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IEの標準サポートに高まる不満――MSは重い腰を上げるか?(1/2)【zdnet 記事】
http://www.asyura2.com/0311/it04/msg/125.html
投稿者 クエスチョン 日時 2003 年 10 月 14 日 22:45:09:WmYnAkBebEg4M

ZDNN 2003年10月10日 07:11 PM 更新

IEの標準サポートに高まる不満――MSは重い腰を上げるか?(1/2)【zdnet 記事】
http://www.zdnet.co.jp/news/0310/10/ne00_ie.html

IEではCSSのバグが何年も放置されており、Web開発者やオーサリングツー
ルメーカーはMSの尻をたたいてこれを修正させようとしている。だがブラ
ウザ市場を独占する同社に競争圧力はなく、これまで多くの人が同社を動
かそうとして失敗してきた。


 Web開発者はMicrosoftにInternet Explorer(IE)の標準サポートを改
善するよう発破をかけようとしているが、それは不発に終わりそうだ。

 デザイン専門家の間で重要性が増しているWeb標準「Cascading Style
Sheets」(CSS)だが、最近、IE 6でのCSSのサポートをめぐって不満が高
まっている。Web開発者とWebオーサリングツールのメーカーは、
MicrosoftがCSSのバグを何年も放置しており、Webサイトデザインのコス
ト削減に大きく貢献するはずの技術を台無しにしていると主張している。

 Microsoftに行動を起こさせようと、デジタル文書ソフト大手のAdobe
Systemsは先週、Webオーサリングツール「GoLive」のCSSサポート強化の
ため、ブラウザメーカーOpera Softwareの技術を採用する契約を結んだと
発表した。OperaのCTO(最高技術責任者)は9年前に初めてCSSを提案した
人物で、同社はWorld Wide Web Consortium(W3C)を通じてCSS開発に積
極的に貢献している。

 しかし標準推進派は、ブラウザ市場には競争がないため、Microsoftが
Adobeの動きに刺激されてCSSサポートを改善するかどうかは分からないと
している。

 「Microsoftは市場を牛耳っているため、IE 6に残っているバグを修正
しなくてはならないという圧力をほとんど感じていない」と独立系Web開
発者でWeb Standards Projectの共同創設者でもあるジェフリー・ゼルド
マン氏は語る。「AdobeはOperaと提携を結ぶことで、IEを改善するよう
Microsoftの尻をたたきたかったのかもしれない。しかし、これまでたく
さんの人がそうしようとして果たせなかった」

 1990年代に、Microsoftは技術を吸収する戦略により、Netscape
Communicationsとのブラウザ戦争に勝利し、IEの独占体制を確保した。批
判派はこうした戦略を(競合技術を)「取り込んで(Embrace)、拡張し
て(Extend)、消す(Extinguish)」と呼んでいる。市場シェアを確保し
たことで、Microsoftはその栄誉に満足しているようだと批判派は指摘し、
同社は再三の主張とは裏腹に、ブラウザ標準に追いつけていないと不満を
訴えている。

 MicrosoftのCSSサポートへの不満は、「Microsoftがブラウザ市場の競
争を崩壊させて以来、ブラウザ技術の革新ペースは氷河期レベルにまで低
下した」という広範な批判の中から出てきたものだ。Microsoftが独禁法
訴訟で、「アプリケーションのバンドルを制限する法廷命令は革新を阻害
する」と訴えていたことを考えると、この結果は皮肉なものだと一部では
言われている。

 MicrosoftのWindowsクライアント部門リードプロダクトマネジャー、グ
レッグ・サリバン氏は「当社の実装が完全ではなく、W3Cに100%準拠して
いないのは確かだが、当社の開発投資は顧客の要望に基づくものであって、
必ずしも標準に基づくものではない」と語っている。

 IEのCSSサポートを最も声高に批判しているのは、標準化団体よりもむ
しろWeb開発者とオーサリングツールメーカーだと指摘したところ、サリ
バン氏は、そうした批判は比較的少ないと語った。

 「当社はすべての顧客のフィードバックのバランスを取り、一部ではな
くすべての顧客の要望に応えるべく開発上の決定を行っている」(サリバ
ン氏)


MSの後退

 Microsoftは常にCSSを無視してきたわけではない。同社は1999年にこの
技術の特許を受けた後、この特許をW3Cに開示し、相互不可侵の特許契約
を結んだ相手に対してのみ、無料でライセンス供与している。

