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1972年ブッシュ・コカイン逮捕とカール・ローブ、ユフォーラ湖の情報筋
http://www.asyura2.com/0401/war48/msg/484.html
投稿者 FakeTerrorWatcher 日時 2004 年 2 月 21 日 18:50:22:ctKRGOvG/DIEQ
 

(回答先: ブッシュの軍歴で【1972年】が抜けているのは何故でしょう?あはは 投稿者 スーパー珍米小泉純一郎 日時 2004 年 2 月 21 日 12:09:41)

 ハットフィールド『幸運なる二世 ジョージ・ブッシュの真実』は緻密な取材に基づく、著者渾身の力を振り絞り記された傑作である。きちんと光りと影を描き出した作品で、凡庸な翼賛本とは一線を画する。

 1972年、それまで奔放な自由を謳歌してきたブッシュが唐突に「情け深い支援者」となってテキサスのスラム地区の「プロジェクトPULL」で青少年カウンセラーを務める。

 そのことにどうしても疑念が払拭出来ない筆者は、サロンがドラッグ使用による逮捕歴と奉仕活動の疑惑を報じ、MSNBCとオンライン・ジャーナルが自動車免許の「新規」交付について報じたことを受けて調査を行い、事実を確認する。

 ブッシュが1972年にコカインで逮捕されたことと逮捕歴の抹消については手元にある日本語訳本では「あとがき」に記されている。
 
 ブッシュの1972年の逮捕についてハットフィールドが調査を行い、そのことを記したのは、本文が完成し、出版前の校正の段階だったと述べている。

 しかしハットフィールドはサロンやMSNBCの報道の流れのど真ん中にいてもおかしくないようにも思われる。

 この説明は私には少しすっきりしないところがある。

 ハットフィールドは、流れが出来るまで、この爆弾をいつでも付加えられる状態にしていたのではないだろうか。

 ということで以下に1972年のブッシュの逮捕に関する箇所をざっと紹介しよう。
 

「『ブッシュ知事は、裁判所の命令でヒューストンもしくはテキサス州のマーティン・ルーサー・キング・ジュニア・センター以外の施設で奉仕活動をしていたことがありますか?』」

 
 ハットフィールドの単刀直入の質問にマーティン・ルーサー・キング・ジュニア・センターの所長は「お答えできません」と答えましたが、ハットフィールドはこうして疑念を追求するだけの価値があることの手ごたえを感じる。

 言えない無念さが彼女の口調から感じられたからだ。

 ハットフィールドの勘が決して的外れではなかったことは以降の取材が裏打ちしたのだった。

「ブッシュは1972年にコカイン所持で逮捕されましたが、父親の口利きで逮捕歴を抹消することができた。当時の州知事の選出に父親が関わっていたのです。つまり、執事室の扉の陰で、ブッシュの父親と彼に恩義を受けたテキサスの旧友の裏取引があった。その判事は、父親が名誉会長を務め多額の献金をしているPULLでジョージ・Wが奉仕活動を全うすることを条件に、彼の逮捕歴を抹消したのです」(P.393、394)
                  ・・・エール大学のクラスメート


「たしかにブッシュは奉仕活動を行い、政治的影響力のある彼の父親の友人であり、気さくな南部人である州判事が彼の逮捕歴を抹消した。ですが、当時のテキサスではこの手の裏取引は珍しくなく、少量のコカインに手を出して捕まり、家族のコネで州判事に便宜を図ってもらった金持ちの息子は、彼だけではないのです」(P.395)
                ・・・ブッシュの旧知の友人で非公式の政治顧問


 そして最後に最もページを費やして紹介しているのが次の「ユフォーラ湖の情報筋」の証言だ。

「おそらくブッシュは、1974年以前にドラッグをやったことを認めないだろう。私に言えるのはそれだけだ。我々は、あの当時ベビーブーマー世代の連中が遊び半分にマリファナに手を出したことを云々しているわけじゃない。いいかい、若気の至り、見当違いの通過儀礼としてドラッグに手を出した人間はごまんといる。だが、ブッシュはたしかに1972年にコカイン所持で逮捕された。そして裕福な石油事業家でハリス郡の政界に影響力のあった父親が、テキサスの刑務所の農場で綿つみをするかわりに、マイノリティの青少年福祉施設でちょっとした奉仕活動をすることで罪滅ぼしができるように取り計らってくれたわけだ」(P.398)
   ・・・本作品の重要な情報源でもあった「ユフォーラ湖の情報筋」ミッドランド時代からブッシュを知るブッシュ知事の側近の一人

 ミッドランド時代のブッシュを知る人間というのはレンジャース買収付近から知っている付き合いの長い関係者だということである。

 「ユフォーラ湖の情報筋」はこうも付加えている。

「『くれぐれも慎重に。常に警戒を怠らないようにすることだ』。ほとんど囁くような声で彼は警告した。「これは脅しでもなんでもないが、ジョージの父親が元CIAの長官だということを肝に命じた方がいい。あのビルの名称が彼の名前になったのは、そんなに昔の話じゃない。それにジョージは、たった数ヶ月足らずで大統領選の選挙資金を6千万ドル近くも集めている。きみが企業スポンサーや共和党の有力者が献金をした人物の実態を暴けば、連中は背中を向けて死んだふりをしたりはしないだろう』(P.399)

 ハットフィールドは何もかも暴いているわけではない。「ユフォーラ湖の情報筋」などのように匿名を守っている。そしてバックボーンの示唆をさりげなく行間に示しているというわけだ。

 「ユフォーラ湖の情報筋」とは誰なのだろう。

 この作品の冒頭「序」に続くページに、ブッシュなど3人の言葉が紹介されているところがある。

 ブッシュ、フィリッピ・K・ディックと誰が言ったかはっきり記されている中、次の発言者が誰かは記されていない。

「嘘やごまかしを使わなければ、ブッシュが多くの人の考えている人間とは違うという印象を与えられないというなら、必要とあらば我々はどんな手でも使ってみせる」
           ・・・大統領選ブッシュ陣営の選挙担当・顧問、1999年


 ということで次をご覧頂きたい。

The Death of Jim Hatfield
http://www.davidcogswell.com/Essays/DeathHatfield.html
Threats

The Bush camp with its long tentacles was of course aware of the book and was monitoring it closely. According to Hatfield, someone from the Bush camp had contacted him and he accepted an invitation to meet to see if he was "on the right track." When he met the caller in person, he said it turned out to be Karl Rove himself, Bush's chief strategist.

After the drug allegations became public, Hatfield said he received death threats from one of the Bush allies who had confirmed the allegations. The threats named Hatfield's wife and two-month-old daughter and said, "If you value their lives, you'd better back off from this edition."

The pressure was always on. Jim was on parole, so the slightest violation of his parole -- even leaving the state without permission -- could put him back in jail, a possibility that terrified him.

 「ユフォーラ湖の情報筋」は、ブッシュに密かに嫉妬と怒りを感じていることをハットフィールドは描いていた。

 上の英文記事がでっち上げでないとしたら、ハットフィールドはカール・ローブと会っている。そしてコカイン証言を確認したまさにその人物から脅迫を受けていたことになる。

 ともあれ「ユフォーラ湖の情報筋」が誰であれ、ハットフィールドは死んでしまい、続編はもう読めないようになったことは間違いない。

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