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Re: マイケル・ドライナーの「侵略の動機」について [阿部政雄さんのご意見]
http://www.asyura2.com/0311/war43/msg/426.html
投稿者 なるほど 日時 2003 年 11 月 26 日 21:05:42:dfhdU2/i2Qkk2

(回答先: 【関連論文】侵略の動機【イラク人民そのものの根絶が目的!?:TUP速報223号】 投稿者 転載バカボン 日時 2003 年 11 月 26 日 00:23:53)

マイケル・ドライナーの「侵略の動機」について
From: "阿部政雄 "
Date: Wed, 26 Nov 2003 11:37:07 +0900
Seq: 36754

      貴重な論功
    マイケル・ドライナーの「侵略の動機」について


 ロンドンのさんからも転送頂いたが,星川 淳氏のピースウォッチ #6(03.11.25)
に抄訳されたマイケル・ドライナーの「侵略の動機」と言う論文は,「イラク戦争」
の本質をつく最重要な指摘である。

 24日付けの朝日新聞が「ブッシュ米大統領は24日、小型核兵器の研究を10年
ぶりに解禁する内容を盛り込んだ総額4013億ドル(約43兆7千億円)の04会
計年度国防権限法案(国防予算案)に署名し、同法は成立した。」と報じたように,
アメリカの軍拡は急ピッチに進展しているが,この「侵略の動機」を読めばアメリカ
のイラク占領の狙いが,結局石油資源の強奪に他ならないことが浮き彫りになってく
る。

 内容の濃い論功なので,またじっくり読み替えしたいと思っているが,ネオコン
(これはシオニズムにも通じるが)は、自己の利益獲得にとっては、文化,文明,人
減の生活など眼中にないことが諄々と説かれてある。

 冒頭引用されているマキャベリの『君主論』の引用文のように、他国を侵略し、統
治することは、高まる住民の反感を計算すればコストのかかる事業である。それを判っ
ていて,イラクを侵略するネオコンには、はじめからその損害をカバーしてあまりあ
る目標があった。それが世界最大の埋蔵量を持つと言うイラクの豊富な石油資源であ
る。(現在はサウジアラビアが世界一とされているが,未探査地域を入れればイラク
が世界一)

 つまり,ネオコンとかシオニズムにとっては,その土地の住民、パレスチナ人,イ
ラク人などはっきり言って彼等にとっては「おじゃま虫」なのだ。文明とか人間の尊
厳などは,利潤の妨げにこそなれ,終局的には一文の価値もないのである。
 
 占領に反抗する人々は「邪魔者は殺せ」と情け容赦なく,高度に発達した大量破壊
兵器を使い,半減期に45億年も要する劣化ウランを惜しみなく投下してイラク人、
パレスチナ人を虐殺していく。劣化ウランの凄惨な後遺症については,アメリカ本国
でさえ,ひた隠しにされている。これは,正にモロッコの知識人エルマンジェラ教授
の言う如く、湾岸戦争以来のアメリカの対イラク戦争は「文明と野蛮」の戦いに他な
らない。

 正直いって筆者は,パレスチナの地に人工的に「イスラエル」を造成したときから,
そしてイランイラク戦争,湾岸戦争と続くイラクの弱体化が進んでいく中で,特上の
アメリカ帝国主義(とシオニズム)の本質からいって、領土拡張と資源収奪のために
は,頑強に抵抗する民族はジェノサイドするしかないという政策を遂行していくだろ
うと見ていた。

 かってスコットリッターも『イラク戦争』の中で明言し,筆者の『イラクとともに
30年』(出帆新社)の中でも引用したよう下記の文章はポイントをつかんでいる。

 「過去三〇年にわたるバース党支配を見る限り、イラク政府は磐石といえるでしょ
う。文化、経済、教育、政治など、バース党はイラク人の生活すべてに浸透していま
す。この国の内情について単純化し過ぎ、サダム・フセインとそれ以外の政治機構と
を分離できるかのような見方をするのは、無責任です。そういう方法は通用しません。
私の現実主義的な理解によれば、イラク政府は大方の人びとが考えている以上にイラ
ク国内で強い政権基盤を築いています。イラク政府を見くびってはいけません…」。

