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http://www.janjan.jp/special/0309/0309196689/1.php
■キャリア官僚・事務次官退官で約5億円
リストラ・倒産・失業にあえぐ国民。特殊法人などでの事業失敗の責任を問われることなく天下りを繰り返すキャリア官僚。国民の怒りは今、この極楽とんぼのようなキャリア官僚のバカ高い報酬に向けられている。
少し前まで、28歳で税務署長(大蔵官僚)、32歳で警察署長(警察官僚)などといわれ、ノンキャリアが定年退職前にやっと到達するポストにこの若さで就任していた。
超特急での出世といわれているが、報酬の面ではどうなっているのか。2002年度の人事院勧告をベースに計算してみた(12%加算の調整手当、本省課長補佐8%、昇格メリット、扶養手当、管理職手当など含む。一時金は、期末手当3.25カ月・勤勉手当1.4カ月)。
            キャリア官僚の報酬(推定) 
                      月収            年収 
22歳     (独身)       202,600円      337万3,000円 
25歳     (独身)       256,100円      426万4,000円 
30歳 係長(妻)          322,300円      525万0,200円 
35歳 本省課長補佐(妻、子 ) 414,600円      704万6,400円 
40歳 本省室長(妻、子二人)  567,300円      982万7,300円 
45歳 本省課長(妻、子二人)  669,060円    1,150万7,000円 
50歳 審議官  (指定職)    888,160円    1,508万2,200円 
53歳 本省局長 (指定職)  1,123,360円    1,907万6,000円 
57歳 事務次官 (指定職)  1,475,040円    2,504万8,000円 
                               退職金 
                           8,588万0,000円 
                                ↓ 
                              役所の報酬 
                              約5億円 
 上に例示したモデルケースは、キャリア官僚(国家公務員全体の約2%=ピラミッドの頂点)の出世のケースに近い。ノンキャリアは、35歳で年収537万円。同年代のキャリアは160万円以上高い。40歳では、ノンキャリアは、601万円なので、キャリアは380万円以上高いことになる。 
 その後は、推して知るべし。キャリアが神様と言われる所以は、この報酬にある。 
50歳ちょっと過ぎに、それまでの報酬が2億5000万円を超え、指定職を駆け上がるにつれ、極端に報酬もあがる。58歳で勧奨退職(いわゆる肩たたき)で退職すると、それまでの報酬は、4億円強。退職金は、8,588万円。役所の報酬だけで約5億円となる。 
■天下りの根拠はない
キャリア官僚は、民間給与より低い報酬を補うとして特殊法人等への天下りを当然視してきた。ところが日本を代表する大企業の部長で定年退職を迎えても、企業での給与所得(残業などを除く)は、3億円から3億5千万円といわれている。要するに、平均年収700万円で40年間勤めれば、2億8千万円。退職金が加わり、3億2千万円が相場だ。半数以上の労働者が勤務する中小企業の場合2億円を超えれば良いほう。
これに対してキャリア官僚(事務次官)は、役所で約5億円の報酬を得る。民間より低いから「天下り」が正当化される、との根拠は全くないことがわかる。
 次回予告: 
http://www.janjan.jp/special/0309/0309196689/1.php 
更迭も取り沙汰されていながら居直る日本道路公団の藤井治芳総裁の目も眩むような報酬について、リポートする。
      (元特殊法人労連事務局長/ジャーナリスト 堤和馬・JANJAN取材班) 
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(編集部より) 
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