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(回答先: Re: 帰納法と演繹法 投稿者 万事急須 日時 2004 年 7 月 12 日 02:15:26)
たとえばここで自分も摂理を設定します。
摂理１．この世界はミケルソン粒子で構成されている。
摂理２．この世界は実質的にフリーメーソンに支配されている。
摂理３．死後は人間は土星か木星のどちらかに行く事になる。
ミケルソン粒子、というのは、クォークを分解してできる最終産物です。
さて、これらが反証可能かどうか？
その際に、当然じゃないか！バカな事を言うな！（ん・・・メーソンは？）という感覚は置いといて、「そうでないという例を挙げろ」といっても不可能だと思います。
もちろん、だからこれらが正しいと言う訳でもないでしょう。
おまえが反証できないなら俺が正しいという理論が詭弁である事はこれで一目瞭然です。
「反証ができない」というのは、ただ間違っている事が「まだ」証明されていない状態であり、そもそもその「それ」が有用であるか（"Is the theory VALUABLE?"）には全く関わってきません。
それに、そもそも、じゃあ「支配されている」って具体的にどういうことだ？「構成されている」ってのは？「死後」の定義は？と反証する為に必要な細部についてやりはじめると、はっきり言って時間の無駄です。（生存競争は・・・とやっている時点でおそらく泥沼に入りこみます）
あなたの詭弁の重要なところは、「自分は楽なパートをやって（自由に決めておいて）、反証（時間かかるし難しい）は他人にやらせよう、無理ならば自分は正しいということだし（どうせ無理だから）どんどん自分は新しい理論を積み重ねていこう」という仕組みです。
これは、よく理系人間がデータを改竄して説明に用いる際に見られがちな態度です（笑）私も過去に大学等で堂々と「論理的に正しい」とトンデモ説を披露している面々を見かけたものです。
（自分も、実習等で、過去に統計データとそれから導き出された「結論」を説明したりするときに、俺って嘘ついてるよなあ、いいのかなこれでとよく思ったものです。あとついでながら、あっしら氏は噂では理系と言う事らしいですよ）
こういうあっているとも間違っているともいえない事項を土台にして社会制度を考えよう（演繹的に構成しよう）としても、演繹法の罠である「どこかが間違ってると全体がおかしくなる」に引っかかり永久に空回りを続ける事になります。
自分は、はっきり言って社会も人間も変遷していくものだし（不老長寿だって意外と活性酸素強力に抑えてテロメラーゼ組み込んだりすれば可能かもしれませんよ）、その都度その時代にあった事を考えていけばいいように考えます。
ただ、「物体は他から力を加えられない限り等加速度直線運動を行う」、「物体に外力を加えるとその加えた力の大きさに比例して加速度が生じる」「光速度は不変である」等は厳密には正しくないかもしれませんが非常に有用ですし、有用なら多少あっていようが間違っていようが変わりはないでしょう。
ちなみに帰納的説明主体なら多少間違っていてもOKですのでお気楽です。
ベーコンの記念すべき最初の仮説は、「箱に布を入れて地下室においておいた。そしたらネズミの子供が入っていた。
→ネズミは布から勝手に生まれる。」
という、たいそう微笑ましい物でした。でも我々は、少なくとも当時の地下室に箱を置いておいたらネズミが子供産んで育ててたりする事があったんだなぁと知る事ができる訳ですよ。
ということで、ビバ！帰納法。
題名には必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。