★阿修羅♪ 現在地 HOME > 掲示板 > 日本の事件10 > 763.html
 ★阿修羅♪
次へ 前へ
仙台・筋弛緩剤事件、19日から論告 異例の3日間朗読(朝日新聞)
http://www.asyura2.com/0311/nihon10/msg/763.html
投稿者 シジミ 日時 2003 年 11 月 18 日 04:47:53:eWn45SEFYZ1R.

http://www.asahi.com/national/update/1118/008.html

仙台市の「北陵クリニック」で筋弛緩(しかん)剤を点滴に混入して患者1人を殺害し、4人を殺そうとしたとして殺人と殺人未遂の罪に問われている准看護師の守大助被告(32)に対する論告求刑公判が、19日から仙台地裁(畑中英明裁判長)で始まる。論告の朗読は25、28日と3日間に及ぶ見通しだ。150回の公判を通じて、医療従事者が患者を無差別に狙った犯行とする検察側に対し、被告側は「でっち上げだ」と真っ向から対決している。

 公判では、逮捕直後に犯行を認めた守被告の「自白」と、患者の急変は筋弛緩剤が原因とする「鑑定」が大きな焦点となった。

●自白……一貫して「無罪」

 《00年10月31日、入院中の11歳女児の点滴に筋弛緩剤を混入し、殺そうとしたことは間違いありません》

 守被告本人の署名と指印が押された逮捕直後の供述調書がある。しかし、守被告は弁護士と接見後、すぐに否認し、公判でも一貫して無罪を主張している。

 「被告は病院での待遇や女性の副院長への不満を列挙し、『患者の容体が急変すれば、副院長が処遇に困るだろうと思った』『自分自身で救急措置をして患者が助かれば、仕事をしたなという気分になった』と言った」

 検察側は「取り調べ開始後数分で、自ら容疑を認めた」と主張。県警の取調官を証人として法廷に呼び、「自白の場面」を再現した。

 この調書を柱に、検察側は任意同行を求めた際に筋弛緩剤の空アンプルを院外に持ち出し、証拠隠滅をはかろうとしたことなどの状況証拠で補強し、被告の「犯人性」を強調しようとした。

 一方、弁護側は「守被告の調書は強制された下で作られたもので、信憑(しんぴょう)性がない」と批判する。

 「刑事に『お前がやったんだ』と何度も言われ、認めてしまった」

 「調べてもらえば、いずれ真実が明らかになると思っていたので、供述内容も刑事の問いかけ通りに『そうじゃないですか』と答えた」

 被告人質問で守被告はそう答え、「僕は本当にやっていない」と訴える。

●鑑定……体液から「検出」

 「困難なことはわかっている。絶対に、患者の急変が筋弛緩剤によるものだと立証してみせる」。検察側は、公判が始まった直後、事件性の立証の難しさをもらした。

 この事件では物証がほとんど残っていない。医療機関という人の死が不自然ではない場所での出来事だったことから、死亡した人たちの解剖すら行われていない。点滴への薬剤混入も医療の現場では自然な光景で、使われた医療器具のほとんども処分されていた。

 その中で、検察側が立証の柱に据えたのが、患者の体液などから筋弛緩剤成分を検出したとする大阪府警科学捜査研究所の鑑定結果だ。

 科捜研の鑑定人は法廷で鑑定の手順と結果を細かく説明し、「間違いなく、筋弛緩剤を検出した」と断言。検察側は「自然には出るはずのない物質(筋弛緩剤成分)が患者の体液から出た。誰かが入れたという決定的な証拠だ」と自信をのぞかせた。

 しかし、弁護側は「不自然だ」と疑義を唱えた。麻酔薬と同様に、速やかに体外に排出されるはずの筋弛緩剤が、急変1週間後の患者の尿から検出されている点を挙げ、「こんなに長期間残存するならば、筋弛緩剤は医療現場で使えない」と反論した。濃度についても「不自然に高い」と指摘。急変も筋弛緩剤以外の病因で説明がつくとした。

 さらに、患者の体液などの鑑定試料が、警察内部の鑑定ですべて使い切られている点を突いた。

 検察側は「試料に筋弛緩剤以外の薬物が入っていないかどうかを検査するために使った」と説明するが、弁護側は「再鑑定を妨げるために意図的に全量消費したのではないか」と言及。報道機関に対する会見などで「事件は捜査機関のでっち上げだったことを示す証拠だ」と主張した。

     ◇            ◇

◆仙台・筋弛緩剤混入事件

 仙台市泉区の北陵クリニック(02年3月に廃止)で01年1月、入院中の女児(当時11)の点滴に筋弛緩剤を混入したとして、准看護師として勤務していた守大助被告(当時29)が宮城県警に殺人未遂容疑で逮捕された。

 筋弛緩剤は、手術で気管にチューブを入れたり、けいれん性まひを治療したりする際に筋肉の緊張を緩める目的で使われ、投与すると呼吸停止を引き起こすため、気道の確保や人工呼吸器の装着などが必要となる。

 仙台地検は、クリニックで急変した約20人の患者の中で、体液や点滴ボトルから筋弛緩剤を検出した5人の患者について起訴した。

◆被害者をめぐる検察側、弁護側の主張(カッコ内は当時の年齢、容体急変日と現在の状態)

●女児(1歳=00年2月2日、快復)

 検察側 点滴のチューブから注射器で筋弛緩剤を注入

 弁護側 風邪の悪化など

●女児(11歳=00年10月31日、意識不明)

 検察側 女児の点滴液に筋弛緩剤を混入

 弁護側 呼吸管理を怠った医療過誤

●男児(4歳=00年11月13日、快復)

 検察側 点滴用生理食塩水に筋弛緩剤を混入

 弁護側 てんかん性発作や手術の影響など

●女性(89歳=00年11月24日、死亡)

 検察側 点滴用生理食塩水2本に混入。1本が使われた

 弁護側 心筋梗塞(こうそく)

●男性(45歳=00年11月24日、快復)

 検察側 死亡女性の食塩水2本のうち、1本が使用された

 弁護側 抗生剤の副作用

(11/18 03:05)

関連情報【MYTOWN宮城】筋弛緩剤事件公判 150回の記録
http://mytown.asahi.com/miyagi/newslist.asp?k=12

 次へ  前へ

日本の事件10掲示板へ



フォローアップ:


 

 

 

 

  拍手はせず、拍手一覧を見る


★登録無しでコメント可能。今すぐ反映 通常 |動画・ツイッター等 |htmltag可(熟練者向)
タグCheck |タグに'だけを使っている場合のcheck |checkしない)(各説明

←ペンネーム新規登録ならチェック)
↓ペンネーム(2023/11/26から必須)

↓パスワード(ペンネームに必須)

(ペンネームとパスワードは初回使用で記録、次回以降にチェック。パスワードはメモすべし。)
↓画像認証
( 上画像文字を入力)
ルール確認&失敗対策
画像の URL (任意):
投稿コメント全ログ  コメント即時配信  スレ建て依頼  削除コメント確認方法
★阿修羅♪ http://www.asyura2.com/  since 1995
 題名には必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
掲示板,MLを含むこのサイトすべての
一切の引用、転載、リンクを許可いたします。確認メールは不要です。
引用元リンクを表示してください。