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今度の総選挙の結果を分析する 古川利明
http://www.asyura2.com/0311/senkyo1/msg/507.html
投稿者 エンセン 日時 2003 年 11 月 11 日 22:21:06:ieVyGVASbNhvI

 
今度の総選挙の結果を分析する
03・11・10

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 私も本サイトでだいぶ大騒ぎした(笑)、今度の総選挙も昨日(11月9日)投開票


され、新しい議席が確定しました。


 念のため、各党の獲得議席数を書き記しますと、自民237、民主177、公明34、


共産9、社民6、保守新4、無所属の会1、自由連合1、無所属11――の計480


議席です。ちなみに、投票率は59%で、前回2000年よりも約2ポイント下がって


います。


 「祭り」も終わりましたので、出てきた結果をもとにクールに分析しますと、投票率


はもう少し上がって62―3%くらいはいくと思っていました。


 

 一つには、事前の世論調査で「選挙に行く」と答えた比率が高かったのと、当日の天


気が、少なくとも関東地方はかなり暗めの曇り空で、「これなら行楽に行くんだったら


投票でも行って来ようか」というカンジでしたので。


 まあ、センキョ後半に入って、真紀子の離党とかもあって、少しは盛り上がってきた


要素はありましたが、結果的に「山が動く」というところまでは行きませんでした。


 まず、全体的なところでは、共産党の議席減を除いては、ほぼ私の予想通りでした。


共産、社民の議席減については後で触れるとして、自民党はほぼ現有議席と変わらずと


いったところですが、前回の選挙では、ソーリ大臣があの森でしたから、結局、内閣支


持率50%を越える「小泉―安倍」の2枚看板でも、もはや過半数を取る力がないこと


ははっきりしました。

 確かに、地方ではまだ自民党が強いところはありますが、首都圏、とりわけ、東京お


よびそのベッドタウンは基本的に民主のトレンドであることが、前回にも増してはっき


りしました。


 

 そこで、前回より3議席を増やして、34議席になったマルハムですが、残念ながら、


今回のセンキョの事実上の勝者は池田大センセイでしたね(笑)。


やっぱり、あらゆる意味おいて戦い方がうまい(もちろん、その謀略的手法も含めて)。

 もちろん、選挙期間中に、「学会票効果」というブラフをサン毎をはじめとして、い


ろんなところに書かせていたこともさることながら、限られた力でいかに最大限の成果


を出すかということを、本当に考え抜いて戦っていたと思います。


 ひとつには、選挙ポスターでも、あの「年金、100年先までの安心」のコピーに象


徴されるように、まあ、坂口力を厚生労働大臣に出しているというせいもありますが、


イラク派兵の是非などは、おくびにも出さず、要は「年金不安の解消」を煽るという1


点突破に持っていったわけですが、それはそれで主張がストレートでわかりやすい。


 自民、民主という2大政党に挟まれる中で、“永久与党”を維持するために、いかに


してイニシアチブを握ろうかということを、やはり彼らなりに真剣に考えている。


 

 それと今回、信濃町が狙っていたのは、比例代表で基本ラインを固めたうえで、あと


は小選挙区は「勝てる候補」に絞りに絞って、この春の統一地方選と同様、「勝率」を


狙いに行った点です。


 特に、関東では、東京12区の太田昭宏、神奈川8区の上田勇を小選挙区単独で出さ


せて当選させているのは(自民党がさほど協力的だったとは思えないので)、思わす唸


ってしまいました。小選挙区で共産はゼロ、社民は沖縄2区の1議席しか取っていない


のですから大センセイもさぞかし、鼻が高いでしょう。


 自民党は今後、五月雨式に無所属の追加公認を加えたりすることで、そのうち単独過


半数には行くでしょうか、結局、参院でまだ、自民党(+保守新党)で過半数にまだ8


議席も足りない状況が続いているわけです。


 今後、大センセイ的には、特に接戦を制した自民党公認の当選者に「いったい誰のお


かげで当選できたと思ってんだ」と脅しをかけることで、自・公全体主義政権の「ウラ


の総理大臣」としての発言力が、さらに強まることが予想されますね(笑)。


 

 民主については、当日の選挙速報のテレビ番組で、「200議席の大台突破か?」と


予測していたところもありましたが、結局、177議席にとどまりました。しかし、テ


レビで菅直人や岡田克也の顔を見てると、「大幅議席増、大躍進」と浮かれてますが、


そもそも、解散時で自由党と合わせて137しかなかったわけですから、まだまだ全然


政権への道は遠いわけです。


 これはおそらく民主党の根本的な体質なのでしょうが、結局、連中は「ボンちゃん」


なのです。


 確かに、民主党の候補者というのは、軒並みイケメン系が多くて、まあ、見た目は非


常にアカ抜けた感じがして(どんくさくない)、カネもそこそこ持っていて、そのあた


りも大都市の有権者の感覚ともマッチするのですが、結局、「なりふり構わずケンカを


仕掛けて政権を奪取する」という気迫を感じないのです。そのへんのオーラのなさも、有


権者はビビッドに感じ取ったのだと思います(特に女性の人気が低いということなど)。

 

