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「シーア派の南部でさえ、重装備の護衛が必要だった」
http://www.asyura2.com/0311/war43/msg/1515.html
投稿者 なるほど 日時 2003 年 12 月 05 日 21:13:39:dfhdU2/i2Qkk2

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 ◇◆ 「シーア派の南部でさえ、重装備の護衛が必要だった」
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イラク訪問者が相次いで米戦術に疑問 (英字報道から要旨)
Dawn.com 12月5日 By Jim Lobe
http://www.dawn.com/2003/12/05/int15.htm

 ワシントン発/ 米中央情報局CIAの元・中東分析官ケニス・ポラッ
クは、ワシントンにあるブルッキングス研究所で今月2日開かれた催
しにおいて、「これはどちらにも転びうる状況だ」と語った。「イラクに
良いことも多くあるが、しかしまた多くの悪いこともある」。春のイラク
侵攻に賛成したポラックは、多くの専門家と同様、占領に対するレジ
スタンスを打ち負かそうとするアメリカ軍の戦術が住民のあいだに新
たな敵を生み出しているかもしれないと懸念を強めている。

 このようなアナリストたちによると、アメリカの成功への見通しは重
大な政治的失策によって墓穴を掘っている。

 国連査察チームで副団長を務めたこともある中東専門家チャール
ズ・デルファーは、バース党とイラク軍、治安部隊を早く解散させたこ
とが重大な失策だったかもしれず、そのことが住民の主要部分を遠
ざけることになり、彼らを敵に変えてしまった、と指摘した。サダム追
放に賛成していたデルファーは、ブルッキングス研究所での同じ催し
において、イラク中部のスンニ・トライアングルにおけるアメリカ軍のま
すます侵略的な戦術は問題を複雑にするだけだと語った。

 「こうした急襲作戦は多くのイラク人にとってひじょうに屈辱的で嫌が
られている」とデルファーは言った。このことの影響がイラク人のあい
だに、アメリカ軍はなにをしているか理解できてないと言う感情を引き
起こしたのだ」。

 夏から秋にかけて犠牲者が急増したあと、アメリカ軍は11月の初
めからさらに侵略的な作戦をとって敵に戦争を仕掛けてきた。新しい
戦術には戦闘ヘリと固定翼機さえも投入しての地上掃射と空爆が含
まれ、さらに頻繁にレジスタンス戦士と疑いをかけた者の隠れ家や住
宅を急襲し、より多くの者を拘束した。

 アメリカ軍部隊への毎日の攻撃件数は、夏以降、10月末までに30
件を上回って倍増し、先月には少なくなったとはいえ、11月はイラク
駐留米軍にとって最も犠牲者の多い月であった。79人が死亡し、そ
のうちの39人は4機の軍用ヘリ撃墜によるものだった。

 しかし、一部のペンタゴン高官が攻撃件数が減ったことは戦争の転
換点かもしれないと歓迎する一方で、別の者たちはアメリカ軍と一緒
に仕事する現地の行政当局者や警察官などイラク人を標的にした攻
撃の増加に注目した。

 また、11月には占領行政当局のアメリカ人以外の関係者の犠牲が
増え、16人のイタリア軍警察、8人のスペイン諜報機関員が殺され
た。また占領に反対する武装レジスタンスの地理的な拡大があり、そ
れは独立系のアナリストと軍の作戦立案者の双方が同じように心配
する新たな展開である。

 アメリカ軍将校は武装レジスタンスの90%以上がスンニ・トライアン
グルで発生していると主張しているものの、レーガン政権で国防総省
高官だったローレンス・コルボは、今月初めにイラク訪問から帰国
後、中部イラクにおける実際の数字はアメリカ合同軍への攻撃総数
の60%しかなかったと指摘した。

 外交関係会議(CFR)で証言したコルボは、「われわれが安全な地
域にいるとき、そして南部のシーア派指導者に会いに行くときでさえ
、(軍当局者は)われわれに防弾チョッキを着させ、住民に銃を突き
付けながらわれわれを護衛し、ハムビー(軍用特殊車両)と装甲され
た兵員輸送車を用意した。これは安全なシーア派地域といわれる地
域でのことだ」と語った。

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 ◇◆ 散発的だった米軍攻撃が今では日常茶飯事
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戦闘は北部に広がる/アメリカ軍の説明と異なる展開
アルジャジーラ 12月3日 By Scott Taylor in Kirkuk
http://english.aljazeera.net/NR/exeres/7101E976-5BC6-48DD-9435-AF9135765401.
htm

 キルクーク(イラク)発/イラク人のレジスタンス活動がイラク・トルコ
間の石油パイプライン沿いに遠隔地域を狙って続いている。最近の
攻撃では渦巻く煙と炎が印象的な映像となったが、アメリカ軍当局は
パイプラインの破壊された箇所を素早く切り離して、修復することがで
きた。

 それにもかかわらず、石油供給の流れはどのような中断であって
も、一日当たり700万ドル相当と見積もられる高い代償を負うことに
なり、この延長300キロの長いパイプラインがいかに損傷を受けや
すいかを新しい攻撃が説明している。

 社会基盤施設・設備を狙った攻撃に加えて、イラク人レジスタンス
戦士はアメリカ主導の占領軍に対する軍事作戦の規模と範囲をも拡
大させてきた。

 ・不安定性の増大

 5月にアメリカが完全に占領してしまって以降、レジスタンス攻撃の
大部分がバグダッドとイラク中央部で発生していたことから、イラク北
部にある諸都市は比較的に平穏だとみなされてきた。しかし、以前は
北部ではアメリカ兵に対する散発的なものだけだった攻撃が、今では
日常茶飯事となってしまった。

