★阿修羅♪ 現在地 HOME > 掲示板 > 国家破産32 > 762.html
 ★阿修羅♪
次へ 前へ
谷垣財務大臣記者会見の概要(1/14)
http://www.asyura2.com/0311/hasan32/msg/762.html
投稿者 愚民党 日時 2004 年 1 月 16 日 08:03:01:ogcGl0q1DMbpk
 

谷垣財務大臣記者会見の概要

http://www.mof.go.jp/kaiken/kaiken.htm

(平成16年1月14日(水))

【冒頭発言】

 今日は、こちらから申し上げることはあまりないんですが、1つは官邸で経済政策コンファレンスというのがございまして、錚々たる方が集まられて、多岐にわたる議論でしたので、とても一言で言えばこうというご報告をすることは難しいというのが1つと、それから、今日は国立印刷局のほうに予算書の出張校正をしているのを激励というか、視察してまいりまして、なかなかいろいろな意味での技術革新が進んだ時代でも、ああいう予算書の細かな校正というのは相当人手をかけてやらないといかんのだなあと。地味な作業ですけれども、相当やはりいろんな方の汗がこもったものだなあというのを実感したという、私から申し上げることは、そういうことでございます。
 
【質疑応答】

問)  今、お話にあったコンファレンスなんですけれども、一言で言うのは難しいとおっしゃいましたが、特に印象に残ったこと、もしくは、お話を聞かれて改めてここはこうしていかなきゃいけないなというようなことを思ったことがありましたら、よろしくお願いします。

答)  構造改革が必要だという議論、要約すればそういうことになると思うんですが、私の観点から、やはりさらに構造改革の難しさをですね…。やはりプライマリーバランス…要するに危機感が共有されないと、なかなかその構造改革を推し進めていくエネルギーにつながらないという議論がありまして、そういう観点からは、プライマリーバランスを今後10年程度かけて取り戻そうということでやっているわけですけれども、もう少しそういうことを具体的に話をして、その難しさを広く理解してもらう必要があるのではないかという議論がありまして、私の観点からすると、非常に、それはそうだという議論だったと思います。そういう点では、もう少しプライマリーバランスを回復する手だてを具体的にというご注文もありましたけれども、私から、それに対してあとコメントしましたのは、今年の党税調等の税制大綱ですね、ああいうものに年金2分の1の財源をどうするかというような観点が主であるけれども、税制をどうしていくかというような議論が書き込まれているのは、そういう議論とあわせて意味があるのじゃないかというようなことをコメントしておきましたけれども、もう少しいろんなこういう議論をしていく必要があるのかなということが1つですね。

 それから、あんまりそういう観点からばかり言うといけないんですが、プライマリーバランスを回復していくということになりますと、やはり社会保障というものが毎年、毎年の予算でも非常に大きいわけですので、それをどう…圧縮していくという言い方だけだと、ちょっとバランスを欠いた言い方になるかもしれませんが、それをどう持続可能なものにしていくかという観点が必要だろうというご指摘がいろいろありまして、これも誠にその通りだと思いますが、ただ、これは、今日の議論にもあったんですが、じゃあ、厚生労働省と財務省が議論をしてというような、それだけで解決するようなものでは必ずしもないんだと思うんですね。結局、大きな政府、小さな政府という議論がありますけれども、どのぐらいのところにおさめていくのかというのは、かなり幅広い、政治の中でもそういう議論が必要だろうと思いますし、あえて言うならば、国民的議論が併せてないといけないというご議論がありまして、これもまったくその通りだろうと。そんなところでしょうかね。

問)  今の社会保障の、特に年金の議論ですけれども、年末の年金改革のお話の中で、財界などから根本的に考える別の会議なりをつくってほしいというような希望があったと思うんですけれども、そういったことを大臣も、新しい別の会議をつくったほうがいいというふうにお考えでしょうか。

答)  会議ですか…。うーん、会議と言いましてもね、どういう会議ですかね。まあ、いろんなところで幅広く議論していただく必要がやっぱりあるんじゃないかと思いますね。ただ、会議といってもどういう会議か、雁首揃えて、誰かがつくった案を、まあ人がつくった案、あんまり悪いことも言わないよねというような会議をいくらやってもあまり意味がないので、実質的な議論をどうできるかということが大事だと思いますけどね。

問)  コンファレンスの話に戻りますけれども、今回は、海外からも何人かいらっしゃって、講演ですとかご意見をいただいたと思うんですけれども、そういった海外の皆さんのご発言に関してはどのように思われたでしょうか。

答)  そうですね、まあ、これは共感するところも、また日本からみると若干違うところもあるような…いろんなことがありましたのでこれも一概には言えないんですけれども、やはり、これはどなただったですかね、収益性というものをもう少し構造改革といいますか、いろんな中で考えていかなきゃいけないんじゃないかというご指摘がありましたですね。やはり日本はどういうふうに収益性を上げていくか、利益をプロフィタブルなものにしていくかという議論がもう少しいろんなところで必要なのかなと。これは、私の財務大臣としてというよりも、むしろ産業再生とか、そういうものをやっていた感じからすると、あるいは金融再生委員長なんかをやっていたことからしますと、その収益性というものをどう考えていくのかという議論がもっと必要かなという気はしております。