 イラクの歴史と政治と潜在的力について世界一詳しい人物の一人といわれるリッタ
−氏のこの証言は筆者の体験から、正しいと思う。現在のイラクにおける抵抗運動の
底辺に残存するバース党の政治体制があることは疑いない。もちろん,サダムフセイ
ンにも過ちがあったことを否定することは間違いであろう。

 筆者は,また『イラクとともに30年』の中で次のように書いた。

  イラク国民のジェノサイドが目標
 筆者の考えでは、アメリカはフセイン大統領を亡き者にしようと焦っていることは
間違いないが、アメリカに楯突くイラク国民をジェノサイドしてしまおうと目論んで
いることもまた事実である。二〇〇二年に週刊『金曜日』に本多勝一氏が「“悪の枢
軸”イラクに行く」で書いていたように、あの湾岸戦争で、アメリカは、電力や貯水
場などの生活に重要なインフラの破壊に重点におき、非戦闘員、とりわけ、女性や子
供を標的にした学校、病院、シェルターなどをピンポイント爆撃したのも、地球の寿
命ほど長く放射能の被害をもたらす劣化ウラン弾を投下したのも、そうしたフセイン
大統領と一体となってアメリカに反抗するイラク国民自体の絶滅を目指していたため
であろう。

 これは,今回のイラク戦争直後にアメリカ軍が主導して、イラクの大学,研究所,
美術館などを重点的に略奪,破壊してまわったことにも現われている。ネオコン以外,
イラク人の生活,教育,文化をを破壊し、2度と立ち上がれない民族にしていまうこ
とを喜ぶ国はもちろんイスラエルである。

 小著に序文を寄せて下さった喜納昌吉氏の
 「『人類文明の揺りかご』イラクへ一度行ってみたいと思っていた。
地球の恵みを戦争という手段で奪い合ってきた文明のあり方に終止符を打たなければ
ならないときに文明の故郷を持つイラクと文明の先端をになうアメリカがぶつかるほ
ど愚かなことはない。
 中東問題の争いの元であるユダヤ教・キリスト教・イスラム教は同じアブラハムを
祖にもつ。奇しくもカナンを求めてきたアブラハムの出生はイラクにあるウルの地で
ある。』

と書かれてあるように,イスラエルにとってもイラクの土地は神から約束された土地
の主張したいところであろう。ユダヤ人がイラクの土地を買い漁っていると言う報道
もあった。

 土ライナーは正確に言っている。

 マキャベリが『君主論』を著した16世紀はじめには、その国の富を吸い上げ
るには国民が必要だった。しかし石油というイラクの富は、国民がいないほうが
もっと値打ちが上がる。国民など石油会社が原油を汲み上げる邪魔になるだけだ
ろう。石油を搾り取り、OPECを弱体化し、イスラエルが周辺アラブ諸国と戦
うのを助けるのが動機なら、イラクを壊滅状態にして二度と立ち上がれないよう
な計画を立てたはずだ。そしてもしそうだとしたら、ブッシュ政権はまだまだ破
壊を進めるだろう。抵抗がもう数か月続けば、アメリカ国民はとどめを刺す心の
準備ができるかもしれない。
(冒頭に紹介した様に,小型核兵器の開発である)
___

 アメリカがイラクにとどまり続けて遂げられるのは、完全破壊という目的だけ
だろう。イラクはアメリカのもとでは立ち直れない。マキャベリの慧眼。イラク
国民はここまで痛めつけられてしまった以上、アメリカも、その傀儡(かいらい)
もけっして受け入れまい。復興には巨額の費用と債務帳消しが必要だから、アメ
リカ(ないしその傀儡)政府のもとでは立往生するしかない。イラクを破綻国家
にして、そこから石油を搾り取るほか、アメリカが達成できる目標は考えられな
い。そんな政策を追求すれば、アメリカと世界の関係がどうなるかは容易に想像
がつく。しかし、最初からこういう計画だったとしても驚くにはあたらない。帝
国主義的な野望を公言してはばからないブッシュ政権なら、いかにもやりそうな
ことだ。          【11月22日 アンチウォー・ドット・コム】


 この貴重な論文についてもっともっと書きたいことがあリ,この短い文章では舌足
らずの感は拭えないが,家を出る時間が来てしまった。今夜遅く帰ったあとでまた続
きを書きたい。

 この論功のご紹介、星川さんに感謝しています。

阿部拝

http://www1.jca.apc.org/aml/200311/36754.html

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