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「パソコンの環境への影響は深刻」国連大学プログラムからの報告(HOT WIRED)
http://www.asyura2.com/0401/it05/msg/205.html
投稿者 シジミ 日時 2004 年 3 月 10 日 23:03:07:eWn45SEFYZ1R.
 

1台の資源消費1・8トン パソコン製造で国連大調査
投稿者 まさちゃん 日時 2004 年 3 月 08 日 16:47:36:Sn9PPGX/.xYlo
http://www.asyura2.com/0401/it05/msg/193.html
についての詳細記事です。(シジミ)


http://www.hotwired.co.jp/news/news/business/story/20040310104.html

Stephen Leahy


2004年3月8日 2:00am PT  スポーツ・ユーティリティー・ビークル(SUV、レジャー用大型自動車)1台と冷蔵庫1台を合わせたくらいの影響を環境にもたらすものといったら、何だろうか?

 ではヒントを。あなたたち読者が今使っているものだ。

 東京にある国際連合大学で『環境と持続可能な開発』プログラムのプロジェクト・コーディネーターを務めるエリック・ウィリアムズ氏らが編者となった、『コンピューターと環境』(Computers and the Environment)という本によると、コンピューターに費やされる資源とエネルギーは、今まで考えられていたよりも非常に大きいことが判明したという。必要以上に大きい環境への影響を減少させる最も効果的な方法は、使用可能年数を伸ばすことだと同書は指摘している。

 同書によると、平均的なデスクトップ型パソコンと17インチのCRTモニターを製造する際には、あわせて約1.8トンの水、化石燃料、化学物質が必要になるという。つまり、SUV1台の重量と同じくらいの資源を使っていることになる。

 一方、エネルギー消費量については、コンピューターが廃棄されるまでに使用されるエネルギーは、冷蔵庫とほぼ同じだと報告されている。コンピューターは、稼動中にそれほど大きなエネルギーを消費しないものの、製造から廃棄までの期間が短く、製造時に大量のエネルギーが必要となるため、最もエネルギーを多く使う機器の1つになってしまう。

 すでに市場では10億台規模にのぼるマシンが販売され、世界のコンピューター年間売上も1億3000万台を上回っている。こうしたコンピューターは資源とエネルギーを食いつぶし、有害なコンピューター廃棄物を大量に発生させるという点で、深刻な環境問題をもたらしている、とウィリアムズ氏は指摘する。

 最近になってコンピューターはさらに小型化し、高速化しているが、このことが問題をさらに悪化させている。コンピューターを構成する部品が高度になるにつれて、製造に使われる素材にも純度の高い物が要求され、その結果、さらに大量のエネルギーと資源が使われることになる、とウィリアムズ氏は説明している。「2グラムのメモリ・チップを製造するために、1.3キログラムの化石燃料と原材料が必要になる」という。

 コンピューターをリサイクルしても、問題の解決にはならない――再利用されるのは通常、金属だけで、製造時に非常に大量のエネルギーを使ったハイテク部品やプラスチックは廃棄されてしまうからだ。しかし、コンピューターを再生して再販売したりアップグレードして使ったりすれば、使える素材だけのリサイクルに比べ、5〜20倍も多くのエネルギーを節約できる。

 「コンピューターの寿命を延ばすことが、環境への悪影響を減らす最も効果的な方法だ」とウィリアムズ氏は語った。

 一方、シリコンバレー有害廃棄物連合のシーラ・デイビス氏は、コンピューターの再利用はますます困難になってきていると述べている。その原因としては、部品どうしに互換性がないことや技術的な専門知識とサポートの必要性、そしてソフトウェアのライセンス問題が挙げられるという。

 「今は、新しいマシンを買うほうが非常に簡単だし、安あがりだ」とデイビス氏。

 デイビス氏によると、政府や各種機関、大企業は、より環境にやさしいコンピューターを購入しようと努力しているという。米環境保護局(EPA)では、それほど有害でない素材や製造工程によって作られたコンピューター向けに新しい「エコラベル」を作ろうと取り組んでいる。しかし、コンピューターの寿命を延ばそうとするあらゆる要請に対し、メーカー側は反発を示している。デイビス氏によると、「より長く使えるコンピューターを作ることは、現行のビジネスモデルとは相容れない」という。

 シリコンバレー有害廃棄物連合によると、現在のコンピューターの寿命はわずか2年だという。

 米デル社の環境部門の広報担当者は、寿命はもっと長いと思うと述べたが、具体的な年数を示すことはなかった。他の主要メーカーと同様、デル社は長年にわたって、同社の企業向け市場から回収し再生したコンピューターを再販売している。また、一般消費者向けコンピューターのリサイクル・プログラムも1年半前から始まっている。これは少額の料金を払えば、同社が古いマシンを引き取り、リサイクルするというものだ。

 長く使えて環境への影響が少ないコンピューターは今のところ夢物語かもしれないが、コンピューターの持ち主が環境への負荷を減らすためにできることはたくさんある、とウィリアムズ氏は指摘している。たとえば、できるだけ長期間マシンを使ってから、寄付したり下取りに出したりする、あるいは中古品を買うことなどだという。また、夜間には電源を切る、待機モードになっていることを確認する――ネットワークにつながったマシンはしばしば、サーバーのトラフィックによって常時稼働状態になっていることがある――といった対策もある。

 また、ウィリアムズ氏は、政府による奨励策の必要性にも触れた。欧州連合(EU)では、2005年までにすべてのコンピューターのリサイクルを義務づけることになっている。この方針は正しい方向を目指しているものの、コンピューターの持続可能性を増すためには、もっと多くの対策が必要だという。ソフトウェア・ライセンスの譲渡手続きを大幅に簡素化したり、税法を改訂して新品のコンピューターの減価償却期間を3年ないし4年より長くすることなどが考えられる。

 「税法は、中古コンピューターを購入すると損をするのではなく、見返りが得られるように定めるべきだ」とウィリアムズ氏は語った。


[日本語版:湯田賢司/長谷 睦]
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