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Re: “後進国”英国における「重商主義」と「資本の原始的蓄積」そして「近代資本主義」の確立
http://www.asyura2.com/0403/dispute18/msg/295.html
投稿者 バルタン星人 日時 2004 年 6 月 18 日 15:53:14:akCNZ5gcyRMTo
 

(回答先: “後進国”英国における「重商主義」と「資本の原始的蓄積」そして「近代資本主義」の確立 投稿者 あっしら 日時 2004 年 6 月 17 日 19:36:57)

>“本物”の柄谷行人さんがやってきたのかと思っていました。
ありがとう御座います。お客様の拍手だけが芸人の励み。

>(笑:「思想」記述モノマネという新ジャンル芸能ができた?
ネタ本は「探求U」です。「宮台慎司モード」「廣松渉モード」もレパートリーにあ
りましたが...「転移」が無くなるとやりにくくなるものです。今、宮台モードで言
えるとしたら「狂ったように読め、そして離れろ」です。
いわんとしたことはマジです。柄谷は木の葉が一枚たりとて同じものがない様にある
「この私」という「奇跡」に震撼しますがハイデガーは「そんなことは大した問題で
ない」と言ってのけるのでしょう。ハイデガーは「存在者」を問うことに個別的存在者
は重要でないとして「固有名」を消してしまうのですが、そのことに柄谷は激しく噛み
ついて「農夫の思想」と罵倒しまくります。(漠然としか言えませんが「固有名」とは
倫理性に係わる問題ではないかと思っています。)

夕暮れの遊園地の観覧車のなかでのオーソン・ウエルズのせりふ「どうだ、こうやっ
て下を見たら、人間の一人や二人死んだって、どってことないだろう」、アメリカ的
正義を具現するジョセフ・コットンはそれが「悪いこと」だと言いますが何故悪いこ
となのかは語れないわけです。ウエルズは「ナチスの亡霊」であり、アリダ・バリは
ナチスを産み出したヨーロッパの「超自我」の具現でありウエルズが自分の一部であ
り切り離せないものであることを知っており、そのことに「苦悩」しますが「アメリ
カ的正義」にはとてもついていけないわけです。ではトレバー・ハワードは何を具現
化しているのか....という様な話はご縁がありましたら別の機会に。線がつなが
るもつながらないも時の運ということで。

戯れ言はともかく本題ですが...実はとても困っています。
あっしらさんの「線形歴史観」への容赦無い批判については「禿同」です。私がスピ
ノザ的「光学的効果」(光学的欺瞞と言った方がよかったかも)「繋がる、繋がらな
い」「時の運」とか言ってきたのはその文脈のつもりです。ほとんど異論がないので
す。別におもねっているわけではありません。しかしなにか引っかかります。なんだ
か判らない位の「微細な差異」なのではないか...

それはあっしらさんの言う
>私は、資本主義=「近代経済システム」は、「重商主義+中央銀行制度+(賃金
>奴隷に依拠した)機械制大工場」という特性で語れると思っています。
というのは多分に「実体主義」的ではないのかと言う点かもしれません。重商主義時
代にはすでに株式会社、保険制度(貿易船の沈没、海賊行為に対する)約束手形など
巨大な「信用の体系」が形成されていたわけですが、それを中央銀行「制度」と括れ
るか?という点です。岩井克人(かつての柄ヤンの盟友?前東大経済学部長)が書い
ていましたが「経済学は市場(交換)と貨幣が成立してからの世界を扱う。その前提
を問うことは経済学者のタブーであり、そういういかがわしい事は経済人類学者にや
らせておけばよい」というのが常識だそうです。だから『資本論』が理論的に「破綻
」するのは「確信犯的」に外部性(歴史、物神としての貨幣)を繰り返し導入するか
らであるし、大塚久雄もそのことに触れているわけです。
岩井克人モードで言えば当時のイギリスが「世界交通の場」とすれば中身はゼロで良
い、むしろスカスカの野っ原の方が「モノやヒト」が通り抜けて行くには都合が良い
わけで「おあし」さえ落としてくれれば良いのですから。さらに言えばスピノザの居
たアムステルダム、カントが居たケーニッヒもそうした「交通の場」であったわけで
す。この「場」とはしゃらくさい記号論的な構えとは無縁の、潮の流れてどんどん移
動する「中心も周辺」もないものです。いまは跡形もない地中海の交易都市もかつて
はそうでした。映画「トロイ」を見ましたが波打ち際での「プライベート・ライアン
もどき」を見ているうちにシェリーマンが「発見」したトロイがとてつもなく内陸に
あった事に気がつきました。様は文字通り、ただ「潮が引いた」から滅びたのでしょ
う。潮が引くことになんの必然も法則もない。かつてトロイの人々が城門から海を見
たように同じ場所に立っても同じもの見ることが出来ないという身も蓋もない「事実
」が歴史であり、したがって「地政学」なるシロモノもアウトです。唯物史観がアウ
トなら道連れになにもかも引き込んで「無理心中」するしかない。(苦笑)

こうやって書いて来てあっしらさんとの「微細な差異」がすこし判った気がします。
あっしらさんは表象(イデオロギー)批判であり私は「物語批判」ではないかと言う
ことです。いきなり「勝負球」を放ってしまいますが「世界には意味も目的もない」
ということです。ついでに釣り球を投げれば「人間は歴史をつくる、ただし思った通
りにではない」ですが、こういう言説は人を不安にするので「好まれません」が。

