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棄権者を罵倒する暇があるなら、敵と戦え
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投稿者 愚考 日時 2004 年 1 月 23 日 18:17:16:SXA7Sr6NkdU/w
 

今年も参院選だが、どうしても三年前の参院選が忘れられない。あの時は、森内閣の支持率が日毎に下がり、消費税内閣支持率の様相を呈した竹下内閣と拮抗するのではないかと想った。

巷には「今に見ていろ」、「目にもの見せてやる」などと、打倒自民党を口にする人々が溢れていた。そして民主党は、あの時期なにをしていたのか、今となっては記憶にない。多分、棚ボタを期待して手をこまねいていたのかもしれない。

ところが、森内閣の余りにも不人気に危機感を抱いた自民党が首を挿げ替えた。小泉純一郎の登場だ。この小泉という御仁に新鮮味はなかったのだか、「郵政改革」という誰も口にしないものを唱えて、あっという間に人気者になってしまった。小泉よりずっと人気があった田中真紀子が担いだ所為もあるのだが、それよりも新聞テレビでの囃し方の凄さは前例を見ないものだった。

そして、参院選は小泉旋風の自民党が圧勝してしまった。投票率は56%台だったかと思う。こんなことは誰でも知っていることなのだが、この選挙をもう一度思い出していただきたいと思ったので、こんな前置きをした。

何故かといえば、「投票に行かない者がいるから、この国の政治は変わらない」という理屈を信じ込んでいる人がいるからだ。それをあの選挙に当てはめてみると、どういうことになるだろうか。

あの時の内閣支持率と肩を比べるような投票率になっていたら、どうなっただろうか。想像するのも恐ろしいが、自民党の圧勝どころではなく、自民党の議席独占となったのではないだろうか。他党はかろうじて、比例区で議席を確保するぐらいがやっとではなかったろうか。

そうなれば自民党単独政権が成立したろうが、それで政治は変っただろうか。きっと答えはノーだ。投票率としては不満が残るが、あの程度でむしろ良かったのではないだろうか。つまり、投票率が上がったからといって、政治を良い方向に変えるとは限らないのだ。

小泉政権誕生の時に、政治に関心があるという人が「あの時は興奮した」などと言う。そのような人が自民党を圧勝させたのだ。あのような雰囲気になれば、「みんなが投票に行けば、政治が変わる」などというのはむしろ危険ではないだろうか。独裁者が合法的に政治権力を手にする時は、世の雰囲気を煽り、圧倒的人気を得て、高投票率を記録するような選挙をするだろう。

つまり「みんなが投票に行けば、政治が(良い方向に)変わる」という理屈は必ずしも成り立たつものではない。投票する前にマスコミに煽動され、洗脳されてしまっているなら、何度選挙を繰り返そうが政治は変らない。なぜかといえば、マスコミこそが体制維持派なのだから。

新聞・テレビの政治報道は官僚から情報を貰うことによって成り立っている。この構図にどっぷり浸かっている政治報道(経済や社会もだが)が続く限り、官僚主導の政治はこれからも延々と続く事になる。

政治を変えるにはマスコミを変えるか、自分達で世論を作り上げるかしか、方策はないだろう。それをせずに「棄権者」に責任を被せていても埒はあかない。棄権者バッシングは、ここ20年位続いているのではないだろうか。そしてバッシングすればするほど、選挙から彼らは遠ざかって行く。

マハトマ・ガンジーは宗主国の官憲と戦った。彼は自分の戦いに参加しない人民大衆を貶したり、罵倒したりはしなかった。彼は己の戦いで人民大衆を覚醒させたのだ。この国でマハトマ・ガンジーが出て来るのを待つ訳にいかないが、「棄権者」を罵倒する暇があるなら、敵と戦って欲しいものだ。

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