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イスラム過激派の参集でアフガン化するイラク?[8月14日 IDCJ]
http://www.asyura.com/0306/war38/msg/665.html
投稿者 DOMOTO 日時 2003 年 8 月 23 日 10:04:01:VRQtq/0DZtRLQ

■イスラム過激派の参集でアフガン化するイラク?(2003年8月14日更新)

    ー(財)国際開発センター(IDCJ)のHP、中東情勢よりー

      http://www.idcj.or.jp/1DS/11ee_josei030814_3.htm


 2003年8月13日付けのインタナショナル・ヘラルド・トリビューン紙は、現在のイラクが外国勢力の駆逐のためにイスラム過激派が集まったソ連侵攻後のアフガニスタンの情勢に似てきているのではないかとの趣旨の「イスラム過激派の新潮流を引き寄せるイラク」との題名のニューヨーク・タイムズ紙の記事を掲載している。以下では、同記事の興味深い点の一部を紹介することとしたい。
●アンサル・アル・イスラムの創設者で精神的指導者のムッラー・ムスタファ・クレイカー氏は、政治亡命中のノルウェーでレバノンの衛星放送LBCとのインタビューで次のように言っている。「米国のイラク占領と1979年のソ連のアフガニスタン占領に何ら違いはない」「イラクでの抵抗は米国の侵略への反応というだけではなく、20世紀初頭でカリフ制が崩壊して以降続いている組織化された(カリフ制の復活)努力の一部を成すものである」。

●こうした訴えは広範に亘るイスラム過激派を惹き付けているようである。過去数週間のうちにイラクで拘束された容疑者の取調べや最近の観察から考えると、パスポートの偽造から始まって睡眠細胞の創設までのアル・カーイダの訓練方法がイラクで適用されている。

●イラク戦争前のアンサル・アル・イスラムのメンバー数は850人と推計されていた。このうち200人がイラク戦争で死亡し、300〜350人が拘束されたか投降しグループから離れた。残る300〜350人がイランに逃亡したと考えられるが、その中の約150人超がイラクに舞い戻ったと見られている。

●最近の諜報機関の情報によれば、過激派はよく組織化されている。2週間前にクルド地区で拘束された出戻りのアンサル・アル・イスラムの戦闘員の国籍はイラク5人、チュニジア1人、パレスチナ自治政府1人であった。彼らは参加を計画していた多くのグループ用の偽造したイタリアのパスポートを所持していた。越境してくるイスラム過激派は人気(ひとけ)のない国境地帯からイラク入りし、指示された隠れ家に向かい指令が来るまで目立たないようにしている。彼らは髭をそり落とし髪を整え、一般の民間人のような格好でイラク入りしている。

●アル・ハヤット紙のカイロ支局長でイスラム過激派に詳しいムハンマド・サーレハ氏は「これまでの経験から言って地下組織の活動は、治安が乱れ、国境での検査がなく、中央政府の存在しないところで活発化しているが、これら全ての条件がイラクには当てはまる」「イラクは過激派が行動し成長するのに最適な場所である」と語っている。

●少なくとも過去3週間のうちにアル・カーイダと関係のあるエジプト人1人とサウジ人1人がイラクに訓練キャンプを設営している。勧誘対象は前バース党政権下の人々の中で対米闘争を決意した者達である。イラク治安組織には約10万人が属していたが、このうちの2000人が無収入で、しかも免責される望みもないことから絶好の勧誘の対象者となっている。

 以上がご紹介した記事の要点の一部である。仮に、イラクの現在の情勢がこの記事の分析の通りであるとすれば、事態の一層の泥沼化が予想される。エジプトのムバーラク大統領はイラク戦争前に、米国が国際社会の同意と支持抜きにイラクに戦争を仕掛ければ100万人のオサマ・ビン・ラーディンを作り出すことになると発言し米国に警告していた。過去2ヶ月間のイラクの情勢は、まさにムバーラク大統領が預言していたような方向へと向かいつつあるように思われる。

 他方、ブッシュ大統領がEU、ロシア、国連と共に乗り出したロードマップによるイスラエルとパレスチナ自治政府との和平作りも、パレスチナ過激派によるテロ事件によって足踏みを余儀なくされそうな情勢となっている。またアフガニスタンの状況も安定化にはほど遠いものである。イラク問題を片付け、ロードマップによって中東和平にも弾みをつけ、専ら国内の経済問題に集中することで2004年の大統領選挙での圧倒的な勝利を計画していたブッシュ大統領だが、何れも計算通りには進んでいない。ブッシュ大統領が戦争には勝ったが再選は果たせなかった父親の二の舞を防ぐには、まずは戦後イラクの新体制作りでの国際社会との協調が必要となってこよう。国連の役割をある程度認める方向に上手く舵を切ることが出来るのか否か、当面、ブッシュ大統領の手腕が問われることになろう。

(エネルギー・環境室長/主任研究員 畑中美樹<はたなか・よしき>)

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