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特別講演「中村敦夫が斬るこの国の司法制度」 --- 日本は三権分立ではなく三位一体化した権力だ(『株式に気と経済展望』より)
http://www.asyura2.com/0401/senkyo2/msg/300.html
投稿者 まさちゃん 日時 2004 年 1 月 29 日 15:42:39:Sn9PPGX/.xYlo
 

特別講演「中村敦夫が斬るこの国の司法制度」 --- 日本は三権分立ではなく三位一体化した権力だ

2004年1月29日 木曜日


   みなさんおはようございます。朝の10時から司法問題について日曜日なのに話を
   聴きたいという人がここに集まっているのでびっくりしていますが、日本で一番ま
   じめな人達じゃないかという感じが致します。

    私はいつも「木枯し紋治郎」と紹介されるんですけど、若い方はあまりわからな
   いかもしれませんが、だいたい40歳以上の方はよくおわかりかと思いますが、そ
   れ以下の方は私を「キャスター」だと思ってらっしゃる方が多いのかと思います。

   新幹線から降りると修学旅行の女子高校生が私のことを指差してニュースのおじさ
   んと、俳優だと知らない若い人が増えていますが。しかし、だいたいどこへ行って
   も「紋治郎」「紋治郎」といわれますが、もうあれからかれこれ30年近くたって
   いますので、私ももう「出がらし紋治郎」といっているんです。しかし、それだけ
   の人生経験でそれなりの学習を積んでいるわけですから、いろいろ見識は野原でチ
   ャンバラをやっているころよりは高まっていると思います。今は本当のチャンバラ
   で人を斬るわけではなく、口で人を斬っている。国会の中でも暴れ者で有名なんで
   すね。

   何をしでかすかわからないといわれています。今回の東京21区の補欠選挙
   でも素人のおばさんを立てて、自民党が楽勝だったという状況の中で、相手は政府
   の粒ぞろい、こちらは国会議員ひとり。それでも勝ってしまうということをやらか
   しまして、それで激震が走って、昨日今日あたりの加藤紘一さんのような話に影響
   を与えているわけですね。

    今は、ですからただ数を頼んで古いシステムで動いても何にも機能しないけど、
   たった一人でも何か信念を持って動くといろんなことが変わるという時代に入って
   きました。明治維新に近いような状況なんですね。それは別にムードでそうなって
   いるわけではなくて日本の国がガタガタになっていると、道徳も崩壊し、ルールも
   守られず、まともに機能しなくなったし、何よりも経済的に滅茶苦茶なんですね。

   どんどんどんどん大企業が倒れる。みんな外国にもっていかれちゃう。吸収されち
   ゃう。そして財政赤字は膨らむ一方、借金は全部これからの後半の人生や子供達に
   覆い被さってくるという日本という国自体が沈没しかかっているわけですね。一つ
   の国が沈没なんてものすごく速いんですよ。みんなずっとやってきたんだから大丈
   夫だろうと思っていると大間違いですよ。あの大ソ連は百年ももたなかったですね。

   あっという間に崩壊する。失敗を続け間違いを続けていけば必ず一家だってすぐ崩
   壊する、と同時に国だって崩壊するんですね。この危機意識は今あまりみんな、な
   いようですね。わたしら、もう危ないと思っているんですね。本当に後20年後に
   は中国に若い人は出稼ぎに行くような時代がこのままでは確実にくるというような
   のが現状ですよ。

   ◆森首相の裏口街道

    ところが国際知識もなきゃ何の意識もないような変なおじさんが総理大臣になっ
   ちゃってね。750人国会議員いますけど、あの人が一番馬鹿だと私は思いますが。
   本当に基礎的な知識がないんですね。とにかく裏口からずっと這い登ってきた人で
   すからまともに勉強したことがないですね。早稲田大学も結局裏口入学なんですね。

   ラクビー部のコネで入ったわけですから、ラクビーの選手として入ったならわかり
   ますよ。特待生で。ラグビー部のOBのコネで入ったわけですから。ですから選手
   として評価されたんじゃなくて4ヵ月でやめてその後すぐ新宿の売春宿で捕まって
   いるわけですからね。それで産経新聞も正式な試験を受けないでコネで入っている
   わけですね。

   試験を受けたら入りっこないですよ。政治用語すらちゃんと使えない
   んですから。それで今度は政治の世界に入ってきてずっと裏口の仕事をしてそして
   小渕さんが死んで、闇の中で決められて裏口から登場しちゃったという裏口首相な
   んですね。だから訳のわからないことを連発して国際的な失笑をかいつづけている
   という。まあ、別のいい方をすればこんな人でも総理大臣になれる日本はいい国だ
   と誰にもチャンスはあるという希望をもてる国だとしれませんけどね。

    まあそうは言っていられない。いろんな問題がある。積み重なっていますね。私
   はこういう日本の相対の流れというものを歴史的に見て危ないという思いで国会の
   中に入ってきたんです。政治家にはなりたくない。私、チャンバラやっていれば裕
   福に暮らせるんですから。でも子供たちのこと、そして世界を歩いて日本という国
   を見たときに危ないという感じがあったからね、何とかモノを言わんといかんと誰
   も言わん本質的なことはね。そういう思いで殴り込みをかけて入っていったという
   のが経過でございます。で、国会に入ってですね、まず国会議員の義務には二つあ
   るんですね。本会議場というところで全員が出席してそこで最終的な立法機関です
   から法律を要するに認否するという賛成か反対かという意思を示す、これは非常に
   重要な役目ですね。

   ◆無所属議員に対する差別

   しかし、無所属というのは非常に差別がありましていろんな権
   利がないんですけれど一番前に新人ですからやられて与党と野党とちょうど真中に
   やられて無所属の席があります。最初は、何人かいますが、あの無所属はたまたま
   政党に入れてもらえなかった人達がはいって、それで当選すると政党が引きぬいて
   喜んでいなくなる段々段々いなくなる最後にはたった二人になっちゃって、ところ
   が隣の一人の人は私が国会に入ってから一度も本会議に来たことがないんですね。  
   倒れているんですね名札が。見たら「友部達夫」と書いてあった。これは来れない
   ですね来たくとも。同じ無所属でも刑務所のほうに入ったムショ属なんですね。外
   聞が悪いんですね、だから無所属といわれると。有罪の会と無罪の会に分けてくれ
   とそういうことを言っているわけですけども。

    もう一つの義務ですね、あとは各委員会に所属するんですね。これは大蔵省、通
   産省といろいろありますね。そういうところでやっている仕事、ここは労働省系で
   しょうね、多分。そういうところの問題にわかれて委員会に入るわけです。ところ
   があの無所属というのには選ぶ権利がないんですね。一応希望を15書けなんかい
   って1番2番って書かせるんですよ。私の考え方からすれば、少ない会派から優先
   するべきだと思うんですね。なぜかっていうとその人は一人ニ人だから小さい会派
   というのは。かけがえがないんですね。専門分野を持っててこれやりたいといえば
   まずやらせればいい。何故かというと大政党というのはたくさん枠がありますから、
   どこでも入れるんですよ。

   ところがやり方はまったく逆でですね、大政党の順番か
   ら自分達が好きな委員会から取ってしまうんですよ。それで残ったところを無所属
   はくじ引きで取れというんですよ。これはもうひどい話ですね。何の関係もない自
   分の関心のないあるいは知識のないところにまわされてしまうというばかげたシス
   テムで、登院早々、私参議院議長室へ行って怒鳴り込んだんですよ。民主主義を知
   らないんじゃないかと。多数決じゃないんだと民主主義は。少数者の意見を尊重す
   ることによって議論が展開されて、それで最終的に決まらないときに多数決なんで
   すよね。

   前提がわかってないんじゃないかと。ということを怒鳴り込みに行ったん
   ですが。結局、私は6番目か7番目かに書いた法務委員会というところに放り込ま
   れてしまった。何故かというとそこががら空きだったんですね。うまってしまうと
   ころっていうのはですね、例えば、通算とか農水とか厚生とか運輸とか建設とかて
   いう委員会ですね。何故かといえばここは利権がたくさんあるわけですよ。だから
   そこに入ってそこの役人達と仲良くするとですね、利権誘導ができるといういわゆ
   る族議員ですね。それがもうみんな取っちゃうわけですね。

