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Re: 冬の森の散歩の方がいい時
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投稿者 ジャック・どんどん 日時 2003 年 12 月 27 日 00:29:51:V/iHBd5bUIubc
 

(回答先: Re: 冬の森の散歩の方がいい時 投稿者 マルハナバチ 日時 2003 年 12 月 26 日 01:08:29)

マルハナバチさん、こんばんわ。

 先日、雑木林を散歩しておりました。倒れて腐りかけているクヌギを割ってみました。すると、中からスズメバチの女王蜂がころがり出てきました。越冬中の安眠を妨害して、目覚めさせてしまったようです。
 冬やというのに、小春日和であったかく数分もすれば、動き出しました。といっても刺したり攻撃したりするわけではありません。基本的に、女王蜂はほとんど攻撃性がありません。下手に攻撃して、自分の命がなくなると子孫を残せなくなるので、攻撃性は抑えられています。女王蜂にとっては「逃げるが勝ち」なのです。
 小枝で突付いてあげると、怒って威嚇してくるのがせいぜいです。突然の冬眠状態から覚醒させられたので、いまいち自分の行動がうまくできません。素手で無理やりつかんだりしない限り、刺されることはありません。
 スズメバチにも5種類ほどあるので、種を特定してから朽木の中戻して、樹皮をかぶせて元通りの越冬状態に戻してあげました。
 
翌春、4月下旬から5月にかけて、たった一匹で冬を越した女王蜂(新女王蜂)は、樹液や花蜜を食べ体の筋肉を使い、卵巣を発達させます。巣づくりに適した場所が見つかれば、たった一匹で、巣づくり・産卵をします。
 卵から幼虫が孵れば、幼虫のために他の昆虫類を狩り肉団子にして巣に持ち帰り、新女王蜂は自ら咀嚼して口移しで幼虫に与えます。6月に入ると、働き蜂も増え、女王蜂は外部の労働は働き蜂に任せ、もっぱら巣の中の幼虫の世話や産卵に専念します。気温の上昇とともに働き蜂の数も増えつづけ8月、9月と雑木林の樹液酒場では、樹液を飲み飛来するいろんな種類の働き蜂をみかけます。

働き蜂はすべてメス・・・女王蜂はオスとメスを自在に産み分ける!

 女王蜂は、オスとメスを産み分けることができます。越冬前にオス蜂と交尾した女王蜂は、オスの精子を自身の腹部(貯精嚢)に貯えて冬を越します。
 春、とにかく早く働き蜂を出現させなければなりません。女王蜂は、貯えた精子と自身の卵子を受精させ産卵します。受精させて産み落とした卵はすべてメスになります。
 夏が終わるころまで、受精させたメス卵をひたすら生みまくるのです。夏の終わるころ、今度、女王蜂は精子と受精させずに卵子だけで卵を産み落とします。すると、すべてオスになるのです。
 オス卵を生み終わると、再び新女王になるメス卵を生みつづけます。遺伝子の量がオスはメスの半分しかありません。なのにちゃんと目的を果たします。といってもオス蜂は巣の中ではほとんど働かず、働き蜂からえさをねだっり、巣の中でブラブラしている居候です。
 秋も深まったころ、オス蜂は他の巣の新女王蜂と交尾するために、結婚飛行に旅立ちます。しかし、本当の意味で目的を完遂できるのは、一部で、大多数は天敵に襲われたりして交尾できずび野垂れ死にです。
 春からはたらき詰の女王蜂は秋になると、羽はボロボロ擦り切れてとべず、腹部も脂ぎっていて、働き蜂と簡単に区別できます。

   毒針を持っているのは、メス蜂だけ。

 蜂の毒針は、産卵管から由来するものなので、メスしか持っていません。だから、オス蜂は毒針を持っていません。世界最強のスズメバチといわれるオオスズメバチといえども、オス蜂は素手でつかんで遊べます。
 毒針といっても、攻撃してくるのは自分たちの巣が攻撃されたり、刺激されたときにのみ働き蜂がこうげきしてくるのです。普段飛んでいるスズメバチが刺してくることはありません。

秋も終わりに近づくと女王蜂も命が尽き、オス蜂と交尾した新女王が越冬して新しく世代を引き継ぐのです。


 利己的遺伝子と社会性の進化(なぜ不妊(子孫を残せない)カーストは存在するのか?

 生物のの基本は、「いかに多く自分の子孫を残すか」に行き着きます。最近では、いかに「自分の遺伝子を多く残すか」、という観点から生物の進化について議論されてきました。
 しかし、ミツバチ、アリ、スズメバチなどの社会生活を送る昆虫類には、不妊カーストと呼ばれる、子孫を残さない働き蜂(働きアリ)階級が存在します。「自分の遺伝子を残せない不妊階級がなぜ存在しているのか?」、働き蜂は自分の子孫を残せませんが、「そのような利他的な行動がなぜ進化してきたのか?」というのは、昔からの大疑問でした。 
 1970年代に入ると、イギリスのハミルトンが画期的な仮説を立てました。働き蜂は、自身が子孫を残せなくても、自分の遺伝子を共有する妹たち(新女王蜂たち)を多く残すことで、自分の遺伝子を残す。
 昆虫の社会性進化の原理は、自分が解明すると思っていた社会生物学・アリ学の巨人ウイルソンはその理論の完璧さに驚愕し、ハミルトン理論に兜を脱いだのでした。

と、今夜はこの辺で。続編はまた今度しますね。ハナバチ類は、花の咲く植物が爆発的に進化発展した白亜紀の後期以降に、肉食性から植物性へプレイシフトしたグループです。
働き蜂は花蜜、幼虫は花粉団子、なんと言っても花粉は高たんぱくですから。

いつも、詩的な文に感心しています。
マルハナバチさんにおすすめ、スタインベック著「コルテスの海」工作舎
きっと気に入ってもらえると思います。

ジャック・どんどん

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