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swanslabさんの「Re: ペンクラブ：文春販売差し止めで抗議声明 ［毎日新聞］【「国民の知る権利」って何？】」（ http://www.asyura2.com/0403/bd34/msg/565.html ）へのレスです。
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swanslabさん、どうもです。
まず、今回の「週刊文春」先週号の出版禁止仮処分命令については司法の誤った判断だと思っています。
そして、記事内容については、読んでいないので推測に過ぎませんが、書かれた本人が事実を晒されることを嫌って損害賠償を請求すればそうなるべきものだと思っています。
いったん流布された情報を消し去ることはできないので、虚偽の情報が出版されようとしているのなら出版禁止をすることは妥当だと思いますが、事実である限りは“回復不能”であっても出版後に決着を付けるというのが法体系になじむ処置だと考えています。
（経済的にダメージのある損害賠償判決が定着していけば、「表現の自由」の範囲も自ずと理解されるようになるはずです）
このような事件が起きて思うのは、「表現の自由」という概念があまりにもざっぱくに語られていることのおかしさです。
「表現の自由」は、統治者が自分たちにとって不都合な言動を押さえ込むことを認めない（禁止する）ことが本旨です。それに付け加えれば、個々人が思念したり感じることを媒介物に表現することは認めようというものです。
これらの範囲を超えて、実在する私人の行動・性癖・考え方などを事実であってて流布するかたちの「表現の自由」は、「個人の尊重」や「自由・権利の濫用禁止」といった他の条項で規制されていると考えられるべきものです。
個人の行動・性癖・考え方などをあげつらう「表現の自由」は、公人（公職従事者）とその人自身が思念内容や感性を表現している私人を対象にしたものに限定されていると考えています。
質問のテーマである「国民の知る権利」は、明示的な権利ではありませんが、主権者である国民は国家機構（公務員）の判断や行動を知る権利があるというものだと思っています。
隣りの二人が正式な夫婦なのか愛人関係なのかや、公人であってもどういうセックスをしているのか（それに違法性が絡んでいる場合は別）は、「国民の知る権利」の範囲外だと思っています。
田中真紀子さんの娘さんのことを書く「表現の自由」があるのは、娘さんが親の選挙活動をはじめとする政治活動に助力したときだと思っています。
また、娘さんの入学や就職で田中真紀子さんの“政治的な力”が及んだ事実があるのなら、それを書くことも「表現の自由」で守られるべきだと思っています。
ペンクラブの声明はあまりにも抽象的な内容だと思っています。
※ 田中真紀子さんの娘さんは取材を受けたので自分のことを書かれると判断したらしいのですが、それが先週号に掲載されるというのはどうやって知ったのでしょう。仮に、出版前に出版内容が第三者に漏洩したのであれば、それもけっこう大きな問題だと思っています。事前に出版内容を知る立場にある人と出版された後でしか知ることができない人の間で法的保護の違いがあるのは異様なことです。
この部分は、文春側が田中さんに出版時期を告知したのであれば杞憂です。
題名には必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。