   ◆法務委員会について

    法務委員会というのは実は一番格が高い委員会なんですよね。性格上。でここは
   ですね、がら空きなんですよね。何故かというとあまり利権がないんですよここは。
   せいぜい駐車違反を警察に頼んでごまかしてもらうぐらいの利権しかないわけです
   から。ですから空いているわけですよ。だいたいは法務委員会にはどうでもいい人
   が放り込まれるんですね。ただ大事なところですから、ほとんどが検事出身者、弁
   護士出身者という人がまあ多いわけです。野党はほとんど弁護士ですね。自民党は
   二人ぐらい専門家を置いて、一番多いんですよ。数でね。20人のうち11人ぐら
   い過半数占めてます。残りはどういう人かといいますと次は立候補しないような爺
   様です。

   もう期限切れの人。あるいはなんかの都合でね親父が死んだからかわって
   出てきた奥さんとか、数を埋め合せているだけです。ですからこういうふうに並ぶ
   のですが向こう側が自民党、対面するところに野党がずっとこう並んでいますが、
   そのテレビがこっち側にあるから、野党しか映らないで、こっちから映したら皆さ
   んびっくりしますよ。はじめから終わりまで寝ているんですよ。全然そのもう何や
   っているのかわからないんですね。寝ているどころか途中いなくなっちゃうんです。
   というのは審議が長い場合6時間7時間というのがありますから、耐えられないわ
   けですね。何度寝ても時間を持て余しちゃうから。途中いなくなっちゃうんですよ。

   自民党は2人ぐらいのことが多いんですね。それが法務委員会の実態なんですよ。
   こんなところで日本の一番重要な司法の方向性というものが討議されてきた。とい
   うのが実際の姿なんですね。法務大臣というのもその与党から出てくるわけでしょ。
   ところが一番利権がない大臣ですから、ちょうど何回かやって大臣になる人が送ら
   れてくるわけですから、まったく司法なんか知らないわけですね。縁遠い人がとに
   かく大臣にしなきゃいけないということできます。だからこの人が日本の司法の方
   向性に対してなんらかの意見をいうなんてことは有り得ない。

    そもそも総理大臣だってそうなんですよ。日本では、森さんで85代目ですかね。
   総理大臣がね。内閣制になって。一人の総理大臣の平均の任期を計算したら、1年
   8ヵ月なんですね。1年8ヵ月で日本の進路を示したり、あるいは実行に移したり
   するのはできないですよね。小さな店を開いたって、3年4年はやってみなきゃ評
   価できないわけですよ。ところが総理大臣が1年8ヵ月ではこれはもう何にもでき
   ないわけですね。法務大臣の場合は、私が入ってからまだ2年半ですけど3人目で
   すよもう。

   1年にも満たないわけですから、日本の司法行政の指導なんか、してい
   るわけがないですね。ただいるだけです。答えるのは役人が書いた回答をただ棒読
   みしているだけですよ。棒読みしても読んでいる内容のことはほとんどわかってい
   ないですね。だから漢字は読み違えるわ、首相からしてそうですけどね。静脈(じ
   ょうみゃく)を「せいみゃく」と言ってみたり、小人数学級(しょうにんずうがっ
   きゅう)を「こびと」と読みそうになったりね、わけがわからない。何も理解して
   いない。

   最後はずっとかながふってありました。よしゃいいのにかなをふっている
   のを我々に配布しちゃったものですから。ということは何の意味もない。その大臣
   とかいうものは。質問というのも作るのですが、前日に役人が取りに来るんですね、
   質問をね。

   それはまあ結局、答えを役人が何十人か集まって徹夜で作るわけですね、
   読みやすいように書くために。ところがですね、いざ質問が始まってもまたこの答
   えがどうしようもない答えを書くわけです。つまり都合が悪いときは。全然答えに
   なっていない。訊いていることとまったく違うことをわざわざ、ざぁっと書いて、
   我々20分か30分の質問の中で、あんまり都合の悪いのをどんどんやられると困
   るというので、とにかく答えを長引かせるわけですね。そのために意味のない答え
   をずっとやって、それを大臣が読み上げると、たまったもんじゃないですよ。

    質問をさせないようにしているわけですね。途中で時間切れにするという、そう
   いう、こずるいことを役人がやりますね。で、大臣はわからずただ読み上げている
   だけ、「やめてくれと」と年中いうわけですよ。「そんなこと訊いていない」と。
   「率直に単純に答えてくれ」と、「イエスかノ−か」と訊いているだけじゃないか。

   何度もストップさせなきゃいけない。それでもうしょうがないから、時間がなくな
   るからですね、二つ三つとばして次の質問行きますと、とばしますと、そうすると
   パニックが起こるんです。つまり質問しても用意されていた答えがどれだかわから
   なくなるわけですね。いくつとばされたかわからない。あわてて読み上げると訊い
   ていない質問の答えを読みはじめる。これ年中なんです、どの委員会に行っても。

    小渕前首相も何回もやりました本会議場で。つまり、訊かれていることすらわか
   らないですよ。このぐらいの政治的レベルなんです日本というのは。それがまず日
   本の政治の力であり、じゃあ誰が日本の一番重要なことを決めているか問題なんで
   すよ。日本は憲法上民主主義国家ですから、国民に選ばれた代表が国会に入りその
   中の多数党が政権を担い、国民の代表として内閣ができるということなんですが。

   そんなおっさん達が大臣や総理大臣をやるわけでしょ。そしてすべての決定の権限
   は、閣議なんですね。大臣の集会です。総理大臣の決定権はあまり強くない。日本
   ではね。大統領制じゃないですから。全員一致、閣議一致で政策なり法案なりが出
   されている。というのが日本のシステムなんです。ところが今言ったようにそんな
   変なおっさんばかりでしょ。漢字も読めないような人が集まっている。何だかわか
   らない建設大臣がいたりするわけじゃないですか。そこで大事なことが決まってい
   るわけはないでしょう。

   実質的に。どこで決まっているかというとその前の次官会
   議なんですね。事務次官会議。要するに各省庁のトップ達がお互いの利益を調整し
   ながら、全部こう決めているわけですよ。それを内閣にあげると閣議というのは朝
   みんな並んで座って、ニコニコしているあれですね。あれでもう何の検討もなくO
   Kなんです。判子を押しちゃうわけです。これが閣議なんです。だから形は閣議決
   定なんです。

    ところが実質上はその前の事務次官会議。これが日本の最高権力なんです。
    そうするとこれは国民に選ばれた人達じゃないですね。国家試験を受かっただけ
   の人達がすべてのことを決めているということは日本は民主主義国家ではないとい
   うことが皆さんおわかりになるでしょう。要するに役人国家なんですよ。そういう
   意味でものすごく実質的には遅れた国なんですね。先進国なんて言っていますけど。
   全然民主的じゃない。というのが一つのシステムなんです。

    今日は司法のお話がテーマですから。私自身は法律家でもありませんし、弁護士
   でも検事でもないから、法律に関して疎いことがあって本当に戸惑ったんですよ、
   この委員会に対して。一応野党は弁護士がそろっていますからね、みんなそういう
   議員ばっかりですから、私の隣には「福島瑞穂」というのがいますし、こちらには
   共産党の「橋本さん」みんな弁護士ですね。民主党から「江田五月」とかですね。

   全部資格を持った人達でしょ。だから最初は戸惑ったんですよ。こういう人達の仲
   間に入って。法務委員会ですね、法務省の役人というのは全部検事ですから、それ
   はエリート中のエリートですね、法の番人ですから。何ができるかなと思いました。

   しかし、法務省の管轄の中で人権問題なんかは、若いうちから市民運動としては参
   加していた。留学していたから人権には非常に敏感になるという自分の体験があり
   ましてね、そういうものは得意だったんですが、あとは門外漢だったんですね。こ
   れまでの2年半でだいぶ、もういろんな質問をしました。ところが門外漢なもんで
   すから、率直にですね、疑問なものをぶつけていくわけです。意外とですね弁護士
   とか検事とかなんとかという人達は、その世界のルールがあってですね、いろんな
   おかしい事があるのにそれが段々段々慣れちゃっているもんですから、違和感を感
   じないで馴れ合いになっていくような委員会なんですよ。門外漢ですから、どう考
   えてもおかしいと思うことを率直に言うとですね、波が立つんですね。そして言わ
   れてみればそうなんだという話が多いんですね。