 最近、同社はブラウザ開発のいくつかの重要な側面で後退を見せている。

 同社は5月、Web閲覧機能を内蔵した新OS「Longhorn」にリソースを充て
るために、スタンドアロン版ブラウザの開発を終了すると示唆した(6月3
日の記事参照)。

 また6月には、Apple Computerが独自ブラウザ「Safari」を立ち上げた
ことを受けて、Mac版IEの開発終了を明らかにした(6月11日の記事参照)。

 その上AOL Time WarnerのNetscapeブラウザ開発が破綻したことを合わ
せると、Microsoftがブラウザを革新し、CSSの実装のバグを修正する理由
はほとんどないと言えると批判派は指摘する。

 Microsoftは、IEの市場シェアが推定90%以上であるにもかかわらず、
同社がブラウザを牛耳っているという見方に反論している。サリバン氏は、
AdobeがOperaを選んだのは、意味のある競争が続いている証拠だと語る。

 同社はLonghornのブラウザ計画についてはほとんど手掛かりを示してい
ないが、同社はこのOSで、アプリケーションをOSや.NET Webサービス計画
により密接に統合し、ブラウザから大きな恩恵を受けるかもしれない。こ
れにより、ブラウザの強化を目的とした新機能が相次いで登場する可能性
もある。

 Microsoftはまた、CSSサポート向上などのブラウザの強化を、Longhorn
へのアップグレードを促すインセンティブとして利用するかもしれない。

 サリバン氏は、今後のブラウザアップデートは、「OSのより広範なアッ
プデートやサービスパックの一部として」配布されるだろうと語っている。

 だが同氏は、Web開発者がCSSサポートの改善を期待していいのかどうか、
Longhornでどのようなブラウザアップデートが提供されるのかについては
コメントを避けている。同氏は、今月末にロサンゼルスで開催される
Professional Developers Conference(PDC)2003で、そうしたLonghorn
の詳細が一部明らかになるとしている(9月30日の記事参照)。

 Microsoftは以前に、各種の独自ブラウザ機能をテストしたことがある。
その中には、ブラウザとOSを不当にバンドルしているとの批判を呼んだも
のもある。例えば、同社はブラウザウィンドウに表示されたキーワードに、
同社が選んだサイトへのリンクを張る計画を中止した(2001年6月の記事参照)。


Operaの効果は


[Paul Festa, ZDNet/USA]


ZDNN 2003年10月10日 07:11 PM 更新

IEの標準サポートに高まる不満――MSは重い腰を上げるか?(2/2)
http://www.zdnet.co.jp/news/0310/10/ne00_ie_2.html

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 Microsoftの将来の計画がどうあれ、AdobeとMacromediaは、同社に圧力
をかけてIEのCSSサポートを改善させようとしている。そのために両社は、
Webサイトデザイン作業の多くを自動化するオーサリングツールにおいて、
Operaとの協力の下でCSSサポートを強化している。

 Adobeは先週、夏にひそかに結んだ契約の下、オーサリングツール
GoLiveでOperaのブラウザ技術を採用することを明らかにした。GoLive
Creative Suiteの立ち上げ前、Adobeは自社のブラウザレンダリングエン
ジンを古いやり方で――手作業で――コーディングしていた。レンダリン
グエンジンは、ブラウザのウィンドウに画像とテキストを表示するという
重労働をこなす。

 「クリエイティブ系の専門家は、自分のデザインの腕前を最大限に活か
せるくらいにまでCSS技術を拡張したいと考えている。Operaを使うことで、
人々はIEなどのブラウザにCSS Level 2への対応を求めるようになるだろ
う。この(Level 2との)違いはかなり大きいため、MicrosoftはCSSサポ
ートの改善に乗り出すことになるはずだ」とAdobeのGoLiveとグラフィッ
クス編集ソフト「Illustrator」のグループプロダクトマネジャー、マー
ク・アッシャー氏は語る。

 CSSが人気を博しているのには、たくさんの理由がある。開発者はCSSを
使うと、指定したデザインエレメントをいくつでも好きなだけのWebペー
ジに適用できるため、Webページの柔軟性が増し、ページを一斉に変更す
るのがより簡単になり、またページが半分ほど軽くなる。

