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ネット活用した新たなジャーナリズムと有料モデルを模索 [読売 TREND INTERVIW 3年9月8日]【日刊ベリタ】
http://www.asyura2.com/0401/bd33/msg/854.html
投稿者 なるほど 日時 2004 年 2 月 22 日 09:02:51:dfhdU2/i2Qkk2
 

永井 浩 (ながい ひろし)
日刊ベリタ社長兼編集長
1941年、東京生まれ。東京外語大学ロシ
ア語科卒業後、毎日新聞社に入社。バン
コク特派員、編集委員などを務める。96
年にビルマ報道で日本新聞協会賞受賞。
同年、毎日新聞社を退社。静岡英和短大
(現・静岡英和学院大学短期大学部)教
授を経て99年から神田外語大学教授、20
02年6月、日本初の独立系インターネッ
ト新聞「日刊ベリタ」を創刊。今年8月
に株式会社化。著書に「アジアはどう報
道されてきたか」(筑摩書房)、「カン
ボジアの苦悩」(勁草書房)など。

―― インターネット上に昨年6月、「日刊ベリタ」という国際ニュースを中心にしたニュースサイトを立ち上げられましたが、そのきっかけは何だったんでしょうか。
永井  基本的に、いまの大手メディアやマスコミの情報だけには飽き足らない読者や視聴者がずいぶんいるはずだと思っていました。そういう中で、一昨年の9月11日に同時多発テロが起きました。あのときも世界中であの事件に対するさまざまな情報や見方があったはずですが、私の目には日本のメディアはアメリカのブッシュ大統領が言っているのと同じような調子で報道しているように映りました。では、自分自身どうすればいいのか。マスメディア批判はもちろん必要なのですが、それだけではもう不十分ではないでしょうか。単に批判するだけでなく、やはり批判の対象を乗り越えて何か新しいものを自分たちで作っていかなくてはいけません。しかし、ことメディアとなると、個人レベルで新聞社やテレビ局を新しく作るということは制度、資金をはじめさまざまな点からもまず無理な話です。でも、インターネットを利用するとそういうことができるのではないか。大手メディアに代わり得るオールタナティブな(補完的な)メディアというものがインターネットを通じ実現できるそうだと気付いたわけです。

―― コストという面を重視して情報発信のツールとしてインターネットを選ばれたわけですか。

永井  最初はそうですね。しかし、コスト面だけではありません。やはり、大手メディアとは違った味付けの情報をわれわれが一市民として発信できる可能性に注目したということです。

―― 紙の新聞では目指しているものを実現することは無理なのでしょうか。

永井  いや、必ずしも無理だとは思いません。ただ、私自身、大手メディアにいたわけですが、そのとき痛感したのはニュースというもののとららえ方が非常に画一化しているということです。「これがニュースだ」と報じれば、読者や視聴者も興味を持ってくれるであろうという前提の下に報道をしているように思います。しかし、本当にそうなのでしょうか。やはり、一般の市民が知りたい情報やニュースとの間でギャップが相当あるのではないでしょうか。

―― サイトの運営に関してですが、スタッフとしてどういう人がかかわっているのですか。

永井  私のように大手の新聞社などでジャーナリズムの仕事をしていた人です。その中には、テレビのカメラマンをやっていた人もいれば、フリーのジャーナリストもいます。

―― 発足当時は何人で始められたのですか。

永井  全部で6〜7人です。パソコンの専門家にも加わってもらっています。いまは若干増えていますが、仕事量も増えてきたので、いまの体制ではやりくりできない状況になってきています。

―― サイトに掲載している記事は国際ニュースだけですか。

永井  ゆくゆくは国内ニュースも扱っていくつもりですが、さしあたっては国際ニュースが中心です。当初はアジア太平洋地域に特化したニュースを目指していたんですが、今はそれに限らず、世界中の国際ニュースを全部扱うようになっています。