    今日はですね日本の司法がどれだけでたらめなのかということをいくつか私が質
   問した例に照し合わせてお話したいと思うんです。
    私が質問するのはどうでもいいような質問は絶対しないんです。イエスかノ−か
   と、何故こうかはっきり答えろと。非常に問題があるテーマを必ず選びます。そし
   てそれが法的に正しいのか迫るんですよ。だから、とにかく一番嫌がられる議員に
   なっちゃったですね法務委員会の中で。わかってないから怖いと。ズバットど真ん
   中に球を投げてくるもんだから、非常に法務大臣以下緊張するという場面が続いて
   います。

   ◆統一教会の問題

    最初は質問しろといわれて、何が何をどう質問していいかということがわからな
   かったんですね。で自分が係わった問題からいこうと思いまして、「統一教会」の
   問題について質問したわけですね。これは皆さんご存知のとおり、とんでもない詐
   欺集団でございまして、韓国人の文鮮明というですねとてつもない詐欺師が教祖に
   なって、日本に入ってきてですね、「笹川良一」やなんかと結んで、「勝共連合」
   という右翼組織を作り、岸政権にとりいり、霊感商法をやり、大学では「原理研究
   会」というんで大学生達を結構秀才達をどんどんへんちくりんなその理論で巻き込
   んでいって、大勢力をつくり、いろんな企業を興し、ものすごい力をもっている。

   詐欺集団なんですね。それによってマインドコントロールされていた結構優秀な学
   生これは「オウム」と非常にタイプが似ているんですよ。みんな頭がおかしくなっ
   ちゃうわけですね。でもう目つきもおかしくなって、完全に社会との協調ができな
   くなって、全員無賃労働者として霊感商法に駆り出される。

    これをやられた家庭はたまったものじゃないですよ。息子や娘がおかしくなっち
   ゃって、家出してですね、アパートに閉じ込められ、朝から夜中までで働いて、変
   なことをいっているわけですよ。ですから少なくとも3千ぐらいの家族が崩壊しち
   ゃって、疲れ果ててですね、そういう集団ですよ。「オウム」のように直接的な殺
   人とかですねそういうことはやらないですがね。でもそれに似たことはずいぶん起
   こっているんですよ。いろんな人がだいぶ死んでいるんですね。こういう怪しげな
   集団なんですが。ここの教義というものがありましてね。まあ、これはインチキな
   教義なんですよ。要するに人類の血は原初から汚れているということなんですね。

   アダムとイブの話にさし戻り、一応キリスト教の聖書を土台にインチキななんてい
   うか「原理講論」というそういう論理をつくったんですけども。要するにイブが禁
   断の木の実を食って、へびと姦通してですね血が汚れたから、それ以降の人類です
   ね子供達はアベルとカインですか皆汚れちゃったと。だから罪を背負っているから
   その血をきれいにしなければいけない。その血をきれいにするということがどうい
   うことかというと、西暦2000年頃に東方にメシアが現れるというわけですね。
   自分のことをいっているわけですよ。その人が血をきれいにして人類を救うだと。
   この血をきれいにするやり方はどういうことかといえば、セックスをするんですね。

   教祖と。そうやってはじまっていった宗教なんですよ。そうやってセックスした相
   手が別の人とセックスをすると段々血が清まるというんですね。ひどい話なんです。
   合同結婚式というのがありますね。あれがそうなんです。文鮮明もそんなに大勢地
   球上の人達とセックスしきれない訳ですから、どんなに精力絶倫だってね。これを
   なんかマニュアル化しなきゃならなくなったから、一堂に集めて要するにセックス
   の儀式をしたということになるわけですね。ですから、変なことをやっているんで
   すよ。あれを集めて、女性に棒で尻をたたくとか。なんかそんなことをやっている。
   それで、通じて血がきれいになったという話がある。まあ、そこは教義ですから、
   なかなかみんな触れなかったところですよ。

    テレビで合同結婚式が話題になり、次に霊感商法の問題がどんどん発生した時が
   あるんですが、その時にゲストで偶々出たですね、これはセックス教団だといって
   しまったんですね。これは専門家が知っていたけどそれだけは言えなかったんです
   よ。というのは大変なことになるわけです。本丸に突っ込む話ですから。私はこの
   教団についてものすごく研究しました。平気でいってしまったら、告訴されたんで
   すよ。名誉毀損でね。

    私は知らなかったんですけど、夜中に新聞記者が押しかけてきて、「告訴されま
   したよ。」「誰が告訴して何の理由か。」「よくわからないが、とにかく告訴され
   た。相手は統一教会です。あの発言に対して名誉毀損で告訴された。」「詐欺師に
   名誉なんかあるのか」と、私は言った。「でこういう場合なんて答えればいいのか。
   まだ読んでないからわからないと。」「その場合は告訴文をよく読んでから弁護士
   と相談して検討したい。と一般的にはみなさんいいます。」と新聞記者が言うわけ
   です。

   そんなこと関係ないから、十倍に返してやるからと書いてくれと言ったんで
   すよ。それで、もうそれから一度告訴されたら、遠慮はいりませんから、それまで
   の反対運動をやっていた専門家を集めて大記者会見をやってですねテレビジャック
   をやったわけです。それでもって、全部正体がばれちゃったんですね。それから統
   一教会というのは霊感商法が全部駄目になって破産していくんですね。今はもう完
   全な破産状態になっています。ということがありました。

    ところがですね、何故この教団が伸びたかというと、政治家と非常に密着してい
   た。一社200人ぐらいの同盟議員を持っていた。ほとんど当時の自民党、民社党
   も少し入っていました。だからもう深く入りこんで、選挙運動を手伝ったり、資金
   を供給したり、ものすごいことをやっていました。そのために取締りができないわ
   けですね。そういうために伸びていったわけですね。それで、ところが文鮮明とい
   うのは、もう破廉恥罪で2度も朝鮮半島では逮捕されて、要するにセックス教です
   から、もういろんな、何ですかね、風紀紊乱罪とかで逮捕されているんですよ。と
   ころが韓国はキリスト教が強いですから、全然伸びないから、日本で伸びたんです
   ね。

    日本というのは新興宗教の草狩り場なんですよ。一番儲かるんですね。優遇され
   ていますから。結局、年間800億円とかいう全売上の90%を日本から吸い上げ
   ている。それでアメリカ世界に広げようとアメリカに拠点を移すんですね。アメリ
   カでこの文鮮明という男は脱税で捕まって1年6カ月ぶちこまれているわけです。
   ニクソン政権などにもくいこんでいたわけです。アメリカは、やはりきついですか
   ら、ぶちこまれたわけです。こういう人間は日本には入国できないんですね、法律
   上。

   1990年代の中盤に、北東アジア研究会とかなんとか変な議員が4人ぐらい
   集まって、でっち上げの会を作って、文鮮明を招くんですね。だけど入れない、法
   律上。ところが入ってきちゃった。入管何やっているんだという話でね。これは法
   務省なんだよ。私質問したんですよ。「圧力あっただろう、政治家の。」金丸です
   よ、当時のね。金丸とか中曽根とかいう人達にものすごい権限がいっていたわけで
   すよ。なんかやばいビジネスの話でどうしても入ってこなきゃならなくなって入っ
   てきちゃったんです。それに対してずいぶん追及した。答えはまったく出てこない
   んですね。

   そういう色々な事情がありまして入りましたというだけなんです。入り
   ましたじゃなくておまえらが入れたんだと。だから平気で、法律が、要するにこの
   場合入管です、法務省とそれから日本の政界の実力者の談合の中でとおってしまう。
   こういうことが平気で行われ、それに対して全然回答にならない回答しか返ってこ
   ないということが繰り返される。

