警視庁に勝手に氏名を使われ、捜査協力費を受け取ったとする虚偽の領収書を作成されたとして、東京都内の会社員２人が都に計２４０万円の損害賠償を求めた訴訟で、最高裁第三小法廷（藤田宙靖裁判長）は２０日、都の上告を退ける決定をした。警視庁による領収書の「偽造」を認めて都側に２４万円の支払いを命じた二審・東京高裁の逆転判決が確定した。

　同小法廷は「判例違反」「法令解釈に関する重要な事項を含む場合」のどちらにも該当せず、上告申し立てを受理すべきものとは認められないと判断した。

　この問題は、写真週刊誌「フライデー」の９９年４月２３日号で、警視庁の内部資料とされる領収書の写真とともに、銃器対策課の裏金づくり疑惑を報道。資料によると、原告の２人は９７年３月、３万円と２万円を受け取ったことになっていた。

　一審・東京地裁は「警視庁職員が偽造したとは認められない」として請求を退けたが、高裁は内部資料について「銃器対策課の職員が作成し、保管していた」と認定。会社員らが捜査に協力して謝礼を受け取った事実はなく、「人格権を侵害した」と判断した。

(01/20 16:42)

http://www.asahi.com/national/update/0120/028.html

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