 結局、民主党は去年9月の代表選で、「鳩山―中野」という仰天人事をひっくり返し


て、現「菅―岡田」の体制になったのが去年の暮れですが、それから先の国怪での追及


を見てても、ヤマタフのオンナ問題はともかく、泉井ギワクは取り上げない、あの松浪


チョンマゲの暴力団問題も追及しないわ、さらには自・公体制の最大のアキレス腱であ


るマルハムの政教一致問題も追及しないわで、私に言わせれば、「寝てる」としか思え


ないのですが、それがようやく少し変わったかなと思ったのが、民・由合流の決まった


7月以降のことです。でも、やはり、「時既に遅し」という感はありました。


 

 やっぱ、彼らは「ゆ党」のままでいたいんだなあと実感したのは、たかが177議席


であんなにいい気になってのぼせ上がっているところでした。
 

ホンネを言えば、「真紀子離党、民主への抱き込み戦略」などというのは、本来、


“邪道”であって、「真紀子の力を借りなくても、単独過半数を目指す」というのが、


「2大政党の一翼」としてのプライドでしょうが、そうもしないことには、今回のセンキ


ョでアソコに政権交代をさせるのは、間違ってもありえないことでしたので。


 

 まあ、仮に公示前までに田中真紀子を民主党の側に引っ張りこんで、白川勝彦を比例


代表(最低でも白川に公認を与えて比例に重複立候補させる)という形を整えた時点で


ようやく与党に対して「4対6」ぐらいまで押し返した(もちろん「4」が民主・野


党です)程度だと思っていましたので。んで、あの民主党組閣名簿に、「外務大臣・田


中真紀子」を加えて、投票率が64―5%ぐらいに伸びて、ようやく「与野党伯仲」が


見えてくる状況だったと思います。


 別に菅直人、小沢一郎がやろうと思えば、それくらいのことはできたのですから、や


れることを敢えて彼らがやらかなかったというのは、彼らにもともと今回の選挙で政権


を奪取する気概など最初からなかったのです。それを思うと、だいぶ、私もムダな時間


をロスしてしまいました(苦笑)。それが最初からわかっていれば、あそこまでエネル


ギーを投入しませんでした。


 

 共産の9議席というのは意外でした。まあ、前回(20議席)を下回るにしても、1


5ぐらいは(期待も込めて)確保すると思っていましたので。


 直前になって筆坂のセクハラ問題があったにせよ、前回は比例で計669万票も取っ


ていたのですから、それが今回は計458万票ですから、私的には「?」です。


 確かに、「自民VS民主」の間に埋もれてしまったという面も否めませんが、マルハ


ムが今回873万票まで伸ばしているわけですから、戦術面のマズサの問題もあると思


います。


 

 一つには「イラク戦争反対」はいいにしても、これは社民ともオーバーラップします


が、一有権者の立場から言いますと、その他の主張が見えてこないのです。はっきり言


って、「自衛隊のイラク派兵」に反対するのは人間としてアタリマエであって、やっぱ


りそれだけでは集票にならない。


 やっぱり、何か一つだけでいいんで(たくさんはいらない)、「政権に参画したら、


これだけはやる」という何かを、地に足がついた、具体的でわかりやすいメッセージを


発するのも必要だと思います。東西冷戦が終結して14年、イタリアやフランスでは共


産党が政権与党に入っているわけですから、私はむしろ、与党志向をもっと出してもい


いと思います。共産党には与党に入って、一害でも、二害でもいいんで、「害悪」をス


トップさせるブレーキ役になることで、その存在をアピールしてほしいと思いますが。


 それと、300小選挙区にすべて候補者を立てるという戦術も、見直してもいいと思


います(もちろん、小選挙区制の問題点によるところも大ですが)。エネルギーのロス


が大きく、もったいない。そこは、某カルト結社に見習っていいのではないかと思いま


す。


 

 社民党はだいたい予想通りでした。まあ、あんなものでしょう。辻元問題、北朝鮮問


題をシカトしたツケが大きく回っています。


 結局、土井たか子も、「平和憲法を守れ」と口先で言うだけで、具体的なことは何も


実践していないに等しい。いいですか、平和憲法を守るということは、マルハムの政教


一致問題を突き、池田大作を国怪に証人喚問するということなのです。それをしないで


口先で「平和憲法を守れ」といったところで、「絵に描いたモチ」にすぎない。


 