    これは、「許泳中事件」というのもそうですね。裁判中の人間が自由に韓国と出
   入りしているわけですよ。入管がわからないわけがない。100キロ以上もあるあ
   のでかい男が出たり入ったりしているわけでしょう。それで期限切れでもう裁判に
   出てこないわけですからこれは逃亡なんですよね。逮捕しなければいけないわけで
   す。ずっと2年半うろうろしていたんですね。あっちこっち行って。それで政治家
   とも会っているわけでしょ。その期間。こういうことも追及しました。答えは全然
   でません。鋭意捜査中でしたという答えでした。うそつけと。だから結局質問して
   も何もならない。

    ただ、質問したことは記録に残る。明かに法を無視し、違法なことが堂々とまか
   り通るという現実に対し、裁くことができないという法治国家として全然機能して
   いないという事件がありました。これは1998年夏に入って秋の国会でやったこ
   とですけど、次々と意味のわからないことが起きていました。

   ◆各省庁の役人の不正腐敗について

    東京都では、監査局、監査事務局というものがあってですね、各省庁の不正腐敗
   がないように監査するお目付け役の局がありますね。ところがこの監査局がカラ出
   張、カラ接待をやってですね、公文書偽造をやっていたという事件があるんですよ。
   それがばれて市民のオンブズマン組織から指摘されて、ばれてですね、それでその
   誤りを認めた。ところが逮捕しないんですよ。で私はその質問をしたんです。

   「なんで逮捕しないんだと。なんで起訴しないんだと。」そうすると、現在捜査中
   でありまして、法と証拠に基づき適正に処理致します。適正に処理するなら確実に
   起訴ですよ。税金を使って監査しなければいけない本体が不正をはたらいていたわ
   けですから、罪は二重にも重い。大犯罪ですね。特に公の機関ですから。結局のと
   ころ鋭意捜査中とか言って、最後の結論は不起訴ですよ。

    普通の会社ならこんなこと通用しないですよね。絶対に。即クビだし、場合によ
   っては背任で訴えられるというのは当然のことでしょう。ところが役所がやった場
   合はこういうことになってしまう。と同時に当時ですね、各日本中の県庁の同じよ
   うなカラ出張カラ接待膨大な数字なんですね。これがどんどんは発覚していったん
   です。

   北海道庁なんかは78億円ですよ。よく飲んだもんですね、これだけ。寒い
   から酒はすすむかもしれんけども。 ところが自分の金じゃないんですね、税金で
   やったわけでしょ。公文書偽造やったわけです。秋田県でも44億円。大罪だと私
   は思うんですね。そして調査してみれば全部証拠が出てきたわけですね。本人達も
   認めている。これは重大犯罪だと私は質問しました。ところが、最終的に全部不起
   訴ですよ。信じられますか。役人が要するに公文書偽造をやった場合は全部不起訴
   です。

   日本全土です。そのときの理由は、嫌疑不充分、本人が認めて嫌疑不充分で
   すよ。嫌疑不充分、有効かつ円滑な業務遂行に資する意図で資金が捻出されたと。
   これが法務省の答ですよ。信じられますか。検察がこういう答をする。ですから役
   所が金に関することで、ごまかしをやったという事に関しては、これは基本的に不
   起訴になる世界なんですね。法治国家としてはちょっと考えられない。

    何故そういう傾向になるかというますとね、多分、じゃなくて、ほとんど私は確
   信を持って、そう思っているんですけども、これは要するに逮捕したり起訴したり
   する警察なり法務省が同じことをやっているだということですよ。だから逮捕でき
   ないんですね。

   そのぐらいもう、官というところのシステムが不正に対して麻痺し
   てしまっている。税金を使うことに対しては非常に鷹揚というかですね、でたらめ
   なんですね。日本中のシステムになっていくということが一ついえると思います。
   こうやって、私の質問を具体的に説明されると段々段々わかっていただけると思う
   んですね。理屈なんかいうよりもわかりやすいと思いますが。

    もう一つですね、これは不思議な裁判になりますけど、こういう質問をしたこと
   もございます。国鉄清算事業団というものがありましたね。JRのできるとき、そ
   して昔の国鉄を整理する段階でできました。そのときにいろんなトラブルができま
   して、地裁で労働組合に対して、国鉄清算事業団が202億円の損害賠償訴訟をや
   ったんですね。

   労働組合に対して仕掛けた。ところがそれを仕掛けた事業団の法務
   担当の課長が、この人は1987年から3年間その法務担当をそこでやっているん
   ですよ事業団側、これ誰だと思います。元高裁の判事なんです。判事が出てきてや
   っているわけです。そしてそれが裁判になるときに裁判になる地裁の判事として地
   裁に戻っているんですよ。もちろんその人が裁判官ではないんですが、こんな馬鹿
   な話がありますか。

    結局訴えるほうの代表が判事であってですね裁判が始まる裁判所にその人がまた
   戻ってると。こういうことは状況証拠でですね、事業団の側に立ってすべてその裁
   判が行われるシナリオが書かれているのがはっきりしている。これはおかしいじゃ
   ないかと質問しました。そうすると、それはその時その時でそこの場所で頑張って
   いるんだと裁判官になったときは、公平な気持ちでやっているから問題はないと。

   もう話にならないですよ。これは絶えずそういう答えが出てきますね。つまり国側
   の機関や組織に裁判官は訴える側としても相手を訴えるときにそういうところに潜
   り込んできて、やっているということなんですよね。相手の側に立って。それで、
   ですから当然裁判が始まってもはじめから、もうその問題の結論が出ていると。裁
   判をしなくとももう同じだと言うふうな形ですすんでいるということがありますね。

   ◆ダイオキシン環境問題

    日出町というのがありますね。これは三多摩の奥で非常に美しい所だったんです
   が、ここに23区以外の東京地域の最終的なゴミが運び込まれます。山を削り、美
   しい環境がどんどん破壊されて、それでゴムシート。1.5ミリのゴムシートをその
   盆地のようなものを作ったところにずっと引くわけですね。というのは最終的に運
   ばれるゴミというのは灰になっていますけど、これはダイオキシンの塊なんです。

   重金属、有害重金属とかダイオキシンが細ごまと砕かれたものをそこへ、ダァ−と
   運ばれてきます。ものすごい、後楽園の何倍というところです。こんな薄いゴムシ
   ート引いて、ところがこれ竹の子一本生えてきても破れるわけですよ。ということ
   は雨が降ればですね、ダイオキシンを含んだ水が地下水と一緒に混じってしまう、
   どんどん漏れていく。周辺からダイオキシンの非常に濃密な濃度が発見されている
   わけです。

   自然を愛するという気持ちの強い人達が結構わざわざ引っ越してね、そ
   こで暮らしている地域ですよ。これは大変なことだと。ということで調査してくれ
   と。情報開示してくれと。という事を言ったんですけれども、相手というのは三多
   摩地域廃棄物処分組合というところなんですね。これは東京都なんですね。各市長、
   町長たちが委員になっていて作っているようなところ相手に要求したんですけど絶
   対に情報公開しない。

    おかしい話でしょ。危険だったらお互いに危ない訳なんですから。何故かという
   とですね、あの辺の地下水というのはずっと多摩川に流れ込んでいて飲み水にもな
   っていくんですね。多摩川の魚がですね、結局オスメス化しちゃってるわけです。
   これは環境ホルモンの特徴なんですね。ダイオキシンの影響で生殖機能が阻害され
   ているそういう魚が浮き上がってきたり、現実にいろんな問題が出てきている。

   そして日出町周辺のガン発生者がものすごく高いですね他の地域よりも。実害が出て
   いるわけですから、やはりこれは、立場を超えてきっちり危機管理しなければいけ
   ない話です。情報公開しなければいけない。かたくなに拒むので裁判になった、訴
   訟になったんです。そしたら地裁ではですね、情報公開しなさいという判定が出て、
   ところが組合は拒むんですね。拒むのならば1日30万円、これは間接強制金とい
   うんです。

   これを払いなさいとこういう形があります。間接強制金。これはよくね、
   暴力団がですね、人のうちを占拠し居座っている場合がありますね、これをやるん
   ですよ。間接強制金を出せと。そうすると金が目的で毎日30万円取られるとしょ
   うがないから、逃げるんですね、みんな。もう止めちゃうんですよ。そういうため
   にあるんですが、この場合情報公開しないので、しなさいと。当たり前ですよね。
   どのぐらい漏れていて、どのくらいの濃度が出たかということは分かっているわけ
   ですから、やってるいる方はそれを公開しなさいと。

