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入り乱れる相関図、SCO訴訟はまるで昼メロ【IT_Media記事】
http://www.asyura2.com/0401/it05/msg/217.html
投稿者 クエスチョン 日時 2004 年 3 月 13 日 09:11:24:WmYnAkBebEg4M
 

(回答先: Word文書の隠れテキストで判明したSCOの“最初の標的”【IT_Media記事】「invisible electronic ink」のメタデータ表示とは 投稿者 クエスチョン 日時 2004 年 3 月 05 日 21:49:10)

コラム
2004/03/12 22:02 更新

Opinion:
入り乱れる相関図、SCO訴訟はまるで昼メロ【IT_Media記事】
http://www.itmedia.co.jp/enterprise/0403/12/epn09.html

ディケンズでも、こんな筋は思い付くまい。SCO訴訟の登場人物の相関関係を洗っていくと、ハイテク業界というのは結局、ハイスクール・カフェテリアだと実感する。


 SCO GroupのLinux訴訟はオープンソース支持者の怒りを買い、数千の企業に法的不安をもたらした。

 だがその一方で、一連の動きはとんでもなく面白い。

 例えば先週、SCOがBank of Americaの提訴も考えているという話が持ち上がった。SCOが自動車メーカーDaimlerChryslerを相手に起こした裁判の訴状がMicrosoft Wordで作成されていたため、過去の改訂履歴を追跡していったら、最初は被告欄にBank of Americaの名があったというのだ。

 SCOが起用した弁護士デビッド・ボイス氏は、米司法省がMicrosoftを訴えた独禁法訴訟でMicrosoftと戦った人物だが、そんなボイス氏の法律事務所(Boies, Schiller & Flexner)は、市場に出回ったワープロソフトの中から、Microsoft Wordを選ばざるを得なかったわけだ。

 先週はまた、SCOの訴訟の背後にMicrosoftの存在をにおわせる文書が浮上。SCOはこれがソルトレークのベンチャーキャピタルS2 Partnersのマイケル・アンデラーCEOが2003年10月12日、SCOのクリス・ソンタグ副社長とロバート・ベンチ最高財務責任者に書き送った電子メールであることを認めた。

 「BayStar分も含めて、Microsoftは8600万ドルをわれわれにもたらしてくれる」という文章が含まれるこのメールは、Open Source Initiativeのサイトで暴露された。BayStar Capitalは、2003年10月、SCOに5000万ドル出資しており、「われわれ」イコールSCOだとすれば、上記の文章は『MicrosoftがSCOの資金集めを支援している』という意味と取ることができる。SCOとMicrosoftは、両社間にライセンス契約以上の関係はないとし、S2のメールは「誤解」と説明した。

 だがS2は、得体の知れない会社というわけではなさそうだ。アンデラー氏はかつて、Ikon Office Solutionsのリセラーだった(なぜそんなことを私が知っているかというと、1990年代半ば、主にライフスタイルの観点からインテグレーターとリセラーを取材対象にし、始終アンデラー氏と話をしていたからだ。さらに、ここですべて明らかにしておくと、アンデラー氏は、この分野で私が取材した中でも極めて頭の切れる協力的な人物の1人だった)。SCOのダール・マクブライドCEOもかつてIkonに勤務し、上級副社長を務めていた。そう、勤務先Ikonを相手に1000万ドルの訴訟を起こし、同社を追われるまでは。

 マクブライド氏がIkonの前に務めていた会社がNovell。今となっては言わずと知れたLinux支持企業で、SCOと訴訟バトルを繰り広げている会社だ。皮肉なことに、当時IkonはNovellのソフトを強く支持していた。

 さらにここには、UNIX所有権の歴史も絡んでいる。AT&TはUNIXを発明し、Novellに売却した。Novellは1995年、これをSCOに売却。この間、同技術のさまざまな要素が学術研究用途や一般向けにリリースされている。

 Linuxは、これらの要素のうち大学に提供されたものから派生したものなのか? オープンソース支持派は違うと言い、Linuxに根付いたUNIXの要素は、UNIX発明者たるAT&Tが1980年代に開放したものが元だと主張している。

 だがSCOはこれを否定、商業ソフトウェアデベロッパーが、無意識にか故意にか、保護下にあるコードを不正流用したことの証拠だとするものの一部を示している。

 SCOがこの一連の訴訟攻勢で敗北した場合、同社は多分、破たんするだろう。勝利すれば、従業員300人のこの会社に数十億ドルが転がり込む。

 チャールズ・ディケンズでも、こんな筋は思い付くまい。この法的論争は多くの点で、ハイテク業界の重要な原理の一つを思い出させる。つまり、ハイテク業界というのは実のところ、一つの巨大なハイスクール・カフェテリアだということ。みんなが顔見知りだが、仲良しグループの構成はめまぐるしく変わる。

 ハードウェアの世界は、エンリコ・ペサトリ氏を中心に回っているといえそうだ。同氏は少なくとも7社で、CEOを含む重職に就いており、PCに触れたことのある人は全員、同氏と何らかのつながりがある可能性は高い。

 ソフトウェアの世界は、Kontiki会長のマイク・ホーマー氏が、不気味なほど多くの会社を渡り歩いている。しかも同氏は一向に年を取る気配がない。

 SCO訴訟のNovell人脈には、まったく驚くしかない。1994年当時、NovellのCEOだったボブ・フランケンバーグ氏は、芽を出しかけたばかりのLinux技術に、ほとんど関心を示さなかった。そこで、目を掛けてもらえないと感じたNovell社員のランサム・ラブ氏は、Novellを抜けてCaldera Systemsを設立。ほぼ同時期、フランケンバーグ氏はUNIXを、SCOの前身のSanta Cruz Operationに売却した。マクブライド氏がNovellを去ったのもそのころだ。

 時は移って2001年、CalderaはSCOを買収。そして2002年、同社は、ラブ氏のNovell時代の知り合いであるマクブライド氏を雇い入れる。カレンダーメーカーFranklinCoveyからの移籍だった。その後、マクブライド氏がSCOの訴訟戦略を練り上げた。

 思うに――もしフランケンバーグ氏がラブ氏の仕事にもっと関心を示していたら、あるいは、もしラブ氏がCalderaのCEOにマクブライド氏以外の人物を起用していたら、はたまた、もしNovellがSCO以外の会社にUNIXの権利を売却していたら、この事件の連鎖は、起きていなかったかもしれない。

 仕上げにもう一つ。検索企業のGoogleがSCOの訴訟の標的にされるかもしれないとの観測があるが(SCOは否定している)、Googleを運営しているのは、元Novell CEOのエリック・シュミット氏だ。

 どうも渦に巻き込まれずに済んでいる元Novell幹部はジョー・マレンジ氏だけのようだ。シュミット氏は1997年、マレンジ氏からNovell社長の座を奪っている。マレンジ氏はその後、Dellの西半球オペレーション担当共同ジェネラルマネジャーに就任した(不思議なことに、1997年、マレンジ氏に代わるNovell社長候補にはホーマー氏の名も挙がっていた)。

 これを謀略ととらえる人もいるだろう。だがそれより、単純に面白いメロドラマととらえた方が良さそうだ。

原文へのリンク
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[Michael Kanellos,ZDNet/USA]

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