―― どの程度利用されているのでしょうか。

永井  ヒット数ということで言いますと、昨年6月の開始時には1か月に260程度しかありませんでした。それが認知度が上がるにつれ徐々に増え、今年3月には15〜16万まで伸びました。その後、課金しないと収入面で厳しいということで、3月半ばに一部課金を始めたため、若干ヒット数が減り、月6〜7万ぐらいになりました。

―― その数字をどう受け止められていますか。

永井  もちろんまだ不十分ですし、少なくともゼロがもう1つほしいですね。けれども、ゼロからスタートして1年間でこれだけ伸びたということで、大手のメディアの情報に飽き足らない人たちがいかに多いかということを再確認できました。だから今、これを基盤にさらに発展させていきたいという意気込みを強くしているんです。

http://www.yomiuri.co.jp/net/interview/20030908in01.htm

「日本初」の独立ネット新聞

―― 日刊ベリタは「日本初のインターネット新聞」であることをサイトで標榜していますが。

永井  インターネットで毎日、日々のニュースを発信している「インディペンデントな(独自の、独立した)」インターネット新聞という点で初めての試みだと思います。既存メディアに対するオールタナティブなメディアであり、それゆえどこのひもも付いていない立場でやりたいという志を持っているんです。その点を強調しているということです。

―― 記事に対する信用度はどのように担保されているのですか。

永井  それは私たちが一番重視していることの一つです。やはり情報の質をきちんと確保しないと、信頼感は高まっていきません。われわれスタッフはほとんどが既存の大手メディアでジャーナリストとしての訓練を受けてきています。そこで培ってきたプロフェッショナルなノウハウを生かす自信はあります。いろいろな情報に対する信憑性や価値判断についてはプロの目で確認する力だけは持ってるつもりです。

―― 海外ニュースや国際ニュースを中心に扱っている理由は何ですか。

永井  私もそうですが、スタッフの中にも海外特派員経験を持つなど国際ニュースの現場に長くいた人がいたということがあるからだと思います。それと、こうしたサイトを作ろうと思った最初のきっかけが9.11テロでしたから、国際報道を何とかしなければならないという問題意識が当然ありました。

―― 海外特派員はどこにいるのですか。

永井  スペインのバルセロナ、東ティモール、ワシントンD.C.などです。

―― ニュースはどの程度更新していますか。

永井  1日にかなりの頻度で更新しています。随時ということです。

―― 今年3月半ばから有料化に踏み切られましたが、その概要をお教えください。

永井  見出しと記事の要約は無料で見ることができます。記事の全文をご覧いただく時に、その記事ごとに料金をいただく形にしています。個々の記事の料金は一律ではなく、記事の質、独自性、長さなどによって30円、50円、80円、100円の4種類あります。ただ、どういう料金だと妥当なのかはなかなかわからないものです。今後、購読状況を見ながら料金体系についても考えていきたいと思っています。

―― 基本的に100円以下にしているのは何か理由があるのですか。

永井  新聞について言いますと、あれだけの情報が詰まっていて1部百数十円です。それなのに、たかだか日刊ベリタの1つの情報を見るために、少額とはいえ30円や50円を払うというのは心理的には抵抗感があるでしょう。特に、インターネット上の情報は無料だという考え方が定着し、固定観念のようになっていますからね。われわれはそうした考え方も少しずつ変えていきたいという思いもあり、有料化に踏み切ったのです。質の高い情報を提供すれば、お金を払ってでも読んでくれる人がいるに違いないと考えています。

―― どの程度の収入があるのでしょうか。

永井  最近、定額で全記事が読める会員制方式を導入しましたが、それまでの個別記事課金では料金が月1000円以上にならないと徴収せず、1000円以上になった月に初めて徴収する方式にしてましたので、1000円未満ですと払い込まれないという事情がありました。ですから、正確な売上高を出すことは難しいところです。おおざっぱなところですが、現時点では月数万円というレベルです。