    ところが組合ですからしないんです。30万円積み立てていくわけですよ。これ
   は税金なんですから平気なんですね。それでしょうがないから1日100万円にし
   たんです。それでも払い続けるんですね平気で。これは欧米では通用しないですよ
   ねこういうことはね。何億にもなっちゃって、きりがないですよ。永遠にやってい
   たら、都の財政はパンクしますよね。ところが相手は、高裁へ今度訴えるわけです
   ね、不当判決だと言って。高裁までいったら、今度はその地裁の判決棄却なんだよ。
   それまでの間接強制金は住民が全部積み立てていたわけですよ。その間の利子を住
   民に「払え」と言うんです。これが高裁の判決です。みなさん、考えられますか。
   平気でこれをやる。

    ですからこれに関して私はおかしすぎると、日本の裁判とういうのは。世の中で
   聞いたら100%おかしいと言うのに何故こんな判決が出るのか。法務省、いや、
   最高裁に質問したんですよ。そうすると裁判継続中の事案でございますからお答は
   できません。とこれで終わりです。だからとにかく私は何十回と質問して一度もま
   ともな答えは返ってきたことがない。ただ質問してそれが公文書に載るということ
   で専門家達はそれを喜んでいる。歴史はずっと記録されていく。そのために私は質
   問をしているわけです。少なくともおかしいと追及していた議員がいたんだとその
   時代に。

   だから本当はそうじゃないですね。質問して答え、そしておかしければ解
   決にむかうというのが議会の仕事なんです。これは起こり得ないんですね。日本の
   議会では。質問をして頑張っているだけ。そしてそれを、状況を一般の世の中に知
   らせるということだけを私達が今できることで、解決はできない。あとはできると
   したら、独裁政権でもつくって、もう命令しまくるという形をとる以外にですね、
   本当の問題の解決はできないようなそういう状況になっているわけですね。

   ◆中村正三郎法務大臣と法務省

    私が最初に議員になった最初の法務大臣、新しくなった人、中村正三郎さんとい
   う千葉県出身の、国会議員の中で一番金持ちだといわれている事業家でもある。観
   光関係の事業やっているお金持ちでなかなかやんちゃな人で面白い人なんですがね。
   最初の委員会で、法務大臣になって入ってくるなり、僕のところに一番最初に来て、
   僕も中村です。紋治郎のファンです。と言って、なんか変な人だと思ったんですが。

   それが法務大臣になったんです。ところが、珍しくこの人は、質問すると自分の意
   見を感想を言っちゃう人なんですね。そうすると法務省が慌てるんですよ。という
   のは、なんかの質問に関してはマニュアルが全部決まっているんですよ。だから何
   人大臣がかわろうと同質の質問に対してはそれを読まなきゃいけないのにこの人時
   々感想を言っちゃうんでね、法務省からものすごく厄介者にされた人なんです。

   やんちゃなだけじゃなくて、結構とんでもない人で、沖縄でも観光ホテル持ってい
   るんですが、ライバルの観光ホテルもむこうにあって、なにか不正があると検事総
   長を呼びつけて、相手をやっつけろというんですよ。滅茶苦茶なんですね、公私混
   同もはなはだしい。検事総長というのはものすごくプライドが高いわけでしょ。日
   本の司法の最頂点にいるわけですから。政治家なんかに呼ばれてたまるかというの
   を無理やり呼んでそんなことを言ったものですから、こいつはまずいとことになっ
   てくるんですね、役人達は。普通各省庁のトップは事務次官なんです。ところが法
   務省系に関しては検事総長がトップなんですね。

    次は東京高検の検事長なんです。そして3番目なんですよ事務次官というのは。
   検事総長というのは神様のようなものなんですね、司法では。それを自分のビジネ
   スの話をしたもんで、駄目だということになるわけですよ。ところが私の誘導尋問
   なんかに引っかかって結構その人は都合の悪いことをペラペラ言っちゃった人なん
   ですね。私は好きだったんだ。そういう意味で役人の言うことをきかないから。

   でもこの人は結局降ろされるんですね。その降ろされる理由というのはですね、シュ
   ワルツネッガーがビザなしで日本に入ってきちゃったんですよ。でこれ特別許可の
   ためのサインをせざるをえなかったんですね。ところがこの中村大臣一家は、シュ
   ワルツネッガーの大ファンでね、そのサインがほしいというのでその書類をもちか
   えっちゃたんですよ。家に持ち帰っちゃって額か何かに飾っちゃたんでしょうね。

   でもこれは公文書なんですね。これが要するにばれるというか、このことは入管し
   か知らないわけですよね。新聞記者だって分からないでしょう。そんなことは。あ
   ったかどうかなんてね。これを要するに法務省が使って、マスコミや野党に流すわ
   けでしょ。公文書の何というか、窃盗ですよね。大スキャンダルになっちゅうそれ
   だけで。

   それで首になっちゃうわけですよ。辞職。つまり、大臣は役人の地位を動
   かすことはできないけど、役人は大臣の首を挿げ替えることはできる。ですからど
   れほど力関係が違うか日本ではね。政治化の脆さ。というものが違うかこれでお分
   かりになると思うんですがね。それで、やったやったと喜んで、法務省の事務次官
   あたりが次に内定した、これは建設官僚だった変なおっさんなんですけど「陣之内」
   さんという人。まだ内定で発表されていないのに、こんなでかい酒樽を、公用車を
   使って運んで、その事務所に持っていっちゃったんですよ。これを新聞記者に見つ
   かって、何やってるんだと。次の、言う事を聞く法務大臣ですから、法務省のトッ
   プが指示して行ったわけですよね。公用車を使って、どの金でやったのか知らない
   けど酒樽を持ってですねお祝いに行っちゃったわけですよ。

    ところがこれがばれてまた質問するわけです。要するに越権行為ですよね。これ
   は。4人ぐらいの役人が公用車を使って、そんなことしていいのかと。という話。
   その理由は、なんでやったんだと聞いたらば、理由がふるってるんですよ。新しい
   判子を届に行く用事があってそのついでに公用車を使ったという訳。酒樽は自費で
   買ったと言っているが本当はよく分からないですよ。公用車を使ったのは私的なこ
   となのか何でやったのか。そしたら、ちょうどその公務で判子を届けなければいけ
   ないのでその時にたまたま使った。4人で運ぶ判子はどのくらい大きいのかと僕は
   聞いた。

   だからもうでたらめなんですよ。そういうことがあった後、すぐにその後、
   東京高検検事長の則定さんという人なんですが、スキャンダルが噴出するわけです。
   これナンバー2ですね法務省の。これは要するにパチンコ業界の裏の親分に女を世
   話されて妊娠させて、おろす経費まで払ってもらうという話ですよね。検事ナンバ
   ー2ですよ。検察の。ということは裏側のことはもっと裾野が広いわけですね。こ
   れはもう情けない話じゃないですか。つまり検察だけは、ここだけは正義、やせ我
   慢してでも正義をまもってもらわないと、国がもたないようなところでそういう様
   なんですよ実態が。

   ◆盗聴法について

    そして、今度は去年の夏になりますが盗聴法というのが出てくるわけですね。こ
   れは日本の警察・検察の悲願ではあるわけですよ、盗聴法と司法取引、アメリカに
   はあるんですが日本にはないやつですね。盗聴というのはみなさんご存知のように
   電話、ファックスすべて盗聴するという権利を警察に与えるという話です。もう一
   つ司法取引というのはこれから出てくるかも知らないけど、要するに罪を許してや
   るから白状しろというやつですよ。だから大物を捕まえるために側近みたいな者を
   逮捕して、おまえを許してやるから大物の犯罪を白状しろというこういう取引、こ
   れは日本にはないんですね。それ自体は場合によってはどうかと思います。

    しかし、盗聴法のほうは国民全般に網がかかる話なんですよ。それで、私はこの
   法律がずっと積み残されてずっときたと、そしてある議員達が法務省におどかされ
   てですね、これをとにかく成立させたいという動きが活発になってきた時に、非常
   に危ないと思ったんですね。というのは与党議員の半分ぐらいは、ほとんどは検察
   や警察にいろんなものを握られてるんです。いつでも手が後ろに回っちゃうんです。
   ですから、やれっていわれれば議員はやらざるをえないということで、不自然な形
   でどんどんどんどん浮き上がってきました。

