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らぷらた丸(干珠丸)−−−ブラジル移民船、石川達三「蒼氓」の舞台
http://www.asyura2.com/0403/dispute17/msg/1098.html
投稿者 竹中半兵衛 日時 2004 年 5 月 29 日 03:16:48:0iYhrg5rK5QpI
 

(回答先: 阿波丸−−−悲劇の国際連盟徴用船 投稿者 竹中半兵衛 日時 2004 年 5 月 29 日 03:05:21)

石川達三 「蒼氓」の舞台−−−−実は読んでませんので内容はわかりません。

らぷらた丸
http://www.aa.cyberhome.ne.jp/~museum/19450112laplata/laplata.htm


らぷらた丸
(干珠丸)


版権交渉中

参考:
石川達三/
心に残る人々/
文藝春秋/
昭和43年

船内新聞「らぷらた日日」の項は、
山田廸生/
船にみる日本移民史/
中公新書/
1998年/
に拠って記述しました.

●こんなに巨大な日本の現実
支那古代の井田法や大化改新の班田収授法の口分田という制度は,方形の土地を九区画に分け八区画を八人が使用し,中央の一区を全員が共同で耕作して年貢にするものでした.平等な制度ですが,人口の多い村から少ない村に移住する農民がでてきます.「この移住民を氓という」.
文学者の石川達三は,漢和辞典でこの「氓」を知った時,「蒼氓」というタイトルが生まれたと回想しています.南米移民の人々を描いた「蒼氓」は,ブラジル移民船「らぷらた丸」を舞台にして書かれました.
昭和5年3月8日,らぷらた丸乗船のために三ノ宮駅上の移民収容所に集合した石川はそこに全国から集まった農民の家族を見て衝撃を受けるのです.その貧しさ,そのみじめさ.「私は雨の中にひとり出て行き、赤土の崖のふちにうずくまり、だれにも顔を見られないようにして、しばらく泣いていた。私はこれまでに、こんなに巨大な日本の現実を目にしたことはなかった。そしてこの衝撃を、私は書かねばならぬと思った。(中略)私はこの時はじめて『作家』になったかもしれない。」
●船内新聞「らぷらた日日」
神戸からサントスまでの西航南米航路は,シンガポールやダーバン,アフリカ南端ケープタウンを経由してブラジルへと向かいます.40日余りの船旅の日常は結構忙しいものでした.朝6時に起床してから,講話,国民体操,ポルトガル語講座,柔剣道その他娯楽,夜は踊りや映画会,こどもたちのための「らぷらた尋常高等小学校」や幼稚園も開校します.「ラプラタ・グラウンド」では運動会や赤道祭りも開催されて鬱屈した移民家族の気持ちを紛らわせます.「蒼氓」は船内演芸会の見物人のこんな会話をとらえています.「ブラジルの田舎へ追い込んでしまうのは惜しいものだね。東京の寄席へ出しても食えるような芸人ばかりだ。」「そうですな。然しそうなったら今度は東京の芸人たちが、この船のご厄介になるでしょう」。
船内新聞「らぷらた日日」にこんな苦情が掲載されることもありました.
「コロンボ停泊中は(中略)ご婦人が腰巻一つになって寝入とて居られ、然もカーテンさへ張られて居ない方(中略)全裸を惜しげもなく現はして居れれる方がありました。低級なる黒人労働者輩※に大和撫子、貞女日本婦人の肌身を見せる事は、日本婦人と祖国日本の名誉にかかわる云々・・」山田廸生氏はこの件を紹介されて「暑さと騒音のなかで寝入っている移民たちのたくましさが読みとれる情景ではないか」と述べておられます。(※原文のまま)
昭和16年,らぷらた丸は船名を干珠丸と変更して大東亜の戦場輸送に従事します.そして昭和20年,ブラジルが日本に宣戦を布告する五ヶ月ほど前の1月12日にサイゴン沖で空爆を受けます.沈みゆく干珠丸.それが日本文学史上に記念すべき第一回芥川賞受賞作品「蒼氓」の舞台になった移民船だったと知る人が果たしていたでしょうか.〈この項おわり〉
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