問)  今、予算書の校正の視察もされたわけですが、新年度予算は大臣の言葉を借りると、プライマリーバランス黒字化への手がかりが掴めたという意味合いがあるということなんですが、来週から国会も始まりますが、この国会審議が始まるに当たって、新年度予算がどのように審議されてほしいか、今のご所見がありましたらお願いします。

答)  これは、多分どの財務大臣も、こういうお問いかけがあれば今までも答えてこられたと思うんですけれども、予算と、それから関連法案ですね、税制等を含めて年度内に成立させていただくということが、やはり景気に水をささないで、てこ入れをしていく、今われわれが持っている最善の手段だろうと思いますね。税制等でも、例えば中小企業、エンゼルをどうするかとか、あるいは土地に関しても、譲渡所得を改正したというか、いろんなことがございますので、やっぱりそういうものを早く、何というんでしょうか、できたということで、利用していただくということが必要ですし、税もそうですし、予算についても早く形がついて、それが活きていくということが一番必要なんじゃないかと思いますので、そういうことを国会にもお願いしたいと思いますし、われわれもそうなるように脇を締めて国会審議、気合を入れて臨まなければいけないと思います。

問)  為替について、ドル安についてお伺いしたいんですけれども、週末、ECBのトリシェ総裁が、ユーロ高・ドル安ということに懸念を表明されまして、今日、それに続いてフランスのノワイエ中央銀行総裁も似たような発言をされているんですが、ここへ来て欧州勢が、日本の持っているドル安への懸念というのを共有してきているような形になっているんですけれども、来月のG7もありますし、日本はドル安是正ということに向けて欧州と何らかの協調していく余地というのはあるのかどうか。例えば、行動ということまで踏み込まなくても、懸念を共有するというような、そういった余地はあるのかどうか、その辺は如何でしょうか。

答)  これは、G7等でどうするかはまだこれからの議論ですけれども、これは前も申し上げたかもしれませんが、欧州ともアメリカとも随時意見を交換しているわけですので、そういう意味では、関心というか懸念が…、関心が収れんしつつあるというと変かもしれません。ただ、これ、われわれのほうもですね、アメリカに対していわゆる双子の赤字をどうするかという努力を求めなきゃいけないですし、また逆にわれわれのほうからすると、内需主導の持続的な成長をどうしてやっていくかという、これはわれわれ自身の努力にもかかわることでありますのでね、併せてそういうことをやっていく必要があるんだろうと思いますね。

問)  日銀への外債の売却をしたかどうかについて教えていただきたいんですけれども。

答)  これは、いろんな報道があるのは承知しておりますけれども、これは私、常々介入したかどうかは言わないと申し上げているんですが、そういうこととかなり密接な関係がありますので、お答えは差し控えさせていただきたいと思いますが、今おっしゃったようなことがあるとすれば、毎月月末にはそういう公表をすることにしておりますので、それを注視されたらいかがかということでございます。

問)  先程のコンファレンスの中で、政府税調を経済財政諮問会議の中に入れるとか下部機関にするとかという提案が出ていまして、それに対して、私の認識では、大臣は竹中さんや額賀さんと相談してみますというご返事をしたかというふうに認識したんですけれども、例えばそうした場合のメリットとかデメリットとか、そういうものはどういうふうにお考えなんでしょうか。

答)  私は、組織いじりに関してはわりあい保守的な人間なんですね。これをこうすれば画期的に良くなるというような、相当そういうことがあれば別ですけれども、試しにいじってみるというようなことには、わりあい慎重な人間でございまして、税は税で、それぞれ政府税調、今まで相当濃密な議論をしていただいて、実績を上げていただいていると思いますし、それから党税調のほうは党税調で、あの会議でも申し上げましたけれども、とかく縦割りになりがちな与党の議論の中で総合調整というものはかなり今まで成果を上げてきたところであるわけですね。今後ともそういう総合調整の力があり得るかどうか、またそれはそれぞれの努力によるわけですけれども、そういうものをすぐどうしたから、じゃあ急にうまくなるというわけでもないと思いますので…。もちろん、事は、あの席でも申し上げましたけれども、どうやって総合調整というものを実質的にやり得るかということになってくると思いますのでね、それはどうするかということを、組織をどうするかということを相談するというよりも、実質的にその総合調整といいますか、物事を決めていくためにはどうしたらいいかという相談はしなきゃいけないと思います。

問)  ちょっと言葉じりにこだわりたいんですけれども、組織をいじるのは保守的だというのはなぜかということなんですが、これからの大臣の政治判断だとか政策判断を見ていく上で、なぜそういう考え方をお持ちなのかというのを伺いたいんです。過去の例、例えば分かりやすいような例があったりしたら…。