    私はね、アメリカに1969年と70年にいました。これはベトナム戦争が泥沼
   に入って、反戦運動がもうすごく盛んになった時代ですよ。アメリカ中の若い人達、
   リベラル、実業家までこの戦争はダーティーな戦争だから止めなきゃいけない、と
   いう真っ只中で盗聴法が濫用された事を知っているんです。

    例えば反対運動の活動家、この人は別に活動家同志の付き合いじゃなくて、親戚
   から普通の友達から昔の知り合いから一杯いるでしょう。全部そういうことが網に
   かかってそこからかかった電話あるいは活動家となっていることを知らないでかけ
   た人、みんな家探しから何かされた。とんでもない風景が日常的に起こっていたん
   ですよ。確実に濫用される。そういう政治的なもので濫用されるというのは常に権
   力はやるでしょうが、私の場合、日本の警察の体質ということを知っていましたか
   ら。これは、そういうお題目は凶悪犯罪と麻薬を取り締まるという話なんですよ。

   でこの件に関して私は何度もアメリカなんかを取材してますが、長い間盗聴法があ
   って実践しているアメリカですら、まったくその麻薬撲滅と凶悪犯罪の阻止の理由
   にはなんないです。考えてもみてください。そんな法律があるところで電話やファ
   ックスで薬を1キロもってこいなんてプロはやりますか。あり得ないんですよ。

   あり得ないということはデータで出ていて、捕まるのはチンピラばかり。だからどん
   どんエスカレートするだけでまったく役に立たない。だからお題目はおかしいじゃ
   ないかと。現実にどの国だってね、まったく役になっていないどころか逆にその濫
   用が問題になってきてしまっている。企業秘密からなんでもやれるわけです。

    昔の盗聴というのは電線か何かにいろんな細工してやったんですよ。今はそうじ
   ゃないんですよ。そんなことしないで簡単に聴けるんです。NTTに行って我々見
   てきました。試しにやるともう拡声器つけておいて2本の線からバンバンバンバン
   会話が聞えるんですね。あらゆるプライバシー全部分かってしまう。これは神のよ
   うな権利でしょう。

   人が秘密にしていることを全部知ってしまえば商売にも利用で
   きる、脅かしにも利用できる、私にその権利をくれたら使いまくりますよ。絶対に
   身の処し方とか作戦に失敗ないですね。情報が全部筒抜けに来るわけですから。大
   成功者になるわけですよ。この欲望から逃げられることはできないですね。どんな
   機関でも。

   それをあの警察に与えるということは何が起きる。しかもこれからは情
   報産業は非常に大事な時代ですね。それによって色々な企業秘密だとか作戦だとか、
   連絡というものが、インターネットやメールを通じて飛び交っていくそうやって産
   業が発達する時代の中で、とにかく電話もファックスもコンピューターもメールも
   全部見ていいという法律ですよ。 私は産業にとっても大変な障害になると思うん
   ですよ。大反対したんですよ。その凶悪犯罪を取り締まるなんていうのはうそです
   からね。うそというよりやる気ないんですから。検挙率今30%台ですよ今の警察。

   だから犯罪というのはやり得のようなそのくらいもう能力というかやる気なくなっ
   ている警察、自分たちの利益のために汲々としているような状況ですから、絶対日
   本では駄目だという事を言いました。もうこの闘いはすごかったですよ。2週間ぐ
   らいで片付けようとしていたのを3ヵ月間委員会で延ばす。もうボイコットするや
   ら何やらいってですね、委員会開かせないとかものすごい駆け引きをやりました。 

   もうくたくたになりましたよ、朝から夜中まで。これでもう会期末ぎりぎりになっ
   て、会期を過ぎてしまえば廃案になりますから、それに持込もうというんで最後は
   本会議場で3日ですかね、徹夜すれば時間切れになるんでもう次々と新たな動議を
   出してですね、徹夜を3日間続ける。本会議場にいつづけて、ろう城するわけです。

   牛歩もやるわけですね。 そうやって妨害して止めさせようという大変なことにな
   りました。ところがですね、いろんな法案で与党が賛成のときに参議院ではボタン
   で普通やるんですが、重要法になると木札を持って壇上グルグル回るという、あれ
   は時間がかかって、結構延びるわけでしょう。ボタンだったら一瞬ですけど、すべ
   てそれを要求してそれでやらせる。すると与党は速く回るんですよ。今度は野党の
   番になって牛歩をやるわけですよ。私は嫌いなんですよ、みっともないから。とこ
   ろが時間稼ぐにはそれしかないから、それを40分ぐらいやれば、会期切れもちこ
   めるんですよ。

   もう3日間寝ずですからね、その場にいるわけです。そういう状況
   になったんです。ところが野党の先頭は無所属の席なんですね。私が最初にやらな
   きゃならない牛歩を、いやぁこれ、テレビに映るはいやだと、みっともないんです
   よ。だって議長の周り歩くのに5分かけるわけですから。足踏みしながら後戻りし
   なきゃいけないわけですよ。何度も行ったり来り馬鹿みたいなんですけど、でもし
   ょうがないですね。そんなことをやっているうちに野党から裏切り者が出たりして
   ね、徹夜2晩で結局もう力尽きてですね、可決されちゃったと。その直後に神奈川
   県警の不祥事がバーンと出るわけですね。そして新潟県警に続いていくと。

    あれが先だったら絶対に通らなかった法案なんです。それ通るまで我慢して伏せ
   ていたんですね。マスコミも協力したんですよ。何でこんな時にね。もうマスコミ
   も完全にそういう場合にはトップがおどかされていますし、とにかく癒着していま
   すから大きなマスコミはね。あれほどあざといやり方ないですよ。あんなこととっ
   くの昔に全部解っていて、いつ出てもおかしくなかったのに、盗聴法通すまで隠し
   ておいてそれからバ−と出していくわけですね。であれ以来警察というのはどうい
   うものかは一般の国民にはじめてわかった。こういう場面というのが政治の駆け引
   きの現場なんですね。

   ◆無駄な公共事業について

   それではですね最近の話なんですけど、9月8日に熊本地裁
   で「川辺川利水訴訟」というものがありましてね。私は公共事業チェック議員の会
   という、90名の議員の、会の会長なんですけど、これはちょっと信じられない話
   ですよ。2年ちょっとしかいない新人議員でたった一人の無所属が議員連盟の会長
   になるということは史上初めてのことです。普通は大御所が名誉職としてなる。と
   いうのは私が一番行動が激しいですね、全国の無駄な公共事業に対して視察数が多
   いし、それをずっと発表してきたから、とにかく会長になってくれと。

    公共事業について否定的な見解を述べる事は議員にとって今まで致命的なことだ
   ったんです。何故かといえば、公共事業というのは日本が戦後、滅茶苦茶になって
   そこから立ちあがるためには国家的インフラが必要だったわけですね。道路だとか
   新幹線だとか色々基礎的な工事がしなきゃいけない。そのことによって大きなお金
   が地方に流れていく。地方は活気づいたわけですよ。ですから公共事業でお金を運
   ぶという事は、人々にとって善だったわけですね。運ぶ係りが自民党だったから常
   に選挙で勝つという構図がずっと続きました。ところが80年中盤ぐらいになると
   ね、そういうものは全部済んじゃったんです。 

    公共事業の本質というのは各地域の自律した産業を育てるためのアクセスですよ。
   基本的に言うと。産業政策がまずなければ、道いくら作っても駄目なんですね、こ
   れ、どぶに捨てるようなものになる。ところがそっちはほっぽっといて、インフラ
   をやることを地方の産業にしてしまったものですから、地方がものすごく独立性が
   なくなって、いつも補助金交付金を口を開けて待っていて、それで何か作らなきゃ
   いけないんで、狸もいないような山道に舗装道路を作ったりということが始まるん
   ですよ。

