数々をご
らんになっていただこう。

お帰りの際には、アンマンへの陸路を取って、武装略奪者の脅威におびえつつ移
動、「解放」されたばかりの人民が味わっている恐怖状態をみずからご体験いた
だく。

さて、本当にブッシュ氏がイラク訪問した際には一体どうするだろうか。共同墓
地の線はないので、おそらく病院を訪れるのがいい。米国からの医療援助が歓待
される様子を映像にできるから。

しかし、バグダッドの病院の医療関係者が、先週だけでもおよそ70人の男女の
死体が病院に運ばれてきたことを取材メディアに黙っていられるだろうか。かれ
らは犯罪に巻き込まれて殺されたのだ。

イラク来訪時には、むろんブッシュ大統領によるイラク人民へのTV演説も放送
されなくてはいけない。演説の内容とレトリックはだいたい予想がつく。チグリ
ス・ユーフラテスの悠久の流れに象徴されるイラクの古い歴史に触れつつ、独裁
者が駆逐されたこと、アメリカおよび同盟国によって自由がこの地にもたらされ
たこと、・・・云々。この演説で石油についてはもちろんのこと、大量破壊兵器
についても触れられることはあるまい。無用のことは口に出す必要がないのだ。

              (抄訳 和氣久明/TUP翻訳メンバー)

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