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麻薬ビジネスの「邪悪同盟」 [ニューズウィーク日本版7月16日号]
http://www.asyura.com/0306/war38/msg/507.html
投稿者 ファントムランチ 日時 2003 年 8 月 17 日 03:23:42:oswAM6lqBSCW6

(回答先: アフガニスタンで2日間の武力闘争により115人が死亡した [IRNA/afgha] 投稿者 ファントムランチ 日時 2003 年 8 月 17 日 01:56:04)

ニューズウィーク日本版
http://www.nwj.ne.jp/
http://www.nwj.ne.jp/public/toppage/20030716articles/WA_afgn.html

2003年7月16日号 P.30

■麻薬ビジネスの「邪悪同盟」

≪軍閥と密売組織、タリバンが手を組み、カルザイ政権を揺さぶっている≫

ロン・モロー、サミ・ユサフザイ

 アフガニスタン東部、ナンガハル州の州都ジャララバードのあるオフィス。ナンギャル(38)は革張りの豪華な椅子に身を沈め、キューバ製の葉巻をくゆらせていた。
 その姿はまるで麻薬密売組織のボスだが、実際にナンギャルは最近まで、アヘンの密売ビジネスを15年間続けていた。この仕事から足を洗った最大の理由は、身の危険を感じたことだ。
 かつてナンギャル(本人の希望により仮名)は、移行政権の副大統領だった軍閥のアブドル・カディルと手を組み、ナンガハル州のアヘン売買を取り仕切っていた。だが昨年7月、カディルが首都カブールで暗殺されると、ライバルのハズラト・アリがナンガハル州知事に就任。ナンギャルは自分が用済みになったことを知った。
 「アメリカと仲のいい司令官たちが乗り込んできて、力ずくで(麻薬ビジネスの)支配権を奪い取った。強大で残虐な連中だ。奴らは競争相手の存在を許さない」
 アフガンは激しい内戦が続いていた80年代末から、世界最大のアヘン生産国になった。2000年にはイスラムの教えに反するという理由で、当時のタリバン政権がアヘンの原料となるケシの栽培を禁じたが、その後は再びアヘン生産が急増。昨年は約3400トン、今年は4000トン前後に達するとみられる。世界のアヘン生産のほぼ75%にあたる量だ。
 ここにきてアヘンの生産が急増した背景には、地方の軍閥がハミド・カルザイ大統領の指令を無視して麻薬取引に乗り出していることがある。こうした軍閥のほとんどは、アメリカの盟友だ。
 最近では麻薬密売業者とタリバンの残党が手を組み、カルザイ政権を揺さぶっている兆候も出てきた。実際、麻薬取引を取り仕切る軍閥と腐敗官僚のネットワークは、アフガンの安定に対する最大の脅威といえるかもしれない。
 ある州知事に麻薬密売業者と後ろ盾の軍閥への対応を尋ねると、「ああいう蛇どもには触りたくない」という答えが返ってきた。
 現地の人々にアヘン密売ビジネスの話を聞くと、必ず名前があがる人物が2人いる。ハズラト・アリと、カンダハル州知事のグル・アガ・シェラザイだ。とくにシェラザイは、アヘンの一大生産地として知られる近隣の三つの州にも影響力をもっている。
 元タリバンの密売人アハド(28)によれば、軍閥配下の民兵や警察が50〜70台の長大な車列を組み、麻薬の運搬車両を護衛することも珍しくないという。2人の州知事は麻薬取引とのかかわりを強く否定しているが、カブール駐在の欧米人外交官はこう指摘する。
 「ハズラト・アリやグル・アガのような軍閥が、目の前で行われている麻薬生産や密売から利益を得ていないとは思えない」

◆麻薬取引は聖戦の一部

 ほとんどのケシ栽培農家は、報復を恐れてアヘンの買い付け業者の名を明かさない。だが、ナンガハル州の農民グーラム・シャー(35)は珍しく話をしてくれた。
 神とハズラト・アリのおかげで、小さなケシ畑から採取したアヘンを売って暮らせるようになったと、グーラム・シャーは語る。今年は25キロの生アヘンを州知事の部下に売って、9000ドル相当を稼ぐ予定だという。
 昨年はアヘンを売った金で借金をすべて返し、娘にパキスタンの病院で腎臓手術を受けさせた。「今は家族を養い、娘を学校にやり、安心して眠れる。俺たちはみんなハズラト・アリの兵士だ」
 南部のカンダハル州でも農民たちの口は重かったが、買い付け人の多くがシェラザイ配下の民兵指揮官であることはすぐに認めた。あるアフガン政府高官は、シェラザイの麻薬取引には近隣の州知事も手を出せないと語る。
 「不運にも、わが州はイランへの麻薬密輸ルートの途中にある。しかも隣の州の高官は、麻薬取引に直接関与している」と、ある州知事は本誌に語った。「麻薬取引、タリバン、アルカイダ。私には、この三つと同時に戦うだけの兵士も資金もない」
 しかし、問題の根は一つなのかもしれない。国連関係者によると、麻薬密売組織とタリバン残党の「邪悪同盟」の存在を示す有力な報告がいくつもあるという。
 タリバンの軍事行動が活発化しているのは、いずれもアヘン生産地のザボール、ウルズガン、カンダハル、ヘルマンドの各州だ。麻薬密売組織がタリバンに資金を提供して、主要なケシ栽培地域で米軍や政府軍を攻撃させていると、国連の当局者はみている。
 アフガンの麻薬ビジネスがますます「洗練」され、国際的な麻薬カルテルとの結びつきを強めていることを示す証拠も増えている。
 アフガンでは従来、生アヘンを隣国に輸出するだけだった。だが今では、生アヘンからヘロインを精製するのに使われる化学物質が押収されるようになった。
 国連と政府の情報によると、北部の有力者モハンマド・ダウド将軍は世界第2位のアヘン生産国ミャンマーから専門家を招き、ヘロイン精製工場を稼働させている。将軍は精製ヘロインとアヘンを北のタジキスタンに運び、そこから中央アジアとロシアの麻薬密売ネットワークの手でヨーロッパに輸出されているらしい。
 今も反米・反カルザイの聖戦を支持する密売人のアハドにとって、麻薬取引は中央政府と戦う手段の一つだ。「誰もわれわれには手を出せない」と、アハドは得意そうに言った。
 そのとおり。これが戦争なら、どちらが勝利に近づいているかは明らかだ。

 
★「邪悪同盟」について考える上での、3つのポイントとなる文脈

●「地方の軍閥がハミド・カルザイ大統領の指令を無視して麻薬取引に乗り出していることがある。こうした軍閥のほとんどは、アメリカの盟友だ。」
●「イスラムの教えに反するという理由で、当時のタリバン政権がアヘンの原料となるケシの栽培を禁じた」
●「国連関係者によると、麻薬密売組織とタリバン残党の「邪悪同盟」の存在を示す有力な報告がいくつもある」

を綜合すると、アフカニスタンの混迷と貧窮、そして本当はどこの政権が最も「邪悪」なのかが浮かび上がってくるような気がします。まあ政治や国際情勢を論じるに当たって「邪悪」という言葉を当て嵌めること自体に抵抗と違和感を感じるので、私はそういう表現を避けますが、麻薬生産が蔓延した最大の責任がアメリカにあることは間違いないと思います。

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