   ここから財政赤字も膨大に膨らんでいく。それが今日の645兆円という、
   もう天文学的数字、解決不能な数字まできてしまったわけでしょう。これから国民
   がその負担を背負うことになるです。森政権はまだそれを続けているわけですよね。
   景気対策だという名のもとに。だけど全然景気対策にならないわけですよ。産業が
   生まれない。自然破壊と財政赤字、地場産業を壊してしまう。環境の生態系を壊し
   てしまう。もう百害あって一利なしになるんですね。85年ぐらいからは、公共事
   業は善だったものが悪に変わっていくわけですね。

    私それは明確にテレビでも宣言しています、今大騒ぎになっているんですね。と
   ころがそれでもそれでもってしか金が回らないんですよ地方は。それに寄生して生
   きている人が600万人もいるわけですね。これは大きな票でしょう。そうすると
   地元議員というのはあんまりそれを言うと、票を殺すのかという反発をくらって落
   選しちゃうんですよ。しかし、それは大事だという事は知っているんですねみんな。

   芯のある議員たちは。だけどトップには出たくない、目立ちますよね会長といった
   ら、で初代会長は小杉隆さんという人だったんですが、これは自民党だったんです
   がこのままでは大変だと、そしたら圧力がかかって止めちゃったわけです。

    2代目は武村正義さん。前の選挙の時に落選しちゃったんです。まさかの武村王
   国でですね。滋賀県の知事出身ですから、それが負けちゃった。つまり公共事業の
   チェックなどの会長などすると落選しちゃうという事なんです。ですから落選なん
   か怖くないというかですねなんとも思ってない議員でないと会長が務まらないと。

   国会の中に一人しかいないというんです。いつでもやめてやらぁと思っているのは。
   それと東京の場合は公共事業の恩恵がないですから逆に批判が強いでしょ。だから
   東京の議員でなきゃ駄目なんですね。そういう意味で私会長になったんですよ。

    ですからバンバンやるわけですよ。各県に乗り込んでいってですね、とんでもな
   いことをやっているわけでしょ。静岡に空港を作るなんていう馬鹿なことをやって
   いるでしょう。あれ6人の議員が県庁に乗り込んでいって、県知事が興奮してめち
   ゃくちゃなことを言い出して、新聞記者が見ていてそれはおかしいということにな
   って、今や隠していた事が県全体の問題になって来年の県知事選の争点になってし
   まったんですね。そういう馬鹿なことが一杯あるんですね。

    ダムを作るという話もありますが、ダムは百害あって一利なしなんですよ。洪水
   を防ぐことはできない。ダムが原因で洪水になってしまう事もわかっています。そ
   れから利水事業、これも農民達は要らないと言っている。だって減反やれと言って
   いるのに新たな利水事業といっても昔どおりの自然の水路があるわけですよね。た
   っぷり水はある。これも駄目。理由がないんですよだから。

    武庫川ダムの建設というのが兵庫県の宝塚市でありますが先週行ってきましたが、
   すばらしい風景です。宝塚から20〜30分行くと渓谷で、中国のなんというか墨
   水画のようなそういう美しい渓谷ですよ。そして脇にちゃんと道がありますからハ
   イキングの人達がたくさん歩いて楽しんでいます。そんなところにダムを作るとい
   うんですよ。

   ところが理由がない。洪水が起きたことがないですから。要するに予
   算を死守してとにかくその業者が回転して政治家にリベートを払うということなん
   ですね。で理由がないもんですから、ダムを作った上に展望台を作るというんです
   よ。せっかく自然のまま美しいものを見ようとしているのになんでダムの上に展望
   台でそこで見なきゃいけないですか自然を。そういう馬鹿げた事があるんですね。

    そのダムに係わる問題ですが、川辺川というのも私達は大使節団を作って、上流
   中流下流と3日間の視察をやったことがあるわけですが、まったく要らない。逆に
   水を汚し、水を腐らすんですねダムというのは。ヘドロ化させるんですよ。ですか
   ら川辺川が流れ込んでいる球磨川というのは日本一の鮎の名産地。鮎の漁業が駄目
   になっちゃって、ヘドロを食ったあゆしかとれない。はらわたが臭いような鮎にな
   っちゃうでしょ。それを川辺川というきれいな水が薄めていってなんとかなってい
   る。きれいな水で、焼酎が地場産業でこれ全部駄目になっちゃうんですね。なんの
   意味もないダムをただこしらえる。ということでダム自身も問題があるんですが。

   そのダムの水を中流地帯の農村地帯にですね、大型の電気仕立ての用水路を作って、
   農業用水に利用するという計画が農水省がらみであるわけです。農民は皆反対して
   いるわけですね。観ましたけど水はたっぷりあるんですね。ところがその同意書を
   取り付ける時にものすごいインチキをやったんですね。農水省の構造改善局という、
   汚職の巣窟です。何人も捕まっていますがね。ここなんですけどね仕掛けは。対象
   農家に対して署名を貰う、承認書を貰わなければいけないわけですね。やるために。
    ところがそれを3分の2集めないと事業ができないわけですよ。

    署名を集める段階でものすごいインチキをやったわけですよ。つまりそれをやっ
   ても農民には負担がかからないとうそをついた。そうじゃないですね。これができ
   ると、後で分かったのは、農民がその建設費の上乗せされる料金を払わなければな
   らない。

   今はただなのにね。そういうことが分かってきたんでびっくりしたわけで
   す、農民の人は。ところが騙されたから、署名した人が一杯いるわけですね。それ
   からもう農民でも普通のおばあちゃんだとかよく分からない人が、ただ判子借りる
   よといわれ押されたと、いうケースがものすごく多かった。もっとすごいのは分か
   っているだけで35人の明治時代に死んだ人の署名があったんですよ。

    要する、にそういう同意書をもとに事業がすすんでしまった、ということに関し
   て気がついた農民達4000人のうち、2000人以上過半数が訴訟に参加したわ
   けです。とんでもない話です。それで結局その訴訟の判決が9月8日に出たんです
   ね。まさかこれはね、そもそもの署名の段階で役人がでたらめやったわけですから、
   誰が考えたって、農民の勝ちですよ。今までの常識からいってもそうなんですね。

    ところがこれは国側の勝ちになっちゃった。敗訴したんですよ。あり得ない話で
   すよ。農水省の構造局ヘ乗り込んでいって、局長に言ったんですね。なんでこんな
   でたらめやるんだと。そしたら、日本は契約社会だからいったん契約したら後ヘ戻
   らないと、馬鹿なことを言う。契約というのは正当な説明ときちんとした手続によ
   ってはじめて成立するのが契約だと。おまえらやったのは詐欺じゃないかと。犯罪
   やったんだと。でももう、うんともすんとも相手にしないんですね。これが日本の
   現状なんですね。

    この訴訟で国側の代表となってきた人が元裁判所にいた裁判官なんです。被告の
   ね。今検察庁にいる検事なんです。だけど元々は裁判官なんです。検察に出向して
   いただけです。これが要するに国側でしょう。被告側。

    裁判をやる裁判官、まあ3人です普通。裁判長、だいたい地裁あたりの裁判長に
   なるような人はですね、日本もキャリア制度ですね、最初から出世コース決まって
   いるでしょう。あんまり偉くないんです。左陪席というのが判決文をだいたい書く
   んですね。これはエリートコースのやつ。彼が判決文書いて、裁判長がおかしいと
   思っても、読み上げて判決を下して、完全なぐるじゃないですか。だからこんな判
   決になってしまうんですよ。国側が勝つようになっているんですね。だからもう理
   屈が通らない。

   ◆判事と検事の交流について

   この問題というのは、結局何かといいますと、判検交流という判事
   と検事の交流ということが平気で行われているという事なんですね。日本の判事と
   いうのは決められた定数は2949人ということになっています。ところが今その
   判事の仕事をしている人達、裁判官の仕事をしている人達は2726人しかいない
   んですよ。223人の不足なんですね、決まった数字から。

    今や一人の裁判官が年間200件ぐらい抱えなきゃ、とくに地裁なんかは大変な
   んですよ。ですから、良心的な裁判官は一杯いますよ。エリートコースじゃない人
   達。ノイローゼになって自殺する人は一杯いるんです。できますか、だって200
   も抱えて、全部調査して判決書くのは不可能ですよ。そんなハードワークの中に押
   し込められて最低十倍ぐらい必要だと我々は言っているんですよ。そういうものは
   お金がかかってもしょうがないんだと。裁判がまともにいく為にはですね、それだ
   けの調査期間なり、いい判決が出るようにそれだけの人数が必要だといっているの
   に絶対増やさない。