 さて、最後に全体を総括する意味で、新潟5区の話で締めくくりたいと思います。


 【新潟5区】


 当 田中真紀子 無元 98112


   星野 行男 自前 61937


   白川 勝彦 無元 30086


   斉藤  実 共新  9506


 ちなみに真紀子は前回、自民党公認で13万票余りを取っていますから、自民の基礎


票的な部分は今回は星野に流れ、反自・公の票を結局、真紀子、白川で食い合ったとい


う結果になります。


 とりわけ、今回は「政権交代の是非」が争点の一つだったため、「菅総理の実現」を


言っていたその白川氏が民主党公認を外されたわけですから、結局、菅、小沢に“見殺


し”にされたようなものでしょう。


 それと自民党の離党を機に、真紀子の訴えが、事実上、「反自・公」と化し、「自衛


隊のイラク派兵反対」まで訴えたわけですから、有権者から見れば、「白川―真紀子」


の訴えに区別がつきにくかった点はあります。


 

 結果論ですが、もし、民主党が「白川公認」にしていれば、今回は「民主党」という


ことで投票した有権者もかなりいたはずですので、いくらかは真紀子の票が白川氏に流


れていたでしょう(もっとも、その結果、星野が「漁夫の利」を収める可能性も出てく


るのですが)。


 まあ、今回、民主党執行部が新潟5区の候補者調整を放棄したことが最大の要因です


が、しかし、厳しい言い方をすれば、白川氏の結果責任もあります。


 それはひとことでで言いますと、選挙活動に入ったのが遅かったということです。


 残念ながら、世の中、候補者がマトモで、言ってることがスジが通っているからと言


って、当選するとは限らないのです。本当に残念ですが、それが人間社会の不条理です。


 

 とりわけ、地方というか、田舎という場所は、例えば、東急の田園都市線沿線とは違


って、人間関係が濃密というか、ドロ臭いのです。同じ県内とはいえ、中越地方の人か


ら見ると、上越の人間というのは、もう、「ヨソ者」なのです。


 やはり、その意味では、1カ月ちょっとで、「白川勝彦」という選挙区で名前を売り


込むのは、やっぱり時間が短すぎたということでしょう。


 さらには、白川氏自身が、出馬表明をする9月24日まで、ウェブサイトの更新を1


年半以上も停止し、事実上の休止状態にあったわけです。隣の新潟4区で初当選した菊


田真紀子は私の地元なのでいろんな話が耳に入ってきますが、「えーっ、こんなところ


まで」というところにも足を運び、顔を出し、握手をし、名刺を渡し、お酌をして、ま


さにドブ板をやっています。それも含めて、白川氏は今回は「時間が足りなかった」と


いうことだと思います。


 

 まあ、運命とは何とも皮肉なもので、もし、今回、白川氏の「新潟5区からの出馬表


明」がなければ、おそらく、ああいう形での真紀子の秘書給与流用ギワクの“無罪放免


”はなかったでしょう。


 その意味では、どうあれ、とりあえず、真紀子が「完全復活」を遂げたのは、それは


それで日本の社会にとってはプラス要因だったと思います。


 とりあえず、この選挙結果では、首班指名選挙では「政局」は起こりようがないです


ので、真紀子的には無所属でフリーハンドというのがいちばん得策でしょう。「永田町


と男女の仲は一寸先は闇」ですので、また、勝負の時機は必ず来ます。週刊誌に揚げ足


を取られないよう、しばらくは力を蓄え、牙を研いでおくことです。


 個人的にはやはり、真紀子には「肉を食うハト」として、「センターレフト&リアル


・ルベラル」の旗手として、本気で「政界再編、第三極の軸」を目指してもらいたいで


すね。そのときは私も知恵を貸しましょう(笑)。


 

 白川氏も政治家として完全復帰するのであれば、今度は「長い沈黙」は許されないで


しょう。私は来年夏の参院選に照準を絞るべきだと思います。


 「菅―小沢」には、「敢えて新潟5区での候補者調整を放棄した」という負い目があ


るわけですから、ここはちょっと図々しく、来年夏の参院選で当然、党公認を要請すべ


きです。私は全国比例でいいと思います。そこで参院に足場を築いておけば、将来的に


いろんなオプションが見えてきます。


 

 それと最後に、われわれ「主権者=有権者」の責任として、少なくとも、自分が推し


て当選した候補者については、応援はもとより、きちんとその言動を厳しく監視しなく


てはなりません。


 結局、連中が当選後は掌を返したように、公約を平気で無視するのは、もちろん連中


のレベルの低さもありますが、われわれ主権者も、選挙が終わったらそれっきりで、


その後の連中の言動に対して、あまりにも無関心であるという責任もあります。


 例えば、加藤紘一氏は選挙中に「自衛隊のイラク派兵には反対する」と言い切ってい


ます。だとすれば、もし、今後、自民党に復党したとしたなら、「Y−K」のよしみで


体を張ってでも、小泉に自衛隊派遣を思い止まるよう説得し、それを阻止しなければ、


彼は単に「ウソツキ」だったということになります。そういうことを含めて、シビア


に見守りましょう。

http://furukawatoshiaki.at.infoseek.co.jp/article/1110.html

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