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http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20031018-00000137-mai-soci

和歌山市の毒物カレー・ヒ素保険金事件で、死刑判決を受けて控訴中の元生命保険会社営業職員、林真須美被告（４２）の弁護団は、和歌山地裁判決（０２年１２月）が認めた亜ヒ酸の同一性と住民証言の信用性を中心に反論を展開した控訴趣意書を今月末、大阪高裁に提出する。

　１審では、カレー鍋に混入された亜ヒ酸や真須美被告宅などから採取された計８点の亜ヒ酸の同一性▽混入の機会があったのは真須美被告だけとする目撃証言の信用性――などが主な争点となり、判決は検察側の主張をほぼ全面的に認めた。

　弁護団は控訴趣意書で、県警によるヒ素の押収や保管の状況が不透明で、異物が混入するなどして汚染された可能性があると指摘。地裁は再鑑定人から「補充」と「訂正」の形で提出された鑑定内容に基づいて、同一性を認めたが、裁判所がこの鑑定内容などに関する弁護人の意見を聞いておらず、「手続き的に不公正」と批判するとみられる。

　また、住民の目撃証言については、警察の調書→検察調書→公判での証言と、時間が経過するほど相互に整合性が高くなっており、調べの誘導や互いの供述が影響し合った可能性が否定できず、信用性は低いと主張する。

　控訴審初公判は来春にも開かれる見通し。【山本直】（毎日新聞）
[10月18日3時21分更新]

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