    もう一つの統計でいうと判事の資格を持っている人達は2871人今いるわけで
   すね。ところがさっき言ったように実数は2726人ですから、そうすると引いて
   みると145人余るんですが、裁判官の資格を持ちながら裁判をしない裁判官が1
   45人もいるんですよこの忙しい時に。この人達は何しているんだと、という話で
   すよね。

    そうすると、この内訳は、最高裁事務総局というものがある、それから高裁の事
   務局というのがここに64人はいっている。最高裁事務総局というのは何かという
   と本来は事務局、ところが実際は、最高エリートコースのいくところなんですよ。
   で裁判やらないでエリートコースのキャリアは、事務総局に最初から入る、あるい
   は3年とか5年しか裁判やらないでそこへ入って事務をやっているんです。ここに
   すべての権限が集中している。まことにおかしなシステムでしょ。それでいて事務
   局員ですからね。事務局員の給料じゃないんだ、裁判官の高い給料もちながらそこ
   に座って指示しているというこういう不思議なことがあります。

    その他ですね、裁判していない裁判官はどこにいますかといいますと、様々な行
   政機関に出向しているんですよ、裁判官の数が足りないのに。まあ、一番多いのは
   法務省にいって検事になっているわけです。

    検事の役割を裁判官がやる。兼ねているんですね。それから外務省とかいろんな
   ところにいって各省庁の裁判担当をやっているわけですよ。行方不明が79人もい
   るわけですね。これをどこにいるか探し回っているんですが、要するにさっき言っ
   たような、国鉄清算事業団とかいろんなところに潜り込んでいるわけですね。なか
   なか出せ出せといっているんですが発表しないんですよ。この数字すらも私が初め
   て、もう嫌だ嫌だといってるのをしつこく言ってやっと出させた数字で、法曹界で
   びっくりした数字なんですね。新たに出てきて。こんな事まで今まで発表しなかっ
   たという事はあります。

    そうなりますとね、これはどういう事を意味するのか。日本というのは民主主義
   社会の基本として三権分立ということが原則になっているわけでしょ。司法と行政
   と立法ですね。司法は裁判、行政は省庁そして内閣、立法は国会ですねこれがある
   から権限が分散されて、バランスが取れるという前提で三権分立が憲法で謳われて
   いる。

   しかし事実ではですね、裁判官が行政機関である法務省に検事となって出向
   しているわけでしょ。明かに憲法違反です。そうでしょう。八百長ですよ、裁判官
   と検事が一緒だったならば。ですから、今、司法制度改革審議会というのが、日本
   の司法は滅茶苦茶ですから全然機能しないという事で、委員が選ばれていました。

    だけどこれ全部法務省御用達の委員ですから、改革が必要だという世論に答えて、
   一見、する様に見せかけた人々が集まって、中途半端な事をやろうとしているわけ
   ですからね。改革の目標としては、今そういう八百長状態。判検交流というのがあ
   りますけど、これを訂正するためには、法曹三元という形なんですよ。裁判官、検
   察官、そして弁護士と法曹三者というんですね。実際、裁判官と検察が癒着してい
   るわけですから、実際は二曹なんですよ。ですから、それだったら、もう法曹一元
   にして、弁護士も裁判官になれる、検事になれる、というふうに三つが一緒になっ
   たほうがまだね、民意が反映されるというシステムになるわけですね。

    そのことがどういうやり方でできるかという今一番大きな問題になっています。
   しかしこの審議会でそれができるかどうかというとは保障できないですよあの顔ぶ
   れから見たら。もう国寄りの学者ばっかり、あるいは元検事とか、判事とかが入っ
   てやってるわけでしょ。我々そういうメンバーに人権組織とか、NPOとかですね
   実際の問題を扱っている、ここの方々だってそうだと思うんですね。そういう民間
   と接しているところの専門家を入れなければ駄目だということを言ったんですよ。
   小渕首相が来た時にね。それをどうせあんたはインチキをやるだろうと言ったんで
   すよ。またお抱えの審議会を作るんでしょと。

    それじゃ駄目なんだと。民間からたくさん入れていろんな意見を反映させなきゃ
   いけないと。それはまだ決まってないから貴方が決めつけるのはどうでしょうか。
   とかね。どうしようもないよあれも。死んだ人の悪口を言いたくはないけど、どう
   しようもなかったですよあの人。政治家というのは死んでもむち打たれて当然なん
   です。何故かというと、政治家がやったことは末代まで祟るんですよ。だから政治
    家は例外だと思うんですよ。非常に厳しいです。あの人もインチキです。結局ど
   うなるか分かりません。

   ◆陪審員制度について

    もう一つは、陪臣制ですね。裁判官というのは超エリートでですね、隔離された
   人生を送っていますから、世の中の日常的な感覚というのがないんですね。ある人
   もいるけれど、エリートは何にもないですね。年中法律書と向き合って、同じ仲間
   だけと付き合ってますから。だからトンチンカンな判決が一杯出るんですよ。トン
   チンカンな発言したりですね。だからそういう意味では陪審制というもの、民間か
   らどうやって選ぶかはよく研究しなければいけない。陪審員を出してやる裁判のほ
   うがはるかにバランスがとれる。日本では一時やったことがある。その時に大変い
   い判決が出ているんですね。今のほうは頭がおかしいエリート達が下す権力志向の
   判決というよりはるかに民間の人が参加したほうが日本の司法は健全になる。とい
   う問題がある。

    今のままでは、要するに司法・行政・立法という三権分立というものがまったく
   事実上はなくて、みんな癒着しているわけです。政治と検察も癒着してたわけでし
   ょ。さっき入管のことを言いましたけれどもね。それで裁判所とも癒着している。

   三権分立じゃないじゃないかと、三位一体だと私は言った。独裁的な三位一体の権
   力なんですよ。最高裁は、憲法違反をやっていると、法務委員会で言いました。判
   検交流これは憲法違反だと。三権分立違反だと。どこへ訴えたらいいんですか、っ
   て訊いたらみんな答えられなくてパニックになっちゃったです。一応国会には弾劾
   裁判所というものがありますよ。国会議員が名ばかりで名前が挙がっている。とこ
   ろがその事務局も裁判官なんですねみんな。だから全部八百長ですね。まあ、それ
   が司法の実態ですね。こういう事を日本の国の運営の基本ですからどんどん変えて
   いかないといけない。というのが今の日本なんです。だから根底から疑いを持って
   改革していくという時代に入りました。

    時間が来ましたのでここまでにします。ありがとうございました。


特別講演「中村敦夫が斬るこの国の司法制度」

中村敦夫公式サイト

(私のコメント)
中村敦夫参議院議員の特別講演の全文を紹介させていただきましたが、日本が抱える重要な問題点を指摘しているので、長文ではありますが興味のある部分からでも読んでいただきたいと思います。この講演は森内閣時代のもので2年以上前の講演ですが、問題点は解決されないまま現在まで来てしまっている。

中村敦夫議員は法務委員会に所属して活躍されていますが、ここは国会の伏魔殿のようなところで歴代の法務大臣は、漢字も満足に読めない大臣がいたりして、権力は大きな省なのですが骨抜きにされて、金丸のような実力者の言いなりになる大臣ポストのようだ。だからこそ文鮮明などと言う統一教会の教祖も入国できないはずなのに入国できたりする。金正男なども自民との実力者の計らいで入国出来ていたのだろう。

国会は二大政党化した結果、本当の国民の声が反映し難くなってしまっている。自民党と公明党が多数を良いことに憲法違反もまかり通るようになってしまった。日本は三権分立のはずですが三位一体となってしまっている。だからイラク派遣も最高裁に訴え出ても門前払いだろう。選挙区の一票の格差の問題でも違憲判決が出されない。

行政府も役人達はやりたい放題で、公文書偽造でカラ出張しても横領にはならず不起訴処分となる。外務省だって一部のノンキャリだけが処分されて後は不起訴処分だ。このように法務省と法務大臣を骨抜きにしておけば憲法違反だろうが役人の横領だろうがなんでも通ってしまう。日本は法治国家なのだろうか。

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