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展望2004:低成長時代に入った日本のITサービス市場(CNET Japan)
http://www.asyura2.com/0311/it04/msg/645.html
投稿者 シジミ 日時 2004 年 1 月 04 日 19:13:12:eWn45SEFYZ1R.
 

http://japan.cnet.com/news/ent/story/0,2000047623,20063445,00.htm

山野井 聡(ガートナー ジャパン リサーチ部門 バイスプレジデント)
2004年1月2日(金) 0時00分


 日本のユーザーのIT予算は、ここ数年、前年比フラットか逓減傾向が続いている。2004年は企業のIT投資意欲が回復すると見られるが、ERPやCRMのような予算増加の起爆剤となる新規のキラーアプリケーションが見あたらず、飛躍的な伸びは期待できない。

 また、予算の内訳を見ると、約7割は既存のITシステムに対する継続投資、すなわち「おもり」のための予算だ。これが新しい技術やサービス、ソリューションなどの新規プロジェクトにかける予算を圧迫している。

 市場規模は年4〜5%で成長していくと予想されるが、IT予算のパイはあまり大きくならないし、新規プロジェクトが取るシェアも大きくならないという低成長時代を前提にして、ベンダーは戦略を考えなくてはならない。

アウトソーシングが拡大しても価格低下進む

 逆に言えば、既存システムのコストを削減するソリューションであれば売れる余地はある。メインフレームからのレガシーマイグレーションやアウトソーシングなどは成長性が高く、ITサービス市場を牽引するだろう。特に運用アウトソーシング・サービスは唯一、2桁成長が期待できるセグメントだ。ユーザーが求めるコスト削減、ROI重視、プロセス効率化といったニーズに訴求できる。ただし、収益性はあまりよくない。IT基盤の運用管理は差別化要因に乏しく、価格競争に陥っている上、効率的なサービスデリバリの仕組みをベンダー側が模索している段階だ。ITIL(IT Infrastructure Library)などのガイドラインが注目されているのも、うなずけるものがある。また、囲い込みのために採算度外視でサービスを提供するケースも少なくない。

 アプリケーション開発やインテグレーション等の市場は規模は大きいものの、成長率は鈍化している。コンサルティングも同様だ。これらのセグメントはROIが曖昧などの理由で新規案件の抑制や、大規模案件の見直しなどの慎重な姿勢がユーザーに根強い。価格低下圧力も強く、SEの単価は昨年から15〜30%下落している。コンサルティングの案件も顧客から高いと言われると半分に下げるようなケースも出ている。この傾向は今後も続くだろう。

 市場シェアで見ると日本のITサービス市場は特殊だ。世界市場では上位10社のシェアを足し上げても25%しかないのに対して、日本市場では富士通、日本IBM、NTTデータ、日立製作所、NECの上位5社(グループ連結)で50%を超える。日本のITサービス市場はサービス単体では成立しておらず、ハードウェアプラットフォームの販売で顧客ベースを持っている大手ベンダーが強いことが分かる。

 市場の構造としては今後も大手ベンダーの支配的な状況が続き、元請けと二次請けの分化が進むだろう。市場が成熟する中で大手ベンダーは既存顧客の囲い込みと収益性改善のために、単発プロジェクト型の開発案件から長期契約が見込めるアウトソーシングサービスへと事業をシフトしていくはずだ。ただし、今のままではITサービスで利益を出すのは難しく、ビジネスモデルを変える必要がある。例えば、料金体系を人月モデルからSLA(Service Level Agreement)ベースに変えて、プロセスの効率化によるコスト削減がベンダーとユーザーの双方に利益になるようなビジネスにしなくてはならない。

2極化するアウトソーシング市場

 アウトソーシングサービス市場はレイヤーの上下で2極化が進むだろう。1つはITからビジネスへのアウトソーシング対象の拡大だ。既存のIT予算の拡大が見込めない以上、ベンダーは企業の財務部門や事業部門へと顧客を拡大しようとする。その際に、ビジネスモデルの策定やビジネスプロセスのアウトソーシングなど事業価値と直結する部分から切り込むことが重要になる。IBMのPwCC買収はこの最たる例だし、富士通やNECもコンサルティング能力を強化しようとしている。

 もう1つの方向はIT基盤運用など下のレイヤーでの効率化だ。サービスのデリバリプロセスとITコンポーネントの統合化・標準化・最適化・効率化・共有化を徹底し、規模の経済性を追求する姿勢がベンダー側に増加すると見ている。

 デリバリプロセスに関してはブリッジSEの活用など中国とインドを軸にオフショア開発が今年も進むだろう。プロジェクトマネージャークラス以上の人材は国内に優位性があるが、ジュニアクラス以下のSEの単価は下げ止まらないと思う。オフショア開発自体はコミュニケーションコストの問題など本当に効率的なのか議論の余地があり、しばらくは試行錯誤が続くはずだ。ITコンポーネントの効率化はユーティリティーサービスとして集約されていく方向だろう。

運用能力とビジネス価値の創造がカギに

 重要なのは上流のビジネスアウトソーシングと下流の運用部分をきちんと統合し、開発から運用までのライフサイクルで顧客にアピールできるかどうかだ。そのためにはプラットフォームとして落ちない、変化に対応できるといった運用力が大事になる。

 ITサービス市場は今後3年は間違いなく低成長が続く。突破口はビジネスの上流でコスト削減以外の新しいビジネス的価値を顧客と作っていけるかどうかだ。そういう観点で見ると、ベンダーとユーザー(あるいはそのIT子会社)が協業・提携・合弁といった体制を組むケースが今後増えてくるだろう。(談)

この原稿は、山野井氏の談話を元にCNET Japanで編集したものです。

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