 フォートフッド(テキサス州)出身の米空軍憲兵隊に所属するマイケ
ル・クラウゼは、「われわれがキルクークの空軍基地に配置された当
初、迫撃砲で攻撃された経験は一月に一回程度だった」と話した。
「ところが9月以降はずっと、それこそ毎晩のように攻撃がある」と。

 アメリカの諜報当局者は、この変化がイラク人レジスタンス勢力の
増大を示すものだとは見なしておらず、むしろ彼らの供給源が移動し
たことを反映していると受けとめている。

 ・民族間の緊張

 イラク北部で起こっているもう一つのやっかいな騒動は、この石油
に富んだ地域の歴史的所有権を共有してきたさまざまの民族グルー
プに広がっている分裂である。サダム・フセイン政府の崩壊後、この
地方に住んでいたクルド、トルクメン、アラブの各民族は分極化させら
れ、それぞれが民兵組織を立ち上げた。

 過去9ヶ月にわたって、とくにキルクーク地域では、これらの相争う
勢力間で小さい衝突が数多く発生していた。11月21日には、民族間
の衝突がエスカレートし、クルド愛国同盟本部わきで大規模な自動車
爆弾が破裂するという形で吹き出した。約1トンのニトログリセリンが
積まれていたと推測されており、自動車爆弾は庭園の壁を吹き飛ば
して、PUK事務所の入った複合ビルの地上階を破壊した。

 ・誰の犯行か?

 クルド諜報機関の責任者ハル・グルド(57歳)は、「アメリカ軍はわ
れわれに、この事件はアルカイダなどイスラム原理主義者の仕業だ
と言えと要求している」と話した。「しかし、そんな推測はバカげてい
る。今回の爆破はキルクークのクルド人統治を弱めようとする者に
よって、用心深く計画され、遂行されたのだ」。

 今度の攻撃は本当は誰の仕業だと思っているのかと問われたグル
ド氏は、ためらうことなく答えた。「トルコの諜報機関だ」と。グルド氏
は証明できなかったが、彼の意見は価値のないものではない。

 先週、PUK指導者のジャラル・タラバニは、「キルクークはクルド人
の都市だ」と宣言した。このような宣言は、サダム後のイラクが既存
の境界内で統一を保てないかもしれず、もしもクルクークの石油資源
がクルドの支配下に入ると経済的にクルド独立の現実性が生じる、と
いうトルコ側の危機意識を高めることにつながっているからだ。

 ・トルクメン人の関心

 トルコの少数民族としては大きなクルド人分離主義者の動きが再興
しており、トルコはイラクにおけるクルド独立がトルコの東部地域で武
装した反乱に再点火しかねないことを恐れている。戦争が始まって以
後、トルコ政府はイラクの少数民族であるトルクメン人の人権がサダ
ム後のイラクで尊重されるように要求してきた。およそ200万人を数
えるイラクのトルクメンは主にキルクーク周辺に集中しており、そこで
は実際に彼らが人口の大多数を占めている。

 キルクークで不動産業を営む47歳のイブラヒム・アトリは、「ここで
はトルクメン人とクルド人の間に、常に分裂といくらかの遺恨が存在
していた」と説明した。 「しかし、こうした小さな違いが、今では内戦
への炎へと煽られている。その唯一の理由は、占領が9ヶ月たって
も、アメリカ軍はイラク人に仕事を与えることができなかったからだ」。

 ・宗教的な分裂

 また、戦後の政治的な混沌状態は、イラクのスンニ派とシーア派と
いうイスラム教徒の間に宗教的な分裂を広げさせようとしている。断
食月ラマダンの終わりを記念するEid al-Fitrの日付が設定されなかっ
たので、シーア派とスンニ派の数人の聖職者はそれぞれ別個にこの
ラマダン明けの日付を宣言した。その結果、ラマダン最終日は三日
間にわたって引き延ばされた。

 「こんなことはサダム統治時代には決して起こらなかった」とスンニ
派アラブ人のライラ・アル・サアディ(36歳)は言った。「彼は自分の責
任として、イラクを鉄拳で統治した。彼は聖職者にこのような不和を引
き起こす決定をさせなかった。サダムがこれで終わりだと言えば、誰
もが言われたとおりにした」。

 ・消失しつつあるチャンス

 もし、既に遅すぎるというのでないとしたら、アメリカがイラクに「平和
を勝ちとる」チャンスは早いうちに失われるだろう。

 イラクのレジスタンスは強さを増しているだけでなく、レジスタンス戦
士たちは抑圧的なアメリカ占領軍に大きく幻滅している人々から大衆
的な支持を獲得しつつある。

 アメリカの任命した統治評議会は集団的な指揮を発揮しなければ
ならず、国内の市民から尊敬を得なければならないことは言うまでも
ない。

 バグダッドに本部を置くアメリカ行政当局の発起人として、イラクの
多数の宗教指導者が各自の勢力を強化しつつあり、さまざまの民兵
組織が活発に新しい兵士を採用している。


このニュースは『イラク攻撃に関する全国会議員公開アンケート実行
委員会』が配信しています。どなたでも↓ここから無料購読出来ます。
http://www.freeml.com/ctrl/html/MLInfoForm/organizer-news

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