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新しい中長期的なビジョンの策定について(諮問)[色平哲郎]【コモンズから始まる、信州ルネッサンス革命、宇沢弘文氏が座長とは初耳】
http://www.asyura2.com/0311/ishihara7/msg/316.html
投稿者 なるほど 日時 2004 年 2 月 08 日 00:00:11:dfhdU2/i2Qkk2
 

○色平哲郎>新しい中長期的なビジョンの策定について(諮問) 長野県知事田中 康夫
少子高齢化の進展、地球規模での環境問題の顕在化、グローバル化の進展など社会状況は大きな転換期にあり、従来型の社会システムも変革を迫られています。また、社会には閉塞感と将来への不透明感が色濃く漂っています。
こうした中、長野県が新たに目指すべき姿と、その実現に向けた基本的な取り組みを示し、一人一人の県民が誇りと愛情を持ち続ける長野県を創っていく必要があります。
このため、中長期を展望した新たなビジョンを策定したいので、長野県総合計画審議会条例第2条の規定により、貴審議会の意見を求めます。・・・なる諮問を受けて始まった、信州の10−15年後の姿を構想する(県庁最高位の)県総合計画審議会も、宇沢弘文教授を専門委員会座長とした「宇沢レポート」をもって来週にも最終答申の予定でおります
http://www.pref.nagano.jp/kikaku/kikaku/vision/index.htm
ただ昨日6日の知事会見でも「コモンズから始まる、信州ルネッサンス革命」なる用語が踊り、長野県庁内を駆け巡っている、、、ものすごい”革命”状況です 先日の長野県県教委・生涯学習審議会で出席の皆様へのご説明に使いましたもの(以下ふたつ)、とその後の仲間内でのディスカッション、、、ご笑覧くださいますよう
信州・佐久にて いろひら拝
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最近、「コモンズ」という言葉が長野県庁内を徘徊しているようです それは何でも解決してしまう”まじない”のような言葉であり、コモンズと言えば、すべてが済んでしまうような便利な合い言葉のようです 困ったものです、、、
コモンズとは:
@  自分たちのことは自分たちで話し合って決めること(自治的機能をもった身の丈のコミュニティー)
A  その中では、お互いの悩みを分かち合い、お互いが助け合って問題を解決していくこと(NPOやボランティア団体などの意義)
B 行政は、そうした自治的コミュニティーの決定を最優先し、支援すること(補完性の原理) ― に尽きると思います
このようなコミュニティーを創造していくことを支援する政策・施策が実現し(すなわち予算化され)ることが、「コモンズ予算」です
「行政がコモンズになる」とは、上記の思想を行政スタッフが共有し、したがって、中央政府→地方政府→コミュニティーへと権限と予算を移譲し、分権化することにほかなりません
県は自治体に、自治体はコミュニティーへ、と分権化する思想を持つべきなのですが、ここでもベクトルが啓蒙になってしまうことを危惧しています
「学校がコモンズになる」とは、自治的コミュニティーの創造の一翼を教師たちが学校という場を通じて担っていくことを意味します
具体的には教師は地域の親や祖父母と共に子どもを教育するという視点を持たねばなりません(親もまた同様です)
また、教師や親たちは、子どもがおかれている状況を共有し、マイノリティーには手を差し伸べることが不可欠となります(昨今の虐待のケースを待つまでもなく)
学校は、地域に開かれ、学校が地域的コミュニティーの一つの拠点として開放され、活用される必要があります
県のスタッフのみなさんが「コモンズ」の理念を共有化するよう、期待しています
県・総合計画審議会委員 県教委・生涯学習審議会委員 いろひらてつろう拝
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自分たちのことは自分たちで話し合って決め、実行する
そうした自治的機能を持った最小のコミュニティーがコモンズ
市町村はそれをバックアップする
県はさらにそこでできないことをバックする
国は県でできないことをバックアップする
(補完性の原理)
このようにしていくと、最終的には国の成すべき仕事は外交や防衛などかなり限定的なものになり、行政のスリム化にもつながるし、国会議員が官僚と一緒になって税金を地方にばらまくという愚の骨頂も解消される(拍手)
そして、自治の原点としてのコモンズは、自分たちが住んでいる森や川(自然環境)、道路や交通機関(社会基盤)、教育や医療・福祉(制度資本)も、その地域の市民が自分たちで計画し、維持・管理することが原則となる 
(みんな、がんばろう!)
ただ、専門家でないとできないこともあるので、それは市民(コモンズ)の信託を受けた専門家が市民に代わって行うこともある――
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厳密に言うと宇沢先生のコモンズの定義は、資源(社会的共通資本)の分配・管理のシステムを指しています。そのシステムの一つの適正規模・適正形態としてかつての英国のコモンズを例に出しています。
コモンズ早わかりバージョンは、一つの形態として想定されうる自治的コミュニティーをコモンズとしています。厳密に言うと、そういう「ずれ」があることを、まずは確認しておきたいのです。したがって、何か自治的なコミュニティーが、すべてを担うといったイメージを抱いてしまうとちょっとずれていきます。そこには補完性の原理があるので、できないことを市町村→県→国という風に補完的にもっていく。したがって何をどこがするか、という議論・合意形成が必要ですね。それが政治ということです。
次に、私はコモンズを第一義的には「自治的機能をもったコミュニティー」としてかまわないと思うのですが、「自治的機能を持った」というところがポイントです。すなわち、公平な議論の場があること、民主的な議決権が付与されていること、最後に財源があること――が前提となります。ということは、コモンズは今の日本に実在しないのです。
コモンズはあるべき理念概念なのです。そこで、どうすればいいかですが、@既存のコミュニティー(自治会など)を活用する A新しい集団(NPO、ボランティア団体など)を活用する Bそれらの相互作用、活性化によって新しいコミュニティー=コモンズを作っていく――という道筋が想定されます。
もう少し言うと、@は地縁的・歴史的コミュニティーであり、Aは志縁的・現代的集団です。@とAが刺激し、協同しあい、コモンズを形成するのです。
フリーライダーの問題はどこでも出ます。ですが、従来型の政治システムよりはずっと減ることは間違いありません。なぜなら、従来型はすべてお任せなのですから。言ってみれば、すべてフリーライダーのようなものであり、税金の支出、資源(社会的共通資本)の分配・管理への無責任体制ができあがっていました。
医療におけるパトリオティズムと酷似しています。インフォームド・コンセントが患者の側に治療の責任の一端を引き出したと同じように、コモンズの形成においては、政治への責任=税金の納め方・使い方・社会的共通資本の分配・管理=に参画し、責任を負うのです。
むろん、そんなことしたくないという人は出ますが、繰り返しになりますが、ずっと少なくなることは間違いありません。
また、フリーライダーには、参画した地域の人々が説明するということが起きてくるでしょう。(いままでは官僚が説明してきました)。
このようにしていくことで、首長の選び方がまったく違った基準になっていくでしょう。すなわち、従来はカネを運んでくる人を選んでいたのですが、これからは、自分たちのカネをどう使うかを民主的に考え、計画化できる人を選ぶようになるでしょう。>

http://members.jcom.home.ne.jp/pinuskoraie/0305.htm

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