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(回答先: 肺がん手術：５年生存率、病院で大差 毎日新聞調査 ［毎日新聞］ 投稿者 あっしら 日時 2004 年 4 月 04 日 04:53:57)
「肺がんの専門医がいなかった」「手術の難しい患者が多かった」――。肺がんの手術成績に関する毎日新聞の全国調査で、患者の５年生存率が他施設に比べて低めの数字となった病院からは、それぞれの事情を説明する回答が寄せられた。全国の主要な病院間で、手術成績が大きくばらついた背景には何があるのか。【鯨岡秀紀、高木昭午】
がんの七つの病期のうち、症例数の少ない二つを除く五つの病期のいずれかで治療成績順位が下位５％（手術数１０例以上のみ）となったのは計１５カ所。うち３病院は原因として、病院側の事情を挙げた。神戸大は「以前は肺がん治療の専門医が不在だった」、福井県済生会病院は「適応外の患者に手術していたかもしれない」と回答し、現在の成績は向上していることも付け加えた。
一方、５病院は「高齢者が多いため」（箕面市立病院）など患者側の要因を挙げた。秋田市の中通総合病院は「肺内転移の症例が多く含まれていた」、滋賀医大は「がんが大きい患者が含まれている」、東京医大八王子医療センターは「同じ病期でもリンパ節転移のある患者が多い」と説明した。
また、県西部浜松医療センターは「症例数が少なく比較できない」と回答。「実質的にはもっと良いと思うが、５年後の状況が不明で生存していてもつかめない患者が多いため、見かけ上数字が低くなる」（鳥取県立中央病院）という説明もあった。大阪府立呼吸器・アレルギー医療センターは「（全国平均と）差はない」と回答、長岡赤十字病院は「標準的かつ平均的な数字と考える」と答えた。
◇「今一つ」…実情知り驚いた
複数の病期で成績が下位だった近畿地方の病院。この病院の呼吸器外科部長は９９年に着任し、それ以前の手術成績を整理するため、手術時間や出血量、合併症など、一人一人のカルテから必要なデータを抜き出した。
コンピューターに入力していくうちに、次々と疑問が浮かんだ。「手術前の全身状態が悪いために、手術後すぐに亡くなった」「手術をしてもがんを取りきれる見込みはなかった」「リンパ節への転移がありそうなのに、きちんと調べていない」。今回の調査回答は、この当時の成績だ。
部長は「どこの病院にもいま一つという科はあるが、公にはならない。私も着任して初めて実情を知ってびっくりした」と明かす。いまは内科医との連携を強化し、治療法の幅を広げた。リンパ節転移の確認も厳密にした。自分の着任後の５年生存率が５月ごろに初めて出るが、手術が原因の死亡は減っており、向上している自信はある。
部長は「患者さんに自分の病院の成績を示すのは当然だ。医師にとっても、自分の治療を振り返り、問題があれば改めることもできる」と話す。着任後の成績が出れば、ホームページで公表する予定だ。
◇
ご意見・ご感想をお寄せ下さい。〒１００−８０５１毎日新聞東京本社社会部「病院の成績公開」係 ファクス０３・３２１２・０６３５ Ｅメールｓｈａｋａｉｂｕ＠ｍａｉｎｉｃｈｉ．ｃｏ．ｊｐ
［毎日新聞４月４日］ ( 2004-04-04-03:00 )
http://www.mainichi.co.jp/news/selection/20040404k0000m040119001c.html
題名には必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。