>マルクス主義唯物史観は約めると「単線歴史決定論」と言えますから、資本主義
これも左翼の専売特許ではありません。フロイト的にいえばある「集団神経症」を別
の「集団神経症」に置き換えたに過ぎません。人は「物語」を好むのです。病気の原
因はありますが、それは人が人である限り避けられない「原謬」「パラ・ドクサ」で
はないかと。それは現在の根拠を無限後方に設定する「光学的欺瞞」でありレビ=ス
トロースが観察した未開人が食用、薬用にならない無用な植物をもカテゴライズして
意味を与えようとした「過剰」です。意味もなく「この生きられる世界」に投企され
た現存在としての人間は世界を意味で覆い尽くさないと気が済まない「過剰」を抱え
ていると言えるかもしれません。(私は岸田秀の「人間=幼体成熟(ウーパールパー
)」説を強く支持しますがこれについては省略します。)

>(ウェバーのプロテスタンティズム云々は神話や物語でしかありません)
こういう言説には本当に勇気づけられます。
ウェーバーの最大の悪行?は「産業資本家」=善、金融資本家(金貸し)=悪という
「刷り込み」を行ったことですね。この点では「陰謀史観」を信じたくなります。
「お前は誰のエージェントだ?」とか。利潤さえ上がればどっから持ってきたなど関係
ないわけですから。「産業資本家」などという「固有名」があるわけがない。

>「遊牧・騎馬民が豊かな生活をめざし定住農耕民を襲ったことが歴史の動因」
>なのかもしれないと思っています。
クビライ・カンが中国全土を征服した時の事ですが漢人を皆殺しにして「遊牧地」に
しようとするのを、寝返った漢人の宰相(名前失念)が「生かして『搾取』する」こ
とを教えたという話があります。「奪ってしまう」のは一回限りです。羊が草の根ま
で食べてしまい、サハラ砂漠が出来たようなものです。遊牧をしているといくら土地
があっても足らないわけです。(NHK-BSで「ローハイド」の再放送やってましたけど
「シープマン」(羊飼い)とカウボーイ(牛は根は残す)が草地を巡って争う話があ
りました。)
継続して奪うには中東のバザールやシルクロードの交易地のようなものが必要です。
もちろん跡は野となれなら襲撃して奪い尽くせば良いので対価を払う必要はありませ
んが、(エンロンみたいな泥棒資本主義)もう二度とあの魅力的な「商品」を手に入
れることは出来ません。剣で脅かしても良質で美術的価値の高い絹織物を織らせるこ
とは不可能だからです。そこには何らかの「共同主観的世界構造」が必要です。しか
もむき出しではない暴力に支えれた。(柄ヤンX岩井克人の対談では「遊牧民が定住
したのは羊の肉より豚や牛の肉の方が旨いからだろう」と文化人類ギャグを飛ばして
いましたけど。)しばしばそうしたバザール(楽)が宗教的アジール(無縁、公界)
に設けられたのは網野善彦氏の考察の通りです。私は「自然権」なるものの根拠をあ
えて上げるならそのようなアジールにあったのでは無いかと考えます。

>アダム・スミスが「諸国民の富」で“労働価値”と、ヒトラーの“労働こそが
>自由への道”に近い言説を書いた背景には、そのような理由があったのだろうと
>推測しています。
少し先祖かえりしてルソーの「労働に基づく私有」(広松の「唯物史観と国家論」か
らの孫引き)についてカントが冷笑しています。「荒れ地を柵で囲い切り開き畑を耕
し『ここはオレのモノだ』」と宣言するやつですが、カントは「何故柵が必要なのだ
」と問います。「私有」に対し暗黙の暴力で「他者」を排除した「占有」が先行する
だろうと言うわけです。ここでもカントは「他者」を導入したのです。私はこれを読
んで仰天して「どっちが観念論だ」と思ったのですが、広松はまったく気づいていな
いし、むしろカントの「主観主義的観念論」の根拠を「遅れたドイツ」に求める憶面
のない「進歩主義史観」で、カント嘲笑するわけです。(広松の本音は以外とこの辺
にあるのかもしれません)その意味でスミスにもヒトラーにも「他者」が不在です。

>遅れた資本主義帝国ロシアで起きたボルシェヴィキ革命は、不正常なものと
>して異質視されました。
その辺はレーニンの認識も同じだと思います。バルタン的にはそれも『資本論』の
「誤読」だと思いますが、「弱い環」と呼んだ中には当然「世界市場−世界資本主義」
という認識があったはずです。

>プロテスタントや「近代」思想による「近代国家」的支配の安定化
>↓
>国際金融家による人格が隠された制度的経済支配
内橋克人が書いていましたが「ソ連の国力をGNPだけで評価するのは間違い、年金、
医療費、社会保障、もっと卑近にいえば電車、バスの初乗り料金、電話料金、映画、
演劇等の入場料等々の社会的リソースは只同然であり、そのことが負担を強いたこと
は否めないが末期のソ連でさえ、並々ならぬ『国力』を有していたことが忘れられて
いる」とすれば外国製品などの「贅多品」を所有することの「意味」や「自由」など
という幻想を諦念すれば、「地上の楽園=貧乏人の天国」であったわけです。コジュ
ーブの言ったポスト・ヘーゲル的な世界=喰って寝て働いてセックスして「意味」な
どに取り憑かれない永遠の日常を生きる「動物的世界」が実現していたとも言えます
が。

「脳内麻薬出っぱなし」でかなりデタラメなことを書いたのは承知しています。展開
の都合であっしらさんの引用は前後していますが内容は変更していないつもりです。
もしご不快であればお詫びします。

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