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今回の総選挙は投票率の勝負だった 公明党依存の選挙戦略で強まる坂口大臣年金私案の実現化
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投稿者 エンセン 日時 2003 年 11 月 14 日 05:56:36:ieVyGVASbNhvI

 
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2003/11/12 No.209    週刊メールジャーナル  読者数12582人(前回)
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◆今回の総選挙は投票率の勝負だった
公明党依存の選挙戦略で強まる坂口大臣年金私案の実現化
            本誌編集発行人・ジャーナリスト 川崎 明

 今回の総選挙結果について、どのマスメディアも、「国民の絶妙なバランス
感覚がはたらいた」と、国民の政治感覚を評価した評論を展開している。

 多分、自民党が単独では過半数に達せず、合併効果によって民主党が大きく
議席を伸ばしたこと。

 けれども結果としては、“自公”連立政権が“絶対安定多数”を確保し、当
面は安定的な政権運営が可能になったこと。

 このような政治状況をマスメディア自体、歓迎していることを自らプロパガ
ンダしているように見える。

 だが、今回の選挙については、異常に低かった投票率の因果関係を分析する
ことなくして、政治状況の本質を知ることはできない、といっていいのではあ
るまいか。

 本誌が厳しい観測をしていた投票率は、結局59.86%(小選挙区、以下
同じ)で確定し、戦後2番目の低さになってしまった。

 戦後最低は、96年の総選挙での59.65%であり、今回とほとんど同じ
レベルだ。

 このとき自民党は、橋本龍太郎首相のもとで、第2次橋本内閣を発足させる
総選挙だった。野党第1党は新進党、党首は小沢一郎氏だった。

 この選挙は、新生党(小沢党首)が、公明党(石田幸四郎委員長)、民社党
(中野寛成委員長)、日本新党(細川護熙代表)、海部俊樹氏ら自民党脱党組
などを糾合して新党を発足させ、2大政党体制を目指した選挙だった。

 今回の民主、自由両党の総選挙直前の合併と同じように、多くの選挙民にと
って、新進党なる政党の結成は青天の霹靂であり、政治の世界で起きているこ
と、起きようとしていることが、実は大変理解し難かったといっていい。

 今回の選挙を「政権選択の選挙」と喧伝したのはマスメディアだが、その本
質は、公明党(創価学会)の全面的な力を借りなければ苦しい自民党と、無党
派層を動員して「地すべり的」に政権交代の実現を狙った民主党との戦いだっ
たのだ。

 だがこの戦いは、社民党と共産党がこれまで同様「わが道を行く」ことを決
めた段階で、実際のところ勝負はついていたのである。

 余談だが、この両党が民主党に追随して政権交代の流れに棹差していれば、
今回のような壊滅的な敗北は免れていたはずだった。

 政治というのは、実に皮肉なイデオロギー闘争である。政治方針に忠実たら
んとして、政党の運命をかくも簡単に変えてしまうこともある。まさに一寸先
は闇である。

 政治思想には、「絶対」という価値基準は適用しがたいのではあるまいか。
それゆえ、「政教分離」の基準はますます重要になるといえよう。

 いずれにせよ、自民と民主の戦いは「投票率の戦い」であった。

 選挙後、小沢氏が一部のマスメディアに、「投票率が、せめて前回の62.
49%を上回っていれば…」と洩らしたように、あと3%投票率が上がってい
たならば、選挙結果はかなり違っていただろう。

 そもそも今回の総選挙のタイミングは、自民党の非小泉派幹部やOB議員ら
から、「大義なき解散」と「公明党依存の選挙」についての強い疑問の声が出
ていたのである。

 彼らのホームページや本誌が購読しているメルマガによれば、「任期満了、
衆参同時選」を主張する意見が圧倒的に強かったのである。

 (あの中曽根康弘氏も、解散のタイミングについては疑問を述べていた。そ
のことが定年制問題でのクレームにも繋がったと見ていい)

 「新民主党の選挙戦略と小沢神話」に恐れを抱いていた当選3回以下の自民
党議員と、安定多数を確保する以外政権維持の道が厳しい小泉首相との利害が
一致し、この選挙タイミングになったといわれる。

 こうした駆け引きは、ついに報道されることが無かった。96年同様、有権
者にとっては、まことに分かり難い政治状況であったことは間違いない。

 本誌は9日夜、東京都内のターミナル駅近辺で20、30代の男女20名に
面接し、投票に行ったか否かを聞いて見た。その結果はなんと19名が棄権で
あった。

 理由は簡明だった。「行っても何にもなんねえだろ」「親も行ってねえと思
うよ」だ。

 もとよりこうした断絶は予期していたことであり、面接場所も特定の場所お
よび周辺であったから、統計的な意味を持たせる積りは無い。

 だが、このような若年世代の無関心、無気力、無反撥はたんに政治不信とか
無党派化では済まされない状況ではなかろうか。

 彼らは、政治はもとより、この国の、自分を取り巻くすべての状況に対して、
そして多分、自分自身の生活を含めて、無気力、無批判、無反撥に陥っている
可能性がある。

 このままではこの国は沈没間違いない。そういう状況が、「公明党(創価学
会)依存」の小泉流選挙戦略に繋がったといっていい。

 公明党が支援した自民党候補は198名、うち当選者は156名。まさに公
明票800万票が小泉自民党の命脈を保ったというのは言い過ぎだろうか。

 この力は、選挙では投票率が低いほど効果を発揮する。言い換えれば、無気
力世代が多ければ多いほど、効果的なのだ。

 そして国会運営では、公明党のキャスティング・ボートの威力はますます強
まることになる。

 今回の選挙の争点の一つだった年金改革では、坂口厚生労働相私案の実現が
現実味を帯びてきた。かくして、年金官僚思い通りの年金制度が続くことにな
るのである。

 先週本誌が指摘したように、今回、民主党のマニフェストには、青少年・働
く若年世代対策がスポイルされていた。

 このことが、若年世代を投票所に向かわせるインセンティブを弱めた可能性
もある。今回総選挙の総括に付け加えてもらいたいものだ。
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 週刊メールジャーナル 2003年11月12日 第209号(水曜日発行)
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