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公安情報に振り回されるマスコミ（浅井久仁臣・私の視点）
私の視点
アル・カーイダ組織にメス？(5月27日)
ー公安情報に振り回されるマスコミー
日本にできた「アル・カーイダ・ネットワーク」の実態が明らかに
されつつある、と昨日からマスコミは大騒ぎです。しかし、こんなこ
とはマスコミに関わっていれば、公安筋から漏らされてきた情報で大
分前から分かっていたとこです。今さら何を大騒ぎをしているか私に
は分かりません。
私は、これまでに何度も、アル・カーイダが日本を標的にしている、
特に自衛隊派兵が決まったときから、時間の問題だ、と皆さんにお伝
えしてきました。
昨日からの報道を見ていますと、マスコミが公安情報に頼りすぎて
おり、情報精査が不十分で危なっかしくて見ていられません。今朝の
朝日にも「容疑者の1人が横須賀基地に出入り」と見出しを付けていま
すが、大丈夫ですか。「基地前に借りたビルの事務所から双眼鏡で基
地内を覗いているのを目撃」などという公安情報は、あまりに“ベタ”
なような気がします。よく考えなくても分かるでしょう？事務所から
双眼鏡で見ていたら、基地内にはもっと精巧な暗視装置つきの望遠
（双眼）鏡がありますから、逆に米軍から目を付けられますよ。
昨日の逮捕劇は、アル・カーイダのメンバーと見られるフランス人
のデュモン容疑者が日本に潜伏していたことが海外からの情報で分か
ったことから始まりました。報じられているように、公安が地道な捜
査を行なって今回逮捕された人たちのアル・カーイダとの関係が分か
っていたというのなら、デュモン容疑者の逮捕の前に、動き出してい
たはずです。どうも、つかまったデュモン容疑者が日本に何度も出入
りしていたことが分かり、日本の出入国管理や公安の機能障害を指摘
されそうになり、マスコミや国民の目を逸らすために、慌てて「怪し
い連中」を捕まえたように私の眼には見えてしまいます。
今回つかまった人たちに対して出された罪状がいずれも「どうでも
いいもの」、つまりは別件逮捕です。「主犯格」と見られているバン
グディシュの会社役員に対する逮捕容疑が、「昨年7月に出国している
フィリピン女性を容疑者が経営する会社の役員とする虚偽の登録をし
ていた」というものです。こんなズサンなやり方は、下手をしたら、
冤罪になる可能性もあります。恐らく、長期にわたって容疑者の尾行
や調査は続けたとは思いますが、全てを鵜呑みにするのはとても危険
です。なんといっても神奈川県警の公安捜査は、「湘南族」のDNAがど
うしても出てしまうようで、詰めが甘いことで有名です。私のところ
にも以前、ナント東京を越えて、神奈川県警の公安刑事が「勉強をさ
せてくれ」と、顔を出していた事がありますが、だらしがなくて、約
束も守れず、私にどやしつけられて顔を見せなくなった事があります。
マスコミは、ここでも記者クラブの悪弊ですね、警察からの情報を
“奪い合って”いるようです。アル・カーイダが日本で組織作りをし
ているとの情報は、以前から広く知られており、これまで地道に取材
をしていれば、かなり手持ちのネタがあるはずです。でも、これまで
の報道を見る限りでは、各社押しなべて「勉強不足」「努力不足」。
これはと思うような自前の情報はありません。
これまでの事をこれ以上言っても仕方がありません。今からでも遅
くありません。安易に公安情報を垂れ流さないで、記者一人一人が地
道に足で稼いだ情報を流すようにして下さい。
題名には必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。