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●日本のマスコミ・ジャーナリズムの死 週刊メールジャーナル  
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投稿者 TORA 日時 2003 年 7 月 24 日 09:12:26:

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2003/7/23 No.193    週刊メールジャーナル  読者数11534人(前回)
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●陳腐な平和主義では“小泉”を止められない!
(会員制経済情報誌「現代産業情報」7月15日号より転載)

 小泉首相は、公明党=創価学会を巻き込んで解散、総選挙の日程を公然化さ
せることによって、9月の自民党総裁選での再選を固めつつある。

 小泉首相を「独裁者」と批判する野中広務元幹事長や、「小泉と対決する候
補者を擁立させる」と豪語する古賀誠前幹事長も、小泉降ろしの策がなく、ジ
リ貧状態である。

 野中、古賀両氏と並んで抵抗勢力の中心だった亀井静香前政調会長に至って
は、頼みとした石原慎太郎都知事からも見放され始め、糸の切れた凧同然であ
る。

 自衛隊の海外派兵という戦後史のエポックメーキングを断行しようとしてい
る小泉首相は、野中氏らの抵抗などという低次元ではなく、流動する世界的、
歴史的レベルでの審判を待つことになるだろう。

 イラクへの自衛隊派遣を決める法案採決の衆院本会議に、野中、古賀両氏は
退席という抵抗を示し、あたかも平和主義者を気取ってみたが、国民は誰も両
氏が信念の政治家あるいは理想主義者だとは思っていない。

 月刊誌や週刊誌での野中広務研究や古賀誠研究を持ち出すまでもなく、国民
は両氏や亀井氏らには、常に権力に擦り寄り利権を漁る臭いを感じ取っている。

 だからこそ、彼らが反小泉を叫べば叫ぶほど国民の小泉支持率が上昇すると
いう図式になっているのである。

 この抵抗トリオの中で、凋落著しいのが亀井氏である。早くから自民党総裁
選への立候補を表明したものの、一向に陣容を固めることができず、解散、総
選挙に持ち込んで石原新党を目論んだが、当の石原氏から「亀ちゃんははしゃ
ぎ過ぎ」と切って捨てられ、痛々しいほどの落ちぶれようだ。

 亀井氏の周辺も暗躍していたカジノ構想も石原知事から「ノー」を突きつけ
られ、亀井氏の政治資金収集能力に赤信号が灯れば、クモの子を散らすように
亀井派議員が雲散霧消するに違いない。

 野中、古賀、亀井3氏とは異なり、青木幹雄参院幹事長は、小泉批判を口に
しながら、権力者とは付かず離れずのスタンスを取り、橋本派の勢力維持に腐
心している。

 自分自身が総理ポストを狙うでもなく、利権を増やすというより竹下登元首
相が残した利権を守るという立場だから、政治的リスクを取る必要がない。

 そこが、この青木氏の強みであると同時に政治のダイナミズムを損なうとい
う負の側面をあわせ持つ。

 国内政治の力学では、米国最優先もっと厳しく言えば対米追従の小泉政治を
打倒することは相当困難のように見える。

 国内政治でのタカ派VSハト派という陳腐な対立軸は、既に成立する余地はな
く、歯切れの良さや利権臭の少ない小泉政治が受けを良くするだけである。

 では、その小泉首相が決断した自衛隊の海外派兵、すなわち戦闘地区への派
兵で交戦した場合、国民はどう反応するのか。自衛隊員の何人かが死亡した時
に小泉首相はどう責任を取るのか。

 イラク戦争が小泉政権を崩壊させ、新たな日本を作る契機になるのであれば、
イラク新法は別の意味で意義を持つことになるであろう。

【編集後記】

 イラク法案は、再延長ができないこの国会で、24日(明日)には参院外交
防衛委員会で採決、25日の本会議で可決・成立する公算が大きくなった。

 「滑り込みセーフ」と茶化したいところだが、実は、野党を含めた圧倒的多
数で衆院を通過したときすでに、参院国会対策委、議事運営委では、会期中に
あげる(成立させる)前提で、与野党の話合いはついていた。

 イラク法の本質は、「対米追随の安全保障」という、これまでの一貫した外
交政策の延長線上にあるのだが、あわよくばこれに「国際協調」というオブラ
ートを被せたかっただけだ。

 それが論理的にも実態的にも破綻したいま、小泉内閣本来の体質が、反動性
の強いアンシャンレジーム(復古主義)であることを、改めて浮き彫りにした
に過ぎない。

 しかもそのことを知ってか知らずか、マスメディアによる(派兵やむなしと
する)世論誘導がなされたことは、“あの時”とほとんど同じ屈辱的な“マス
コミ・ジャーナリズムの死”を意味するといっても過言ではない。

 今ようやく国民は、自律的に「イラク参戦反対」の世論に大きく傾いた。こ
のため、イラク法が成立しても、歴史的な海外派兵は早くても11月以降に先
送りされる見通しだ。

 マスメディアだけではない、本誌がつとに指摘したとおり、野党第1党の民
主党が、法案の本質を承知しながら「復興支援」の美名に惑わされ、「非軍事・
民間」ならOKという分りにくい政策を決めたことは、日本外交の“対米追随
性”をイラク国民にまで印象づける結果にしてしまった。

 本来、イラク戦争では、「対米追従」と「国際協調」の並立はきわめて難し
い政策選択肢だった。

 「対米追随」のこの法案は、憲法解釈の限界を超えている。
 かといって「国際協調」を志向しても、自衛の武器使用を認める軍隊を派兵
するのであれば、集団的自衛権の自認を前提にしなければ辻褄が合わない。

 この点、自由党の考え方だけが、唯一一貫して分り安い政策説明だったとい
えるが、ここへきて民主党にも動きが出てきた。

 11月総選挙を控え、一時棚上げの感があった、民主、自由両党の合流折衝
が復活したのは当然の流れだ。

 “イラク”で党内の取りまとめに苦慮した民主党の菅代表は、国づくりの根
幹をなす“憲法・安保”で政策一致できない“仲間”と一緒では、より明快な
“マニフェスト”を作ることができない、という結論に達したのではないか。

 本気で政権交替の“受け皿たらんと欲すれば”、まさに自然の成り行きとい
っていい。しかもその政権を、より確固たるものにするために、教育基本法改
正案などをめぐって、小泉的自民党と対立せざるを得ないハト派たちを受け入
れる素地を作っておく戦略も透けて見える。

 国民にとって分かりやすい政界再編が行なわれるならば歓迎したい。

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 週刊メールジャーナル 2003年7月23日 第193号(水曜日発行)
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