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シーア派指導者が影の内閣を発足、反米感情が加熱 [IslamOnline]
http://www.asyura2.com/0311/war41/msg/155.html
投稿者 ファントムランチ 日時 2003 年 10 月 13 日 21:42:09:oswAM6lqBSCW6

写真:"I have formed a government made up of several ministries," said Sadr
 「私は、幾つかの省庁から構成された政府を発足させた」とサドルは述べた

IslamOnline
http://www.islam-online.net/English/News/2003-10/12/index.shtml
http://www.islam-online.net/English/News/2003-10/11/article06.shtml

■Shiite Leader Forms Shadow Cabinet, Anti-U.S. Fervor Ups
 シーア派指導者が影の内閣を発足、反米感情が加熱

AN-NAJAF, Iraq, October 11
(IslamOnline.net & News Agencies)

Hundreds of Iraqis took to the streets of this Shiite holy city Saturday, October 11, in support for a shadow cabinet formed a day earlier by anti-U.S. firebrand Shiite leader Moqtada al-Sadr.
10月11日(土曜日)、何百ものイラク人たちが、反米の活動家であるシーア派指導者モクタダ・アル・サドルによって前日に組織された影の内閣を支持するために、シーア派の聖都ナジャフの街頭に集まった。

Delivering Friday sermon, Sadr asked his followers to demonstrate peacefully if they agreed to his self-declared government, which includes several ministries, reported Agence France-Presse (AFP).
金曜日の説教の中でサドルは一方的に宣言した、幾つかの省庁を含む彼の政府を承認する場合、平和的な示威行動を行なうように彼の追随者たちに呼びかけた、とフランス国営通信(AFP)は報道した。

"I have decided and I have formed a government made up of several ministries, including ministries of justice, finance, information, interior, foreign affairs, endowments and the promotion of virtue and prevention of vice," Sadr told Shiite worshipers.
「私は、正義、金融、情報、内務、外交問題、基金、高潔の促進及び不道徳の予防などを担当する幾つかの省庁から構成された政府を決定し、発足させました」とサドルはシーア派の礼拝者たちに伝えた。

"If you agree, I ask you to demonstrate peacefully in order to express your support," the young leader added.
「もしあなた方が承認するならば、その支持を表すために平和的に示威行動を行なって下さい」と若い指導者は付け加えた。

Demonstrators gathered Saturday in front of Sadr's office on a narrow street next to Imam Ali shrine in central An-Najaf, an AFP correspondent reported.
デモ参加者たちは土曜日、ナジャフ中心部にあるイマーム・アリ寺院に隣接した狭い通りのサドルの事務所前に集まった、とAFP特派員は報告した。

"We are ready to sacrifice our souls for you, Sadr," they chanted as they roamed the streets of the city, 180 kilometers (110 miles) south of Baghdad.
「私たちはあなたのために命を犠牲にする覚悟ができています、サドル」とバグダッドから南に180キロ(110マイル)の都市で、街頭を行進しながら彼らはシュプレヒコールをあげた。

Sadr, who heads the thousands-strong Mehdi Army, was ignored by the U.S.-led occupation authority while forming the interim Governing Council, said AFP.
数千人もの屈強なメハディ軍を率いるサドルは、米国主導の占領当局※1)が暫定統治評議会を組織する際には無視されていた、とAFPは言っている。

In July, thousands of Iraqis demonstrated against the U.S.-sanctioned council, signaling mounting frustration over the U.S. military's hollow promises to spread democracy and restore situation back to normal.
米国に認定された評議会に抗議して7月に行なわれた数千人のデモは、正常な状況の回復と民主主義の普及に関する米軍の見せ掛けだけの約束に対して、増大する不満を示したものだった。

 
◆Anti-U.S. Demo
 反米デモ

写真2:http://www.asyura2.com/0311/up1/source/010.jpg
 Shiites carry the coffin of one of the two Iraqis killed in shootout with U.S. forces
 シーア派の人々が、米軍との銃撃戦で死んだイラク人2人のうちの1人の棺を運んでいる

Meanwhile, anti-U.S. fervor surged in the Iraqi capital after thousands of Shiites staged an angry funeral following clashes in Sadr City.
一方、何千人ものシーア派がサドルシティー【旧サダムシティー】の衝突のあとに憤慨の葬儀を行なってから、反米感情はイラクの州都でも急激に加熱した。

Two Iraqis were killed in a shootout with U.S. troops in the city, which is home for 2.5 million Shiites.
250万のシーア派にとっての本拠地であるこの都市で、2人のイラク人が米軍との銃撃戦により死亡した。

The troubles started hours after a car bomb at a police station claimed Thursday, October 9, the lives of nine people, including a bomber and three police officers.
10月9日(木)、自爆者と3人の警官を含む9人の生命が奪われた警察署での車輌爆弾事件の数時間後に、その騒動は始まった。

Chanting "No to America," more than 10,000 Shiites, many armed, marched alongside the coffins of the two men killed in the shooting.
「アメリカに反対」と声を上げながら1万人を越えるシーア派はそのうち多数が武装し、銃撃で死んだ2人の棺の側を行進した。

They raised their fists, roaring: "There is no God but Allah. America is the enemy of Allah". Relatives then took the bodies to An-Najaf.
「アラーの外に神はなし、アメリカはアラーの敵だ」と彼らは拳を突き上げて叫んだ。親族たちはその後、遺体をナジャフに運んできた。

