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『使用者の論理』押し切る財界VS厚労相 『65歳定年』見送りへ
http://www.asyura2.com/0311/hasan31/msg/591.html
投稿者 小耳 日時 2003 年 11 月 13 日 08:51:48:1UddCTsVwSrOw

(回答先: 65歳定年義務化 見送りへ 継続雇用の充実検討 投稿者 小耳 日時 2003 年 11 月 13 日 08:48:13)

『使用者の論理』押し切る財界VS厚労相 『65歳定年』見送りへ
http://www.tokyo-np.co.jp/00/kakushin/20031113/mng_____kakushin000.shtml

 坂口力厚生労働相が火を付けたサラリーマンの「六十五歳までの定年延長義務化」が見送りになる方向が強まった。定年延長による人件費の増加を嫌う財界が猛反発する一方で、これを審議する厚労省の専門部会でも反対する使用者(企業)側が労働者側を押し切った形だ。だが、公的年金支給開始年齢引き上げに伴う「空白期」を定年延長以外の方法でどう埋めるのか。サラリーマンの不安は消えない。 (経済部・戸谷正一)

■気迫

 「定年延長を義務化すれば企業がつぶれ日本は沈没する」「定年延長は若い人の就業機会を奪う」

 東京・霞が関の厚生労働省十六階会議室。労働政策審議会(厚労相の諮問機関)の雇用対策基本問題部会で十二日、定年延長に反発する使用者側の声が響いた。

 労働者側はこれに対して「高齢者の不安を払しょくするのは重要な問題」「今の定年制は強制的な解雇だ」と反論。厚労相と財界との対立がそのまま専門部会に持ち込まれた形だが、使用者側の気迫の方が勝っていたのは確かだ。

■発端

 定年延長問題は、坂口厚労相が十月下旬、仙台市で行った講演が発端。衆院選挙中とあって、労働者側の姿勢を明確にしたい厚労相は「六十歳代前半の働く意欲のある人には働いてもらう態勢をつくるのが国の役割」とした上で、「六十五歳まで雇用延長するか継続雇用するかを法律で義務づける」とぶち上げた。

 これに対し日本経団連の奥田碩会長は、同三十日の山形市内の講演で「高齢化のコスト負担を企業に転嫁するのは到底容認できない」と一蹴(いっしゅう)。経済同友会の北城恪太郎代表幹事も記者会見で「国の強制には反対」と述べ、日本商工会議所の山口信夫会頭も歩調を合わせた。

 社会保障・福祉の充実を掲げる公明党の閣僚である坂口厚労相にとって、雇用の安定・確保は最優先事項。年金支給開始年齢の引き上げで、定額部分は二〇一三年、報酬比例部分は二五年までに六十五歳に引き上げられる。六十歳定年のままだと働く力がありながら収入が大幅に減少する事態になりかねない。

 一方、少子高齢化の進展で一五年までに生産年齢(十五−六十四歳)人口は約八百四十万人減少する。六十五歳定年延長が実現すれば、年金受給の空白期が埋まるだけでなく「六十歳以上の人材を活用せざるを得なくなる」との思いがあった。

■懸念

 経済界の懸念を北城代表幹事は「義務化で人件費が増大すれば、国際競争力が低下する」と説明する。国内でコストが上がれば製造業は人件費の安い海外に出ざるを得ず、国内の空洞化が一段と進み消費は減少、景気は悪化する。

 内閣府の試算では日本の労働分配率(粗利益に占める人件費の割合)は一九九一年以降、ほぼ一貫して上昇し先進主要国の中ではトップ。労働分配率を抑えるため、企業は人員削減を実施してきた。定年延長は「その合理化努力に水を差し、到底容認できない」(大手電機メーカー)。一方で、重電機メーカーの富士電機ホールディングス(東京)が二〇〇〇年四月から六十五歳の定年延長制度を導入するなど、労使が会社の実情に合わせて知恵を絞っている時に「法制化するのは企業努力の余地を失わせる」(奥田会長)との反発もある。

 雇用対策基本問題部会は今後、六十歳定年後から年金を受け取るまでの雇用をいかに確保するかに議論の焦点を移す。しかし、来年の通常国会に関連法案を提出するには時間が足りない。

 少子高齢化の進む日本。やがて直面する若年層の労働力不足と年金支給開始年齢引き上げという二つの「現実」に対する抜本的な解決策を見つけるのは容易ではない。

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