 その結果、Webサイトのロードが速くなるばかりでなく、構築・維持コ
ストも安くなると開発者は語る。

 オーサリングツール「Dreamweaver」を提供するMacromediaはAdobeと同
じく、CSS準拠を求めるデザイナーの要望を受けて、MicrosoftにIEのCSS
問題を解決するよう発破をかけたいという意向を示している。
Dreamweaverはハイエンド市場で人気のツールで、それに対してローエン
ド市場で大勢を占めているのはMicrosoftの「FrontPage」だ。Macromedia
も、Dreamweaverの編集内容をプレビューするのにOperaの技術を使ってい
るが、これはMac版に限られている。

 「われわれは自社のリリースに多数のCSSサポートを加えている。Adobe
もそうだ」とMacromediaのDreamweaver担当プロダクトマネジャー、ジェ
ン・テイラー氏。「これらの標準を推進することで、(Microsoftが)こ
れら技術のサポートに必要な変更をIEに加えるよう圧力をかけていきたい
と考えている」

 Operaは、同社の技術がオーサリングツールに採用されることで、IEで
の標準サポートが向上するだろうという見方に対し、複雑な心境を示して
いる。

 「Microsoftが製品を改良するのを手助けしようとしているわけではな
いが、それは(CSSサポート向上の)副産物かもしれない。CSSはこれから
も進化を続け、われわれはその最前線に立っていくため、世界中のほかの
企業に追随してほしいと思っている」とOperaの北米地域販売責任者ディ
ーン・カクリダス氏は語る。


MSは動くか

 標準推進派は、オーサリングツールメーカーの支援に期待していること
を、自分でも意外に思っているかもしれない。少し前には、Adobe、
Macromedia、Microsoftは彼らの主な標的だった(2001年7月の記事参照)。
当時ブラウザ市場は標準対応が不十分な状態に硬化しており、Webは次第
にツールで制作された非標準のコードに占められていった。

 ユーザビリティ専門家の1人は、ツールメーカーの姿勢が変わったこと
を賞賛し、CSSはこうした変化から恩恵を受けると共に、この変化を促進
するだろうと語る。

 「市場に複数の競合企業が存在するのは健全なことだ。Webデザイナー
が、市場にさまざまなブラウザが出回っていることを忘れていないという
のも健全だ。このような状況は、ユーザーによって必要なものが異なると
いう事実を強く感じさせるからだ」と元Sun Microsystemsの技術者で、今
はユーザビリティコンサルティング会社Nielsen Norman Groupを経営する
ジェイコブ・ニールセン氏は語る。「Webサイトは柔軟にデザインする必
要がある。(ツールメーカーが)CSSに重きを置いていることは、それに
向けた前向きな一歩だ」

 「ここ数年、Webブラウザではほとんど開発が進んでいない。ブラウザ
開発を再び活性化させるのはいいことだ」(同氏)

 AdobeとMacromediaが、CSSなどのIE開発に関するMicrosoftの決定をど
の程度左右できるのかについては、開発者とツールメーカーの間で意見が
異なっている。

 CSSの権威で元Netscape技術者のエリック・メイヤー氏は、Adobeと
Operaの提携がCSSを進化させ、IEの修正を促すとの期待を表明している。
同氏は今、独立系コンサルタントとしてCSSの利用方法を企業にアドバイ
スしており、また4冊のCSS関連書籍をものしている。

 同氏は次のように語っている。「AdobeとOperaの提携は、サイト開発の
方法を変える可能性がある。GoLiveユーザーはOperaの機能に慣れ、IEを
時代遅れで扱いにくいブラウザだと思うようになるかもしれない。これに
より、Web開発者やWeb制作者の側で、興味深い認識の変化が起きる可能性
がある」

 しかし、Web開発者のゼルドマン氏はこうした希望的観測に警告を発し、
世界中の数億人のユーザーがIEを使っているため、Microsoftを説得して、
もはや敵がいない(と同社が思っている)戦場に気を配るよう促すには、
同氏のようなCSSに詳しい開発者やMicrosoftと競合するツールメーカーだ
けの力では足りないだろうと指摘している。

 「(IEが)ブラウザとしてそんなに優れていないと言っているわけでは
ない。しかし、IEのCSSサポートは競合他社よりも弱く、バグがある。わ
れわれは何年も前からバグレポートを提出することで、Microsoftに改善
を求めてきた。しかし、改善はされなかった」(ゼルドマン氏)


原文へのリンク

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[Paul Festa, ZDNet/USA

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