Many among the crowd wore the black or green headbands of Mahdi Army.
群衆の中の多くは、メハディ軍の黒または緑の巻き頭巾を身に付けていた。

"It is forbidden for the Americans to enter Sadr City. They intimidate and incite the people," Sheikh Abdul Haji al-Darraji said during outdoor prayers before the procession.
「それによってアメリカ人はサドルシティーに入ることが禁じられました。彼らは人々を威嚇し、煽動します」と族長アブドゥル・ハジ・アル・ダラジは行進前、戸外の祈祷のときに言った。

One man wearing a funeral shroud to symbolize his readiness to sacrifice his life called on the crowd to "salute the martyrs."
生命を犠牲にする覚悟を象徴化するために葬儀用の死装束を身に纏った一人の男が「殉教者に敬意を捧げる」ように群衆に求めた。

"Yes to the martyrs, no to America," the crowd chanted.
「殉教者に賛同します、アメリカに反対」と群衆は唱えた。

Darraji denounced the "the criminal silence of the Governing Council in the face of the violence."
ダラジは「暴力に対する統治評議会の犯罪的な沈黙」を非難した。

He also called U.S. forces a threat to the Muslim and Arab worlds and urged people to rise up against them.
彼はさらに米軍はイスラム教徒やアラブ世界にとっての脅威だとして、人々に対し立ち上がるように強く呼びかけた。

"How long will you be silent? Americans threaten Syria. They are threatening Iran. In the future, they will threaten more Arabs," Darraji said.
「いつまで黙っている積りですか?アメリカ人はシリアを脅迫しています。彼らはイランをも脅迫しています。これから先も彼らはより多くのアラブ人を脅迫するでしょう」とダラジは述べた。

※1)イラク戦争連合暫定当局(CPA)
The Mission of the Coalition Provisional Authority (CPA)
http://www.cpa-iraq.org/

 
★シーア派内でもっとも反米的な指導者として知られているモクタダ・アル・サドルに対して、米国はどう対処するのでしょうか?ひとつの統一国家の中に、政党ではなく別の「政府」を立ち上げて数千人の軍隊を擁するような勢力が存在することを、米国と統治評議会が見過ごすことはできません。彼らを懐柔して取り込むのでしょうか、それとも潰しにかかるのでしょうか?しかし米国と評議会の統治を完全否定し、殉教を唱えている相手と妥協することができるとは思えません。

潰しにかかる場合、情況は致命的になります。内戦でまた数千人規模の殺戮を行なうことになり、反米闘争はますます燎原の火のようになるでしょうし、大義的にも矛盾が生じます。今までブッシュ政権が言っていた、イラクは「テロの主戦場」で米軍に抵抗しているのはほとんどが旧政権残党や国外からのイスラム・テロ組織だという言い分がまず崩れます。彼らシーア派はフセイン政権時代に酷く「弾圧」されていたと米国自身が言い続けてきました。

サダム・フセインが行なっていたのが民族と民主化に対する「大弾圧」で、米国がそれを行なうと邪悪なテロ集団に対する「討伐」なのだというアホな理屈は通用しません。治安維持のために仕方がないとか、この地域は多少、力によって抑えつけなくては統治できないというのであれば、それはフセイン政権時代も同じだったわけで、「大量破壊兵器の存在」に続いて、「フセイン政権極悪説」を理由に他国が侵攻してもよいという大義も成立しないことが明確となるでしょう。

以下はモクタダ・アル・サドルが率いるというメハディ軍についての記事です(2003年8月5日)

The Rise of an Anti-American Army in Iraq [Times/CommonDreams]
http://www.commondreams.org/headlines03/0805-08.htm

この中で、この若い宗教指導者の呼びかけに応じて、予言者メハディにちなんで命名されたこの「メハディ軍」に100万人を越える志願者が参加する勢いだと書かれています。これはサドル派自身の主張なので、それほどではないにしても民間人などにかなり夥しい数の登録者があるようです。モクタダは説教の壇上で「西洋の頽廃と堕落」を指摘し、米軍の支配を非難しました。米軍の指導のもとで新設された国軍はイラクの利益に貢献するものではないので、この独自の軍隊が必要であり、イラクの正統な国軍となるだろうと述べています。

そして訓練の必要性について問われると、「サダムは、武器を使用することをイラク人すべてに教えてあるので、私たちは彼らを訓練する必要がないし、武器もそれぞれ自宅に持っているので、私たちはそれを配付する必要もない」ということだそうです。なんか頼りない気もしますが、従来から組織されていた貧しい農村の若者たちを中心とした主力部隊は屈強だと言われており、その他は彼らが抵抗活動の求心力となって民衆の間に広い支持層を獲得しているということなのでしょう。正面衝突の戦争ではなく、長期にわたる分散的で根強い抵抗に対しては、米軍の兵器や装備の優位もあまり意味がありません。

 
関連

イラク・シーア派内指導者が別政府新設へ活動(毎日新聞)
http://www.asyura.com/0306/war37/msg/916.html
投稿者 彗星 日時 2003 年 8 月 02 日 01:53:15:HZN1pv7x5vK0M

反米叫び1万人が抗議 イラク首都シーア派地域 (共同通信)
http://www.asyura2.com/biz0310/war40/msg/496.html
投稿者 エンセン 日時 2003 年 10 月 11 日 23:56:51:ieVyGVASbNhvI

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