―― 月に数万円の収入ではサイト運営も厳しいのではないですか。

永井  そうです。今はいろいろな人に出資者になっていただいて、その出資金でまかなっています。しかし、それだけでは自転車操業もいいところです。ですから、なんとか収益を上げようと、悪戦苦闘しています。記事購読による課金収入のほか、ヒット数を増やすことによって、広告としての媒体価値を高め、少しでも広告収入を上げていきたいと考えています。また、各種会員制情報サービスへのコンテンツ販売、さらに集積した膨大な記事をデータベース化して販売することも考えています。あるいは、テーマ別に編集し直して書籍として出版できないかどうかも考えてもいます。

―― どういう事業が有望でしょうか。

永井  それはちょっとまだわかりません。

―― 記事課金による収入は増えていくと見ていますか。

永井  もう少し時間かけて見たいと思っています。ただ、現段階で言いますと、絶対額はとても経営に貢献できるものではありませんが、少なくとも毎月減ってはいないんです。増えつつあるんですよ。だからこれがどういうふうに推移していくのか、注目しています。

http://www.yomiuri.co.jp/net/interview/20030908in02.htm

市民の目線でニュースを発信

―― 日刊ベリタの理想像として抱かれているものはありますか。

永井  やはりまず、インターネットというメディアを使った新しいジャーナリズムですね。そこでのニュースも、大手のメディアとは違った形で、市民の目線から再定義してみようということです。活字だけではなく映像や音声などさまざまな情報も取り込んでいきたいですね。経営的にもそれなりの基盤ができていて、国内にも海外にも最低限の数の書き手がきちんといて、常時、大手メディアに対抗できるような形でのニュースを発信できるようにしたいんです。

―― そのための一番の課題はやはり収益ですか。

永井  まず収益ですね。サイトを開設してから1年余り経ちますが、コンテンツについてはある程度の自信がつきました。いちおう、信頼感を持っていただける基盤はできたと思います。ですから、次の1年の目標は収益です。

―― 理想像に届くのは何年後ぐらいをめどにしているんですか。

永井  早ければ早いほどいいのですが、まあ3年や5年でその大きな夢まで到達するのは無理だと思います。何しろ、インターネットというメディア自体、歴史が浅いですからね。インターネットは、メディアの歴史の中でも画期的な機能を持っていて、その可能性はまだまだ広がっていくと思います。だけど、それが社会全体の中でどういう役割を果たしていくのか、それからビジネスモデルとしてどう定着していくのかということは、まだまだこれからの課題ですね。ただ全体的な流れとしては、われわれが始めてみたら、周りにも同じような志を持って何か新しい情報発信をしようという既存のメディアに飽き足らない人たちのグループがあちこちに生まれてきているということは間違いありません。そういうせせらぎみたいなものが、やがてどこかで寄り集まって大きな新しい川に発展していくのではないかと思っています。

―― そのころの新聞やメディア状況には変化が生じているでしょうか。

永井  新聞はなくならないと思いますよ。歴史的に見るといろんなメディアが登場しました。最初はもちろん手書きで、それから活字、ラジオ、テレビ、そして電子メディアです。新しいメディアが登場するときには必ず、もう既存のメディアは古いから衰退していくと言われたけれども、現実はそうなっていません。それぞれのメディアはやはり、きちんとした機能、持ち味、役割があります。それをお互い生かし合いながら住み分けをしていけばいいだけです。だから私は、よくメディア批判の中で出てくるような、既存の大手メディアはすべてだめだというような意見にももちろん同意しません。既存のメディアはやはりなければ困るんですよ。その不十分な部分をだれかが補っていく。反面、既存のメディアも唯我独尊でやるだけというのでは困ります。いろんなメディアがそれぞれの機能を十分に発揮し、相互補完的に多様な情報空間というものが作られていけば、ものすごく面白い世界が開けていくのではないかなと思っているんです。


(2003/9/8 読売新聞 無断転載禁止)

http://www.yomiuri.co.jp/net/interview/20030908in03.htm

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