答)  これはいろんな議論がありますが、しばらく前に、要するに経済財政諮問会議をつくり、省庁再編をしですね、いろいろ組織をいじってやってきました。それで、経済財政諮問会議にしても、その総合調整力なり、そういう企画力をどうするかというのは、今まさに試行錯誤の最中ですね。だから、そこの力をどう高めていくかということは考えなきゃいけないと思いますし、それから、財務省も金・財分離とかいろんなことがあったわけですが、そういう中でどうやって自分の能力を高めていくかということは、もちろん考えなければいけないと思いますが、ある程度そうやって組織をいじってきた後で、またいろんな組織をいじりながらやっていこうというのが果していいのかどうか。やっぱり、今はこういう組織をつくった中で、それぞれの力をどうやって高めていくかというほうにむしろ私の関心はあります。もちろん、そういうことがあって、もう一回組織をいじったほうがいいというのなら、それはいじるのはやぶさかではありませんけれども、初めから組織いじりをやったらうまくいくというような思考法は、私はあまりそういう感じではないんです。

問)  どちらかというと、あれもこれもというよりも、じっくり成果が出るまで待とうという…。

答)  待とうというか、経済財政諮問会議は、成果が出るか待とうというよりは、今まさに試行錯誤で、道を模索しつつある最中ですね。いろいろ難しいところ、あそこもありますのは、やっぱり必ずしも手足が十分でないということはあると思いますね。それから、あそこはそういう総合的に企画をしたり、ものを考えるところですが、われわれのところは更にそれを、何というんでしょうか、もう少し細かく設計して実施していくところですから、それぞれの機能の違いというものが基本的にあるんじゃないかと思います。だから、経済財政諮問会議に税を決定する権限を全部持っていって、うまくいくかどうかということになると、予算も全部、経済財政諮問会議で決めろという議論になっていくのかもしれませんね。私は必ずしもそういうふうに考えておりませんで、大きな方向を民間の方も入って議論していただいて、それをどうもう少し具体的にやっていくかというのは、手足もしっかりしたところでやるほうがいいんじゃないかと考えているわけです。それで、みんな経済財政諮問会議に持っていって、そういうものがうまくいくんだったら、結局、経済財政諮問会議に何もかもぶち込んでですね、総合調整だから全部あそこにぶち込めばと、極端に言えばそういう議論にもなるのかもしれませんが、そうじゃないんじゃないかなと思っているわけです。

問)  諮問会議に限らず、谷垣大臣は、泣くまで待とうというタイプなんでしょうか。

答)  いやいや、必ずしもそういうわけではないんです。私は徳川家康ではありませんのでね。だけど、織田信長ほど短気ではないかもしれませんけどね。まあ、結局いろんな会議とか、いろんなものがたくさんできますが、ある程度整理も必要なところもあるような気もするんですね。ということは、いろんな閣僚会議というのがたくさんありますけどね、ずらっと閣僚が並んでいると。だけど、そうすると大概いろんなところで主任の閣僚というのがやっぱりありますね。それで、えてして閣僚会議というようなものは、中心になってやっている閣僚と周辺的なところにいる閣僚とがいて、実質的に議論して何か新しいものを生み出すのならいいんですけれども、周辺的なところにいる閣僚は、まあ、あの人が一生懸命やっていることだからということで、あまり発言もしないと。そういうことで、結局、時間と労力を使っているけれども、プロフィタビリティはさほどでもないというようなのだったら、さて存在意義はと、こういうことにもなりますね。だから、問題は実質的な議論がどうしたらできるかということじゃないかと。もっと、その実質的な議論をどうしたらできるかというところに焦点を当ててものを考えるべきじゃないかなと思います。

問)  先程、アメリカの双子の赤字について触れられたんですが、谷垣大臣の現在の、アメリカの双子の赤字についての考え方、認識をお伺いしたいんですが。

答)  これはアメリカのことですからね、あまり私がどうこうという立場にもないわけですが、やっぱり為替の関係では、そういうものが懸念材料になっていると言われているわけですね。そうだとすると、為替の問題でそういうところの改善努力というのを求める必要はあるのかなと、こういう…。まあ、申し上げられるのはそのぐらいのことですかね。

  (以上)

http://www.mof.go.jp/kaiken/kaiken.htm

 次へ  前へ

国家破産32掲示板へ



フォローアップ:


 

 

 

 

  拍手はせず、拍手一覧を見る


★登録無しでコメント可能。今すぐ反映 通常 |動画・ツイッター等 |htmltag可(熟練者向)
タグCheck |タグに'だけを使っている場合のcheck |checkしない)(各説明

←ペンネーム新規登録ならチェック)
↓ペンネーム(2023/11/26から必須)

↓パスワード(ペンネームに必須)

(ペンネームとパスワードは初回使用で記録、次回以降にチェック。パスワードはメモすべし。)
↓画像認証
( 上画像文字を入力)
ルール確認&失敗対策
画像の URL (任意):
投稿コメント全ログ  コメント即時配信  スレ建て依頼  削除コメント確認方法
★阿修羅♪ http://www.asyura2.com/  since 1995
 題名には必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
掲示板,MLを含むこのサイトすべての
一切の引用、転載、リンクを許可いたします。確認メールは不要です。
引用元リンクを表示してください。